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公開番号
2025087292
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-10
出願番号
2023201850
出願日
2023-11-29
発明の名称
組成物、および燃料電池ガスケット
出願人
三井化学株式会社
代理人
弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類
C08L
23/08 20250101AFI20250603BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体および有機過酸化物を含有する組成物であって、有機過酸化物の含有量が少ないにもかかわらず、耐寒性に優れる成形体を形成できる組成物を提供する。
【解決手段】特定のエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)と、カーボンブラック(B)と、有機過酸化物(C)と、を含有し、共重合体(A)100質量部に対して、カーボンブラック(B)の含有量が5~150質量部であり、有機過酸化物(C)の含有量が0.01質量部以上2.0質量部未満である、組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
組成物であって、
前記組成物は、
エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)と、
カーボンブラック(B)と、
有機過酸化物(C)と、
を含有し、
前記共重合体(A)は、エチレン[A1]に由来する構造単位と、炭素数4~20のα-オレフィン[A2]に由来する構造単位と、下記式(I)および(II)からなる群から選ばれる部分構造を合計で1分子中に2つ以上含む非共役ポリエン[A3]に由来する構造単位と、を有し、且つ、下記要件(1)~(4)を満たし、
前記炭素数4~20のα-オレフィン[A2]に由来する構造単位は、1-ブテンに由来する構造単位を含み、
前記非共役ポリエン[A3]に由来する構造単位は、5-ビニル-2-ノルボルネンに由来する構造単位を含み、
前記組成物において、前記共重合体(A)100質量部に対して、前記カーボンブラック(B)の含有量が5~150質量部であり、前記有機過酸化物(C)の含有量が0.01質量部以上2.0質量部未満である、
組成物:
TIFF
2025087292000009.tif
33
170
要件(1):エチレン[A1]に由来する構造単位の含有量の、炭素数4~20のα-オレフィン[A2]に由来する構造単位の含有量に対するモル比([A1]/[A2])が、40/60~90/10である;
要件(2):非共役ポリエン[A3]に由来する構造単位の含有割合が、[A1]に由来する構造単位、[A2]に由来する構造単位、および[A3]に由来する構造単位の含有量の合計を100モル%とした場合に、0.1~6.0モル%である;
要件(3):下記式(i)で表されるB値が、1.20以上である;
B値=([EX]+2[Y])/〔2×[E]×([X]+[Y])〕 …式(i)
[式(i)中、[E]は、エチレン[A1]に由来する構造単位のモル分率を示し、[X]は、炭素数4~20のα-オレフィン[A2]に由来する構造単位のモル分率を示し、[Y]は、非共役ポリエン[A3]に由来する構造単位のモル分率を示し、[EX]は、エチレン[A1]-炭素数4~20のα-オレフィン[A2]ダイアッド連鎖分率を示す。]
要件(4):3D-ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて得られた、分子鎖あたりの分岐点数BrNoが、下記式(ii)を満たす。
BrNo≧0.5 …式(ii)
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記組成物を180℃、10分間の条件でプレス処理して得られた厚さ2mmのシート状試験片について、JIS K 6261-4(2017)のTR試験に準拠して測定されるTR10が、-60℃以下である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記共重合体(A)が、下記要件(5)~(8)のうちの1または2以上の要件を満たす、請求項1に記載の組成物:
要件(5):共重合体(A)の重量平均分子量(Mw)と、非共役ポリエン[A3]に由来する構造単位の重量分率([A3]の重量分率(質量%))と、非共役ポリエン[A3]の分子量([A3]の分子量)とが、下記式(iii)を満たす;
4.5≦Mw×[A3]の重量分率/100/[A3]の分子量≦80
…式(iii)
要件(6):レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られた、周波数ω=0.1rad/sでの複素粘度η
*
(ω=0.1)
(Pa・sec)と、周波数ω=100rad/sでの複素粘度η
*
(ω=100)
(Pa・sec)との比P(η
*
(ω=0.1)
/η
*
(ω=100)
)と、共重合体(A)の極限粘度[η]と、前記[A3]の重量分率とが、下記式(iv)を満たす;
P/([η]
2.9
)≦[A3]の重量分率×6 …式(iv)
要件(7):レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られた、周波数ω=0.01rad/sでの複素粘度η
*
(ω=0.01)
(Pa・sec)と、周波数ω=10rad/sでの複素粘度η
*
(ω=10)
(Pa・sec)と、非共役ポリエン[A3]に由来する見かけのヨウ素価とが、下記式(v)を満たす;
Log{η
*
(ω=0.01)
}/Log{η
*
(ω=10)
}≦0.0753×{非共役ポリエン[A3]に由来する見かけのヨウ素価}+1.42 …式(v)
要件(8):示差走査熱量分析(DSC)で測定されるガラス転移温度(Tg)が、-65℃以下である。
【請求項4】
前記組成物を180℃、10分間の条件でプレス処理して得られた厚さ2mmのシート状試験片を、JIS K 6258(2016)に準拠して、トルエンに37℃で72時間浸漬して膨潤させ、Flory-Rehnerの式により算出した有効網目鎖密度(架橋密度)νが、1.5×10
19
個/cm
3
以上30×10
19
個/cm
3
以下である、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物を180℃、10分間の条件でプレス処理して得られた厚さ2mmのシートから得られた、JIS K 6251(2023)に記載のダンベル状3号形試験片に対して、JIS K 6251第13項に規定される方法に準拠して、測定温度25℃、引張速度500mm/分の条件で引張り試験を行った場合の切断時伸び(Eb)が210%以上である、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
燃料電池ガスケット用組成物である、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
請求項6に記載の組成物を用いて得られる、燃料電池ガスケット。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、組成物、および燃料電池ガスケットに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)などのエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体は、その分子構造の主鎖中に不飽和結合を通常は有しない。このため、上記共重合体は、汎用の共役ジエンゴムと比べ、例えば、耐候性に優れる。上記共重合体は、自動車用部品、産業機械用部品、電線用材料、電子・電気部品、建築土木資材、および工業材部品等の用途に広く用いられている(例えば、特許文献1および2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2000/59962号
特開2017-075293号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体を含有する組成物から得られる成形体の物性を向上させるために、該組成物に架橋剤として有機過酸化物を配合し、架橋処理を行うことがある。所望の物性を有する成形体を形成するためには、有機過酸化物の含有量を多くすることが考えられる。しかしながら、有機過酸化物の価格は一般的に高い。したがって、有機過酸化物の含有量が多い組成物は、コストが高い。その一方で、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体を含有し、有機過酸化物の含有量が少ない組成物は、耐寒性に優れる成形体を形成することが困難である傾向にある。
【0005】
本発明の目的は、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体および有機過酸化物を含有する組成物であって、有機過酸化物の含有量が少ないにもかかわらず、耐寒性に優れる成形体を形成できる組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る組成物は、後述するエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)と、カーボンブラック(B)と、有機過酸化物(C)と、を含有し、上記組成物において、共重合体(A)100質量部に対して、カーボンブラック(B)の含有量が5~150質量部であり、有機過酸化物(C)の含有量が0.01質量部以上2.0質量部未満である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体として特定の共重合体を用いることにより、有機過酸化物の含有量が少ないにもかかわらず、耐寒性に優れる成形体を形成できる組成物を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書において、数値範囲n1~n2は、n1<n2である場合はn1以上n2以下を意味し、n1>n2である場合はn2以上n1以下を意味する。本明細書において、ある要素の説明で下限値および上限値がそれぞれ複数記載されている場合は、記載された下限値から任意に選ばれる値と、記載された上限値から任意に選ばれる値と、を組み合わせてなる数値範囲もまた、記載されているものとする。
【0009】
[組成物]
本発明の一態様に係る組成物(以下「本組成物」ともいう。)は、
エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)と、
カーボンブラック(B)と、
有機過酸化物(C)と、
を含有する。
【0010】
<エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)>
エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)(以下「共重合体(A)」ともいう。)は、エチレン[A1]に由来する構造単位と、炭素数4~20のα-オレフィン[A2]に由来する構造単位と、非共役ポリエン[A3]に由来する構造単位と、を有する。非共役ポリエン[A3]は、下記式(I)および(II)からなる群から選ばれる部分構造を合計で1分子中に2つ以上含む。
(【0011】以降は省略されています)
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