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公開番号2025093537
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-24
出願番号2023209248
出願日2023-12-12
発明の名称土留パネル、土留構造物、及び、構築方法
出願人JFE建材株式会社
代理人弁理士法人きさ特許商標事務所
主分類E02D 17/04 20060101AFI20250617BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】裏込注入材を除去する手間が低減できる土留パネル、土留構造物、及び、構築方法を提供すること。
【解決手段】本開示に係る土留パネルは、地山を掘削して形成された壁面に沿って設置された土留構造物を構築するために用いられる土留パネルであって、断面形状が波形であり、山部及び谷部が第1方向に並列する波付鋼板と、波付鋼板の第1方向に沿った第1端部に設けられた縦フランジ部と、波付鋼板の第1方向における第2端部に接合されるとともに、縦フランジ部の内面に接合された補強部材と、補強部材から、壁面の方向に延びる延長部と、を備えたものである。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項１】
地山を掘削して形成された壁面に沿って設置された土留構造物を構築するために用いられる土留パネルであって、
断面形状が波形であり、山部及び谷部が第１方向に並列する波付鋼板と、
前記波付鋼板の前記第１方向に沿った第１端部に設けられた縦フランジ部と、
前記波付鋼板の前記第１方向における第２端部に接合されるとともに、前記縦フランジ部の内面に接合された補強部材と、
前記補強部材から、前記壁面の方向に延びる延長部と、
を備えた土留パネル。
続きを表示（約 690 文字）【請求項２】
前記補強部材は、前記第１方向が重力方向と平行な方向である場合に、
上側に設けられた上補強部材と、下側に設けられた下補強部材と、を含み、
前記延長部は、前記下補強部材に設けられている
請求項１に記載の土留パネル。
【請求項３】
前記延長部は、前記波付鋼板からの遠位端において、前記壁面の近傍に配置されている
請求項１又は２に記載の土留パネル。
【請求項４】
前記延長部は、前記補強部材と一体に形成されている
請求項１又は２に記載の土留パネル。
【請求項５】
前記延長部は、前記補強部材と別体に形成されている
請求項１又は２に記載の土留パネル。
【請求項６】
前記延長部は、着脱可能に取り付けられている
請求項５に記載の土留パネル。
【請求項７】
複数の土留パネルを前記第１方向に連結して構築された土留構造物であって、
前記複数の土留パネルは、
請求項１又は２に記載の土留パネルを含む
土留構造物。
【請求項８】
地山を掘削して形成された壁面に沿って設置された土留構造物の構築方法であって、
請求項１又は２に記載の土留パネルを、前記延長部が前記壁面の近傍に配置された状態で、前記壁面に沿って配置する配置工程と、
前記土留パネルと、前記壁面との間に、裏込注入材を充填する充填工程と、
前記土留パネルの前記延長部を取り外す取り外し工程と、
を備えた構築方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、掘削孔の壁面に沿って配置される土留パネル、土留構造物、及び、構築方法に関する。
続きを表示（約 1,500 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、例えば特許文献１に開示されているように、地面を掘削して形成された掘削孔に波付鋼板からなる土留パネルを組み立てて構築された土留構造物が知られている。土留構造物は、掘削孔の壁面に沿って複数の波付鋼板を環状に配置して形成された構造体を、孔軸方向に積み重ねて構築される。
【０００３】
土留構造物は、掘削孔の深度が深くなるにつれて地山側からの土圧が大きくなり、波付鋼板だけでは剛性が足りない場合がある。また、深度の深さにかかわらず、土質の条件等により、土圧が大きい場合もある。更に、孔軸方向の深度が深くなるにつれて、上方に配置された構造体の自重が下方に配置された構造体に作用する。このため、土留構造物では、剛性が足りない箇所において、上下に隣り合う波付鋼板の間に補強リングと呼ばれるＨ形鋼を挟み込み剛性を高めている。
【０００４】
補強リングは、複数のＨ形鋼を、そのフランジ部が地山側と掘削側、つまり、掘削孔の内側に向くように、掘削孔の周方向に沿って配置され、隣り合うＨ形鋼のフランジ部が継手板を介して接合されて構築される。継手板は、Ｈ形鋼における地山側のフランジ部と掘削側のフランジ部とにそれぞれ当てがわれて、隣り合うＨ形鋼のフランジ部にそれぞれボルト接合される。
【０００５】
補強リングとしてＨ形鋼が使用されている場合、Ｈ形鋼が土留パネルの孔軸方向の端部に連結され、Ｈ形鋼のフランジ部が土留パネルの孔軸方向の端部の地山側を覆う様に配置される。補強リングを含む土留構造物の構造体は、地山と離間して配置され、構造体と地山との間に、例えば、コンクリート又はモルタルといった裏込注入材が充填されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００６】
特開２０２０－０６６８４５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
特許文献１の土留構造物において、充填された裏込注入材は、重力方向において下側から堆積する。堆積した裏込注入材は、土留構造物と地山との間から漏れ出て、部材の下端から掘削孔の内空側に浸入し、部材の下側に回り込み、下側フランジの外側に固着してしまう。そうすると、更に下段の構造体を組み上げる際には、まず、構造体に固着した裏込注入材を除去する手間が生じる上、裏込注入材は、ブレーカ等で削って除去することが必要であり、時間を要する。
【０００８】
本開示は、裏込注入材が内空側に侵入することを抑制及び防止し、裏込注入材を除去する手間が低減できる土留パネル、土留構造物、及び、構築方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本開示に係る土留パネルは、地山を掘削して形成された壁面に沿って設置された土留構造物を構築するために用いられる土留パネルであって、断面形状が波形であり、山部及び谷部が第１方向に並列する波付鋼板と、前記波付鋼板の前記第１方向に沿った第１端部に設けられた縦フランジ部と、前記波付鋼板の前記第１方向における第２端部に接合されるとともに、前記縦フランジ部の内面に接合された補強部材と、前記補強部材から、前記壁面の方向に延びる延長部と、を備えたものである。
【００１０】
また、本開示に係る土留構造物は、複数の土留パネルを前記第１方向に連結して構築された土留構造物であって、前記複数の土留パネルは、上記の土留パネルを含むものである。
（【００１１】以降は省略されています）

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