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公開番号2025089978
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-16
出願番号2023215263
出願日2023-12-04
発明の名称パラボラ型スペースデブリカタパルト
出願人個人
代理人
主分類B64G 1/56 20060101AFI20250609BHJP(航空機;飛行;宇宙工学)
要約【課題】パラボラ型の硬質反発板にスペースデブリを衝突させ放物面に沿って滑らせることで、特に難易度が高い回転しているスペースデブリの軌道変更を可能とする。
【解決手段】宇宙船10の背部にパラボラ型カタパルト1を装備し、宇宙船10は斥候衛星11と連携し、世界各地のスペースデブリ観測所16から送信されるデータを基に、予測された飛行経路に沿ってデブリ14を待ち伏せる。宇宙船10に搭載された人工知能(AI)は、斥候衛星11とドップラーレーダー4やCMOSセンサー5からのデータを用いて、デブリ14との相対速度とパラボラ型カタパルト1の角度を計算し、ロケットモーター7とマニピュレーター2を操作して、デブリ14との相対速度とパラボラ型カタパルト1の角度を調整する。これにより、デブリ14をパラボラ型カタパルト1に衝突させ、デブリ14をパラボラ型カタパルト1の放物面に沿って滑らせることで、デブリ14の軌道を変えて高度を下げ、大気圏へ再突入させ、燃え尽きさせる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
斥候衛星と連携し、標的となるスペースデブリの全データを基に予測された飛行経路に沿って待ち伏せを行い、硬質の反発板にデブリを衝突させることでその軌道を変更する手段において、この反発板は宇宙船の背部に装備され、斥候衛星とセンサーからのデータに基づいて、デブリとの相対速度と反発板の角度を調整し、傾斜した反発板の斜面に沿ってデブリの軌道を変え発射することで、デブリの運動エネルギーを維持したまま高度を下げ、大気圏へ再突入させ、燃え尽きさせることを特徴とするスペースデブリカタパルト。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、軌道の変更が容易なスペースデブリ反発板に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
スペースデブリ(以下デブリという)とは、地球周回軌道に存在する使用されていない人工物で、役目を終えたロケットや人工衛星、あるいはこれらから分離した破片などの物体のことである。デブリはおよそ時速28,000kmで地球の周りを飛び、例えば直径13mmのアルミの球(質量約3g)がこの速度で衝突すると、厚さ50mmのアルミ板をも貫通するエネルギーを持っている。もし、デブリが人工衛星に衝突すると、部品が故障して人工衛星の機能を喪失させる。また、人工衛星を構成する部品が壊れて破片となり新たなデブリを発生させることもある。したがって、運用中の宇宙船や人工衛星などの宇宙機器を守るため、デブリを除去しなければならない。
【0003】
デブリを除去するため物理的に捕獲する衛星を打ち上げる方法がある。磁石やアーム、網などでデブリをつかまえ、軌道を変えて高度を下げて大気圏へ再突入させ、燃え尽きさせる。しかしながらこの方法は接近・捕獲のために速度や位置を制御するには高度な技術が必要であり、特にデブリが回転している場合は難易度も高くなるため、うまく対応できないとデブリを捕獲する衛星自身がデブリと衝突してしまう欠点があった。
【0004】
エレクトロダイナミックテザー(以降、EDTという)は、スペースデブリの軌道を降下させ、大気圏に再突入して燃え尽きさせるための一つの方法で、導電性の長い紐(テザー)に流れる電流と地球の磁場との相互作用により生じる電磁気力を、軌道を降下させるブレーキ力として利用し、その最大の特徴は燃料が不要である。しかしながらこの方法でも、デブリが回転している場合、その取り扱いが難しくなり、回転するデブリに対応できないと、テザーがデブリと絡まり、切断されてしまう問題があった。
【0005】
レーザーを用いたスペースデブリの除去方法は、制御不能な衛星の軌道を変更し、地球大気圏に近づけて燃え尽きさせる。この方法の特徴は、安全性が高い非接触方式である。しかしながらこの方法でも、プラズマ流をデブリに向けて噴射すると、推進機はデブリとは逆方向に加速され、デブリとの距離を一定に保つことが困難になり、重量が数トンにも及ぶデブリを除去するためには、数kW級の大電力推進機の搭載が必要となるため、耐久性の向上などの改善が求められる。具体的には、重量数トンのデブリを約100日で除去するためには、数kWの電力で数10mNの推力を発生可能な推進機の搭載する必要がある。
【0006】
この改善策として、デブリとは逆方向へとプラズマを噴射して、衛星に働く力をキャンセルする必要があり、プラズマ推進機を用いたデブリ除去法の提案されてきたイオンエンジンを用いた手法では、エンジンを2台搭載する必要がありコストがさらに高くなるなどの問題があった。
【先行技術】
【0007】
JAXAはデブリ除去を目指して、EDTの研究を行っている。2017年にコウノトリ6号機にて実施した軌道上実験の成果も活かし、EDTシステムとその要素技術の研究を進めている。
【0008】
スカパーJSATは、2019年に理化学研究所と共同で物体の表面にレーザーを照射して、物体の表面の物質を気化・プラズマ化し放出させて、その反力を推進力として、不要な衛星を十分に動かせることを実証した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
解決しようとする問題点は、デブリの軌道を変えて高度を下げ大気圏へ再突入させ燃え尽きさせる方法において、接近・捕獲のために速度や位置を制御するには高度な技術が必要な点であり、特に難易度も高い回転しているデブリの軌道変更が容易にできるデブリ除去方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、回転しているデブリの軌道変更を可能とするため、宇宙船の背部にスペースデブリ反発板(以降、カタパルトという)を取り付けて、デブリの軌道に沿って進行し、カタパルトにデブリを衝突させて、斜面に沿ってデブリを発射することで、大気圏へ再突入させることを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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