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公開番号2025078962
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-21
出願番号2023191308
出願日2023-11-09
発明の名称圧縮空気除湿装置システム
出願人オリオン機械株式会社
代理人個人
主分類B01D 53/26 20060101AFI20250514BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】冷却式圧縮空気除湿装置に係る冷熱を活用し、吸着式圧縮空気除湿装置に係る再生工程の冷却再生工程を行うことができる圧縮空気除湿装置システムを提供する。
【解決手段】空気を吸入して圧縮空気を吐出する空気圧縮機10と、除湿用冷却手段が除湿装置筐体31の内部に配された冷却式圧縮空気除湿装置30と、吸着材が収納された二つの吸着塔71、72を用い、一方の吸着塔で、除湿工程を行う際に、他方の吸着塔で、冷却再生工程を含む再生工程を行うことを、交互に繰り返すことで前記圧縮空気の除湿を行う吸着式圧縮空気除湿装置70とを備え、吸着式圧縮空気除湿装置70には、冷却式圧縮空気除湿装置30の除湿用冷却手段を冷却した冷却媒体や、該冷却媒体によって冷却されることで生じたドレン水が、熱交換によって再生用の圧縮空気を冷却するように流通される冷却用熱交換器部91を備える再生用冷却手段90が設けられている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
空気を吸入して圧縮空気を吐出する空気圧縮機と、
前記圧縮空気を冷却して該圧縮空気中の湿分を結露させることで除湿するように、除湿用冷却手段が除湿装置筐体の内部に配された構成を備える冷却式圧縮空気除湿装置と、
該冷却式圧縮空気除湿装置から吐出される圧縮空気を導入し、吸着材が収納された二つの吸着塔を用い、一方の吸着塔で、除湿工程を行う際に、他方の吸着塔で、再生用の圧縮空気として加熱させた前記圧縮空気を流通させて前記吸着材を加熱することで再生させる加熱再生工程及び該加熱再生工程で加熱された前記吸着材を再生用の圧縮空気としての前記圧縮空気を流通させることで冷却させる冷却再生工程を含む再生工程を行うことを、交互に繰り返すことで前記圧縮空気の除湿を行う吸着式圧縮空気除湿装置とを備える圧縮空気除湿装置システムであって、
前記吸着式圧縮空気除湿装置には、前記冷却式圧縮空気除湿装置の前記除湿用冷却手段を冷却した冷却媒体や、該冷却媒体によって冷却されることで生じたドレン水が、熱交換によって前記再生用の圧縮空気を冷却するように流通される冷却用熱交換器部を備える再生用冷却手段が設けられていることを特徴とする圧縮空気除湿装置システム。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記再生用冷却手段を構成している前記冷却用熱交換器部が、前記空気圧縮機に吸入される空気を冷却するように、前記空気圧縮機の吸気口へ流入する空気の流路に配されていることで吸気部用冷却器として機能することを特徴とする請求項1記載の圧縮空気除湿装置システム。
【請求項3】
前記加熱再生工程に用いる加熱された圧縮空気を発生させるために、前記空気圧縮機の前記圧縮空気が吐出される際に放出される排熱を、前記吸着式圧縮空気除湿装置における再生用に前記圧縮空気が分岐された流路である再生用分岐流路に設けられた加熱用熱交換器部へ導入し、再生用の圧縮空気を熱交換によって加熱する再生用加熱手段を備えることを特徴とする請求項1記載の圧縮空気除湿装置システム。
【請求項4】
前記再生用加熱手段が、前記加熱用熱交換器部と、前記空気圧縮機から吐出される高温の圧縮空気を冷却するように設けられたアフタークーラーのアフタークーラー用冷却ファンによって送風される高温の排気を、前記加熱用熱交換器部へ送風する加熱用ファンとを備えることを特徴とする請求項3記載の圧縮空気除湿装置システム。
【請求項5】
前記吸着式圧縮空気除湿装置が、
該吸着式圧縮空気除湿装置へ、前記空気圧縮機から吐出された前記圧縮空気を導入する入口側の流路と、
該入口側の流路が接続されて前記圧縮空気が前記二つの吸着塔へ交互に導入されるように流路を切り替える入口側切替機構と、
前記二つの吸着塔からの製品空気が交互に吐出されるように前記二つの吸着塔の前記製品空気が吐出する側に接続されて流路を切り替える出口側切替機構と、
前記入口側の流路から前記圧縮空気を分岐させて前記再生用の圧縮空気を前記出口側切替機構へ連通させる前記再生用分岐流路と、
該再生用分岐流路の中途部に接続された前記加熱用熱交換器部を構成要素とする前記再生用加熱手段と、
前記入口側切替機構から前記入口側の流路の中途部へ連通するように接続された再生用連通流路と、
該再生用連通流路の中途部に接続されて前記再生用の圧縮空気を冷却するように設けられた前記冷却用熱交換器部を構成要素とする前記再生用冷却手段とを備えることを特徴とする請求項3記載の圧縮空気除湿装置システム。
【請求項6】
前記再生用分岐流路において、前記再生用の圧縮空気を加熱しないで冷却再生工程がなされるときに、前記再生用の圧縮空気が前記加熱用熱交換器部をバイパスするように、再生用バイパス流路が設けられていることを特徴とする請求項5記載の圧縮空気除湿装置システム。
【請求項7】
前記再生用分岐流路の前記加熱用熱交換器部よりも前記入口側の流路に近い部位と、前記再生用連通流路の前記冷却用熱交換器部よりも前記入口側の流路に近い部位と同士が、相互に再生用流路切替弁を介して接続され、前記再生工程のうちで前記再生用の圧縮空気を加熱しないで冷却再生工程がなされるときは、前記再生用の圧縮空気を、前記再生用冷却手段、前記二つの吸着塔のうち再生工程がなされている側の吸着塔、前記再生用分岐流路の順に通過させて前記入口側の流路へ戻すように、前記再生用流路切替弁が切り替わる構成になっていることを特徴とする請求項5記載の圧縮空気除湿装置システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、空気を吸入して圧縮空気を吐出する空気圧縮機と、前記圧縮空気を冷却して該圧縮空気中の湿分を結露させることで除湿するように、除湿用冷却手段が除湿装置筐体の内部に配された構成を備える冷却式圧縮空気除湿装置と、該冷却式圧縮空気除湿装置から吐出される圧縮空気を導入し、吸着材が収納された二つの吸着塔を用い、一方の吸着塔で、除湿工程を行う際に、他方の吸着塔で、再生用の圧縮空気として加熱させた前記圧縮空気を流通させて前記吸着材を加熱することで再生させる加熱再生工程及び該加熱再生工程で加熱された吸着材を再生用の圧縮空気としての前記圧縮空気を流通させることで冷却させる冷却再生工程を含む再生工程を行うことを、交互に繰り返すことで前記圧縮空気の除湿を行う吸着式圧縮空気除湿装置とを備える圧縮空気除湿装置システムに関する。なお、本発明に係る空気とは、大気に限定されるものではなく、成分が調整された空気などを含め、他の気体を対象とすることができるのは勿論であり、一例として本発明は湿分が含まれた水素などの気体の除湿を行うシステムとしても利用できる。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来の冷却式圧縮空気除湿装置としては、空気圧縮機から吐出された高温高圧空気を冷凍サイクルの冷却器により冷却除湿して冷却除湿圧縮空気としたのち、再加熱して装置外に供給する圧縮空気除湿装置において、高温圧縮空気と冷却除湿圧縮空気とが熱交換するアフタークーラーと、該アフタークーラーにおいて予冷された高温圧縮空気と冷却除湿圧縮空気とが熱交換する一次熱交換器と、冷凍サイクルの高温吐出ガス冷媒と冷却除湿圧縮空気とが熱交換する二次熱交換器とを備え、冷却除湿圧縮空気が、一次熱交換器、二次熱交換器、アフタークーラーにおいて、それぞれ再加熱されたのち供給されるように構成した(特許文献1参照)ものが、本出願人によって提案されている。
【0003】
また、従来の冷却式圧縮空気除湿装置システムとしては、圧縮機、凝縮器、膨張弁および蒸発器を有する冷凍サイクルと、蒸発器が配設されると共に除湿対象の圧縮空気および蒸発器内の冷媒を相互に熱交換させて圧縮空気を冷却する二次冷却部とを備えて圧縮空気中の水分を除湿可能に構成され、冷凍サイクル内において冷媒が循環する冷媒流路における圧縮機の冷媒排出口から冷媒流路における膨張弁までの間の予め規定された位置(この例では、凝縮器の位置)に配設されると共に、圧縮空気除湿システムを含んで構成された圧縮空気供給システム内において生じたドレン水と冷凍サイクル内の冷媒とを相互に熱交換させて冷媒を冷却する第2熱交換部(冷却器および凝縮器)と、この第2熱交換部においてドレン水を断熱膨張させる膨張弁とを備えている(特許文献2参照)ものが、本出願人によって提案されている。これによれば、冷凍サイクルの負担を軽減しつつ、熱交換器における圧縮空気の冷却効率を向上させることができる。
【0004】
また、従来の縦置きの冷却式圧縮空気除湿装置としては、熱交換器が第1の熱交換器部と第2の熱交換器部の二段階に設けられ、その二つの熱交換器部が、隣り合わせに縦長に配され、外壁筒状本体に内蔵されて設けられ、二つの熱交換器部の下方に位置して第2の熱交換器部の空気出口が開口すると共に再熱用の流路の入口が開口する小室であって下端部にドレン部が設けられた第1の小室と、二つの熱交換器部の上方に位置して排出される直前の圧縮空気を滞留させる第2の小室と、第2の熱交換器部の空気出口が再熱用の流路の入口よりも下方に位置するように下方へ延設された延長通気路部と、その延長通気路部内の下端部に配設されて圧縮空気が通過されるデミスターとを具備する(特許文献3参照)ものが、本出願人によって提案されている。
【0005】
また、冷却式圧縮空気除湿装置のドレン排出口に接続されるドレン排出装置の一部であって、ドレン排出回路装置として、ドレン受け槽の底部に設けられたドレン出口(ドレン排出口)に連通してドレン液を下方へ誘導して排出させるドレン排出流路と、ドレン排出流路を開閉させるドレン排出開閉弁と、ドレン受け槽の気体空間部とドレン排出流路の圧気体溜り部との間を連通して圧気体溜り部の圧気体を抜くように、気体空間部に一端口が配され、圧気体溜り部に他端口が配される圧気体抜き管路とを備え、ドレン排出流路のドレン排出開閉弁までの中途部であって、圧気体抜き管路の他端口よりもドレン排出開閉弁の側にドレン液を溜めることができるように、流路を拡大させる部位としてのドレンタンクが接続されている(特許文献4参照)ものが、本出願人によって提案されている。なお、このドレン排出回路装置には、例えば、気液分離槽と吸着処理槽(油水分離器)とを備えるドレン処理機が接続される。そのドレン処理機では、例えば圧縮空気除湿装置で発生して圧縮空気と共に圧送されるドレン液(ドレン水)が、前記ドレン排出回路装置を介して被処理水として導入され、その被処理水に含まれる油が油水分離器で吸着されて浄化処理がなされる。
【0006】
さらに、従来のプレート式熱交換器を備える冷却式圧縮空気除湿装置の例としては、空気導入口、空気排出口、排水口、冷媒導入口および冷媒排出口が設けられて、第1空間内の圧縮空気および第2空間内の冷媒の間で熱交換させることによって圧縮空気に含まれている水分を結露させて除湿するプレート式の熱交換器と、冷凍サイクルの動作を制御する制御部と、第2空間に滞留している潤滑油を冷媒配管に排出するための潤滑油排出用配管と、潤滑油排出用配管内を移動する流体の流量を調整する電磁弁とを備え、制御部が、予め規定された高負荷状態を検出したときに、電磁弁を制御して潤滑油排出用配管内を移動する流体の流量を増加させる「第1処理」を実行する(特許文献5参照)ものが、本出願人によって提案されている。
【0007】
また、従来の吸着式圧縮空気除湿装置システムとしては、一例として、改質装置と、温度スイング吸着装置とを有し、温度スイング吸着装置は、一酸化炭素を吸着する吸着剤が充填された1以上の吸着塔と、改質装置から供給される一酸化炭素を含む水素ガスを吸着塔の一端側に供給する改質ガス導入経路と、吸着塔の他端側から精製された水素ガスを取り出す製品ガス導出経路と、製品ガス導出経路から分岐され精製された水素ガスの一部を再生ガスとして吸着塔の他端側に供給する再生ガス供給経路と、再生ガス供給経路に設けられ再生ガスを加熱する加熱手段と、吸着剤から脱離した一酸化炭素を含む再生ガスを改質手段に供給する再生ガス回収経路とを備えることを特徴とする水素ガス精製システムを選択する(特許文献6参照)ものが、開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
実開昭61-95424号公報(第1頁)
特開2012-101167号公報(第1頁)
特開2017-127801号公報(第1頁)
特開2019-55347号公報(第1頁)
特開2014-124565号公報(第1頁)
特開2017-87108号公報(第1頁)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
圧縮空気除湿装置システムに関して解決しようとする問題点は、空気圧縮機と冷却式圧縮空気除湿装置と吸着式圧縮空気除湿装置とを備える圧縮空気除湿装置システムにおいて、冷却式圧縮空気除湿装置に係る冷熱を活用し、吸着式圧縮空気除湿装置に係る再生工程の冷却再生工程を行うことができるが提案なされていないことにある。
【0010】
そこで本発明の目的は、冷却式圧縮空気除湿装置に係る冷熱を活用し、吸着式圧縮空気除湿装置に係る再生工程の冷却再生工程を効果的に行うことができる圧縮空気除湿装置システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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