TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025085505
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-05
出願番号2023199425
出願日2023-11-24
発明の名称エチレン系共重合体組成物およびその用途
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類C08L 23/16 20060101AFI20250529BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明の目的は、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムと合成繊維と間の接着性、更には、耐熱性を改良して、搬送ベルト(コンベヤベルト)のカーカス層などの合成繊維との積層の用途への利用を更に進展させること。
【解決手段】本発明は、特定の要件を満たすエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン
共重合体である成分(A)および変性ポリオレフィン系ワックス(B)を含むエチレン系共重合体組成物、およびその用途。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
以下に規定される要件(a1)~要件(a4)を満たすエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)、および変性ポリオレフィン系ワックス(B)を含むことを特徴とするエチレン系共重合体組成物。
要件(a1):エチレン[L]に由来する構造単位と、炭素原子数4~20のα-オレフィン[M]に由来する構造単位、および非共役ポリエン[N]に由来する構造単位とを含み、エチレン[L]に由来する構造単位と、炭素原子数4~20のα-オレフィン[M]に由来する構造単位のモル比〔[L]/[M]〕が、40/60~90/10である。
要件(a2):非共役ポリエン[N]に由来する構造単位の含有量が0.1~6.0モル%である(ただし、[L]、[M]および[N]に由来する構造単位の合計を100モル%とする)。
要件(a3):ムーニー粘度(ML(1+4)125℃)が、5~100である。
要件(a4):下記の式(i)で表されるB値が1.20以上である。
B値=([EX]+2[Y])/〔2×[E]×([X]+[Y])〕・・(i)
(ただし、[E]、[X]および[Y]は、それぞれ、エチレン[L]、炭素原子数4~20のα-オレフィン[M]、および非共役ポリエン[N]に由来する構造単位のモル分率を示し、[EX]はエチレン[L]-炭素原子数4~20のα-オレフィン[M]のダイアッド連鎖分率を示す。)
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)を構成する炭素原子数4~20のα-オレフィン[M]が、1-ブテンである請求項1に記載のエチレン系共重合体組成物。
【請求項3】
変性ポリオレフィン系ワックス(B)の酸価が30~90mg-KOH/gである請求項1に記載のエチレン系共重合体組成物。
【請求項4】
変性ポリオレフィン系ワックス(B)の数平均分子量(Mn)が100~10000である請求項1に記載のエチレン系共重合体組成物。
【請求項5】
変性ポリオレフィン系ワックス(B)の溶融粘度(140℃)が10~1000mPa・sである請求項1に記載のエチレン系共重合体組成物。
【請求項6】
変性ポリオレフィン系ワックス(B)がマレイン酸変性ポリエチレンワックスである請求項1に記載のエチレン系共重合体組成物。
【請求項7】
エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)100質量部当たり、変性ポリオレフィン系ワックス(B)を0.5~100質量部含む、請求項1に記載のエチレン系共重合体組成物。
【請求項8】
トランスポリオクテニレン(C)を含む請求項1に記載のエチレン系共重合体組成物。
【請求項9】
エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)100質量部当たり、トランスポリオクテニレン(C)を0.5~50質量部含む、請求項8に記載のエチレン系共重合体組成物。
【請求項10】
請求項1~9のいずれかに記載のエチレン系共重合体組成物からなる層[I]と、繊維材料を含む層[II]とが接していることを特徴とする積層体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、架橋可能なエチレン系共重合体組成物、当該組成物を用いた繊維材料を含む層との積層体、およびその用途に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
EPDMなどのエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体は、一般に、耐候性、耐熱性、耐オゾン性に優れており、自動車用工業部品、工業用ゴム製品、電気絶縁材、土木建築用材、ゴム引き布などの産業資材に用いられている。
その中でも、搬送ベルト(コンベヤベルト)のカーカス層へ利用が望まれており、更なる生産性向上や寿命向上を図る改良が求められている。そのため、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムと合成繊維と間の接着性を改良することが検討され、エチレン・α-オレフィン・ジエン共重合体に、トランスポリオクテニレンゴムを配合してなる亜鉛華が配合される硫黄加硫系のエチレンプロピレンゴム配合物とすることが提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特公昭42-23632号公報
特許第2528033号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムと合成繊維と間の接着性、更には、耐熱性を改良して、搬送ベルト(コンベヤベルト)のカーカス層などの合成繊維との積層の用途への利用を更に進展させることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の項[1]~[13]に係る。
[1]
以下に規定される要件(a1)~要件(a4)を満たすエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体、および変性ポリオレフィン系ワックス(B)を含むことを特徴とするエチレン系共重合体組成物。
要件(a1):エチレン[L]に由来する構造単位と、炭素原子数4~20のα-オレフィン[M]に由来する構造単位、および非共役ポリエン[N]に由来する構造単位とを含み、エチレン[L]に由来する構造単位と、炭素原子数4~20のα-オレフィン[M]に由来する構造単位のモル比〔[L]/[M]〕が、40/60~90/10である。
要件(a2):非共役ポリエン[N]に由来する構造単位の含有量が0.1~6.0モル%である(ただし、[L]、[M]および[N]に由来する構造単位の合計を100モル%とする。)
要件(a3):ムーニー粘度(ML(1+4)125℃)が、5~100である。
要件(a4):下記の式(i)で表されるB値が1.20以上である。
B値=([EX]+2[Y])/〔2×[E]×([X]+[Y])〕・・(i)
(ただし、[E]、[X]および[Y]は、それぞれ、エチレン[L]、炭素原子数4~20のα-オレフィン[M]、および非共役ポリエン[N]に由来する構造単位のモル分率を示し、[EX]はエチレン[L]-炭素原子数4~20のα-オレフィン[M]のダイアッド連鎖分率を示す。)
【0006】
[2]
エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)を構成する炭素原子数4~20のα-オレフィン[M]が、1-ブテンである上記の[1]に記載のエチレン系共重合体組成物。
[3]
変性ポリオレフィン系ワックス(B)の酸価が30~90mg-KOH/gである上記の[1]または[2]に記載のエチレン系共重合体組成物。
[4]
変性ポリオレフィン系ワックス(B)の数平均分子量(Mn)が100~10000である上記の[1]~[3]のいずれかに記載のエチレン系共重合体組成物。
[5]
変性ポリオレフィン系ワックス(B)の溶融粘度(140℃)が10~1000mPa・sである上記の[1]~[4]のいずれかに記載のエチレン系共重合体組成物。
[6]
変性ポリオレフィン系ワックス(B)がマレイン酸変性ポリエチレンワックスである上記の[1]~[5]のいずれかに記載のエチレン系共重合体組成物。
【0007】
[7]
エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)100質量部当たり、変性ポリオレフィン系ワックス(B)を0.5~100質量部含む、上記の[1]~[6]のいずれかに記載のエチレン系共重合体組成物。
[8]
トランスポリオクテニレン(C)を含む上記の[1]~[7]のいずれかに記載のエチレン系共重合体組成物。
[9]
エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)100質量部当たり、トランスポリオクテニレン(C)を0.5~50質量部含む、上記の[8]に記載のエチレン系共重合体組成物。
【0008】
[10]
上記の[1]~[9]のいずれかの一項に記載のエチレン系共重合体組成物からなる層[I]と、繊維材料を含む層[II]とが接していることを特徴とする積層体。
[11]
エチレン系共重合体組成物が架橋してなる、上記の[10]に記載の積層体。
[12]
上記の層[II]の繊維材料が帆布である、上記の[10]に記載の積層体。
[13]
上記の[10]に記載の積層体を有してなる工業用ベルト。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムと合成繊維と間の接着性が改良されており、さらにそれからなる積層体の耐熱性が改良されており、その生産性向上や寿命向上を図ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明のエチレン系共重合体組成物は、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)、および変性ポリオレフィン系ワックス(B)を含むものである。
まず、以下に、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)について説明する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

東ソー株式会社
摺動部材
24日前
東ソー株式会社
ゴム組成物
18日前
東レ株式会社
CPUソケット
1か月前
東ソー株式会社
加飾フィルム
1か月前
東レ株式会社
CPUソケット
1か月前
東ソー株式会社
加飾フィルム
1か月前
東ソー株式会社
加飾フィルム
1か月前
ユニチカ株式会社
ビスマレイミド
14日前
東ソー株式会社
ハロゲン含有ポリマー
2か月前
アイカ工業株式会社
光硬化性樹脂組成物
11日前
日本製紙株式会社
樹脂組成物
1か月前
株式会社クラベ
耐摩耗性絶縁組成物及び電線
24日前
東レ株式会社
ポリプロピレン系樹脂フィルム
1か月前
大日精化工業株式会社
樹脂成形品
1か月前
東ソー株式会社
クロロプレンラテックス組成物
24日前
東ソー株式会社
セルロース樹脂含有樹脂組成物
1か月前
東レ株式会社
二軸配向ポリプロピレンフィルム
20日前
株式会社イーテック
組成物
1か月前
東ソー株式会社
クロロプレンラテックス組成物
24日前
横浜ゴム株式会社
ゴム組成物およびタイヤ
19日前
東洋紡株式会社
熱収縮性ポリエステル系フィルム
19日前
住友化学株式会社
ブロック共重合体
1か月前
株式会社大阪ソーダ
圧電デバイス用ポリマー材料
1か月前
東ソー株式会社
組成物、ウレタン樹脂、および塗膜
1か月前
デンカ株式会社
樹脂シート
1か月前
帝人フロンティア株式会社
繊維糸条の製造方法
2か月前
三菱ケミカル株式会社
樹脂組成物
1か月前
株式会社ENEOS NUC
難燃性樹脂組成物
4日前
DIC株式会社
樹脂組成物
5日前
東ソー株式会社
クロロプレン重合体ラテックス組成物
2か月前
サンユレック株式会社
ポリウレタン樹脂組成物
1か月前
信越ポリマー株式会社
アロイ樹脂組成物
13日前
積水化学工業株式会社
熱伝導性樹脂組成物
1か月前
東ソー株式会社
エチレン-酢酸ビニル共重合体ペレット
1か月前
栗田工業株式会社
解重合性共重合ポリマー
4日前
キヤノン株式会社
成形体及び硬化性組成物
1か月前
続きを見る