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公開番号2025104673
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-10
出願番号2023222640
出願日2023-12-28
発明の名称地震動波形生成方法、学習モデル作成方法、地震動波形生成装置、及び、学習モデル作成装置
出願人清水建設株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G01V 1/02 20060101AFI20250703BHJP(測定;試験)
要約【課題】複雑な計算や解析を行うことなく、地震動波形を容易に生成することを可能とする地震動波形生成方法を提供する。
【解決手段】地震動波形生成方法は、コンピュータを用いて、地震によってもたらされる地震動の時刻歴波形を表す地震動波形データを生成する。地震動波形生成方法は、予測対象の地震動の特性を表す地震動諸特性パラメータ群を受け付ける受付工程と、機械学習済みの学習モデル13を用いて、予測対象の地震動に対する地震動波形データを生成する生成工程とを含む。
【選択図】 図5
特許請求の範囲【請求項1】
コンピュータを用いて、地震によってもたらされる地震動の時刻歴波形を表す地震動波形データを生成する地震動波形生成方法であって、
予測対象の前記地震動の特性を表す地震動諸特性パラメータ群を受け付ける受付工程と、
機械学習済みの学習モデルを用いて、前記予測対象の前記地震動に対する前記地震動波形データを生成する生成工程と、を含む、
地震動波形生成方法。
続きを表示(約 2,700 文字)【請求項2】
前記学習モデルは、
前記地震動諸特性パラメータ群を特徴量とし、前記地震動波形データを目的変数として、当該特徴量及び当該目的変数の相関関係を機械学習により学習することにより生成された地震動波形生成モデルであり、
前記生成工程は、
前記受付工程にて受け付けられた前記地震動諸特性パラメータ群を前記地震動波形生成モデルに入力することで当該地震動波形生成モデルから前記地震動波形データを出力することにより、前記予測対象の前記地震動に対する前記地震動波形データを生成する、
請求項1に記載の地震動波形生成方法。
【請求項3】
前記学習モデルは、
前記地震動諸特性パラメータ群に含まれる第1の地震動諸特性パラメータ群を特徴量とし、前記時刻歴波形の基準波形を目的変数として、当該特徴量及び当該目的変数の相関関係を機械学習により学習することにより生成された基準波形出力モデルと、
前記地震動諸特性パラメータ群に含まれる第2の地震動諸特性パラメータ群を特徴量とし、前記基準波形の補正値を目的変数として、当該特徴量及び当該目的変数の相関関係を機械学習により学習することにより生成された補正値出力モデルとからなり、
前記生成工程は、
前記受付工程にて受け付けられた前記地震動諸特性パラメータ群に含まれる前記第1の地震動諸特性パラメータ群を前記基準波形出力モデルに入力することで当該基準波形出力モデルから出力された前記基準波形を、当該前記受付工程にて受け付けられた前記地震動諸特性パラメータ群に含まれる前記第2の地震動諸特性パラメータ群を前記補正値出力モデルに入力することで出力された前記補正値で補正することにより、前記予測対象の前記地震動に対する前記地震動波形データを生成する、
請求項1に記載の地震動波形生成方法。
【請求項4】
前記生成工程は、
前記基準波形を前記補正値により振幅軸方向に伸縮することにより、前記予測対象の前記地震動に対する前記地震動波形データを生成する、
請求項3に記載の地震動波形生成方法。
【請求項5】
前記生成工程は、
前記基準波形を前記補正値により時間軸方向に伸縮することにより、前記予測対象の前記地震動に対する前記地震動波形データを生成する、
請求項3に記載の地震動波形生成方法。
【請求項6】
前記第1の地震動諸特性パラメータ群と、前記第2の地震動諸特性パラメータ群とは、互いに重複する地震動諸特性パラメータを含む、
請求項3に記載の地震動波形生成方法。
【請求項7】
前記学習モデルは、
所定の地域が区分された区域毎に作成されたものであり、
前記生成工程は、
前記区域毎の前記学習モデルを用いて、前記予測対象の前記地震動に対する前記地震動波形データを前記区域毎に生成し、
前記区域毎の前記地震動波形データがそれぞれ表す前記時刻歴波形を、地震波が伝播するときの伝播時間の時間差に応じてそれぞれ合成し、その合成した前記時刻歴波形を表す合成波形データを生成する、
請求項1に記載の地震動波形生成方法。
【請求項8】
コンピュータを用いて、地震によってもたらされる地震動の時刻歴波形を表す地震動波形データを生成するための学習モデルを機械学習により作成する学習モデル作成方法であって、
複数の地震と当該複数の地震によってもたらされる地震動が観測された少なくとも1つの観測点との各組み合わせについて、前記地震動が観測されたときの地震動諸特性パラメータ群、及び、前記地震動波形データを関連付けて記憶するデータベースから、地震動諸特性パラメータ群を特徴量とし、当該地震動諸特性パラメータ群に関連付けられた前記地震動波形データを目的変数として、当該特徴量及び当該目的変数で構成される学習用データを複数取得する取得工程と、
前記取得工程にて取得された複数の前記学習用データに基づいて、当該特徴量及び当該目的変数の相関関係を前記機械学習により学習することにより、機械学習済みの前記学習モデルとして地震動波形生成モデルを作成する作成工程と、を含む、
学習モデル作成方法。
【請求項9】
コンピュータを用いて、地震によってもたらされる地震動の時刻歴波形を表す地震動波形データを生成するための学習モデルを機械学習により作成する学習モデル作成方法であって、
複数の地震と当該複数の地震によってもたらされる地震動が観測された少なくとも1つの観測点との各組み合わせについて、前記地震動が観測されたときの地震動諸特性パラメータ群、及び、前記地震動波形データを関連付けて記憶するデータベースから、前記地震動諸特性パラメータ群に含まれる第1の地震動諸特性パラメータ群を特徴量とし、当該地震動諸特性パラメータ群に関連付けられた前記地震動波形データが表す前記時刻歴波形の基準波形を目的変数として、当該特徴量及び当該目的変数で構成される第1の学習用データを複数取得する第1の取得工程と、
前記データベースから、前記地震動諸特性パラメータ群に含まれる第2の地震動諸特性パラメータ群を特徴量とし、当該地震動諸特性パラメータ群に関連付けられた前記地震動波形データが表す前記時刻歴波形の基準波形の補正値を目的変数として、当該特徴量及び当該目的変数で構成される第2の学習用データを複数取得する第2の取得工程と、
前記第1の取得工程にて取得された複数の前記第1の学習用データに基づいて、前記第1の学習用データを構成する前記特徴量及び前記目的変数の相関関係を前記機械学習により学習することにより、機械学習済みの前記学習モデルとして基準波形出力モデルを作成する第1の作成工程と、
前記第2の取得工程にて取得された複数の前記第2の学習用データに基づいて、前記第2の学習用データを構成する前記特徴量及び前記目的変数の相関関係を前記機械学習により学習することにより、機械学習済みの前記学習モデルとして補正値出力モデルを作成する第2の作成工程と、を含む、
学習モデル作成方法。
【請求項10】
コンピュータであって、
請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の地震動波形生成方法に含まれる各工程を実行する制御部を備える、
地震動波形生成装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、地震動波形生成方法、学習モデル作成方法、地震動波形生成装置、及び、学習モデル作成装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
加振点にある力が加えられたときの受振点における応答は、グリーン関数と呼ばれており、地震においては、加振点は震源、受振点は地震観測点(以下「観測点」と呼ぶ)、応答は観測点で地震観測記録(以下「観測記録」と呼ぶ)として観測された地震動波形にそれぞれ対応する。特に過去の地震において観測点で観測された地震動波形は、経験的グリーン関数と呼ばれ、各種の地震動の評価や予測に利用することができる。また、観測記録が存在しないような任意の地点における地震動波形を予測する場合には、過去の多数の観測記録の統計的分析結果に基づいて地震動波形を計算する統計的グリーン関数(例えば、特許文献1参照)や、震源から観測点までの地下構造をモデル化した地下構造モデルに基づいて地震動波形を計算する理論的グリーン関数(例えば、特許文献2参照)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009-271684号公報
特開2003-139863号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
経験的グリーン関数は、過去に観測記録が得られている観測点にしか適用できないという制約がある。そのような制約がない統計的グリーン関数としては、多様な回帰式やモデルが提案されているが、手法の相違に伴って計算結果のバラツキが生じることが指摘されている。例えば、モデル化されたフーリエ振幅とフーリエ位相の2つを用いて逆フーリエ変換により地震動波形を作成するような場合、本来の地震動が有する振幅と位相の相関関係が乱される可能性がある。さらに、理論的グリーン関数の適用には、複雑かつ高精度な地下構造のモデル化が必要となる。特に短周期成分の評価のためにはその波長に応じた高分解能のモデルが必要となるが、そのようなモデルを用意できる場面は極めて少ないため、長周期成分のみを対象として適用される場合が多く、適用範囲が限定的であった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであって、複雑な計算や解析を行うことなく、地震動波形を容易に生成することを可能とする地震動波形生成方法、学習モデル作成方法、地震動波形生成装置、及び、学習モデル作成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係る地震動波形生成方法は、
コンピュータを用いて、地震によってもたらされる地震動の時刻歴波形を表す地震動波形データを生成する地震動波形生成方法であって、
予測対象の前記地震動の特性を表す地震動諸特性パラメータ群を受け付ける受付工程と、
機械学習済みの学習モデルを用いて、前記予測対象の前記地震動に対する前記地震動波形データを生成する生成工程と、を含む。
【0007】
本発明は、一実施形態に係る学習モデル作成方法は、
コンピュータを用いて、地震によってもたらされる地震動の時刻歴波形を表す地震動波形データを生成するための学習モデルを機械学習により作成する学習モデル作成方法であって、
複数の地震と当該複数の地震によってもたらされる地震動が観測された少なくとも1つの観測点との各組み合わせについて、前記地震動が観測されたときの地震動諸特性パラメータ群、及び、前記地震動波形データを関連付けて記憶するデータベースから、地震動諸特性パラメータ群を特徴量とし、当該地震動諸特性パラメータ群に関連付けられた前記地震動波形データを目的変数として、当該特徴量及び当該目的変数で構成される学習用データを複数取得する取得工程と、
前記取得工程にて取得された複数の前記学習用データに基づいて、当該特徴量及び当該目的変数の相関関係を前記機械学習により学習することにより、機械学習済みの前記学習モデルとして地震動波形生成モデルを作成する作成工程と、を含む。
【0008】
本発明の一実施形態に係る地震動波形生成装置は、
コンピュータであって、上記地震動波形生成方法に含まれる各工程を実行する制御部を備える。
【0009】
本発明の一実施形態に係る学習モデル作成装置は、
コンピュータであって、上記学習モデル作成方法に含まれる各工程を実行する制御部を備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一実施形態に係る地震動波形生成方法、及び、地震動波形生成装置によれば、機械学習済みの学習モデルを用いて、予測対象の地震動に対する地震動波形データが生成される。したがって、複雑な計算や解析を行うことなく、地震動波形を容易に生成することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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