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公開番号2025074699
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-14
出願番号2023185699
出願日2023-10-30
発明の名称車両用シート
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B60N 2/90 20180101AFI20250507BHJP(車両一般)
要約【課題】本発明は、座面部及び背もたれ部のマテリアルリサイクル、洗浄及び交換が容易な車両用シートを提供することを目的とする。
【解決手段】背もたれ部と、座面部と、背もたれ部を支持するバックフレームを少なくとも有するシートフレームと、車体のフレームに接続可能な車体接続部品とを有し、座面部及び背もたれ部は、同一の熱可塑性樹脂をベースポリマーとして含む樹脂組成物からなる射出成形品であって、シートフレームと分離可能であり、シートフレームは、金属製の外枠と、金属ワイヤ及び/又は金属製の板状部品とを有し、シートフレームを、バックフレームの鉛直方向の高さが最大となるように設置したときの、バックフレームの鉛直方向の最高点から最低点までの高さをh、バックフレームの最大内幅をwとし、バックフレームを外縁とする平面上において、鉛直方向の高さが0.5hで幅の中心である点を点P、点Pからの距離が0.3w以下である上記平面上の領域を領域Aとしたときに、金属ワイヤ及び/又は金属製の板状部品が上記平面上で領域A内を通るように配置されている、車両用シート。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
背もたれ部と、座面部と、前記背もたれ部を支持するバックフレームを少なくとも有するシートフレームと、車体のフレームに接続可能な車体接続部品とを有し、
前記座面部及び前記背もたれ部は、同一の熱可塑性樹脂をベースポリマーとして含む樹脂組成物からなる射出成形品であり、かつ前記シートフレームと分離可能であり、
前記シートフレームは、金属製の外枠と、金属ワイヤ及び/又は金属製の板状部品とを有し、
前記シートフレームを、前記バックフレームの鉛直方向の高さが最大となるように設置したときの、前記バックフレームの鉛直方向の最高点から最低点までの高さをh、前記バックフレームの最大内幅をwとし、さらに、前記バックフレームを外縁とする平面上において、鉛直方向の高さが0.5hで幅の中心である点を点P、前記点Pからの距離が0.3w以下である前記平面上の領域を領域Aとしたときに、前記金属ワイヤ及び/又は前記金属製の板状部品が前記平面上で領域A内を通るように配置されている
ことを特徴とする、車両用シート。
続きを表示(約 87 文字)【請求項2】
前記座面部を構成する樹脂組成物の引張強度が、前記背もたれ部を構成する樹脂組成物の引張強度の90~110%である、請求項1に記載の車両用シート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用シートに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、地球環境保護に対する意識の高まりとともに、省資源、カーボンニュートラルを目的として種々の製品のリサイクル技術開発が進められ、自動車等の車両用シートも廃棄することなくリサイクルして再利用することが図られている。
一般に、車両用シートは、ウレタン樹脂の発泡体等からなるクッション(シートパッド)、ファブリックや皮等からなる表皮材、及び金属製のフレームなど、多種多様な素材で構成されている。そのため、リサイクルするには素材ごと、同一種類の樹脂ごとに分解・分別する必要があり、作業が煩雑でコストが高くなるなど、リサイクル化が困難であった。
こうした課題を踏まえ、車両用シートのモノマテリアル化が発案されている。例えば、非特許文献1には、座面と背もたれのフレームから布地、クッションなど、金属製の骨組み以外は全てポリアミド製で3Dプリンターを用いて製作され、ケミカルリサイクルの実現を目指したチャイルドシートがコンセプト展示されたことが報告されている。また、補強用の金属製の骨組み以外は全て熱可塑性ポリウレタン製で3Dプリンターを用いて製作された自動車シートがコンセプト展示されたことも報告されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
「モノマテリアル設計の自動車シートが登場、単一材料で完全リサイクルへ挑む欧州」、日経クロステック、2023年7月25日検索、<URL: https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02135/00011/ >
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記コンセプト展示されたシートは、高コストかつ高エネルギー消費のケミカルリサイクルは実現可能と考えられるが、解体時にフレーム内部から金属製の骨組みやねじを抜き出す必要があるなど、リグラインドは困難であるため、より低コストで低エネルギー消費のマテリアルリサイクルは行いにくい。
また、上記コンセプト展示されたチャイルドシートや一般的な車両用シートでは、例えば、劣化やへたりがより早く生じる表皮材やクッション等と比較して、金属製のフレームは寿命が長いなど、素材ごとに耐用年数が異なり、シート全体としての機能や外観の寿命は、寿命の短い素材によって決まってしまう。また、飲み物をこぼすなどして表皮材やクッションが汚れた際には、飲み物が内部へと染み込んでしまい、洗浄が困難である。
【0005】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、座面部及び背もたれ部のマテリアルリサイクル、洗浄及び交換が容易な車両用シートを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、本発明は以下のとおりのものである。
[1]
背もたれ部と、座面部と、前記背もたれ部を支持するバックフレームを少なくとも有するシートフレームと、車体のフレームに接続可能な車体接続部品とを有し、
前記座面部及び前記背もたれ部は、同一の熱可塑性樹脂をベースポリマーとして含む樹脂組成物からなる射出成形品であり、かつ前記シートフレームと分離可能であり、
前記シートフレームは、金属製の外枠と、金属ワイヤ及び/又は金属製の板状部品とを有し、
前記シートフレームを、前記バックフレームの鉛直方向の高さが最大となるように設置したときの、前記バックフレームの鉛直方向の最高点から最低点までの高さをh、前記バックフレームの最大内幅をwとし、さらに、前記バックフレームを外縁とする平面上において、鉛直方向の高さが0.5hで幅の中心である点を点P、前記点Pからの距離が0.3w以下である前記平面上の領域を領域Aとしたときに、前記金属ワイヤ及び/又は前記金属製の板状部品が前記平面上で領域A内を通るように配置されている
ことを特徴とする、車両用シート。
[2]
前記座面部を構成する樹脂組成物の引張強度が、前記背もたれ部を構成する樹脂組成物の引張強度の90~110%である、[1]に記載の車両用シート。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、座面部及び背もたれ部のマテリアルリサイクル、洗浄及び交換が容易な車両用シートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本実施形態の車両用シートの一例を示す概略側面図である。(a)は、キャプテンシート型の車両用シートの一例であり、(b)は、ベンチシート型の車両用シートの一例である。
(a)及び(b)は、本実施形態の車両用シート(キャプテンシート型)のバックフレームにおける領域Aを説明するための概略正面図である。
(a)~(c)は、本実施形態の車両用シート(キャプテンシート型)のバックフレームの一例を示す概略正面図である。(d)及び(e)は、本発明には含まれない車両用シート(キャプテンシート型)のバックフレームの一例を示す概略正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
【0010】
以下、本実施形態の車両用シートについて、図を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の車両用シートの一例を示す概略側面図である。(a)はキャプテンシート型の車両用シートの一例であり、(b)はベンチシート型の車両用シートの一例である。
なお、本明細書において、乗員が正規の姿勢で車両用シートに着座した際に、乗員が向いている方向を「前方」、その反対方向を「後方」と称し、座標の軸を示すときは「前後方向」というものとする。また、乗員が正規の姿勢で車両用シートに着座した際の乗員の右側を「右方向」、乗員の左側を「左方向」と称し、座標の軸を示すときは「左右方向」というものとする。更に、鉛直方向を、座標の軸を示すときは「上下方向」というものとする。
(【0011】以降は省略されています)

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