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公開番号2025080144
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-23
出願番号2023193186
出願日2023-11-13
発明の名称発塵源推定方法及び解析装置
出願人清水建設株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類G01N 15/06 20240101AFI20250516BHJP(測定;試験)
要約【課題】空気清浄空間内の発塵源を短時間かつ容易に推定することができる発塵源推定方法及び解析装置を提供する。
【解決手段】各作業エリアの位置と各パーティクルセンサとの位置との間の距離をもとに該距離が近いほど重み係数を大きくした重みマトリクスWを用い、1つの作業エリアに対する各パーティクルセンサの重み係数に各パーティクルセンサが検出した粒子濃度をそれぞれ乗算した値の加算値を、前記1つの作業エリアに対する各パーティクルセンサの重み係数の加算値で除算した値を前記1つの作業エリアの推定粒子濃度として算出する処理を全ての作業エリアに対して行う推定粒子濃度算出部15と、作業エリアごとに、作業エリアの推定粒子濃度を全作業エリアの推定粒子濃度の加算値で除算した値を各作業エリアの発塵寄与量として求め、発塵源の作業エリアを推定する発塵源推定部16とを備える。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
複数のパーティクルセンサと発塵の可能性のある複数の作業エリアとが配置されたクリーンルーム内における発塵源としての作業エリアを推定する発塵源推定方法であって、
各作業エリアの位置と各パーティクルセンサとの位置との間の距離をもとに該距離が近いほど重み係数を大きくした各作業エリアと各パーティクルセンサとの重み係数を示す重みマトリクスを生成する重みマトリクス生成ステップと、
各パーティクルセンサが粒子濃度を検出する粒子濃度検出ステップと、
前記重みマトリクスを用い、1つの作業エリアに対する各パーティクルセンサの重み係数に各パーティクルセンサが検出した粒子濃度をそれぞれ乗算した値の加算値を、前記1つの作業エリアに対する各パーティクルセンサの重み係数の加算値で除算した値を前記1つの作業エリアの推定粒子濃度として算出する処理を全ての作業エリアに対して行う推定粒子濃度算出ステップと、
作業エリアごとに、作業エリアの推定粒子濃度を全作業エリアの推定粒子濃度の加算値で除算した値を各作業エリアの発塵寄与量として求め、該発塵寄与量をもとに、発塵源である作業エリアを推定する発塵源推定ステップと、
を含むことを特徴とする発塵源推定方法。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
複数のパーティクルセンサと発塵の可能性のある複数の作業エリアとが配置されたクリーンルーム内における発塵源としての作業エリアを推定する発塵源推定方法であって、
1つの作業エリアから単位発塵量を発塵させて各パーティクルセンサが検出する粒子濃度をもとに該粒子濃度が高いほど重み係数を大きくした1つの作業エリアと各パーティクルセンサとの重み係数を求める処理を各作業エリアに対して行い、各作業エリアと各パーティクルセンサとの間の重み係数を示す重みマトリクスを取得する重みマトリクス生成ステップと、
各パーティクルセンサが粒子濃度を検出する粒子濃度検出ステップと、
前記重みマトリクスを用い、1つの作業エリアに対する各パーティクルセンサの重み係数に各パーティクルセンサが検出した粒子濃度をそれぞれ乗算した値の加算値を、前記1つの作業エリアに対する各パーティクルセンサの重み係数の加算値で除算した値を前記1つの作業エリアの推定粒子濃度として算出する処理を全ての作業エリアに対して行う推定粒子濃度算出ステップと、
作業エリアごとに、作業エリアの推定粒子濃度を全作業エリアの推定粒子濃度の加算値で除算した値を各作業エリアの発塵寄与量として求め、該発塵寄与量をもとに、発塵源である作業エリアを推定する発塵源推定ステップと、
を含むことを特徴とする発塵源推定方法。
【請求項3】
前記重み係数は、作業エリアとパーティクルセンサとの距離をべき乗した値の逆数であり、べき乗の値は、1~5の間の値であることを特徴とする請求項1に記載の発塵源推定方法。
【請求項4】
前記発塵源推定ステップは、前記発塵寄与量が所定値以上である場合に発塵源として推定することを特徴とする請求項1又は2に記載の発塵源推定方法。
【請求項5】
各作業エリアで行われる複数の作業工程スケジュールと、前記作業工程スケジュールの作業期間中において各パーティクルセンサが検出する粒子濃度の時系列データとをもとに、各作業種別と発塵寄与量との関係を表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の発塵源推定方法。
【請求項6】
複数のパーティクルセンサと発塵の可能性のある複数の作業エリアとが配置されたクリーンルーム内における発塵源としての作業エリアを推定する解析装置であって、
各作業エリアの位置と各パーティクルセンサとの位置との間の距離をもとに該距離が近いほど重み係数を大きくした各作業エリアと各パーティクルセンサとの重み係数を示す重みマトリクスと、
前記重みマトリクスを用い、1つの作業エリアに対する各パーティクルセンサの重み係数に各パーティクルセンサが検出した粒子濃度をそれぞれ乗算した値の加算値を、前記1つの作業エリアに対する各パーティクルセンサの重み係数の加算値で除算した値を前記1つの作業エリアの推定粒子濃度として算出する処理を全ての作業エリアに対して行う推定粒子濃度算出部と、
作業エリアごとに、作業エリアの推定粒子濃度を全作業エリアの推定粒子濃度の加算値で除算した値を各作業エリアの発塵寄与量として求め、該発塵寄与量をもとに、発塵源である作業エリアを推定する発塵源推定部と、
を備えたことを特徴とする解析装置。
【請求項7】
複数のパーティクルセンサと発塵の可能性のある複数の作業エリアとが配置されたクリーンルーム内における発塵源としての作業エリアを推定する解析装置であって、
1つの作業エリアから単位発塵量を発塵させて各パーティクルセンサが検出する粒子濃度をもとに該粒子濃度が高いほど重み係数を大きくした1つの作業エリアと各パーティクルセンサとの重み係数を求める処理を各作業エリアに対して行って得られた、各作業エリアと各パーティクルセンサとの間の重み係数を示す重みマトリクスと、
前記重みマトリクスを用い、1つの作業エリアに対する各パーティクルセンサの重み係数に各パーティクルセンサが検出した粒子濃度をそれぞれ乗算した値の加算値を、前記1つの作業エリアに対する各パーティクルセンサの重み係数の加算値で除算した値を前記1つの作業エリアの推定粒子濃度として算出する処理を全ての作業エリアに対して行う推定粒子濃度算出部と、
作業エリアごとに、作業エリアの推定粒子濃度を全作業エリアの推定粒子濃度の加算値で除算した値を各作業エリアの発塵寄与量として求め、該発塵寄与量をもとに、発塵源である作業エリアを推定する発塵源推定部と、
を備えたことを特徴とする解析装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、空気清浄空間内の発塵源を短時間かつ容易に推定することができる発塵源推定方法及び解析装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
産業用クリーンルームでは,製品の品質や歩留まり向上のために清浄度の管理が重要となるが,その清浄度には作業者や製品の製造作業工程による発塵が影響する。清浄度管理のため、従来の産業用クリーンルームの運用では、ハンディの計測機器により定期的な粒子濃度測定が行われることが一般的である。ここで、清浄度が管理レベルよりも低い、すなわち粒子濃度が高い状態になった場合、事後的に測定を繰り返しながら原因を分析し特定していくこととなり、その後の清浄度対策までに時間を要する。
【0003】
清浄度低下の原因、すなわち発塵源を特定する方法としては、例えば、特許文献1に開示されているように、粒子濃度の測定装置において粒径分布を把握し、かつ時間的に非定常な発塵部位を選別し、それを基にした粒径分布と濃度の時間変化特性との情報と、あらかじめ発塵源について収集した情報とを比較して、発塵源を特定するものがある。このような方法はほかにも古くから見られ,例えば非特許文献1のようなものがある。これは大気環境分野ではソースレセプター法と呼ばれる古くから知られる方法の応用であり、発生源の汚染物質のプロファイル(これらの文献の場合は発生粒子の粒径分布)が必要となる。したがって、あらかじめ明らかである汚染源同士の、ある点における汚染への寄与を知る方法であり、汚染源が不明な状況でその場所を特定するためには使用できない。
【0004】
また、特許文献2では特許文献1とは異なり,測定装置で取得した値を、汚染物質発生位置と発生量との2つのパラメータを適当に仮定したシミュレーション(数値流体解析)結果と比較し,そのずれを基にパラメータを修正して再度シミュレーションをかけ、これを繰り返して確からしい汚染物質発生位置と発生量とを推定するようにしている。
【0005】
この特許文献2に開示された発塵源の特定方法も一般的な方法であるが、リアルタイムで計算を行う必要があり、膨大な演算処理が発生し、汚染源の特定に長時間を要する。特許文献2に記載された測定装置では周期的に汚染物質濃度を取得するが、その都度この計算を広大なクリーンルームの各所に対して行うことになり、現実的ではない。
【0006】
なお、特許文献2では、汚染源の特定にかかる時間を短縮する解決手段として気流分布に変化がないと判断された場合には気流計算を行わず、直前の気流分布の計算結果を用いて汚染物質濃度に関する輸送方程式、あるいは汚染物質粒子の運動方程式だけを計算するものを提案している。また、もう1つの解決手段として、想定し得る多数のパラメータ及び計算条件における気流分布、汚染物質濃度分布を予めシミュレータにより計算しておき、その結果を図示しない記憶装置に記録しておく。そして,汚染源探索部で測定結果を最もよく再現する計算結果を記憶装置から取得するというものも提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平6-66711号公報
特開2006-177685号公報
【非特許文献】
【0008】
Yi Tian , Pratim Biswas , Sotiris E. Pratsinis & Jin Jwang Wu: Receptor Modeling for Contaminant Particle Source Apportionment in Clean Rooms, Aerosol Science and Technology, Vol.12, No.4, pp.805-812, 1990
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、特許文献2では、汚染源(発塵源)が数点かつ気流のパターンも限られる場合には現実的であるが、10点以上の発塵源がある場合、かつ汚染物質の発生量も不明な場合、天文学的なパターン数が発生し、近年普及している乱流型クリーンルームの複雑な気流場や、クリーンルーム空調の送風量を変更・調整する制御を掛けるようなシステムを搭載したクリーンルームにおいて複数の発塵源の寄与を推定するにあたっては実用に足るものではない。
【0010】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、空気清浄空間内の発塵源を短時間かつ容易に推定することができる発塵源推定方法及び解析装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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