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公開番号2025063465
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-16
出願番号2023172685
出願日2023-10-04
発明の名称消化器癌の検出方法
出願人国立大学法人東北大学
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G01N 33/68 20060101AFI20250409BHJP(測定;試験)
要約【課題】
消化器癌の早期診断のための新たなバイオマーカーを特定し、前記バイオマーカーを用いた消化器癌の早期かつ非侵襲的な診断方法を提供すること。
【解決手段】
対象における消化器癌を検出する方法であって、前記対象由来の試料におけるシステインパースルフィド又はホモシステインパースルフィドの量を測定する工程を含み、前記試料が癌が疑われる消化器組織以外の対象由来の試料である、前記方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
対象における消化器癌を検出する方法であって、
前記対象由来の試料におけるシステインパースルフィド又はホモシステインパースルフィドの量を測定する工程を含み、前記試料が癌が疑われる消化器組織以外の対象由来の試料である、前記方法。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
対象由来の試料が、対象の呼気又は血液から得られた試料である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
対象由来の試料が、対象の呼気凝縮液又は血漿である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
消化器癌が、扁平上皮癌又は腺癌である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
消化器癌が、食道癌、大腸癌、又は膵臓癌である、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
システインパースルフィド又はホモシステインパースルフィドの量が所定のカットオフ値以上であることが、対象が消化器癌の可能性があることを示す、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
システインパースルフィド又はホモシステインパースルフィドの量が質量分析装置を用いて測定される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
システインパースルフィド又はホモシステインパースルフィドの量が安定同位体気釈法により測定される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
対象由来の試料にヒドロキシフェニル基を有する親電子性アルキル化剤を作用させる工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ヒドロキシフェニル基を有する親電子性アルキル化剤がβ-(4-hydroxyphenyl) ethyl iodoacetamide(HPE-IAM)である、請求項9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、消化器癌の検出方法に関する。より詳細には、癌が疑われる消化器組織以外の対象由来の試料におけるシステインパースルフィド又はホモシステインパースルフィドの量を指標として、消化器癌を検出する方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
胃癌、大腸癌、食道癌などの消化器癌の罹患数は、食生活の変化にともない、近年増加傾向にある。消化器癌はいずれも早期の段階では自覚症状はほとんどなく、それが消化器癌の治療を困難にする原因となっている。
【0003】
現在消化器癌の検診はバリウム透視検査によるスクリーニングが広く行われているが、その拾い上げ精度は低く、かなりの進行癌で明らかな変形を来さないと異常の指摘は難しい。そのため、胃カメラや大腸カメラなどの内視鏡検査による検診スクリーニングの重要性が認識されつつあるが、機器を含めて検査費用が高いこと、侵襲的検査であり被検者に苦痛を伴うことから十分普及していない。
【0004】
臨床で用いられる腫瘍マーカーとしては、扁平上皮がん関連抗原(SCC)や、癌胎児性抗原(CEA)、CA19-9などがあり、再発のモニタリングなどには有用だが、早期診断における有用性は確立されておらず、スクリーニングには不適である。
【0005】
消化器癌を早期にかつ非侵襲的に検出するバイオマーカーとして、血液サンプルや呼気サンプル中のバイオマーカーによる癌の検出も研究されている。特に呼気サンプルは、血液や組織サンプルとは異なり、非侵襲的に収集することが可能であるが、呼気中の消化器癌のバイオマーカーの研究は進んでいない。
【0006】
生体内では、システインパースルフィドなどの超硫黄分子が大量に合成され、多彩な生理機能を発揮している。発明者はこれまでに、感染症のバイオマーカーとして硫黄代謝物を使用しうること(特許文献1)、慢性閉塞性肺疾患および関連する炎症性気道疾患の患者から得られた肺の細胞や気道上皮内層液において、超硫黄代謝物が減少していることを報告している(非特許文献1及び2)。また、大腸癌組織では正常組織よりも硫黄関連物質のレベルが高いこと(非特許文献3)が報告されている。しかしながら、血液や呼気など、癌組織以外の試料における硫黄代謝物の量や、どのような硫黄代謝物が癌病変を反映するかについては明らかにされていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2022-178150号
【非特許文献】
【0008】
Numakura et al. (2017) Production of reactive persulfide species in chronic obstructive pulmonary disease. Thorax, 72, pp1074-1083
Kyogoku et al. (2019) Nitrosative stress in patients with asthma-chronic obstructive pulmonary disease overlap. J. Allergy Clin. Immunol., 144, pp972-983.e14.
Fukuoka et al. (2021) Sulphur metabolism in colon cancer tissues: a case report and literature review. J. Int. Med. Res., (2021), 49(11), pp1-11
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、消化器癌の早期診断のための新たなバイオマーカーを特定し、前記バイオマーカーを用いた消化器癌の早期かつ非侵襲的な診断方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
発明者らは食道癌患者と健常者の呼気凝集液と血漿サンプルについて、網羅的な硫黄代謝物の定量測定を行った。その結果、システインパースルフィド及びホモシステインパースルフィドは食道癌患者において有意に高く、食道癌などの消化器癌を検出するための新たなバイオマーカーとなり得ることを見出した。
(【0011】以降は省略されています)

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