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公開番号
2025129655
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-05
出願番号
2024026430
出願日
2024-02-26
発明の名称
インフラマソーム阻害剤
出願人
国立大学法人東北大学
代理人
弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類
A61K
45/00 20060101AFI20250829BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】新規なインフラマソーム阻害剤を提供すること。
【解決手段】3-メルカプトピルビン酸硫黄転移酵素の阻害剤を有効成分として含有するインフラマソーム阻害剤。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
3-メルカプトピルビン酸硫黄転移酵素の阻害剤を有効成分として含有するインフラマソーム阻害剤。
続きを表示(約 970 文字)
【請求項2】
前記3-メルカプトピルビン酸硫黄転移酵素の阻害剤が、下記の式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を含む請求項1に記載のインフラマソーム阻害剤。
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2025129655000009.jpg
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(式中、Aが芳香環であり、Bがピリミドン骨格を有する部分であり、Xが直接結合又は-NH-である)
【請求項3】
前記3-メルカプトピルビン酸硫黄転移酵素の阻害剤が、下記の式(II)で表される化合物を含む請求項1に記載のインフラマソーム阻害剤。
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2025129655000010.jpg
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【請求項4】
前記インフラマソーム阻害剤はAIM2インフラマソーム阻害剤又はNLRP3インフラマソーム阻害剤を含む請求項1に記載のインフラマソーム阻害剤。
【請求項5】
炎症性疾患の治療に使用される請求項1に記載のインフラマソーム阻害剤。
【請求項6】
3-メルカプトピルビン酸硫黄転移酵素の阻害剤を、非ヒト動物由来の細胞又はインビトロで哺乳動物由来の細胞に投与することを含む、細胞におけるASCスペック形成の阻害方法。
【請求項7】
3-メルカプトピルビン酸硫黄転移酵素の阻害剤を、ASCスペックの形成の抑制に有効な量で、非ヒト動物由来の細胞又はインビトロで哺乳動物由来の細胞に投与することを含む、細胞におけるインフラマソームの形成の阻害方法。
【請求項8】
3-メルカプトピルビン酸硫黄転移酵素の阻害剤を、インフラマソームの形成の阻害に有効な量で細胞に投与することを含む、細胞からの炎症性サイトカインの放出及び/又は産生の阻害方法。
【請求項9】
前記3-メルカプトピルビン酸硫黄転移酵素の阻害剤が下記の式(II)で表される化合物を含む請求項6~8のいずれかに記載の阻害方法。
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2025129655000011.jpg
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【請求項10】
3-メルカプトピルビン酸硫黄転移酵素の阻害剤を有効成分として含有する炎症性サイトカイン阻害剤。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、インフラマソーム阻害剤に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
インフラマソームは、シグナル認識に係わるタンパク質(NLRP1, NLRP3, NLRP4,AIM2)とアダプタータンパク質であるASC(apoptosis-associated speck-like protein containing caspase recruitment domain;アポトーシス関連スペック様タンパク質)とカスパーゼ-1とからなるタンパク質複合体であり、炎症応答の調節を担う重要な複合体である。インフラマソームは、特定の活性化刺激により活性化されたカスパーゼcaspase-1が炎症性サイトカインであるIL-1βやIL-18を前駆体から成熟体へ誘導し、炎症を引き起こす(図1)。インフラソームの中でも、NLRP3インフラマソームは、外因性、内因性のさまざまな刺激によって活性化することが知られており、NLRP3インフラマソームの過剰な活性化は、高尿酸血症、痛風、関節リウマチ、糖尿病における慢性炎症など、多種多様な炎症性疾患の発症に関与していることから、NLRP3インフラマソームはこれらの疾患に対する有効な治療ターゲットとして近年注目され、その阻害剤開発のための研究が世界中で進められている(非特許文献1)。
【0003】
本発明者らは以前に、副作用のない安全な医薬品とされ、世界中で汎用されているセフェム系抗菌薬が、NLRP3インフラマソームの活性化を強力に抑制することを発見した(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
WO2021/177332
【非特許文献】
【0005】
Nature Medicine (2015) 21, 248-255
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1のセフェム系抗菌薬は、抗菌活性を有することから、長期投与における耐性菌の出現及び腸内細菌叢の攪乱などの可能性が懸念される。
【0007】
本発明が解決すべき課題は、抗菌活性を有しないインフラマソーム阻害剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、3-メルカプトピルビン酸硫黄転移酵素の阻害剤が、NLRP3インフラマソームの活性化を特異的に阻害することを発見し、本発明を完成するに至った。
【0009】
本発明は、以下に記載の実施形態を包含する。
項1.
3-メルカプトピルビン酸硫黄転移酵素の阻害剤を有効成分として含有するインフラマソーム阻害剤。
項2.
前記3-メルカプトピルビン酸硫黄転移酵素の阻害剤が、下記の式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を含む項1に記載のインフラマソーム阻害剤。
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(式中、Aが芳香環であり、Bがピリミドン骨格を有する部分であり、Xが直接結合又は-NH-である)
項3.
前記3-メルカプトピルビン酸硫黄転移酵素の阻害剤が、下記の式(II)で表される化合物を含む項1に記載のインフラマソーム阻害剤。
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2025129655000003.jpg
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項4.
前記インフラマソーム阻害剤はAIM2インフラマソーム阻害剤又はNLRP3インフラマソーム阻害剤を含む項1に記載のインフラマソーム阻害剤。
項5.
炎症性疾患の治療に使用される項1に記載のインフラマソーム阻害剤。
項6.
3-メルカプトピルビン酸硫黄転移酵素の阻害剤を、非ヒト動物由来の細胞又はインビトロで哺乳動物由来の細胞に投与することを含む、細胞におけるASCスペック形成の阻害方法。
項7.
3-メルカプトピルビン酸硫黄転移酵素の阻害剤を、ASCスペックの形成の抑制に有効な量で、非ヒト動物由来の細胞又はインビトロで哺乳動物由来の細胞に投与することを含む、細胞におけるインフラマソームの形成の阻害方法。
項8.
3-メルカプトピルビン酸硫黄転移酵素の阻害剤を、インフラマソームの形成の阻害に有効な量で細胞に投与することを含む、細胞からの炎症性サイトカインの放出及び/又は産生の阻害方法。
項9.
前記3-メルカプトピルビン酸硫黄転移酵素の阻害剤が下記の式(II)で表される化合物を含む項6~8のいずれかに記載の阻害方法。
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2025129655000004.jpg
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項10.
3-メルカプトピルビン酸硫黄転移酵素の阻害剤を有効成分として含有する炎症性サイトカイン阻害剤。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、インフラマソームの活性化を阻害する新規なインフラマソーム阻害剤が提供される。3-メルカプトピルビン酸硫黄転移酵素の阻害剤は、他の免疫系シグナルに影響を及ぼさないことから、既存の抗炎症薬に比べて副作用が少ないと考えられる。また、3-メルカプトピルビン酸硫黄転移酵素の阻害剤は単純な構造をした低分子化合物であり、製造容易性及び/又はコスト面での優位性がある。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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