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公開番号
2025090831
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-17
出願番号
2025043905,2022504454
出願日
2025-03-18,2021-03-04
発明の名称
水中油型乳化組成物
出願人
株式会社 資生堂
代理人
弁理士法人岩橋国際特許事務所
主分類
A61K
8/894 20060101AFI20250610BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】シリコーン系界面活性剤からなるナノディスクを含有する組成物において、乳化組成物の安定性が改善されたナノディスク含有組成物を提供する。
【解決手段】(A)水相と(B)油相と(C)ポリオキシアルキレン変性シリコーンを含む水中油型乳化組成物であり、(A)水相にはエチルアルコールとジプロピレングリコールを合わせて1~35質量%、(B)油相1~50質量%、(C)を組成物全体に対して0.2~5質量%それぞれ含む水中油型乳化組成物であることによってナノディスクが形成され、乳化状態が安定である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)水相と(B)油相と(C)ポリオキシアルキレン変性シリコーンを含む水中油型乳化組成物であり、
(A)水相には1価のアルコールおよび2価のグリコールの配合量が合計で1~35質量%であり、1価のアルコール単独では1~15質量%、2価のグリコール単独では1~20質量%の範囲、
(B)油相 1~50質量%、
(C)を組成物全体に対して 0.2~5質量%、
をそれぞれ含むことを特徴とする水中油型乳化組成物。
続きを表示(約 870 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の水中油型乳化組成物において、(C)成分の配合量が0.2~2.5質量%であることを特徴とする水中油型乳化組成物。
【請求項3】
請求項1または2に記載の水中油型乳化組成物において(B)油相中におけるシリコーン油の割合が50質量%以下であることを特徴とする水中油型乳化組成物。
【請求項4】
請求項1から3に記載の(C)成分がPEG-12ジメチコンであることを特徴とする水中油型乳化組成物。
【請求項5】
請求項1から4に記載に記載の水中油型乳化組成物において、PEG-12ジメチコンが5~20質量%の濃度において水に溶解せず沈殿することを特徴とする水中油型乳化物。
【請求項6】
請求項1から5に記載の水中油型乳化組成物において、PEG-12ジメチコンがグリフィンの式によるHLB計算において10未満であることを特徴とする水中油型乳化組成物
【請求項7】
請求項1から6に記載の水中油型乳化組成物において、当該乳化組成物を40000回転/分において60分遠心分離処理したときに、下層に分離した透明層に平均粒子径30nm~150nmの粒子が存在することを特徴とする水中油型乳化組成物。
【請求項8】
請求項1から7に記載の水中油型乳化組成物において、当該乳化組成物を3000回転/分において16時間遠心分離処理したときに、全体積中に占める割合が2%となる油分の透明分離層が上層または下層に認められないことを特徴とする水中油型乳化組成物。
【請求項9】
請求項1から8に記載の水中油型乳化組成物において、油水界面にラメラ状のナノディスクが吸着していることを特徴とする水中油型乳化組成物。
【請求項10】
請求項1から9に記載の水中油型乳化組成物において、ナノディスクの長径が20nm~1000nmの範囲であることを特徴とする水中油型乳化組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【関連出願】
【0001】
本発明は、日本国特許出願:特願2020-036519号(2020年3月4日出願)の優先権に基づくものであり、同出願の全記載内容は引用をもって本書に組み込み掲載されているものとする。
続きを表示(約 3,400 文字)
【技術分野】
【0002】
本発明はナノディスク乳化組成物及びその製造方法、特にシリコーン系界面活性剤からなるナノディスク乳化組成物での乳化に関して、乳化安定性と使用性の向上に関する。
【背景技術】
【0003】
親水性-疎水性の双方の性質を有する両親媒性の化合物のうち、例えば、リン脂質等のように、水性相中で二分子膜(ラメラ相)からなる球状の小胞体を形成するものがある。このような二分子膜小胞体をリポソームあるいはベシクルといい、これらはその小胞体内部に水性成分を、あるいは小胞体膜内に油性成分を安定に保持することができる。このため、例えば、薬剤を保持させて生体内に投与すると、代謝が抑制され、薬効を長期間にわたって維持できること等の利点から、医薬、化粧品、食品分野等におけるマイクロカプセルとして用いられている。一方、内相を包含しないナノディスクはラメラ液晶相の板状分散物である。小胞体膜内に油性成分を安定に保持することができるが、内相を包含しない。
【0004】
特許文献1と2においては両親媒性物質として特定のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油誘導体を用いることによってベシクルが形成され、これを乳化剤として含むことでべたつかず、使用感の良い化粧料が得られたことが開示されている。
また、このようなベシクルを形成し得る両親媒性の化合物として、シリコーン系の界面活性剤が報告されている(例えば、特許文献3~7参照)。シリコーン系界面活性剤により形成されるベシクルの特徴としては、例えば、他のベシクル形成性能をもつ界面活性剤を用いた場合と比べて、容易にベシクルを調製することが可能であること等が挙げられる。
特許文献7においては内相を包含するベシクルによって水と溶解しない液相を外相に分散する技術が開示されている。しかしながらベシクルによる乳化は不安定であり実用には制約があったため、ベシクルの配合量が多くなる傾向があり、一般的に知られているようにベシクル形成活性剤によるべたつきなどが課題になる場合があった。さらに、シリコーン系界面活性剤でナノディスクを形成するという報告はなかった。
【0005】
WO2010-064678号公報
特開2011-195509号公報
特開平07-323222号公報
特開平08-239475号公報
特開平09-175930号公報
特許第5121179号公報
特許第3137592号広報
【0006】
H. SAGITANI, Y. HIRAI, K. NABETA and M. NAGAI, Effect of Types of Polyols on Surfactant Phase Emulsification, J. Jpn Oil Chem. Soc., Vol. 35, 102-107 (1986)
Kei Watanabe, Miharu Nishida, KanakoNishimura, Yoriko Mune, Yuji Matsushita, Ayano Nakamura, Koji Tsuchiya, HidekiSakai, Heinz Hoffmann, High Skin Hydration and Comfortable Texture of a MoisturizingLotion Fulfilled by Controlling the Phase Sequence of a Vesicle/MicelleComplex, J. Soc. Cosmet. Chem. Jpn., 52, (4) 260-268 (2018)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来のベシクル乳化物に関しては経時あるいは温度に対する安定性が十分とは言えなかった。本発明は、前記従来技術の課題に鑑みて行われたものであり、その目的は、内相を包含するベシクルによるものではなくナノディスクによって乳化組成物の安定性を改善することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記従来技術の課題を解決するため、本発明者らが鋭意検討を行った結果、水相と油相と特定のシリコーン系界面活性剤を含む水中油型乳化組成物においてナノディスク前駆体となるベシクルを最適化することにより形成された内相を包含しないシリコーンナノディスクが油水界面に吸着することで乳化安定性を保てることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
本発明に係る水中油型乳化組成物は、(A)水相と(B)油相と(C)ポリオキシアルキレン変性シリコーンを含む水中油型乳化組成物であり、
(A)水相には1価のアルコールおよび2価のグリコールの配合量が合計で1~35質量%あり、1価のアルコール単独では1~15質量%、2価のグリコール単独では1~20質量%の範囲、
(B)油相 1~50質量%、
(C)を組成物全体に対して 0.2~5質量%、
をそれぞれ含むことを特徴とする。
(A)水相における1価のアルコールとしてはエチルアルコールが好ましく、2価のグリコールとしてはジプロピレングリコールが好ましい。
また、(B)油相中におけるシリコーン油の割合が50質量%以下であり、(C)成分がPEG-12ジメチコンであることを特徴とする。さらに、PEG-12ジメチコンが5~20質量%の濃度において水に溶解せず沈殿することを特徴としており、グリフィンの式によるHLB計算において10未満である。
当該乳化組成物を40000回転/分において60分遠心分離処理したときに、下層に分離した透明層に平均粒子径30nm~150nmの粒子が存在し、当該乳化組成物を3000回転/分において16時間遠心分離処理したときには、全体積中に占める割合が2%となる油分の透明分離層が上層または下層に認められないことを特徴とする。
当該水中油型乳化組成物には油水界面にラメラ状のナノディスクが吸着している。このナノディスクは長径が20nm~1000nmの範囲である。
当該水中油型乳化組成物には(D)成分としてスルホコハク酸ジエステル塩、アルキルアリルスルホン酸塩、アルキルエーテルスルホン酸塩、スルホコハク酸エステル塩、アシルメチルタウリン塩、アシルタウリン塩等から選ばれる1種または2種以上のイオン性界面活性剤を配合することができ、N-ステアロイル-N-メチルタウリン塩が特に好ましい。
その(D)イオン性界面活性剤の含有量は水中油型乳化組成物全体に対して0.01~1.0質量%配合できる。
また、当該水中油型乳化組成物には(E)成分として高分子増粘剤を0.05~1質量%の濃度として含むことができる。(E)成分としてはカルボキシビニルポリマーまたはその誘導体やアクリル酸系増粘剤が好ましい。(E)成分として高分子増粘剤がアクリル酸系増粘剤であるときには(ジメチルアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンNa)クロスポリマー、アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VPコポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウムメタクリル酸べへネス-25)クロスポリマー、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマーから選ばれる1種または2種以上のアクリル酸系増粘剤であることを特徴とする。
さらに、当該水中油型乳化組成物には(F)エラストマーを配合することもできる。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るナノディスク含有組成物は(A)水相と(B)油相と(C)ポリオキシアルキレン変性シリコーンを特定量配合することにより、乳化安定性が向上し、使用性も良好である。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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