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公開番号2025096415
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2025063145,2024049741
出願日2025-04-07,2020-10-08
発明の名称紙用透明化剤
出願人王子ホールディングス株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類D21H 21/26 20060101AFI20250619BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】透明感に優れ、プラスチック材料の代替品として有用であり、かつ、石化樹脂由来のマイクロプラスチックの発生を抑制できる親環境的な透明紙;紙基材に適用した際に透明感に優れ、プラスチック材料の代替品として有用な透明紙が得られ、かつ、石化樹脂由来のマイクロプラスチックの発生を抑制できる親環境的な透明化剤を提供する。
【解決手段】非石油成分由来の樹脂成分が紙基材の少なくとも一部の領域に含浸した透明領域を有し、前記透明領域には着色剤が存在し、前記透明領域のJIS P 8149にしたがって測定される不透明度が、4~25%である、透明紙;非石油成分由来の樹脂成分と、着色剤と、炭素数が1~6であるアルコールとを含む、透明化剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
非石油成分由来の樹脂成分が紙基材の少なくとも一部の領域に含浸した透明領域を有し、
前記透明領域には着色剤が存在し、
前記透明領域のJIS P 8149にしたがって測定される不透明度が、4~25%である、透明紙。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記透明領域のJIS Z 8781-4にしたがって紫外線を含む光源を用いて測定される色相のb

が、-10~+3である、請求項1に記載の透明紙。
【請求項3】
前記樹脂成分が、セラック及びロジンの少なくとも一方を含む、請求項1又は2に記載の透明紙。
【請求項4】
前記着色剤が、前記樹脂成分の色と補色関係にある、請求項1~3のいずれか一項に記載の透明紙。
【請求項5】
前記着色剤が、青色系着色剤、紫色系着色剤及び黒色系着色剤からなる群から選ばれる少なくとも一つ以上である、請求項4に記載の透明紙。
【請求項6】
前記紙基材の米坪が、20~70g/m

である、請求項1~5のいずれか一項に記載の透明紙。
【請求項7】
前記透明領域のJAPAN TAPPI 紙・パルプ試験方法No.5-2にしたがって測定される平滑度が、200~5000secである、請求項1~6のいずれか一項に記載の透明紙。
【請求項8】
前記透明領域のJIS-K7136にしたがって測定されるヘイズが80%以下である、請求項1~7のいずれか一項に記載の透明紙。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の透明紙を有する、包装材。
【請求項10】
請求項1~8のいずれか一項に記載の透明紙を有する、ラベル。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、透明紙、包装材、ラベル、透明化剤に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
紙の透明度を上げるための方法として、例えば、パルプ繊維の叩解度を上げる方法、原紙の空間に樹脂を含浸させる方法がある。パルプ繊維の叩解度を上げる方法は、グラシン紙、トレーシングペーパー等の製造に用いられ、樹脂を含浸させる方法は、油紙、ろう紙等の製造に用いられる。樹脂を含浸させる方法については、透明性の向上を目的として種々のものが提案されている(例えば、特許文献1、2)。
【0003】
特許文献1では、樹脂の有機溶剤溶液にパラフィンワックスを配合した透明化剤を用いて透明紙を得ることが提案されている。また、特許文献2では、セラック等の非石化アルカリ可溶性の樹脂を含む透明化剤を適用した透明紙が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平2-127599号公報
特開平8-109597号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、包装材等の種々の製品において脱プラスチック化が進められていること等を背景として、本発明の発明者らは市場に流通している透明なプラスチック材料を透明紙で代用することに想到した。透明紙には、古紙として回収した後に離解処理することができ、リサイクルが容易であるという利点がある。
しかし、特許文献1、2の透明紙においては、プラスチック材料の代替品として使用するには透明感が不十分である。加えて、特許文献1の透明化剤は石油成分由来の樹脂を含むため、マイクロプラスチックが発生し得ることから、環境保全の点で不適格である。
【0006】
本発明は、透明感に優れ、プラスチック材料の代替品として有用であり、かつ、石化樹脂由来のマイクロプラスチックの発生を抑制できる親環境的な透明紙;紙基材に適用した際に透明感に優れ、プラスチック材料の代替品として有用な透明紙が得られ、かつ、石化樹脂由来のマイクロプラスチックの発生を抑制できる親環境的な透明化剤を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は下記の態様を有する。
[1] 非石油成分由来の樹脂成分が紙基材の少なくとも一部の領域に含浸した透明領域を有し、前記透明領域には着色剤が存在し、前記透明領域のJIS P 8149にしたがって測定される不透明度が、4~25%である、透明紙。
[2] 前記透明領域のJIS Z 8781-4にしたがって紫外線を含む光源を用いて測定される色相のb

が、-10~+3である、[1]の透明紙。
[3] 前記樹脂成分が、セラック及びロジンの少なくとも一方を含む、[1]又は[2]の透明紙。
[4] 前記着色剤が、前記樹脂成分の色と補色関係にある、[1]~[3]のいずれかの透明紙。
[5] 前記着色剤が、青色系着色剤、紫色系着色剤及び黒色系着色剤からなる群から選ばれる少なくとも一つ以上である、[4]の透明紙。
[6] 前記紙基材の米坪が、20~70g/m

である、[1]~[5]のいずれかの透明紙。
[7] 前記透明領域のJAPAN TAPPI 紙・パルプ試験方法No.5-2にしたがって測定される平滑度が、200~5000secである、[1]~[6]のいずれかの透明紙。
[8] 前記透明領域のJIS-K7136にしたがって測定されるヘイズが80%以下である、[1]~[7]のいずれかの透明紙。
[9] [1]~[8]のいずれかの透明紙を有する、包装材。
[10] [1]~[8]のいずれかの透明紙を有する、ラベル。
[11] 非石油成分由来の樹脂成分と、着色剤と、炭素数が1~6であるアルコールとを含む、透明化剤。
[12] 前記樹脂成分が、セラック及びロジンの少なくとも一方を含む、[11]の透明化剤。
[13] 前記着色剤が、前記樹脂成分の色と補色関係にある、[11]又は[12]の透明化剤。
[14] 前記着色剤が、青色系着色剤、紫色系着色剤及び黒色系着色剤からなる群から選ばれる少なくとも一つ以上である、[13]の透明化剤。
[15] 前記樹脂成分の含有量が、10~50質量%である、[11]~[14]のいずれかの透明化剤。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、透明感に優れ、プラスチック材料の代替品として有用であり、かつ、石化樹脂由来のマイクロプラスチックの発生を抑制できる親環境的な透明紙;紙基材に適用した際に透明感に優れ、プラスチック材料の代替品として有用な透明紙が得られ、かつ、石化樹脂由来のマイクロプラスチックの発生を抑制できる親環境的な透明化剤が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<透明紙>
本発明の透明紙は、紙基材からなり、紙基材の少なくとも一部の領域に樹脂成分が含浸した透明領域を有する。
樹脂成分は非石油成分由来である。ここで「非石油成分由来の樹脂」とは、石油成分を含まない原料から製造された樹脂を意味する。樹脂成分としては、例えば、セラック及びロジンの少なくとも一方を含有するものが好ましい。
【0010】
セラックとは、ラックカイガラムシが分泌する樹脂状物質に含まれる天然樹脂である。ラックカイガラムシは植物の小枝を用いて飼育され、ラックカイガラムシが樹液を吸い、樹脂状物質を分泌する。ラックカイガラムシが分泌した樹脂状物質の固化物を精製することで、セラックを得ることができる。
セラックは、紙基材に適用した際にパルプの繊維間に含浸する成分である。セラックが紙基材の繊維間に含浸し、空気層が排除されることで、透明紙の透明感が得られる。このようにセラックは、紙基材に適用した際に透明紙の透明感を得るための成分である。加えて、セラックは熱可塑性樹脂であるため、透明紙をヒートシール等の手法により透明紙を接着でき、透明紙にヒートシール性を付与できる。
(【0011】以降は省略されています)

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