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公開番号
2025094424
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-25
出願番号
2023209949
出願日
2023-12-13
発明の名称
微小物体の捕集装置
出願人
株式会社村田製作所
代理人
弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
主分類
B01J
19/00 20060101AFI20250618BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】 マイクロバブルの移動に起因して微小物体の捕集効率が低下してしまう事態を回避することが可能な微小物体の捕集装置を提供する。
【解決手段】 微小物体の捕集装置1は、液体を保持可能な捕集容器11と、捕集容器11内に保持された液体中に配置されて、液体中に分散した複数の微小物体αを捕集する捕集基板12と、捕集基板12の液体に接する表面に形成されて微小物体αを捕捉する、液体中で空気を保持できる複数の細孔12aと、複数の細孔12aの形成領域を取り囲む周囲の表面が落ち込んで形成された段差12bと、少なくとも細孔形成領域の表面に形成され、光を熱に変換する薄膜13と、薄膜13に光を照射する光源41~49とを備える。
【選択図】 図3
特許請求の範囲
【請求項1】
液体を保持可能な保持容器と、
前記保持容器内に保持された前記液体中に配置されて、前記液体中に分散した複数の微小物体を捕集する捕集基板と、
前記捕集基板の前記液体に接する表面に形成されて前記微小物体を捕捉する、前記液体中で空気を保持できる複数の細孔と、
複数の前記細孔の形成領域を取り囲む周囲の前記表面が落ち込んで前記表面に形成された段差と、
少なくとも前記形成領域の表面に形成され、光を熱に変換する光熱変換領域と、
前記光熱変換領域に光を照射する光源と
を備える微小物体の捕集装置。
続きを表示(約 450 文字)
【請求項2】
前記段差は平面視円形または円に近い辺数を持つ多角形の形状をしていることを特徴とする請求項1に記載の微小物体の捕集装置。
【請求項3】
前記段差は前記形成領域を取り囲む溝を形成することを特徴とする請求項1に記載の微小物体の捕集装置。
【請求項4】
前記溝は平面視円形または円に近い辺数を持つ多角形の形状をしていることを特徴とする請求項3に記載の微小物体の捕集装置。
【請求項5】
前記溝は前記形成領域を取り囲んで前記表面に複数形成されていることを特徴とする請求項3に記載の微小物体の捕集装置。
【請求項6】
前記溝は前記形成領域を取り囲む周方向に複数に分割されていることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の微小物体の捕集装置。
【請求項7】
前記溝は開口側が溝底側よりも広いテーパー形状の断面形状をしていることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の微小物体の捕集装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、保持容器に収容される液体に分散する微小物体を捕集基板に捕集する微小物体の捕集装置に関するものである。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、この種の微小物体の捕集装置としては、例えば、特許文献1に開示された微小物体の集積システムがある。この微小物体の集積システムは、光熱変換領域が設けられた基板を液体中に保持する保持装置と、第1および第2の光線を発する光加熱装置とを備える。第1および第2の光線が間隔を隔てて光熱変換領域に照射され、液体が加熱されることで、第1および第2の各光線の照射位置に第1および第2のマイクロバブルが発生する。発生した第1および第2のマイクロバブルにより特定方向に液体の対流が生じる。一方、第1および第2の各マイクロバブルと基板上に形成された光熱変換領域である薄膜との間には、対流の流速がほぼゼロとなる淀み領域が生じる。対流により運ばれる微小物体はこの淀み領域に滞留して、集積される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2020/218347号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の特許文献1に開示されたような微小物体の集積装置では、液体中の対流などによってマイクロバブルが捕集基板上を移動することがあった。マイクロバブルが捕集基板上を移動すると、マイクロバブルに近接する淀み領域に微小物体が一旦滞留して集積されても、その微小物体は淀み領域から離れていってしまう。その結果、微小物体の集積装置による微小物体の捕集効率が低下してしまう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、
液体を保持可能な保持容器と、
保持容器内に保持された液体中に配置されて、液体中に分散した複数の微小物体を捕集する捕集基板と、
捕集基板の液体に接する表面に形成されて微小物体を捕捉する、液体中で空気を保持できる複数の細孔と、
複数の細孔の形成領域を取り囲む周囲の前記表面が落ち込んで前記表面に形成された段差と、
少なくとも前記形成領域の表面に形成され、光を熱に変換する光熱変換領域と、
光熱変換領域に光を照射する光源と
を備えて、微小物体の捕集装置を構成した。
【0006】
本構成によれば、複数の細孔の形成領域を取り囲む周囲の、液体に接する捕集基板の表面には、その表面が落ち込んだ段差が形成される。細孔形成領域の表面に形成された光熱変換領域に光が照射されて、細孔形成領域の表面に生じるマイクロバブルは、細孔形成領域の表面との接触部周囲が段差に囲まれる。したがって、細孔形成領域の表面に生じるマイクロバブルは、液体中の対流などにより、細孔形成領域の表面に接しながら当該表面上を移動しようとしても、段差においてその移動が止められる。このため、マイクロバブルの移動可能範囲は細孔形成領域の範囲内に抑制される。その結果、マイクロバブルに近接する淀み領域に一旦集積された微小物体が、マイクロバブルの移動に起因して淀み領域から離れてしまうといったことは無くなる。よって、本構成によれば、微小物体の捕集効率の低下を防ぐことができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、マイクロバブルの移動に起因して微小物体の捕集効率が低下してしまう事態を回避することが可能な微小物体の捕集装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の第1実施の形態による微小物体の捕集装置の概略構成を示すブロック図である。
(a)は、図1に示す微小物体の捕集装置を構成する捕集キットの概略構成を示す側断面図、(b)は、(a)に示す捕集キットに光が照射されたときにマイクロバブルが生じることを説明する図である。
(a)は、図2に示す捕集キットに収容される捕集基板の平面図、(b)はその一部の斜視図、(c)はその側断面図である。
図3に示す捕集基板に形成される金薄膜の光発熱効果による熱変換効率を表すグラフである。
図3(c)に示す細孔の変形例を表す一部拡大側断面図である。
図1に示す微小物体の捕集装置における保持容器位置決め機構を表す斜視図である。
図6に示す保持容器位置決め機構の変形例を表す斜視図である。
(a)は、図3に示す捕集基板に照射されるレーザ光の照射領域を説明するための捕集基板の平面図である。
図3(a)に示す捕集基板の表面に形成される薄膜の形成領域の変形例を表す平面図である。
(a)は、図9に平面図を示す捕集基板の一部の斜視図、(b)はその側断面図、(c)は、図9に示す捕集基板に照射されるレーザ光の照射領域を説明するための平面図である。
(a)は、本発明の第2実施の形態による微小物体の捕集装置を構成する捕集基板の平面図、(b)はその一部の斜視図、(c)はその側断面図である。
(a)は、図11(a)に示す捕集基板に照射されるレーザ光の照射領域を説明するための平面図、(b)は、図11(a)に示す捕集基板の表面に形成される薄膜の形成領域の変形例およびそのレーザ光の照射領域を表す平面図である。
(a)は、本発明の第3実施の形態による微小物体の捕集装置を構成する捕集基板の平面図、(b)はその側断面図である。
(a)は、図13(a)に示す捕集基板に照射されるレーザ光の照射領域を説明するための平面図、(b)は、図13(a)に示す捕集基板の表面に形成される薄膜の形成領域の第1変形例およびそのレーザ光の照射領域を表す平面図である。
図13(a)に示す捕集基板の表面に形成される薄膜の形成領域の第2変形例およびそのレーザ光の照射領域を表す平面図である。
(a)は、図13(a)に示す捕集基板に形成される溝の変形例を表す平面図、(b)は溝の変形例を表す側断面図である。
(a)は、各実施の形態および各変形例の捕集装置を構成する捕集基板における細孔の配置を示す、捕集基板の一部拡大平面図、(b)は、細孔の配置の変形例を示す、捕集基板の一部拡大平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、本発明の微小物体の捕集装置を実施するための形態について、説明する。
【0010】
本発明およびその実施の形態において、「微小物体」との用語は、ナノメートルのオーダーからマイクロメートルのオーダーまでの範囲のサイズを有する物体を意味する。微小物体の形状は特に限定されず、たとえば球形、楕円球形、ロッド形(棹形)である。微小物体が楕円球形の場合、楕円球の長軸方向の長さおよび短軸方向の長さの少なくとも一方がナノメートルのオーダーからマイクロメートルのオーダーまでの範囲であればよい。微小物体がロッド形の場合、ロッドの幅および長さの少なくとも一方がナノメートルのオーダーからマイクロメートルのオーダーまでの範囲であればよい。
(【0011】以降は省略されています)
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