TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025093442
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-24
出願番号2023209083
出願日2023-12-12
発明の名称放水型消火システム
出願人ホーチキ株式会社
代理人個人,個人
主分類A62C 37/00 20060101AFI20250617BHJP(人命救助;消防)
要約【課題】監視領域の高さ変化に関わらず火源の位置を正確に検出して放水可能とする。
【解決手段】監視カメラ12(12-1)は、放水銃装置10(10-1)の消火対象となる球技場等の監視領域を撮像する。火災発生時、監視カメラ12(12-1)の二次元監視画像から火源Fを特定し、火源Fまでの距離を距離画像から検出し、撮像三次元座標系の火源座標(Xa,Ya,Za)を検出し、放水三次元座標系の火源座標(Xb,Yb,Zb)へ変換する。放水銃装置10(10-1)は、垂直二次元座標の座標位置(Y,Z)の各々に消火用水が到達する放水圧力を登録した放水圧力検出テーブルを、垂直二次元火源座標(Yb,Zb)でアクセスして放水圧力を検出して設定し、放水圧力を制御し、また、水平二次元火源座標(Xb,Zb)から水平旋回角を検出して放水方向を変更する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
所定の監視領域に放水銃装置から消火用水を放水する放水型消火システムであって、
前記監視領域で火災が発生した場合に、撮像装置で撮像した画像に基づき火災発生場所を示す火源の座標位置及び前記火源までの火源距離を検出する画像処理部と、
前記監視領域で火災が発生した場合に、前記火源の座標位置に基づいて、前記火源に対する前記放水銃装置の放水方向を検出するとともに、前記放水銃装置から放水した消火用水が前記火源に到達する所定の放水圧力を検出し、前記放水銃装置に前記放水方向及び前記放水圧力を設定して放水する放水制御部と、
を備えたことを特徴とする放水型消火システム。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
請求項1記載の放水型消火システムにおいて、
前記画像処理部は、
前記撮像装置によって撮像された前記監視領域の二次元監視画像と、前記撮像装置から前記監視領域内の対象物までの距離情報が付与された距離画像を生成する画像生成部と、
前記監視領域で火災が発生した場合に、前記火源を前記二次元監視画像から特定し、特定した前記火源までの火源距離を前記距離画像から検出する火源距離検出部と、
前記火源距離に基づいて前記撮像装置を原点(O1)とする撮像三次元座標系の火源座標(Xa,Ya,Za)を検出し、前記撮像三次元座標系の火源座標(Xa,Ya,Za)を、前記放水銃装置を原点(O2)とする放水三次元座標系の火源座標(Xb,Yb,Zb)に変換する座標処理部と、
を備え、
前記放水制御部は、
前記監視領域の前記放水三次元座標系の座標位置の各々に対応して前記放水銃装置から放水した消火用水が前記座標位置の各々に到達する所定の放水圧力を登録した放水制御情報登録部と、
前記放水三次元座標系の火源座標(Xb,Yb,Zb)に基づいて、前記放水制御情報登録部から前記火源に対応した放水圧力を検出する放水圧力検出部と、
前記放水三次元座標系の火源座標(Xb,Yb,Zb)に基づいて、前記火源に対する前記放水銃装置の放水方向を検出する放水方向検出部と、
前記放水銃装置に前記放水方向及び前記放水圧力を設定して放水する放水駆動部と、
を備えたことを特徴とする放水型消火システム。
【請求項3】
請求項2記載の放水型消火システムにおいて、
前記放水銃装置は、前記放水銃の仰角(α)が所定角度に固定され、水平旋回角(β)の設定により前記放水銃の水平回りの放水方向を変更可能であり、
前記放水制御情報登録部は、前記放水三次元座標系における任意の垂直二次元座標(Ybi,Zbi)の各々に対応して前記放水銃装置から放水した消火用水が前記垂直二次元座標(Ybi,Zbi)の各々に到達する所定の放水圧力を登録しており、
前記放水圧力検出部は、前記放水制御情報登録部から前記放水三次元座標系の火源座標(Xb,Yb,Zb)における垂直二次元火源座標(Yb,Zb)に対応する放水圧力(P)を検出し、
前記放水方向検出部は、前記放水三次元座標系の火源座標(Xb,Yb,Zb)における水平二次元火源座標(Xb,Yb)に指向する前記放水銃装置の水平旋回角(β)を検出し、
前記放水駆動部は、前記放水銃装置に前記水平旋回角(β)及び前記放水圧力(P)を設定して放水することを特徴とする放水型消火システム。
【請求項4】
請求項2記載の放水型消火システムにおいて、
前記撮像装置は前記放水銃装置の直上に配置され、監視領域に向かう撮像光軸が固定されており、
前記放水銃装置は、前記放水銃の仰角が固定され、水平旋回角の設定により前記放水銃の水平回りの放水方向が変更可能であり、
前記放水制御情報登録部は、前記撮像装置から火源までの火源水平距離(Z1)と監視領域面から火源までの火源高さ(Y1)に対応して前記放水銃装置から放水した消火用水が前記火源に到達する所定の放水圧力を登録しており、
前記放水圧力検出部は、前記撮像装置から火源までの火源距離(L)と前記撮像装置から火源に対する仰角(α1)に基づき前記火源高さ(Y1)と前記火源水平距離(Z1)を検出して、前記放水制御情報登録部から前記火源高さ(Y1)と前記火源水平距離(Z1)に対応する放水圧力(P)を検出し、
前記放水方向検出部は、前記火源水平距離(Z1)と前記二次元監視画像から得られた火源から撮像光軸に対する水平面での垂線の間隔(K・Ny)に基づいて前記放水銃装置の水平旋回角(β1)を検出し、
前記放水駆動部は、前記放水銃装置に前記水平旋回角(β1)及び前記放水圧力(P)を設定して放水することを特徴とする放水型消火システム。
【請求項5】
請求項2記載の放水型消火システムにおいて、
前記撮像装置は、前記放水銃装置の近傍の上側又は直上に分離して配置されることを特徴とする放水型消火システム。
【請求項6】
請求項2記載の放水型消火システムにおいて、
前記火源距離検出部は、前記二次元監視画像を表示した監視画面上での指定操作、又は、前記二次元監視画像の画像処理により前記火源を特定して前記距離画像から前記火源距離を検出することを特徴とする放水型消火システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、球技場や展示会場等の監視領域で火災が発生した場合に放水銃装置から消火用水を放水して火災を消火抑制する放水型消火システムに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、球技場や展示会場等の大規模空間を有する建築物、高天井を有する建築物には、放水型ヘッド等のスプリンクラー設備の設置義務が法的に定められており、法令上は可動式ヘッドを用いる設備と固定式ヘッドを用いる設備に分類される。このうち可動式ヘッドを用いる設備としては、走査型火災検出器と放水銃装置を組み合わせた放水型消火システムがその代表例として知られている(特許文献1)。
【0003】
走査型火災検出器は、水平旋回と垂直旋回を組み合わせて常時旋回し、監視領域を1往復32秒程度で監視している。火災が発生した場合、走査型火災検出器は、設置高さ、水平角度θ及び直下からの仰角(垂直角度)αに基づき火災が発生した場所を示す火源の位置情報(θ,α)を割り出し、火源の位置情報をもとに複数の放水銃装置の中の1つを選択して火源の方向に向ける。続いて選択された放水銃装置から火源までの距離に見合う放水圧力を自動的に設定して、一定の遅延時間後に自動的に放水する。
【0004】
ところで、このような放水型消火システムでは、走査型火災検出器の設置高さ、水平角度と垂直角度から火源位置を計算することから分かるとおり、火源位置は床面が平面であることを前提として位置を計算している。このため、監視領域となる床面に、例えばチェックインカウンター、展示ブース等の高さを有する構造物がある場合、床面の構造物で火災が発生した場合には、仰角(垂直角度)αから割り出した火源位置は、実際の位置に比べてその延長上の床面と判断するために、火源位置は遠方にずれることにならざるを得ない。
【0005】
この弱点を補うため初めに防護区画の設置義務が法的に定められ、防護対象物又は防護対象区画について、その中に設置される固定物を含めた等高線を検出器毎に作成して登録し、火源位置の誤差を補正するようにしている。ここで、等高線図とは、走査型火災検出器の水平走査角θと垂直走査角αで決まる走査角度(θ,α)で見える監視領域の等高線を描いたものである(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2006-223436号公報
特開平5-1948号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このような従来の放水型消火システムにあっては、防護区画内に一時的に設置される展示ブースや、改修によって内部の床面からの高さに変化があった場合には、火源位置を特定する精度を上げるために、その都度、変化した内部の高さに対応した等高線図を作成しなおす必要があり、火源位置を正確に捉えて消火用水を放水するためには手間と時間がかり、運用コストが嵩む問題がある。
【0008】
本発明は、監視領域の高さ変化に関わらず火源の位置を正確に検知して放水可能とする放水型消火システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(放水型消火システム)
本発明は、所定の監視領域に放水銃装置から消火用水を放水する放水型消火システムであって、
監視領域で火災が発生した場合に、撮像装置で撮像した画像に基づき火災発生場所を示す火源の座標位置及び火源までの火源距離を検出する画像処理部と、
監視領域で火災が発生した場合に、火源の座標位置に基づいて、火源に対する放水銃装置の放水方向を検出するとともに、放水銃装置から放水した消火用水が火源に到達する所定の放水圧力を検出し、放水銃装置に放水方向及び放水圧力を設定して放水する放水制御部と、
を備えたことを特徴とする。
【0010】
(画像処理部と放水制御部の構成)
画像処理部は、
撮像装置によって撮像された監視領域の二次元監視画像と、撮像装置から監視領域内の対象物までの距離情報が付与された距離画像を生成する画像生成部と、
監視領域で火災が発生した場合に、火源を二次元監視画像から特定し、特定した火源までの火源距離を距離画像から検出する火源距離検出部と、
火源距離に基づいて撮像装置を原点(O1)とする撮像三次元座標系の火源座標(Xa,Ya,Za)を検出し、撮像三次元座標系の火源座標(Xa,Ya,Za)を、放水銃装置を原点(O2)とする放水三次元座標系の火源座標(Xb,Yb,Zb)に変換する座標処理部と、
を備え、
放水制御部は、
監視領域の放水三次元座標系の座標位置の各々に対応して放水銃装置から放水した消火用水が座標位置の各々に到達する所定の放水圧力を登録した放水制御情報登録部と、
放水三次元座標系の火源座標(Xb,Yb,Zb)に基づいて、放水制御情報登録部から火源に対応した放水圧力を検出する放水圧力検出部と、
放水三次元座標系の火源座標(Xb,Yb,Zb)に基づいて、火源に対する放水銃装置の放水方向を検出する放水方向検出部と、
放水銃装置に放水方向及び放水圧力を設定して放水する放水駆動部と、
を備える。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

ホーチキ株式会社
消火栓装置
25日前
ホーチキ株式会社
消火栓装置
1か月前
ホーチキ株式会社
異常報知設備
1か月前
ホーチキ株式会社
非常通報システム
1か月前
ホーチキ株式会社
放水型消火システム
今日
ホーチキ株式会社
消火栓装置及び消火栓設備
27日前
ホーチキ株式会社
防災端末装置及び防災システム
8日前
ホーチキ株式会社
鍵ボックス及び鍵管理システム
1か月前
ホーチキ株式会社
減光式反射型煙感知器及びその障害判定方法
1か月前
東芝ライテック株式会社
表示装置
1か月前
ホーチキ株式会社
防災システム
21日前
ホーチキ株式会社
火災報知設備
1か月前
ホーチキ株式会社
火災報知設備
1か月前
ホーチキ株式会社
防災連動システム
28日前
ホーチキ株式会社
防護壁装置および水素ステーション
14日前
ホーチキ株式会社
防災システム、防災受信盤及び防災方法
5日前
個人
階段避難用滑り板
7か月前
個人
階段上り下り滑り板
4か月前
個人
発火物保管構造
9か月前
藤井電工株式会社
連結フック
2か月前
能美防災株式会社
放水設備
9か月前
能美防災株式会社
消火装置
6か月前
能美防災株式会社
消火設備
8か月前
能美防災株式会社
消火設備
8か月前
個人
可搬式防災ターミナル
11か月前
深田工業株式会社
発泡ノズル
6か月前
能美防災株式会社
デフレクタ
8か月前
個人
高層階の降下型避難装置
2か月前
ホーチキ株式会社
消火栓装置
7か月前
株式会社キッツ
流水検知装置
13日前
能美防災株式会社
消火栓装置
6か月前
個人
消火用ノズルヘッド
8か月前
ホーチキ株式会社
防災システム
6か月前
個人
森林火災の延焼拡大防止システム
10か月前
中国電力株式会社
長尺工具保持具
6か月前
幸南工業株式会社
コンセント装置
10か月前
続きを見る