TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025085969
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-06
出願番号
2023199702
出願日
2023-11-27
発明の名称
エチレン共重合体組成物、燃料電池ガスケット、および成形体
出願人
三井化学株式会社
代理人
弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類
C08L
23/08 20250101AFI20250530BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】共重合体エラストマー以外の添加剤を高充填配合しても、加工性および耐寒性に優れた成形物を形成可能なエチレン共重合体組成物等を得ること。
【解決手段】エチレン由来の構造単位と、炭素数4~20のα-オレフィン[A2]由来の構造単位と、下記式(I)および(II)からなる群から選ばれる部分構造を合計で1分子中に2つ以上含む非共役ポリエン[A3]由来の構造単位とを有し、前記[A2]が1-ブテンを含み、前記[A3]が5-ビニル-2-ノルボルネンを含み、且つ、特定の要件を満たすエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)、および、前記共重合体(A)100質量部に対して、カーボンブラックを5~150質量部、軟化剤を5~100質量部、老化防止剤を0.5~7.0質量部、並びに、有機過酸化物を1~30質量部含み、前記共重合体(A)を100質量部としたとき、組成物全体の重量が170質量部以上であるエチレン共重合体組成物。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025085969000010.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">33</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">170</com:WidthMeasure> </com:Image> 【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
エチレン[A1]に由来する構造単位と、炭素数4~20のα-オレフィン[A2]に由来する構造単位と、下記一般式(I)および(II)からなる群から選ばれる部分構造を合計で1分子中に2つ以上含む非共役ポリエン[A3]に由来する構造単位とを有し、且つ、下記要件(1)~(4)を満たし、
前記炭素数4~20のα-オレフィン[A2]に由来する構造単位が、1-ブテンに由来する構造単位を含み、
前記非共役ポリエン[A3]に由来する構造単位が、5-ビニル-2-ノルボルネンに由来する構造単位を含むエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)、および、
前記共重合体(A)100質量部に対して、カーボンブラック(B)を5~150質量部、軟化剤(C)を5~100質量部、老化防止剤(D)を0.5~7.0質量部、並びに、有機過酸化物(E)を1.0~30質量部含み、
前記共重合体(A)を100質量部としたとき、組成物全体の重量が170質量部以上であるエチレン共重合体組成物:
TIFF
2025085969000009.tif
32
170
要件(1):エチレン[A1]に由来する構造単位と、炭素数4~20のα-オレフィン[A2]に由来する構造単位とのモル比〔[A1]/[A2]〕が、40/60~90/10である;
要件(2):非共役ポリエン[A3]に由来する構造単位の含有割合が、[A1]、[A2]および[A3]に由来する構造単位の合計を100モル%として、0.1~6.0モル%である;
要件(3):下記式(i)で表されるB値が、1.20以上である;
B値=([EX]+2[Y])/〔2×[E]×([X]+[Y])〕 …式(i)
[ここで[E]、[X]および[Y]は、それぞれ、エチレン[A1]、炭素数4~20のα-オレフィン[A2]、および非共役ポリエン[A3]に由来する構造単位のモル分率を示し、[EX]はエチレン[A1]-炭素数4~20のα-オレフィン[A2]ダイアッド連鎖分率を示す。]
要件(4):3D-GPCを用いて得られた、分子鎖あたりの分岐点数BrNoが下記式(ii)を満たす。
BrNo≧0.5 …式(ii)
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
ムーニー粘度ML(1+4)125℃が5~40である、請求項1に記載のエチレン共重合体組成物。
【請求項3】
最小ムーニー粘度Vm(145℃)が35以下である、請求項1に記載のエチレン共重合体組成物。
【請求項4】
低温弾性回復試験における、試験片の長さが10%収縮する時の温度(TR10)が-60℃以下である、請求項1に記載のエチレン共重合体組成物。
【請求項5】
前記共重合体(A)が下記要件(5)~(8)のうちの1または2以上の要件を満たす、請求項1に記載のエチレン共重合体組成物:
要件(5):共重合体(A)の重量平均分子量(Mw)と、非共役ポリエン[A3]に由来する構造単位の重量分率([A3]の重量分率(質量%))と、非共役ポリエン[A3]の分子量([A3]の分子量)とが、下記式(iii)を満たす;
4.5≦Mw×[A3]の重量分率/100/[A3]の分子量≦80
…式(iii)
要件(6):レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られた、周波数ω=0.1rad/sでの複素粘度η
*
(ω=0.1)
(Pa・sec)と、周波数ω=100rad/sでの複素粘度η
*
(ω=100)
(Pa・sec)との比P〔η
*
(ω=0.1)
/η
*
(ω=100)
〕と、共重合体(A)の極限粘度[η]と、前記[A3]の重量分率とが、下記式(iv)を満たす;
P/([η]
2.9
)≦[A3]の重量分率×6 …式(iv)
要件(7):レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られた、周波数ω=0.01rad/sでの複素粘度η
*
(ω=0.01)
(Pa・sec)と、周波数ω=10rad/sでの複素粘度η
*
(ω=10)
(Pa・sec)と、非共役ポリエン[A3]に由来する見かけのヨウ素価とが、下記式(v)を満たす;
Log{η
*
(ω=0.01)
}/Log{η
*
(ω=10)
}≦0.0753×{非共役ポリエン[A3]に由来する見かけのヨウ素価}+1.42 …式(v)
要件(8):示差走査熱量分析(DSC)で測定されるガラス転移温度(Tg)が-65℃以下である。
【請求項6】
燃料電池ガスケット用組成物である、請求項1に記載のエチレン共重合体組成物。
【請求項7】
請求項6に記載のエチレン共重合体組成物を用いて得られる、燃料電池ガスケット。
【請求項8】
請求項1に記載のエチレン共重合体組成物を用いて形成された、成形体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、エチレン共重合体組成物、燃料電池ガスケット、および成形体に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
エチレン・プロピレン共重合体(EPM、EPR)およびエチレン・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)などのエチレン・α-オレフィン共重合体エラストマーは、その分子構造の主鎖に不飽和結合を有しないため、汎用の共役ジエンゴムと比べ、耐熱老化性、耐候性、耐オゾン性に優れ、自動車用部品、電線用材料、電子・電気部品、建築土木資材、工業材部品等の用途に広く用いられている。
【0003】
EPDM等の共重合体エラストマーを含む樹脂組成物には、上記のような様々な用途に応じて適切な機能を付与する目的で、軟化剤やフィラー等の添加剤を配合することが一般的である。これら添加剤は配合量が多いと、付与したい機能以外の樹脂組成物の物性が低下してしまう傾向にあるため、添加剤の配合量を増加しても付与したい機能以外の樹脂組成物の物性も維持される高充填配合可能な材料が要求される。
【0004】
例えば、特許文献1では、無機充填剤や可塑剤等の配合剤を多量に配合した高充填処方を行っても、優れた成形性と物性を有するゴム発泡成形体が提案され、特許文献2では、軟化剤を高充填配合しても耐熱老化性の悪化が少ない伝動ベルトを製造することができるゴム組成物が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2002-212328号公報
特開2017-165926号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば、燃料電池自動車(FCV)の燃料電池ガスケットは、FCスタック内での水素と酸素、水の漏れを防止するゴム部品であり、耐寒性が求められており、また、さらなる生産性向上に向け、加工性の向上、加硫時間の短縮化が図れることが要望されている。このような多様な機能の付与が要求される燃料電池ガスケット等に使用可能な組成物は、上述の通り、添加剤の配合量を増加しても、付与したい機能以外の樹脂組成物の物性も維持(または向上)される高充填配合可能であることが要望されている。
【0007】
本発明の目的は、共重合体エラストマー以外の添加剤を高充填配合しても、加工性および耐寒性(例えば、低温弾性回復特性)に優れた成形物を形成することが可能なエチレン共重合体組成物を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、下記構成によれば、前記課題を解決できることを見出し、本発明を解決するに至った。
本発明の構成例は以下の通りである。
【0009】
[1]
エチレン[A1]に由来する構造単位と、炭素数4~20のα-オレフィン[A2]に由来する構造単位と、下記一般式(I)および(II)からなる群から選ばれる部分構造を合計で1分子中に2つ以上含む非共役ポリエン[A3]に由来する構造単位とを有し、且つ、下記要件(1)~(4)を満たし、
前記炭素数4~20のα-オレフィン[A2]に由来する構造単位が、1-ブテンに由来する構造単位を含み、
前記非共役ポリエン[A3]に由来する構造単位が、5-ビニル-2-ノルボルネンに由来する構造単位を含むエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)、および、
前記共重合体(A)100質量部に対して、カーボンブラック(B)を5~150質量部、軟化剤(C)を5~100質量部、老化防止剤(D)を0.5~7.0質量部、並びに、有機過酸化物(E)を1.0~30質量部含み、
前記共重合体(A)を100質量部としたとき、共重合体組成物全体の重量が170質量部以上であるエチレン共重合体組成物:
【0010】
TIFF
2025085969000001.tif
33
170
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
三井化学株式会社
コート層
9日前
三井化学株式会社
マイクロカプセル
5日前
三井化学株式会社
抗菌性組成物及び抗菌活性剤
3日前
三井化学株式会社
抗菌性組成物及び抗菌活性剤
3日前
三井化学株式会社
組成物、および燃料電池ガスケット
5日前
三井化学株式会社
組成物、積層体、及び、積層体の製造方法
6日前
三井化学株式会社
エチレン系共重合体組成物およびその用途
5日前
三井化学株式会社
エチレン系共重合体組成物およびその用途
10日前
三井化学株式会社
樹脂組成物、積層体、および工業用ベルト
12日前
三井化学株式会社
エチレン系共重合体組成物およびホース製品
4日前
三井化学株式会社
エチレン系共重合体組成物およびホース製品
4日前
三井化学株式会社
エチレン系共重合体組成物およびホース製品
4日前
国立大学法人徳島大学
ゼオライトの製造方法
5日前
三井化学株式会社
コンベアベルト用共重合体組成物およびその用途
13日前
三井化学株式会社
情報処理装置、情報処理プログラム、及び情報処理方法
5日前
三井化学株式会社
湿気硬化型樹脂組成物、舗装組成物、硬化物および舗装材
18日前
三井化学株式会社
エチレン共重合体組成物、燃料電池ガスケット、および成形体
9日前
三井化学株式会社
ジオール化合物、樹脂、ポリカーボネート樹脂および光学成形体
5日前
三井化学株式会社
カルボジイミド化合物、グラフト変性体、オレフィン系樹脂組成物、接着剤、および積層体
16日前
東ソー株式会社
摺動部材
23日前
東レ株式会社
多孔質構造体
2か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物
17日前
東ソー株式会社
加飾フィルム
1か月前
東レ株式会社
CPUソケット
1か月前
東ソー株式会社
加飾フィルム
1か月前
東レ株式会社
CPUソケット
1か月前
東ソー株式会社
加飾フィルム
1か月前
ユニチカ株式会社
ビスマレイミド
13日前
ユニチカ株式会社
ポリアミック酸溶液
2か月前
東レ株式会社
ポリオレフィン微多孔膜
2か月前
東ソー株式会社
ハロゲン含有ポリマー
2か月前
アイカ工業株式会社
光硬化性樹脂組成物
10日前
東ソー株式会社
ゴム組成物及び加硫ゴム
2か月前
日本製紙株式会社
樹脂組成物
1か月前
株式会社クラベ
耐摩耗性絶縁組成物及び電線
23日前
東レ株式会社
ポリプロピレン系樹脂フィルム
1か月前
続きを見る
他の特許を見る