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公開番号2025097965
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-01
出願番号2024222317
出願日2024-12-18
発明の名称ポリアミド樹脂組成物及び成形体
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08L 77/00 20060101AFI20250624BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明は、組成物の難燃性および機械強度に優れており、特に燃焼試験時のドリップ抑制や成形体とした時の引張試験やウェルド強度に優れるポリアミド樹脂組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】ポリアミド樹脂組成物は、(A)ポリアミド樹脂20~70質量%と、(B)難燃剤10~35質量%と、(C)難燃助剤1~15質量%と、(D)ガラス繊維10~60質量%とを含み、前記(D)ガラス繊維の繊維長分布において、前記(D)ガラス繊維の総質量に対する、繊維長が400μm以上500μm未満の前記(D)ガラス繊維の含有量が15質量%以上25質量%以下であり、繊維長が500μm未満の前記(D)ガラス繊維の含有量が50質量%以上60質量%以下である、ポリアミド樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)ポリアミド樹脂20~70質量%と、(B)難燃剤10~35質量%と、(C)難燃助剤1~15質量%と、(D)ガラス繊維10~60質量%とを含み、
前記(D)ガラス繊維の繊維長分布において、前記(D)ガラス繊維の総質量に対する、繊維長が400μm以上500μm未満の前記(D)ガラス繊維の割合が15質量%以上25質量%以下であり、繊維長が500μm未満の前記(D)ガラス繊維の割合が50質量%以上60質量%以下である
ことを特徴とする、ポリアミド樹脂組成物。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
前記(A)ポリアミド樹脂が、ポリアミド6、ポリアミド46、ポリアミド66、ポリアミド6T、及びポリアミドMXD6、並びにこれらの少なくとも1種を構成成分として含む共重合ポリアミドからなる群より選択される1種以上である、請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
【請求項3】
前記(B)難燃剤が、ハロゲン系難燃剤を含む、請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
【請求項4】
前記ハロゲン系難燃剤が、PBDE系、TBBA系、多ベンゼン環化合物、及び臭素化芳香族ポリマーからなる群より選択される1種以上の臭素系難燃剤を含む、請求項3に記載のポリアミド樹脂組成物。
【請求項5】
前記(C)難燃剤助剤が、酸化アンチモン類、酸化スズ類、酸化鉄類、金属水酸化物、金属ホウ酸塩、及びシリコーンからなる群より選択される1種以上を含む、請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
【請求項6】
前記(D)ガラス繊維の断面の平均真円度が、1以上4未満である、請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載のポリアミド樹脂組成物を成形してなることを特徴とする、成形体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリアミド樹脂組成物及び成形体に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
ポリアミド6(以下、「PA6」と略記する場合がある)及びポリアミド66(以下、「PA66」と略記する場合がある)等に代表されるポリアミドは、機械的強度、耐熱性などに優れることから、自動車部品、機械部品、電気・電子部品などの分野で使用されている。特に、電気・電子部品用途において、難燃性に対する要求レベルは高く、本来ポリアミド樹脂の有する自己消火性よりもさらに高度な難燃性能が要求される。このため、アンダーライターズ・ラボラトリーのUL94規格における評価V-0に適合するための検討が数多くなされている。
【0003】
このような難燃性ポリアミド樹脂の代表例として、臭素化ポリスチレンを用いた難燃性ポリアミド材料が挙げられる。例えば、特許文献1では、リフローはんだ工程における耐熱性、難燃性および流動性に優れるとともに、成形時における熱安定性が良好であるポリアミド樹脂組成物が開示されている。特許文献2では、成形加工時の発生ガス量が大幅に低減され、金型腐食性の極めて少ないポリアミド樹脂組成物が開示されている。特許文献3では、高い難燃性や高いウェルド強度とともに靭性を付与したポリアミド樹脂組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2006/123469号
特開平10-168307号公報
特開2007-291250号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、最近では、電気・電子部品の構造の複雑化により、部品が薄肉化傾向にある。そのため、従来よりも難燃性、機械的特性に優れた材料がより一層求められており、上記文献に開示されている発明は、必ずしも上記特性を満足するものではなかった。また、機械強度を向上させる目的でポリアミド樹脂組成物にガラス繊維を添加する場合、加工時に、ガラス繊維の破断がしばしば起こり、燃焼試験時にドリップを引き起こすことでUL基準を満たさないことがあるが、上記の従来の技術では十分に検討されていなかった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、難燃性及び機械的特性に優れるポリアミド樹脂組成物及び該ポリアミド樹脂組成物を成形してなる成形体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、本発明は、以下の態様を含む。
(1)(A)ポリアミド樹脂20~70質量%と、(B)難燃剤10~35質量%と、(C)難燃助剤1~15質量%と、(D)ガラス繊維10~60質量%とを含み、前記(D)ガラス繊維の繊維長分布において、前記(D)ガラス繊維の総質量に対する、繊維長が400μm以上500μm未満の前記(D)ガラス繊維の割合が15質量%以上25質量%以下であり、繊維長が500μm未満の前記(D)ガラス繊維の割合が50質量%以上60質量%以下であることを特徴とする、ポリアミド樹脂組成物。
(2)前記(A)ポリアミド樹脂が、ポリアミド6、ポリアミド46、ポリアミド66、ポリアミド6T、及びポリアミドMXD6、並びにこれらの少なくとも1種を構成成分として含む共重合ポリアミドからなる群より選択される1種以上である、(1)に記載のポリアミド樹脂組成物。
(3)前記(B)難燃剤が、ハロゲン系難燃剤を含む、(1)又は(2)に記載のポリアミド樹脂組成物。
(4)前記ハロゲン系難燃剤が、PBDE系、TBBA系、多ベンゼン環化合物、及び臭素化芳香族ポリマーからなる群より選択される1種以上の臭素系難燃剤を含む、(3)に記載のポリアミド樹脂組成物。
(5)前記(C)難燃剤助剤が、酸化アンチモン類、酸化スズ類、酸化鉄類、金属水酸化物、金属ホウ酸塩、及びシリコーンからなる群より選択される1種以上を含む、(1)~(4)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
(6)前記(D)ガラス繊維の断面の平均真円度が、1以上4未満である、(1)~(5)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
(7)(1)~(6)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を成形してなることを特徴とする、成形体。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、難燃性及び機械的強度に優れるポリアミド樹脂組成物及び該ポリアミド樹脂組成物を成形してなる成形体を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に制限されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
【0010】
本明細書において、「ポリアミド樹脂」とは、主鎖に「-CO-NH-」(アミド)結合を有する高分子化合物を意味する。
(【0011】以降は省略されています)

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