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公開番号2025090538
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-17
出願番号2024204495
出願日2024-11-25
発明の名称造粒物及び前記造粒物を含む錠剤の製造方法
出願人ライオン株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類A61K 31/192 20060101AFI20250610BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】打錠時にスティッキングが抑制される造粒物の製造方法の提供。
【解決手段】下記(A)成分と下記(B)成分とを含み、下記(C)成分を実質的に含まない水分散液調製工程(X)と、
(X)工程により得られた水分散液を高圧ホモジナイザーにより粉砕する粉砕工程(Y)と、
(Y)工程により得られた粉砕物に下記(C)成分を添加して造粒する造粒工程(Z)とを有する、
下記(A)成分~(C)成分を含有する造粒物の製造方法。
(A)界面活性剤
(B)イブプロフェン
(C)カルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、アラビアゴム、カルボキシビニルポリマー、ポビドン及びポリビニルアルコールから選ばれる1種以上。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記(A)成分と下記(B)成分とを含み、下記(C)成分を実質的に含まない水分散液調製工程(X)と、
(X)工程により得られた水分散液を高圧ホモジナイザーにより粉砕する粉砕工程(Y)と、
(Y)工程により得られた粉砕物に下記(C)成分を添加して造粒する造粒工程(Z)とを有する、
下記(A)成分~(C)成分を含有する造粒物の製造方法。
(A)界面活性剤
(B)イブプロフェン
(C)カルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、アラビアゴム、カルボキシビニルポリマー、ポビドン及びポリビニルアルコールから選ばれる1種以上。
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
(A)成分が、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸ポリオキシル、及び、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールから選ばれる1種以上である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
(X)工程において、(A)成分と(B)成分の質量比が、0.005~0.5である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
(Y)工程において、得られる水分散液中の(B)成分の体積平均粒子径が3μm~20μmである、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項5】
(Z)工程の造粒方法が、流動層造粒、撹拌造粒、又は、押出造粒である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の方法により得られる造粒物を含む組成物を調製し、前記組成物を打錠する、錠剤の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、打錠時のスティッキングが抑制された造粒物の製造方法、及び、当該製造方法により製造された造粒物を含む組成物を用いた錠剤の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
イブプロフェンは、難溶性の薬物であるため、製剤からの溶出性を改善する試みがなされてきた。イブプロフェンを粉砕することにより溶出性を高める方法として、例えば、イブプロフェンと低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの共粉砕物を水溶性高分子で造粒する技術が知られている(特許文献1)。
また、イブプロフェンを微粒子とした分散液を調整する方法として、イブプロフェンをラウリル硫酸ナトリウムが溶解した水に投入して、ビーズミルにて湿式粉砕し、イブプロフェンを平均粒子径0.7μmの微粒子とした分散液を調製する方法が報告されている(特許文献2)。
イブプロフェンを微粒子化する別の方法として、高圧ホモジナイザーを用いることが考えられる。難溶性薬物を、高圧ホモジナイザーを用いて粉砕処理する方法として、例えば、難溶性薬物を、解粒剤を含まない液に懸濁し、高圧ホモジナイザーで高圧処理し、ついで、解粒剤を添加し凝集粒を解粒することにより難溶性薬物がナノオーダーサイズの粒子に粉砕された分散液を得る製造方法が報告されている(特許文献3)。しかし、水に分散しがたいイブプロフェンを水に分散させるためには解粒剤が必要である。そこで、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロ-スといった水溶性高分子からなる分散剤を水に添加した後、難溶性薬物を添加した水分散液を調製し、高圧ホモジナイザーで処理することで安定した懸濁液を得る方法が提案されている(特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2006-182726号公報
特開2017-132717号公報
国際公開第2005/094788号
特開平04-288013号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、イブプロフェンは粉体同士の結合力が強くなく、摩擦によって伸びやすい性質を持つため、高圧ホモジナイザーを用いて湿式粉砕して微細化した場合、イブプロフェンの表面積が増えるため、打錠時にスティッキングが生じやすいという問題があった。
【0005】
本発明者等は検討を重ねた結果、高圧ホモジナイザーを用いた湿式粉砕工程において、界面活性剤とイブプロフェンが懸濁された懸濁液を高圧ホモジナイザーで共粉砕し、その後、特定の水溶性高分子を溶解させて造粒物を得ることで、意外にも打錠時のスティッキングが抑制されることを見出し、本発明を完成させた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は以下の内容を含む。
[1] 下記(A)成分と下記(B)成分とを含み、下記(C)成分を実質的に含まない水分散液調製工程(X)と、
(X)工程により得られた水分散液を高圧ホモジナイザーにより粉砕する粉砕工程(Y)と、
(Y)工程により得られた粉砕物に下記(C)成分を添加して造粒する造粒工程(Z)とを有する、
下記(A)成分~(C)成分を含有する造粒物の製造方法。
(A)界面活性剤
(B)イブプロフェン
(C)カルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、アラビアゴム、カルボキシビニルポリマー、ポビドン及びポリビニルアルコールから選ばれる1種以上。
[2] (A)成分が、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸ポリオキシル、及び、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールから選ばれる1種以上である、[1]に記載の製造方法。
[3] (X)工程において、(A)成分と(B)成分の質量比が、0.005~0.5である、[1]又は[2]に記載の製造方法。
[4] (Y)工程において、得られる水分散液中の(B)成分の体積平均粒子径が3μm~20μmである、[1]~[3]の何れか1項に記載の製造方法。
[5] (Z)工程の造粒方法が、流動層造粒、撹拌造粒、又は、押出造粒である、[1]~[4]の何れか1項に記載の製造方法。
[6] [1]~[5]の何れか1項に記載の方法により得られる造粒物を含む組成物を調製し、前記組成物を打錠する、錠剤の製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明の造粒物の製造方法によれば、微粒子化されたイブプロフェンを含み、打錠時にスティッキングが抑制される造粒物を得ることができる。かかる造粒物を含む組成物を用いることにより、錠剤を安定的に製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を詳細に説明する。
[造粒物の製造方法]
本発明の造粒物の製造方法は、水分散液調製工程(X)と、粉砕工程(Y)と、造粒工程(Z)とを有する。
【0009】
<水分散液調製工程(X)>
水分散液調製工程(X)は、(A)界面活性剤と(B)イブプロフェンとを含み、実質的に(C)カルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、アラビアゴム、カルボキシビニルポリマー、ポビドン及びポリビニルアルコールから選ばれる1種以上を含まない水分散液を調製する工程である。
【0010】
(A)成分:界面活性剤
水分散液に(A)成分を含有することにより、(Y)工程における(B)成分の粉砕が可能になる。また、本発明の造粒物の製造方法により得られる造粒物の水分散性を向上させることができ、造粒物を含む錠剤を製造するときに、スティッキングを抑制することができる。さらに、本発明の錠剤の製造方法により得られる錠剤において、(B)成分の薬物溶出性を向上させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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