特許ウォッチ

公開番号2025090184
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-17
出願番号2023205266
出願日2023-12-05
発明の名称調味液散布装置
出願人株式会社サタケ,株式会社宮入バルブ製作所
代理人あいわ弁理士法人
主分類A47J 27/14 20060101AFI20250610BHJP(家具;家庭用品または家庭用設備;コーヒーひき;香辛料ひき;真空掃除機一般)
要約【課題】釜内に調味液を均一に散布する調味液散布装置を提供する。
【解決手段】調味液散布装置10は、釜を載置する載置スペースがある載置部20と、調味液を収容する調味液タンク50と、調味液を吐出する複数の孔を有するノズル体14を配設していてこれを介して載置部に載置された釜の内部に調味液を散布する散布ノズル装置12と、調味液タンクとノズル体の間を連通して調味液の流路を構成している供給管52と、調味液の流路に設けられ流路の開放又は閉鎖を切り換える開閉弁ユニット146と、開閉弁ユニットに接続され流路の開放又は閉鎖の切換えを制御する制御装置60とを含み、ノズル体には、調味液の吐出口となる複数の孔が穿設されたシャワーノズル134が装着され、シャワーノズルの先端部の形状は半球面状であり、孔は半球面状をした先端部にわたって穿設されて調味液が連続的な液流状に吐出されることを特徴とする。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項１】
釜を載置する載置スペースがある載置部と、
調味液を収容する調味液タンクと、
前記調味液を吐出するノズル体を配設していて、該ノズル体を介して前記載置部に載置された前記釜の内部に調味液を散布する散布ノズル装置と、
前記調味液タンクと前記ノズル体の間を連通し、前記調味液が吐出されるまでの流路を構成している供給管と、
前記調味液の流路に設けられ、該流路の開放又は閉鎖を切り換える開閉弁ユニットと、
該開閉弁ユニットに接続され、該開閉弁ユニットによる前記流路の開放又は閉鎖の切換えを制御する制御装置とを含み、
前記ノズル体には、前記調味液の吐出口となる複数の孔が穿設されたシャワーノズルが装着され、
前記シャワーノズルの先端部の形状は半球面状であり、前記複数の孔は前記半球面状をした先端部にわたって穿設され、
前記複数の孔から、前記調味液が連続的な液流状に吐出される
ことを特徴とする調味液散布装置。
続きを表示（約 980 文字）【請求項２】
前記ノズル体は、複数のノズル体にそれぞれ装着された前記シャワーノズルの先端部が前記載置部に対向して同一円周状に配列されるように、前記散布ノズル装置の下端部面上に配設される
ことを特徴とする請求項１に記載の調味液散布装置。
【請求項３】
第１の調味液を収容する第１の調味液タンクと、第２の調味液を収容する第２の調味液タンクとを有し、
前記散布ノズル装置に配設されている前記ノズル体には、前記第１の調味液タンクと連通される第１のノズル体と、前記第２の調味液タンクと連通される第２のノズル体とが含まれ、
前記第２のノズル体に装着されたシャワーノズルの孔径は、前記第１のノズル体に装着されたシャワーノズルの孔径と比較して小さく、
前記第２のノズル体に装着されたシャワーノズルの孔同士の間隔は、前記第１のノズル体に装着されたシャワーノズルの孔同士の間隔と比較して狭く、
前記制御装置は、前記第１の調味液及び前記第２の調味液を同時に又は時間差で散布するよう前記開閉弁ユニットを制御する
ことを特徴とする請求項１又は２に記載の調味液散布装置。
【請求項４】
前記第２のノズル体が有するシャワーノズルの先端部の形状となっている半球面の球面半径は、前記第１のノズル体が有するシャワーノズルの先端部の形状となっている半球面の球面半径よりも大きい
ことを特徴とする請求項３に記載の調味液散布装置。
【請求項５】
前記散布ノズル装置は、該散布ノズル装置の周縁部から下方に延伸し、前記載置部に載置された釜の開口部を覆い被せる空間を形成するフードを有する
ことを特徴とする請求項１又は２に記載の調味液散布装置。
【請求項６】
前記載置部に載置された釜に被せられた蓋を取り外す蓋取り装置と、
前記蓋取り装置及び前記散布ノズル装置を並べて吊設しているとともに、前記制御装置と接続され該制御装置の制御の下に往復移動可能な往復移動体を有し、
前記往復移動体の往復移動により、前記蓋取り装置又は前記散布ノズル装置のいずれかが前記載置部の上方に配置されている状態になる
ことを特徴とする請求項１又は２に記載の調味液散布装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、調味液散布装置に関するものである。より具体的には、本発明は釜内の調理物に液体状の調味料（調味液）を散布する装置に関するものである。
続きを表示（約 1,900 文字）【背景技術】
【０００２】
食品製造業者の間では、効率よく多量の調理を行なう業務用の調理システムに対する需要は大きい。特に、大型の炊飯釜を用いて炊飯をはじめとした米料理の調理をできるだけ効率よく行なう炊飯及び調理システムに対する食品製造業者からの需要が多い。この需要に応えるべく、これまでも様々な装置が開発されてきた。
【０００３】
例えば、食材を収容している炊飯釜内に添加した調味液が炊飯釜の底部に沈殿することを防ぐ技術としては、下記特許文献１に開示されている設備が挙げられる。また、多種類の調味液を適宜選択して所望の量だけ炊飯釜内に添加する技術としては、下記特許文献２に開示されている調味液添加装置が挙げられる。また、炊飯釜に対して調味液を均一に散布することを図る技術としては、下記特許文献３に開示されている装置が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０００－１６６７６３号公報
特開２００８－１２６００２号公報
特開２０１６－０９７０１５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、特許文献１の設備の場合、炊飯釜内への調味液の供給手段を一連の調理工程ラインに設けた上で、その次段に釜内の加水又は攪拌を実行する加水攪拌手段を連設する必要がある。そのため、設置には広いスペースを要し、さらに多額の設備投資資金を要することとなる。
【０００６】
特許文献２の装置の場合には、メンテナンス作業の際に装置の分解、洗浄及び再組立て作業に多大なる労力を要するという問題がある。さらに、洗浄水の使用に伴う環境負荷及び金銭的負担も看過できない。また、特許文献２の装置は、調味液を霧状に噴霧する。調味液の噴霧対象が炊飯後の米飯であるような場合には、霧状の噴霧調味液が米飯の湯気に混じって装置周辺に飛び散り衛生上好ましくない。この点、特許文献２の装置では飛散防止傘を設けて装置外への調味液の過度の飛散を防ぐ構成を採っている。しかしながら、飛散防止傘に付着した調味液が炊飯釜の内容物上に落下する可能性もあり、そうすると食品への不純物の混入（コンタミネーション）の危険性も生じることとなる。
【０００７】
特許文献３の装置では、釜内に注入する調味液の種類を変更する場合には、その都度調味液の注入に用いる部品を洗浄する工程が必要となる。洗浄の労力もさることながら、たとえ洗浄をしたとしてもコンタミネーション発生の懸念が拭い切れない。また、特許文献３の装置では、炊飯釜内の中心部と比較して釜内の周縁部付近では調味液の注入量が少なくなり釜内への均一な散布は実現できないおそれがあるか、均一な散布を実現するために装置の構造を複雑にせざるを得ない。
【０００８】
本発明はこのような課題に鑑み、煩わしい洗浄作業を不要とし、簡素な構成でありながらも釜内へ向けて調味液を均一に散布することが可能であり、複数種類の調味液を同時に散布可能な調味液散布装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本発明は上述の課題を解決するために、釜を載置する載置スペースがある載置部と、調味液を収容する調味液タンクと、調味液を吐出するノズル体を配設していてノズル体を介して載置部に載置された釜の内部に調味液を散布する散布ノズル装置と、調味液タンクとノズル体の間を連通して調味液が吐出されるまでの流路を構成している供給管と、調味液の流路に設けられ流路の開放又は閉鎖を切り換える開閉弁ユニットと、開閉弁ユニットに接続され開閉弁ユニットによる流路の開放又は閉鎖の切換えを制御する制御装置とを含み、ノズル体には調味液の吐出口となる複数の孔が穿設されたシャワーノズルが装着され、シャワーノズルの先端部の形状は半球面状であり、複数の孔は半球面状をした先端部にわたって穿設され、複数の孔から調味液が連続的な液流状に吐出される調味液散布装置を提供する。
【発明の効果】
【００１０】
本発明によれば、釜内へ向けて調味液を均一に散布することが可能となり、洗浄作業の負担も軽減され、衛生面の向上にも資するというような特有の効果を奏する。本発明によればさらに、複数種類の調味液を同時に散布することも可能になるという特有の効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
（【００１１】以降は省略されています）

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