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公開番号2025096052
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2023212520
出願日2023-12-15
発明の名称包装体の殺菌方法
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B65B 55/02 20060101AFI20250619BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】
殺菌性能に優れるとともに、照射効率の向上や初菌数の低減が可能となる、包装体の殺菌方法を提供することを目的とする。
【解決手段】
上記課題を解決するべく、本発明は、熱収縮性多層フィルムで被殺菌体を包装してなる包装体の殺菌方法であって、
前記熱収縮性多層フィルムは、内表面及び外表面にアンチブロッキング剤を有し、
前記熱収縮性多層フィルムの、23℃における縦方向及び横方向の引張弾性率がいずれも50MPa以上200MPa未満であり、且つ、80℃における縦方向及び横方向の熱収縮率がいずれも35%以上60%未満であり、
前記包装体に、波長領域が200~280nmの紫外線を照射することを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
熱収縮性多層フィルムで被殺菌体を包装してなる包装体の殺菌方法であって、
前記熱収縮性多層フィルムは、内表面及び外表面にアンチブロッキング剤を有し、
前記熱収縮性多層フィルムの、23℃における縦方向及び横方向の引張弾性率がいずれも50MPa以上200MPa未満であり、且つ、80℃における縦方向及び横方向の熱収縮率がいずれも35%以上60%未満であり、
前記包装体に、波長領域が200~280nmの紫外線を照射することを特徴とする、包装体の殺菌方法。
続きを表示(約 490 文字)【請求項2】
前記熱収縮性多層フィルムの外表面層が、ナイロン層であることを特徴とする、請求項1に記載の包装体の殺菌方法。
【請求項3】
前記熱収縮性多層フィルムの酸素透過率が、1000cc/(m

・day・atm)以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の包装体の殺菌方法。
【請求項4】
前記内表面のアンチブロッキング剤と、前記外表面のアンチブロッキング剤とが、異なるものであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の包装体の殺菌方法。
【請求項5】
前記紫外線は、UVC-LEDを用いて、前記包装体との距離が50cm以内の位置から照射することを特徴とする、請求項1又は2に記載の包装体の殺菌方法。
【請求項6】
前記紫外線の照射は、前記包装体の包装後又は包装中に実施されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の包装体の殺菌方法。
【請求項7】
前記包装体の殺菌は、前記包装体に付着した一般生菌を殺菌することを特徴とする、請求項1又は2に記載の包装体の殺菌方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、包装体の殺菌方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
食品の表面に、200~280nm程度の波長を有する深紫外線(UVC)を照射することが殺菌効果を有していることは知られている。
そのため、近年、食品(主に生肉)を、紫外線を透過するフィルムによって包装した後、UVCを照射することで、一般生菌のDNAに攻撃を行い、菌の繁殖を抑制する殺菌技術が開発されている。この技術によれば、薬品を用いずに殺菌を行える、耐性菌を作らない、小型・小エネルギーで殺菌を行える、等のメリットがある。
【0003】
例えば特許文献1には、紫外線透過性及び熱収縮性を有するフィルム包材で真空包装された生肉を殺菌する方法において、フィルム包材で生肉を真空包装し、紫外線を照射した後にフィルム包材の熱収縮および殺菌のため、高温雰囲気中で上記包装体を処理する真空包装生肉の殺菌方法が示されている。
【0004】
ただし、フィルムに包装した食品にUVCを照射する場合、照射されるUVCや、照射装置の発熱等の関係から、フィルムの劣化やUVCが生肉に透過されず、十分に殺菌できないという問題があった。
また、食品を包装したフィルムのたるみや重なり等に起因した、照射効率低下の問題もあり、さらなる改善が望まれていた。
【0005】
このようなUVC照射による殺菌技術の問題を改善するための技術も検討されている。
例えば特許文献2には、UVC照射に先立って食品を有機酸で処理することによって、殺菌性能を高める技術が開示されている。
また、特許文献3には、食品を包装するフィルムについて、外側ヒートシール性層、芳香族(コ)ポリエステルを含む層及びポリ塩化ビニリデンを含む少なくとも1つの内部バリア層を含み、熱収縮性を調整した、多層共押出二軸配向バリア熱収縮性包装用フィルムに関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平2-60543号公報
特開平8-019387号公報
特許6489557号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2に開示された技術では、UVC照射とは別の殺菌工程を新たに設ける必要があるため、殺菌工程の煩雑化や、薬品に用いるコスト高騰の問題があった。さらに、食品を有機酸で処理した後に、フィルムにより包装しているため、フィルム包装時に外部との接触が生じ、新たな菌が発生するおそれもあり、UVC照射前の菌の数(初菌数)を減らすことが望まれていた。
また、特許文献3の技術では、熱収縮特性の調整により、フィルムのたるみについてはある程度改善されるものの、さらにフィルムの追従性を高め、より優れた照射効率の実現が望まれていた。さらに、食品をフィルム包装する際に外部との接触が生じるため、新たな菌が発生するおそれもあり、初菌数を減らすことが望まれていた。
【0008】
そのため、本発明は、殺菌性能に優れるとともに、照射効率の向上や初菌数の低減が可能となる、包装体の殺菌方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、熱収縮性多層フィルムで被殺菌体を包装してなる包装体の殺菌方法について、上述した課題を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、熱収縮性多層フィルムの内表面及び外表面がアンチブロッキング剤を有することによって、熱収縮性多層フィルムを袋状にした場合等、フィルムの開口性が高まるため、スムーズに被殺菌体(生肉等)を包含することが可能となり、初菌数を低減できること、さらに、熱収縮性多層フィルムの、23℃における縦方向及び横方向の引張弾性率及び80℃における縦方向及び横方向の熱収縮率について適正化を図ることによって、熱収縮性や形状の追随性を高めることができるため、照射効率を大幅に高めることができることを見出した。加えて、包装体に照射するUVCの波長領域を200~280nmの範囲とすることで、優れた殺菌性能が得られる点も見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
本発明は、以上の知見に基づきなされたものであり、その要旨は以下の通りである。
(1)熱収縮性多層フィルムで被殺菌体を包装してなる包装体の殺菌方法であって、前記熱収縮性多層フィルムは、内表面及び外表面にアンチブロッキング剤を有し、前記熱収縮性多層フィルムの、23℃における縦方向及び横方向の引張弾性率がいずれも50MPa以上200MPa未満であり、且つ、80℃における縦方向及び横方向の熱収縮率がいずれも35%以上60%未満であり、
前記包装体に、波長領域が200~280nmの紫外線を照射することを特徴とする、包装体の殺菌方法。
(【0011】以降は省略されています)

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