TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025103666
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2023221219
出願日2023-12-27
発明の名称ポリアミド樹脂組成物
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類C08L 77/00 20060101AFI20250702BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】成形時の流動性、耐衝撃性等にバランスよく優れた、脂肪族ポリアミド、変性エチレン・α-オレフィン共重合体、およびエチレン・α-オレフィン共重合体を含む成形材料を製造し得る、脂肪族ポリアミド、変性エチレン・α-オレフィン共重合体、および低分子量エチレン・α-オレフィン共重合体を含む、ペレタイズ性、耐ブリードアウト性、耐ブロッキング性など取り扱い性に優れたポリアミド樹脂組成物、およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】特定の脂肪族ポリアミド(A)30~90質量%と、特定の酸変性エチレン・α-オレフィン共重合体(B)1~50質量%と、特定のエチレン・α-オレフィン共重合体(C)1~50質量%と、を含むポリアミド樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリアミド6およびポリアミド66からなる群より選ばれる1種以上の脂肪族ポリアミド(A)30~90質量%と、
下記要件(b-1)~(b-3)を満たす酸変性エチレン・α-オレフィン共重合体(B)1~50質量%と、
下記要件(c-1)および(c-2)を満たすエチレン・α-オレフィン共重合体(C)1~50質量%と、
を含むポリアミド樹脂組成物;
(ただし、脂肪族ポリアミド(A)、酸変性エチレン・α-オレフィン共重合体(B)およびエチレン・α-オレフィン共重合体(C)の合計を100質量%とする。)
(b-1)190℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレート(MFR)が0.01~100g/10分である;
(b-2)エチレンから導かれる構造単位の含有割合が60~95モル%であり、炭素原子数3~8のα-オレフィンから導かれる構造単位の含有割合が5~40モル%である(ただし、エチレンから導かれる構造単位と炭素原子数3~8のα-オレフィンから導かれる構造単位との合計量を100モル%とする。);
(b-3)前記酸変性エチレン・α-オレフィン共重合体(B)100質量%に対する、マレイン酸または無水マレイン酸から導かれる構造単位の含有量が0.1~5質量%の範囲にある;
(c-1)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求められる重量平均分子量(Mw)が500~50,000である;
(c-2)エチレンから導かれる構造単位の含有割合が20~80モル%であり、炭素原子数3~20のα-オレフィンから導かれる構造単位の含有割合が20~80モル%である(ただし、エチレンから導かれる構造単位と炭素原子数3~20のα-オレフィンから導かれる構造単位との合計量を100モル%とする。)。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記要件(c-1)において、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求められる重量平均分子量(Mw)が2,000~10,000であり、
前記要件(c-2)において、エチレンから導かれる構造単位の含有割合が35~65モル%であり、炭素原子数3~20のα-オレフィンから導かれる構造単位の含有割合が35~65モル%である、
請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
【請求項3】
前記脂肪族ポリアミド(A)40~80質量%と、
前記酸変性エチレン・α-オレフィン共重合体(B)10~40質量%と、
前記エチレン・α-オレフィン共重合体(C)5~30質量%と、
を含む、請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物(ただし、脂肪族ポリアミド(A)、酸変性エチレン・α-オレフィン共重合体(B)およびエチレン・α-オレフィン共重合体(C)の合計を100質量%とする。)。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物を含むマスターバッチ用樹脂組成物。
【請求項5】
請求項1~3のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物を含む成形体。
【請求項6】
請求項1~3のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物を含む自動車内外装材。
【請求項7】
請求項1~3のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物を含む自動車用カバー部材。
【請求項8】
請求項1~3のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物を含む自動車ドア用部材。
【請求項9】
請求項1~3のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物を含む電子部材。
【請求項10】
ポリアミド6およびポリアミド66からなる群より選ばれる1種以上の脂肪族ポリアミド(A)30~90質量%と、下記要件(b-1)~(b-3)を満たす酸変性エチレン・α-オレフィン共重合体(B)1~50質量%と、を溶融混練する工程と、
前記溶融混錬により得られた脂肪族ポリアミド(A)および酸変性共重合体(B)を含む重合体混合物(1)と、下記要件(c-1)および(c-2)を満たすエチレン・α-オレフィン共重合体(C)1~50質量%と、を溶融混練する工程と、
を含むポリアミド樹脂組成物の製造方法;
(b-1)190℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレート(MFR)が0.01~100g/10分である;
(b-2)エチレンから導かれる構造単位の含有割合が60~95モル%であり、炭素原子数3~8のα-オレフィンから導かれる構造単位の含有割合が5~40モル%である(ただし、エチレンから導かれる構造単位と炭素原子数3~8のα-オレフィンから導かれる構造単位との合計量を100モル%とする。);
(b-3)前記酸変性エチレン・α-オレフィン共重合体(B)100質量%に対する、マレイン酸または無水マレイン酸から導かれる構造単位の含有量が0.1~5質量%の範囲にある;
(c-1)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求められる重量平均分子量(Mw)が500~50,000である;
(c-2)エチレンから導かれる構造単位の含有割合が20~80モル%であり、炭素原子数3~20のα-オレフィンから導かれる構造単位の含有割合が20~80モル%である(ただし、エチレンから導かれる構造単位と炭素原子数3~20のα-オレフィンから導かれる構造単位との合計量を100モル%とする。)。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、特定の脂肪族ポリアミド、変性エチレン・α-オレフィン共重合体、およびエチレン・α-オレフィン共重合体を含むポリアミド樹脂組成物及びその樹脂組成物の製造方法、ならびにその樹脂組成物から得られる成形体に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
ポリアミド(ナイロン)は、その優れた物性によりエンジニアリングプラスチックとして大きな需要が期待されている。しかし、ポリアミドは、一般的に耐衝撃性や剛性等の機械強度と、成形時の流動性とのバランスが未だ十分とはいえず、改良が種々検討されている。
【0003】
ポリアミドの耐衝撃性を改良する方法としては、例えばα,β-不飽和カルボン酸をグラフトしたエチレン・α-オレフィン共重合体をポリアミドに配合する方法が特許文献1に提案されている。しかし、提案されているポリアミド組成物では、耐衝撃性を向上させようとすると、剛性や流動性が低下する傾向が認められている。
【0004】
ポリアミドの流動性を改善する方法としては、例えば、分子量の低いポリアミドを添加する方法、流動性改質剤(可塑剤やワックス類)を添加する方法などがある。しかし、これら材料を単に添加するだけでは、衝撃強度の低下、成形時のガス発生、シルバーストリーク、ピンホール発生の問題が発生する場合があり、これら方法の適用には限界があった。例えば、特許文献2には、低分子量のエチレン・α-オレフィンランダム共重合体を用いて流動性を改善したポリアミド組成物の開示があるが、衝撃強度が不十分な傾向が認められた。
【0005】
耐衝撃性と流動性とのバランスに優れるポリアミドを与える方法として、例えばα,β-不飽和カルボン酸をグラフトしたエチレン・α-オレフィン共重合体と、低分子量のエチレン・α-オレフィン共重合体の両方を添加する方法が特許文献3に提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平9-087475号公報
特開平4-239566号公報
特開2018-104530号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、低分子量のエチレン・α-オレフィン共重合体は高粘度の液体であり、ポリアミドと混錬する押出機への添加が難しく、成形材料としての取り扱い性に問題がある。押出機への添加の容易性を考えると、ペレット形状であり、ペレットから液状成分のブリードアウトがなく、ペレット同士のブロッキングが発生しないことが求められる。
【0008】
本発明の目的は、成形時の流動性、耐衝撃性等にバランスよく優れた、脂肪族ポリアミド、変性エチレン・α-オレフィン共重合体、およびエチレン・α-オレフィン共重合体を含む成形材料を製造し得る、脂肪族ポリアミド、変性エチレン・α-オレフィン共重合体、および低分子量エチレン・α-オレフィン共重合体を含む、ペレタイズ性、耐ブリードアウト性、耐ブロッキング性など取り扱い性に優れたポリアミド樹脂組成物、およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題の解決に向け、鋭意検討を行った。その結果、特定の脂肪族ポリアミド(A)、特定の変性エチレン・α-オレフィン共重合体(B)、および低分子量エチレン・α-オレフィン共重合体(C)を含むポリアミド樹脂組成物であれば、ペレタイズ性、耐ブリードアウト性、耐ブロッキング性など取り扱い性に優れ、このポリアミド樹脂組成物をマスターバッチとして用い得ることを見出した。
【0010】
すなわち、本発明は以下の[1]~[14]にかかわる。
[1] ポリアミド6およびポリアミド66からなる群より選ばれる1種以上の脂肪族ポリアミド(A)30~90質量%と、
下記要件(b-1)~(b-3)を満たす酸変性エチレン・α-オレフィン共重合体(B)1~50質量%と、
下記要件(c-1)および(c-2)を満たすエチレン・α-オレフィン共重合体(C)1~50質量%と、
を含むポリアミド樹脂組成物;
(ただし、脂肪族ポリアミド(A)、酸変性エチレン・α-オレフィン共重合体(B)およびエチレン・α-オレフィン共重合体(C)の合計を100質量%とする。)
(b-1)190℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレート(MFR)が0.01~100g/10分である;
(b-2)エチレンから導かれる構造単位の含有割合が60~95モル%であり、炭素原子数3~8のα-オレフィンから導かれる構造単位の含有割合が5~40モル%である(ただし、エチレンから導かれる構造単位と炭素原子数3~8のα-オレフィンから導かれる構造単位との合計量を100モル%とする。);
(b-3)前記酸変性エチレン・α-オレフィン共重合体(B)100質量%に対する、マレイン酸または無水マレイン酸から導かれる構造単位の含有量が0.1~5質量%の範囲にある;
(c-1)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求められる重量平均分子量(Mw)が500~50,000である;
(c-2)エチレンから導かれる構造単位の含有割合が20~80モル%であり、炭素原子数3~20のα-オレフィンから導かれる構造単位の含有割合が20~80モル%である(ただし、エチレンから導かれる構造単位と炭素原子数3~20のα-オレフィンから導かれる構造単位との合計量を100モル%とする。)。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

東ソー株式会社
摺動部材
1か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物
1か月前
株式会社カネカ
硬化性組成物
今日
ユニチカ株式会社
ビスマレイミド
1か月前
東レ株式会社
ポリエステルフィルム
7日前
愛知電機株式会社
加熱処理設備
22日前
花王株式会社
樹脂組成物
今日
アイカ工業株式会社
光硬化性樹脂組成物
1か月前
株式会社大阪ソーダ
熱可塑性材料用組成物
今日
富士フイルム株式会社
組成物
21日前
株式会社クラレ
水性エマルジョン及び接着剤
10日前
東亞合成株式会社
硬化性組成物
1日前
株式会社クラベ
耐摩耗性絶縁組成物及び電線
1か月前
東レ株式会社
二軸配向ポリプロピレンフィルム
1か月前
東ソー株式会社
クロロプレンラテックス組成物
1か月前
東ソー株式会社
クロロプレンラテックス組成物
1か月前
東レ株式会社
プリプレグおよびその製造方法。
1日前
横浜ゴム株式会社
ゴム組成物およびタイヤ
1か月前
ユニマテック株式会社
アクリルゴム組成物
2日前
サンエス護謨工業株式会社
プラスチックフィルム
3日前
株式会社大阪ソーダ
圧電デバイス用ポリマー材料
1か月前
東洋紡株式会社
熱収縮性ポリエステル系フィルム
1か月前
株式会社カネカ
メタクリル樹脂組成物
22日前
株式会社信日康
抗菌樹脂、抗菌繊維及びその加工物
17日前
DIC株式会社
樹脂組成物
29日前
日本化薬株式会社
硬化性樹脂組成物およびその硬化物
22日前
株式会社ENEOS NUC
難燃性樹脂組成物
28日前
信越ポリマー株式会社
アロイ樹脂組成物
1か月前
ZACROS株式会社
樹脂組成物
24日前
UBE株式会社
エマルジョン組成物
15日前
日本化薬株式会社
電解質膜及びそれを用いた水電解装置
3日前
横浜ゴム株式会社
ゴム組成物
1か月前
ダイキン工業株式会社
耐油剤組成物
1日前
栗田工業株式会社
解重合性共重合ポリマー
22日前
栗田工業株式会社
解重合性共重合ポリマー
28日前
栗田工業株式会社
解重合性共重合ポリマー
22日前
続きを見る