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公開番号
2025080327
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-26
出願番号
2023193407
出願日
2023-11-14
発明の名称
水力発電所におけるヘッドタンクの水位制御装置
出願人
日本エンヂニヤ株式会社
代理人
個人
主分類
F03B
15/14 20060101AFI20250519BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約
【課題】水位センサ(検出器)を使用することなく、ヘッドタンクの水位を満水状態に維持することを可能とした水位制御装置を提供する。
【解決手段】河川等から流入する水を貯留するヘッドタンクと、前記ヘッドタンクから導水管を介して流入する水によって回転する水車と、前記水車への水の流入量を調節する流入量調節手段と、前記水車に連結され、前記水車の回転によって発電を行う発電機と、を備えた水力発電所において、前記流入量調節手段の開度を調節するコントローラと、前記発電機から得られる電気信号を測定する測定器と、前記流入量調節手段が前記測定器による測定値に対応した最適な開度となるように前記コントローラに開閉制御信号を出力する演算装置と、を備えてヘッドタンクの水位制御装置を構成した。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
河川等から流入する水を貯留するヘッドタンクと、前記ヘッドタンクから導水管を介して流入する水によって回転する水車と、前記水車への水の流入量を調節する流入量調節手段と、前記水車に連結され、前記水車の回転によって発電を行う発電機と、を備えた水力発電所において、
前記流入量調節手段の開度を調節するコントローラと、前記発電機から得られる電気信号を測定する測定器と、前記流入量調節手段が前記測定器による測定値に対応した最適な開度となるように前記コントローラに開閉制御信号を出力する演算装置と、を備えて構成したことを特徴とする水力発電所におけるヘッドタンクの水位制御装置。
続きを表示(約 390 文字)
【請求項2】
前記演算装置は、前記流入量調節手段の開度を全閉状態から全開状態まで段階的に変化させ、各開度において前記ヘッドタンクの水位が満水状態の時に前記発電機から得られる最大値となる電気信号の測定値を予め記録するとともに、
現在の流入量調節手段の開度において前記発電機から得られる電気信号の測定値と、予め記録されている当該開度に対応する電気信号の測定値とを比較し、
現在の電気信号の測定値が、予め記録されている電気信号の測定値よりも小さい場合は、一定時間経過後に流入量調節手段を1段階閉じるように制御するとともに、
現在の電気信号の測定値が、予め記録されている電気信号の測定値と同じか大きい場合は、一定時間経過後に流入量調節手段を1段階開くように制御すること
を特徴とする請求項1記載の水力発電所におけるヘッドタンクの水位制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、水力発電所、特にダムを持たない小規模な水力発電所(以下、小水力発電所という)に設置されるヘッドタンクの水位制御装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、大規模なダムを新たに建造するには適地が限られ、環境破壊も懸念されることから、ダムを持たない小水力発電所が増えつつある。
小水力発電所では、身近な小さな河川に堰を設けて水をヘッドタンクと呼ばれる水槽に取り込み、一旦貯留して発電を行うようにしている。
水力発電における出力Pは、P=9.8×Q×H×ηで表される。ここで、Qは水車に流入する流量、Hは有効落差、ηは水車・発電機効率である。
水力発電を効率的に行うためには、流量Qを一定とした場合、有効落差Hを可能な限り高くすることが望ましく、前記のような小水力発電所においては、ヘッドタンクの水位を制御して満水状態に維持することが望ましい。
【0003】
水力発電所における水位制御に関する技術として、例えば特許文献1,2が開示されている。
即ち、特許文献1には、ヘッドタンクに設けた水位センサの測定値と基準水位設定値の偏差をプログラマブル調節計においてPID制御により演算し、操作出力としてガイドベーンの開度設定値を出力するとともに、ガイドベーンに設けた開度センサの測定値と前記開度設定値の偏差をパルス幅出力調節計においてPI制御により演算し、パルス幅信号で与えられる操作出力をガイドベーン操作機構に出力して、ガイドベーンの開度を操作することにより、ヘッドタンクを基準水位に保持するようにした技術が開示されている。
また、特許文献2には、水位検出器によって調整池の水位を測定するとともに、開度検出器によってガイドベーンの開度を測定し、更に変換器によって発電機の発電機電圧または発電機電流を測定し、これらの各測定結果に基づいて水位調整器によってガイドベーンの開度を調整して発電機が過電流になるのを防止しながら、調整池に対する水の流入量と、水車流量とを等しくして調整池の水位を一定に保つようにした技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第2737202号公報
実用新案登録第2577112号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
然るに、特許文献1,2に記載の技術においては、いずれも水位センサ(検出器)により測定されるヘッドタンク(調整池)の水位測定値を用いて、水位の制御を行うようにしている。
即ち、前記ヘッドタンク(調整池)には水位センサ(検出器)を設置する必要があるため、前記水位センサ(検出器)の設置コストが掛かるとともに、前記ヘッドタンクは発電所建屋から比較的離れた場所にあるため、水位センサ(検出器)のケーブルを発電所建屋まで敷設するためのコストも掛かるという問題があった。
また、前記水位センサ(検出器)のケーブル長が長くなると、落雷による誘導雷の影響を受けやすくなるため故障発生頻度が高くなり、修繕費が嵩むという問題もあった。しかも、水位センサ(検出器)の故障により水位制御が行えなくなり、発電停止という事態を招くおそれがあった。
【0006】
本発明は前記の問題点に鑑み、水位センサ(検出器)を使用することなく、ヘッドタンクの水位を満水状態に維持することを可能とした水位制御装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の問題点を解決するために、本発明は、河川等から流入する水を貯留するヘッドタンクと、前記ヘッドタンクから導水管を介して流入する水によって回転する水車と、前記水車への水の流入量を調節する流入量調節手段と、前記水車に連結され、前記水車の回転によって発電を行う発電機と、を備えた水力発電所において、前記流入量調節手段の開度を調節するコントローラと、前記発電機から得られる電気信号を測定する測定器と、前記流入量調節手段が前記測定器による測定値に対応した最適な開度となるように前記コントローラに開閉制御信号を出力する演算装置と、を備えてヘッドタンクの水位制御装置を構成したことを特徴としている。
【0008】
また、前記演算装置は、前記流入量調節手段の開度を全閉状態から全開状態まで段階的に変化させ、各開度において前記ヘッドタンクの水位が満水状態の時に前記発電機から得られる最大値となる電気信号の測定値を予め記録するとともに、現在の流入量調節手段の開度において前記発電機から得られる電気信号の測定値と、予め記録されている当該開度に対応する電気信号の測定値とを比較し、現在の電気信号の測定値が、予め記録されている電気信号の測定値よりも小さい場合は、一定時間経過後に流入量調節手段を1段階閉じるように制御するとともに、現在の電気信号の測定値が、予め記録されている電気信号の測定値と同じか大きい場合は、一定時間経過後に流入量調節手段を1段階開くように制御することを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明においては、発電機から得られる電気信号の測定値を使用して流入量調節手段の開度を制御するようにしているので、水位センサ(検出器)を使用することなく、ヘッドタンクの水位を満水状態に維持することができる。この結果、ヘッドタンクに水位センサ(検出器)を設置したり、ヘッドタンクから発電所建屋まで前記水位センサ(検出器)のケーブルを敷設したりする必要がないので、コストの削減が可能となる。
また、長距離にわたってケーブルを敷設する必要もないので、落雷による誘導雷の影響を受けることもない。
更に、水位センサ(検出器)の故障によって発電停止となるようなこともない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明に係る小水力発電所及び水位制御装置を概略的に示す構成図である。
流入量調節手段の開度を全閉状態から全開状態まで段階的に変化させながら、各開度においてヘッドタンクの水位が満水状態の時に発電機から得られる最大値となる電気信号を測定する動作を示すフローチャートである。
ヘッドタンクの水位を満水状態に維持するために流入量調節手段を開閉制御する動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための最良の形態】
(【0011】以降は省略されています)
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