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公開番号2025035449
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023142495
出願日2023-09-01
発明の名称金属触媒およびそれを用いた環式化合物の加水素分解方法
出願人千代田化工建設株式会社,国立大学法人横浜国立大学
代理人弁理士法人大島特許事務所
主分類B01J 23/75 20060101AFI20250306BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】水素キャリアとして利用される飽和環状化合物に含まれる五員環構造を有する環式化合物を選択的に加水素分解する。
【解決手段】水素キャリアとして利用される飽和環状化合物に含まれる五員環構造を有する環式化合物の加水素分解に用いられる金属触媒は、触媒担体としてのシリカ系担体と、その触媒担体に担持された金属としてのコバルトと、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水素キャリアとして利用される飽和環状化合物に含まれる五員環構造を有する環式化合物の加水素分解に用いられる金属触媒であって、
触媒担体としてのシリカ系担体と、
前記触媒担体に担持された金属としてのコバルトと、
を含む金属触媒。
続きを表示(約 560 文字)【請求項2】
前記金属として1~50重量%のコバルトを含む、請求項1に記載の金属触媒。
【請求項3】
前記金属として5重量%以上のコバルトを含む、請求項2に記載の金属触媒。
【請求項4】
前記シリカ系担体は、アモルファスシリカを含む、請求項1または請求項2に記載の金属触媒。
【請求項5】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の金属触媒を用いて、水素キャリアとして利用される前記飽和環状化合物に含まれる五員環構造を有する環式化合物の加水素分解を行う方法であって、
前記飽和環状化合物の脱水素反応により、芳香族化合物及びその不純物としての五員環構造を有する環式化合物を生成し、
前記不純物が混入した前記芳香族化合物の水素化反応を実行し、
前記芳香族化合物の前記水素化反応によって生成された前記飽和環状化合物と前記不純物との混合物に対し、前記金属触媒を用いて加水素分解を実行する、加水素分解方法。
【請求項6】
前記加水素分解は、前記飽和環状化合物と前記不純物との前記混合物を、50~99.8mol%の水素とともに触媒層温度が150℃~300℃に維持された前記金属触媒に供給することにより実行される、請求項5に記載の加水素分解方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、五員環構造を有する環式化合物の加水素分解に用いられる金属触媒およびそれを用いた環式化合物の加水素分解方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、水素を貯蔵及び輸送する方法として有機ケミカルハイドライド法(Organic Chemical Hydride Method)が知られている(非特許文献1、2参照)。有機ケミカルハイドライド法は、例えばトルエンなどの芳香族化合物を水素と反応させる水素化反応(すなわち、水素貯蔵反応)と、メチルシクロヘキサンなどの飽和環状化合物(すなわち、水素化芳香族類)から水素を発生させることにより、トルエンなどの芳香族化合物を回収する脱水素反応(すなわち、水素発生反応)と、を含む。有機ケミカルハイドライド法によれば、水素を取り込んだ飽和環状化合物を常温・常圧の液体状態で貯蔵及び輸送することができ、また、水素の利用場所において、飽和環状化合物の脱水素反応により必要量の水素を取り出すことができる。メチルシクロヘキサンなどの飽和環状化合物や、飽和環状化合物から水素を取り出した後に生成するトルエンなどの芳香族化合物は、水素の入れ物(すなわち、水素キャリア)として繰り返し利用される。
【0003】
有機ケミカルハイドライド法における水素化反応や脱水素化反応では、目的物以外に種々の副生成物(不純物)が生じ得ることが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
岡田佳巳、エネルギー・資源、Vol.33,No.3,168(2018)
岡田佳巳、東京都高圧ガス協会会報、2019年8月号、9月号
崔協力、石井美香、難波哲哉、辻村拓、谷口貴章、第46石油・石油化学討論会、講演予稿、2A03(2016)
特開2007-269522号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の有機ケミカルハイドライド法では、水素化反応や脱水素反応の繰り返しにより、水素キャリアに混入する不純物の割合が徐々に増加し得る。そこで、例えば、不純物を含む水素キャリアに対して蒸留を行うことにより、そのような不純物を水素キャリアから除去(分離)することが考えられる。
【0006】
特に、水素キャリアに混入し得る不純物として、脱水素反応において生成されるシクロペンタン類などの五員環構造を有する環式化合物(以下、五員環化合物という。)が存在する(非特許文献3参照)。そのような五員環化合物の沸点は、水素キャリアの沸点に比較的近いため、それらの五員環化合物を蒸留によって水素キャリアから分離することは容易ではない。
【0007】
そこで、本願発明者らは、鋭意検討した結果、水素キャリアに混入した五員環化合物を選択的に加水素分解することができる金属触媒を開発し、その結果、水素キャリアから五員環化合物を加水素分解された軽質の炭化水素に変換し、容易に分離できることを見出した。
【0008】
本発明は、以上の背景に鑑み、水素キャリアとして利用される飽和環状化合物に含まれる五員環構造を有する環式化合物を選択的に加水素分解することができる金属触媒およびそれを用いた環式化合物の加水素分解方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために本発明のある態様は、水素キャリアとして利用される飽和環状化合物に含まれる五員環構造を有する環式化合物の加水素分解に用いられる金属触媒であって、触媒担体としてのシリカ系担体と、前記触媒担体に担持された金属としてのコバルトと、を含む構成とする。
【0010】
この態様によれば、水素キャリアとして利用される飽和環状化合物に含まれる五員環構造を有する環式化合物を選択的に加水素分解することが可能となる。換言すれば、五員環構造を有する環式化合物を、水素キャリアに混入した状態で加水素分解する場合にも、水素キャリアの損失(すなわち、意図しない化学反応)を抑制しつつ、適切に加水素分解することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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