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公開番号
2025083892
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-02
出願番号
2023197548
出願日
2023-11-21
発明の名称
油分含有廃液からの油分回収方法
出願人
栗田工業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B01D
11/04 20060101AFI20250526BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】溶媒抽出法により油分含有廃液から油分を効率的に分離して回収することができる油分含有廃液からの油分回収方法を提供する。
【解決手段】油分含有廃液を溶媒で抽出処理することにより該油分含有廃液中の油分を該溶媒へ移行させる抽出工程と、該抽出した油分を含む溶媒と該廃液とを分離する分離工程と、分離された該油分を含む溶媒から油分を分離して回収する油分回収工程とを有する油分含有廃液からの油分回収方法であって、前記溶媒がn-ヘキサンであり、前記抽出工程に供する前記油分含有廃液中の油分濃度が1000~5000mg/Lであり、前記油分含有廃液に対する前記溶媒の体積比(溶媒/廃液比)が0.01~0.05であり、かつ、前記分離工程で分離された前記油分を含む溶媒中の油分濃度が4質量%以上であることを特徴とする油分含有廃液からの油分回収方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
油分含有廃液を溶媒で抽出処理することにより該油分含有廃液中の油分を該溶媒へ移行させる抽出工程と、該抽出した油分を含む溶媒と該廃液とを分離する分離工程と、分離された該油分を含む溶媒から油分を分離して回収する油分回収工程とを有する油分含有廃液からの油分回収方法であって、
前記溶媒がn-ヘキサンであり、
前記抽出工程に供する前記油分含有廃液中の油分濃度が1000~5000mg/Lであり、
前記油分含有廃液に対する前記溶媒の体積比(溶媒/廃液比)が0.01~0.05であり、かつ、
前記分離工程で分離された前記油分を含む溶媒中の油分濃度が4質量%以上であることを特徴とする油分含有廃液からの油分回収方法。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記油分回収工程において、前記油分を含む溶媒から加温蒸留により前記油分を分離して溶媒を回収し、該回収した溶媒を前記抽出工程で再利用する請求項1に記載の油分含有廃液からの油分回収方法。
【請求項3】
前記加温蒸留による分離において、分離された前記溶媒または前記油分の有する熱を、熱交換器またはヒートポンプを用いて前記油分を含む溶媒の加温に利用する請求項2に記載の油分含有廃液からの油分回収方法。
【請求項4】
前記抽出工程に先立ち、前記油分含有廃液を濃縮する濃縮工程又は前記油分含有廃液を希釈する希釈工程をさらに有する請求項1又は2に記載の油分含有廃液からの油分回収方法。
【請求項5】
前記油分含有廃液が、鉱物油を含有する自動車等の部品製造工場の廃液、水性切削廃液、ターペンチ油を含有する製紙又は紙パ工場の廃液、動植物油を含有する製油工場、食品飲料工場又は飲食産業事業からの廃液のいずれかである請求項1又は2に記載の油分含有廃液からの油分回収方法。
【請求項6】
油分含有廃液を溶媒で抽出処理することにより該油分含有廃液中の油分を該溶媒へ移行させる抽出手段と、該抽出した油分を含む溶媒と該廃液とを分離する分離手段と、分離された該油分を含む溶媒から油分を分離して回収する油分回収手段とを有する油分含有廃液からの油分回収装置であって、
前記溶媒がn-ヘキサンであり、
前記抽出手段に供する前記油分含有廃液中の油分濃度が1000~5000mg/Lであり、
前記油分含有廃液に対する前記溶媒の体積比(溶媒/廃液比)が0.01~0.05であり、かつ、
前記分離手段で分離された前記油分を含む溶媒中の油分濃度が4質量%以上であることを特徴とする油分含有廃液からの油分回収装置。
【請求項7】
前記油分回収手段は、前記油分を含む溶媒から加温蒸留により前記油分を分離する手段であり、
該油分回収手段で油分が分離された溶媒を前記抽出手段へ送給する給液手段を有する請求項6に記載の油分含有廃液からの油分回収装置。
【請求項8】
前記加温蒸留により分離された前記溶媒または前記油分の有する熱を用いて、前記油分を含む溶媒を加温するための熱交換器またはヒートポンプを有する請求項7に記載の油分含有廃液からの油分回収装置。
【請求項9】
前記抽出手段の前段に、前記油分含有廃液を濃縮する濃縮手段又は前記油分含有廃液を希釈する希釈手段をさらに有する請求項6又は7に記載の油分含有廃液からの油分回収装置。
【請求項10】
前記油分含有廃液が、鉱物油を含有する自動車等の部品製造工場の廃液、水性切削廃液、ターペンチ油を含有する製紙又は紙パ工場の廃液、動植物油を含有する製油工場、食品飲料工場又は飲食産業事業からの廃液のいずれかである請求項6又は7に記載の油分含有廃液からの油分回収装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、油分含有廃液からの油分回収方法及び装置に係り、特に溶媒抽出を利用した油分含有廃液からの油分回収方法及び装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
油分含有廃液から油分を分離、回収する水処理は、油分が水に浮上することを利用した分離堰(オイルトラップ)による分離、マイクロエアーやマイクロエアーと薬剤を用いた浮上処理が一般的である(例えば、特許文献1)。さらに、溶媒とミキサーセトラーなどを用いた溶媒抽出により、油分を溶媒側に分配し、その後溶媒を揮発させて油分を回収する方法も考えられる。
【0003】
このような方法で分離された油分は、エネルギー量が多く利用価値がある。また、分離、回収した油分をエネルギー源として利用することは、廃棄物削減にもつながることから、油分を用いた廃棄物発電を含む廃棄物エネルギー回収は、循環型社会形成のために今後益々重要視されることが予想される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-171748号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の油水分離技術のうち、浮上処理では、浮上分離した成分には油以外の成分、すなわち排水中に含まれる油分以外のSS分、薬剤由来の成分、水分なども混入するため、油分のみを分離して燃料などに利用するには、遠心分離などを用いた精製でこれらの混入物を除去する工程などが必要となる。
溶媒抽出による油分の分離、回収では、抽出に用いる溶媒は極性がないため、イオンなどの親水性物質などの不純物は取り込まれず、回収した油分の利用には適した方法と考えられる。しかし、溶媒抽出を排水処理分野へ適用した例は殆どなく、適用のための処理条件に関する知見がないのが現状である。
【0006】
本発明は、溶媒抽出法により油分含有廃液から油分を効率的に分離して回収することができる油分含有廃液からの油分回収方法及び装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記課題を解決すべく検討を重ねた結果、溶媒抽出に供する油分含有廃液の油分濃度と、油分含有廃液に対する抽出に用いる溶媒の体積比を適切な値に制御することにより、溶媒抽出により油分含有廃液から油分を効率的に分離して回収することができることを見出した。
本発明は、次を要旨とするものである。
【0008】
[1] 油分含有廃液を溶媒で抽出処理することにより該油分含有廃液中の油分を該溶媒へ移行させる抽出工程と、該抽出した油分を含む溶媒と該廃液とを分離する分離工程と、分離された該油分を含む溶媒から油分を分離して回収する油分回収工程とを有する油分含有廃液からの油分回収方法であって、前記溶媒がn-ヘキサンであり、前記抽出工程に供する前記油分含有廃液中の油分濃度が1000~5000mg/Lであり、前記油分含有廃液に対する前記溶媒の体積比(溶媒/廃液比)が0.01~0.05であり、かつ、前記分離工程で分離された前記油分を含む溶媒中の油分濃度が4質量%以上であることを特徴とする油分含有廃液からの油分回収方法。
【0009】
[2]前記油分回収工程において、前記油分を含む溶媒から加温蒸留により前記油分を分離して溶媒を回収し、該回収した溶媒を前記抽出工程で再利用する[1]に記載の油分含有廃液からの油分回収方法。
【0010】
[3] 前記加温蒸留による分離において、分離された前記溶媒または前記油分の有する熱を、熱交換器またはヒートポンプを用いて前記油分を含む溶媒の加温に利用する[2]に記載の油分含有廃液からの油分回収方法。
(【0011】以降は省略されています)
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