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公開番号2025066196
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-23
出願番号2022038836
出願日2022-03-14
発明の名称認知機能改善剤
出願人国立大学法人東北大学,国立大学法人九州大学
代理人個人,個人,個人,個人
主分類A61K 31/44 20060101AFI20250416BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】本発明は認知機能疾患もしくは障害の治療または予防に用いるための医薬組成物の提供を目的とする。
【解決手段】本発明により、式(I)で表される化合物、または医薬として許容なその塩を含む、Ca2+/カルモジュリン依存性キナーゼIIの賦活化による疾患または障害の治療又は予防に用いるための医薬組成物が提供される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
式(I):
JPEG
2025066196000016.jpg
31
82
[式中、R

およびR

は、それぞれ独立に、水素原子、およびC
1-6
アルキルから選択され;
Xは、直接結合、O、またはSであり;
Qは、R

から選択される1~4の置換基で置換されていてもよいピリジルであり;
Yは、水素原子、R

から選択される1~4の置換基で置換されていてもよい5~10員ヘテロアリール、R

から選択される1~4の置換基で置換されていてもよいフェニル、R

から選択される1~4の置換基で置換されていてもよいC
3-10
シクロアルキルであり、またはR

から選択される1~4の置換基で置換されていてもよいC
6-10
シクロアルケニルであり;


は,独立に、ヒドロキシ、シアノ、1以上のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-6
アルキル、1以上のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-6
アルコキシ、ハロゲン原子、およびフェニルから選択され;


は,独立に、1以上のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-6
アルキル、1以上のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-6
アルコキシ、ヒドロキシ、およびハロゲン原子から選択される]
で表される化合物、または医薬として許容なその塩を含有する医薬組成物。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】


およびR

が水素原子である、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
XがOである、請求項1または2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
Qが、R

から選択される1~4の置換基で置換されていてもよい2-ピリジルである、請求項1~3のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項5】
5~10員ヘテロアリールが、ピリジル、キノリル、チアゾリル、オキサゾリル、ベンゾチアゾリル、またはベンゾオキサゾリルである、請求項1~4のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項6】


が、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、またはヒドロキシである、請求項1~5のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項7】


が、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、またはヒドロキシである、請求項1~6のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項8】
N-(4-メトキシ-2-ピリジル)-N’-(3-メチル-2-ピリジル)ウレア;
N-(4-メトキシ-2-ピリジル)-N’-2-ピリジルウレア;
N-(4-メトキシ-2-ピリジル)-N’-(4-クロロ-3-ピリジル)ウレア;
N-(4-メトキシ-2-ピリジル)-N’-(4-ピリジル)ウレア;
N-(4-メトキシ-2-ピリジル)-N’-(3-ピリジル)ウレア;
N-(4-メトキシ-2-ピリジル)-N’-(4,6-ジメチル-2-ピリジル)ウレア;
ビス-N,N’-(6-クロロ-2-ピリジル)ウレア;
N-(4-メトキシ-2-ピリジル)-N’-(4-トリフルオロメチル-2-ピリジル)ウレア;
ビス-N-(4-トリフルオロメチル-2-ピリジル)ウレア;
N-(4-メトキシ-2-ピリジル)-N’-(6-クロロ-2-ピリジル)ウレア;
N-(4-メトキシ-2-ピリジル)-N’-(5-キノリル)ウレア;
N-(6-メチル-2-ベンゾチアゾリル)-N’-2-ピリジルウレア;
N-(2-ベンゾオキサゾリル)-N’-2-ピリジルウレア;
N-(4-メトキシ-2-ピリジル)-N’-2-チアゾリルウレア;
N-(4-メトキシ-2-ピリジル)-N’-2-ピリジルチオウレア;
ビス-N,N’-(4-メトキシ-2-ピリジル)チオウレア;
ビス-N,N’-(2-ピリジル)チオウレア;
ビス-N,N’-(4-ピリジル)ウレア;
ビス-N,N’-(3-ピリジル)ウレア;
N-(2-ピリジル)-N’-(3-メチルフェニル)ウレア;
N-(4-メトキシ-2-ピリジル)-N’-フェニルウレア;
N-(4-メトキシ-2-ピリジル)ウレア;
N-(6-トリフルオロメチル-3-ピリジル)ウレア;
N-(6-クロロ-2-ピリジル)ウレア;
N-(4-トリフルオロメチル-2-ピリジル)ウレア;
N-(6-クロロ-3-ピリジル)ウレア;
N-(4-メトキシ-2-ピリジル)-N’-(3-トリフルオロメチルフェニル)ウレア;
N-(4-メトキシ-2-ピリジル)-N’-(3-クロロフェニル)ウレア;
N-(4-メトキシ-2-ピリジル)-N’-(4-トリフルオロメチルフェニル)ウレア;
N-(4-メトキシ-2-ピリジル)-N’-シクロヘキシルウレア;および
[(1R,5R,7aR)-2,3,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-5-tert-ブチルジメチルシリルオキシ-7a-メチル-1H-インデニル]-N’-(3-ピリジル)ウレア
から選択される化合物、または医薬として許容なその塩を含有する、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項9】
シナプス反応の長期増強現象による疾患または障害の治療又は予防に用いるための、請求項1~8のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項10】
Ca
2+
/カルモジュリン依存性キナーゼIIの賦活化による疾患または障害の治療又は予防に用いるための、請求項1~9のいずれか1項に記載の医薬組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、N-ピリジルウレア誘導体を含有するCa
2+
/カルモジュリン依存性キナーゼIIの賦活化による疾患または障害の治療又は予防に用いるための医薬組成物、特に認知機能改善に使用するための医薬組成物、および該化合物を使用する認知機能障害に関連する疾患の治療方法または予防方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
ニューロンのグルタミン酸作動性カチオンチャネルであるN-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)受容体(NMDA型グルタミン酸受容体、NMDA受容体、NMDAR)は、その存在量と活性によって、神経の発生、結合性、認知の基礎をなすシナプス可塑性を調節することが知られている。NMDA受容体は、脳全体にわたって偏在して分布し、NMDA受容体は、イオンチャネル型グルタミン酸受容体の他の主要なサブタイプ(AMPA及びカイニン酸受容体)とは異なる特性を有している。哺乳類のNMDA受容体はGluN1とGluN2のヘテロ2量体2セットからなる4つのサブユニットで構成されていると考えられており、GluN1サブユニット上には、グリシン結合部位が存在し、GluN2サブユニット上には、グルタミン酸結合部位が存在する。GluN2サブユニットにはさらにGluN2A、GluN2B、GluN2C、GluN2Dの4種類がクローニングされており、それぞれ生体内での発現部位や発現時期が異なる。GluN2Bを介するNMDA受容体の調節について報告がされている(特許文献1および2)。
【0003】
Ca
2+
/カルモジュリン依存性プロテインキナーゼII(CaMKII)は、Ca
2+
/カルモジュリン複合体により制御される、セリン/スレオニン特異性プロテインキナーゼであり、多くのシグナル伝達カスケードに関与することが知られており、シナプス伝達の可塑性、さらには、学習・記憶をはじめとする高次脳機能に重要な役割を果たすと考えられている。CaMKIIのGluN2Bへの結合がシグナル伝達、特にシナプス反応の長期増強現象(long-term potentiation(LTP))に関与することについて報告がされている(非特許文献1~3)。また、CaMKIIのGluN2AのLTPへの関与についても報告されている(非特許文献2)。CaMKIIのNR2Aはゲノムワイド関連解析において、統合失調症やうつ病等との相関性が強く示唆されている(非特許文献4)。
【0004】
医薬としての活性を有するN-ピリジルウレア誘導体について多数の報告がされている(例えば、特許文献3および4)。またN-ピリジルウレア誘導体の合成方法に関する報告もされている(非特許文献6)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2018-520170号
特表2018-504854号
特開平9-241243号
WO2019/099307 A1
【非特許文献】
【0006】
Halt, A.R. et al., The EMBO Journal (2012) 31, 1203-1216
Incontro, S. et al., Nat Commun. 2018; 9: 2069. doi: 10.1038/s41467-018-04439-7
Barcomb, K. et al., The Journal of Biological Chemistry 291, 31, 16082-16089
Cross-Disorder Group of the Psychiatric Genomics Consortium, Lancet 2013; 381: 1371-79
Poltavskaya, E. G. et al., Life 2021, 11, 997. https://doi.org/10.3390/life11100997
Arisawa, M. et al.,Org. Lett. 2021, 23, 9382-9386
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
アルツハイマー病などの認知機能疾患または障害に対しては十分な効果が得られる治療方法および予防方法が確立しているとは言えず、既存の薬剤とは作用機作が異なる新規な治療剤および予防剤が求められている。
【0008】
一つの側面において、本発明は認知機能疾患または障害の治療または予防に用いるための医薬組成物の提供を目的とする。さらに本発明は特定のN-ピリジルウレア誘導体を用いた認知機能疾患または障害の治療方法または予防方法の提供を目的とする。
【0009】
一つの側面において、本発明はGluN2A賦活化剤の提供を目的とする。さらに本発明は特定のN-ピリジルウレア誘導体を用いたGluN2A賦活化方法の提供を目的とする。
一つの側面において、本発明はCa
2+
/カルモジュリン依存性プロテインキナーゼII(CaMKII)活性化剤の提供を目的とする。さらに本発明は、CaMKIIが関与する疾患の治療または予防に用いるための医薬組成物の提供を目的とする。さらに本発明は、特定のN-ピリジルウレア誘導体を用いたCaMKIIが関与する疾患の治療方法または予防方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意研究を進めたところ、N-ピリジルウレア誘導体にGluN2A賦活化活性、およびCaMKII賦活化活性、および認知機能疾患または障害における治療効果を見いだし、本発明を完成させた。本明細書の開示は、以下に記載の発明を包含する。
(【0011】以降は省略されています)

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