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公開番号
2025098430
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-02
出願番号
2023214548
出願日
2023-12-20
発明の名称
タービン軸シール装置
出願人
株式会社東芝
,
東芝エネルギーシステムズ株式会社
代理人
弁理士法人サクラ国際特許事務所
主分類
F01D
11/02 20060101AFI20250625BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約
【課題】回転部がパッキンリングセグメントと接触した際の反力を低減し回転部の軸振動を抑制する。
【解決手段】実施形態によればタービン軸シール装置100は、タービンの回転部10を環状に囲む下半静止部20uおよび上半静止部20vと回転部10との間からの作動流体の漏洩を抑制する。タービン軸シール装置100の6つのパッキンリングセグメントは、下半中央セグメント31および2つの下半側部セグメント32と、上半中央セグメント33および2つの上半側部セグメント34とからなり、下半静止部20u、上半静止部20vのフック嵌合環状溝と嵌合するフックおよび回転部側に突出するシールフィンが配された内周リング部を有する環状のパッキンリングを構成する。付勢手段は、下半中央付勢手段31s、下半側部付勢手段32s、上半側部付勢手段34s、および上半中央付勢手段34jからなる。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
作動流体によって回転中心軸の周りに回転するタービンの回転部を環状に囲むように配されてそれぞれの水平接手面で互いに上下に密着する下半静止部および上半静止部と前記回転部との間からの前記作動流体の漏洩を抑制するためのタービン軸シール装置であって、
前記下半静止部および前記上半静止部に周方向に亘り形成されたフック嵌合環状溝と嵌合するフックおよび前記回転部の表面に向かって突出し周方向に亘り形成された少なくとも一つのシールフィンが取り付けられた内周リング部を有する環状のパッキンリングを構成するパッキンリング下半部とパッキンリング状半部とを備え、
前記パッキンリング下半部は、前記下半静止部に静止支持され、
下半の周方向の中央に配された下半中央セグメントと、
前記下半中央セグメントの周方向の両側にあってそれぞれ一方の周方向端部は前記下半中央セグメントの周方向端部に面する2つの下半側部セグメントと、
を有し、
前記パッキンリング上半部は、前記上半静止部に静止支持され、
上半の周方向の中央部に配された上半中央セグメントと、
前記上半中央セグメントの周方向の両側にあってそれぞれ一方の周方向端部は前記上半中央セグメントの周方向端部に面し他方の端部は前記上半静止部の前記水平接手面に設けられた支持板により支持される2つの上半側部セグメントと、
を有し、
前記タービン軸シール装置は、さらに、
前記下半中央セグメントを径方向内側に向けて付勢する下半中央付勢手段と、
2つの前記下半側部セグメントのそれぞれを径方向内側に向けて付勢する下半側部付勢手段と、
2つの前記上半側部セグメントのそれぞれを径方向内側に向けて付勢する上半側部付勢手段と、
前記上半中央セグメントと、2つの前記上半側部セグメントのそれぞれの間に設けられ前記上半中央セグメントと2つの前記上半側部セグメントのそれぞれとを密着させる方向に前記上半中央セグメントに向けて付勢する2つの上半中央付勢手段と、
を備える、
ことを特徴とするタービン軸シール装置。
続きを表示(約 2,900 文字)
【請求項2】
前記下半中央セグメントに対する付勢力は、前記下半中央セグメントの自重を支持する力より所定の第1微小値だけ大きく、
前記上半中央セグメントに対する2つの前記上半中央付勢手段の付勢力は、前記上半中央セグメントと2つの前記上半側部セグメントを分離させる力よりも所定の第2微小値だけ小さい、
ことを特徴とする請求項1に記載のタービン軸シール装置。
【請求項3】
前記回転中心軸に垂直な横断面において、前記下半中央セグメントの周方向の両端間の円周角は、当該下半中央セグメントの周方向の中央部に前記回転部が接触し当該下半中央セグメントが径方向外側に移動した場合であっても、前記回転部が前記下半側部セグメントとは接触しないような角度に形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のタービン軸シール装置。
【請求項4】
前記回転中心軸に垂直な横断面において、前記上半中央セグメントの周方向の両端間の円周角は、当該上半中央セグメントの周方向の中央部に前記回転部が接触し当該上半中央セグメントが径方向外側に移動した場合であっても、前記回転部が前記上半側部セグメントとは接触しないような角度に形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のタービン軸シール装置。
【請求項5】
タービンにおいて回転中心軸の周りに回転する回転部と、前記回転部を環状に囲むように配されてそれぞれの水平接手面で互いに密着する上半静止部および下半静止部との間からの作動流体の漏洩を抑制するためのタービン軸シール装置であって、
前記下半静止部に周方向に亘り形成されたフック嵌合環状溝と嵌合するフックおよび前記回転部の外表面に向かって突出し周方向に亘り形成された少なくとも一つのシールフィンが取り付けられた内周リング部をそれぞれが有し、周方向に連なる複数の下半セグメントのうち、前記水平接手面に隣接する2つの対象下半セグメントのそれぞれを支持する対象セグメント支持構造を具備し、
前記対象セグメント支持構造は、前記下半静止部と前記対象下半セグメントとの上下の相対位置を調節可能な高さ調節部を有する、
ことを特徴とするタービン軸シール装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のタービン軸シール装置であって、2つの前記下半側部セグメントのそれぞれは、対象下半セグメントとして、前記下半静止部との間に設けられ当該下半側部セグメントを支持するとともに、前記下半静止部と前記下半側部セグメントとの上下の相対位置を調節可能な高さ調節部を有する対象セグメント支持構造を具備するタービン軸シール装置、
または、請求項5に記載のタービン軸シール装置、
のいずれかであって、
前記下半静止部は、その上端面に形成された静止部切り欠きを有し、
前記対象下半セグメントは、上端面に形成されたメネジを有し、
前記対象セグメント支持構造は、
前記静止部切り欠き内に収納され前記下半静止部に水平に固定された支持板を有し、
前記高さ調節部は、前記対象下半セグメントに形成された前記メネジと螺合し、前記対象下半セグメントの自重を負担可能な調節ネジを有し、
前記対象下半セグメントは前記支持板を収納するために側面から水平方向に形成された受け穴を有し、
前記支持板は前記受け穴に収納され、
前記メネジの先端は前記支持板の上面を押圧可能である、
ことを特徴とするタービン軸シール装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のタービン軸シール装置であって、2つの前記下半側部セグメントのそれぞれは、対象下半セグメントとして、前記下半静止部との間に設けられ当該下半側部セグメントを支持するとともに、前記下半静止部と前記下半側部セグメントとの上下の相対位置を調節可能な高さ調節部を有する対象セグメント支持構造を具備するタービン軸シール装置、
または、請求項5に記載のタービン軸シール装置、
のいずれかであって、
前記下半静止部は、その上端面に形成された静止部切り欠きを有し、
前記対象下半セグメントは、上端面に形成されたメネジを有し、
前記対象セグメント支持構造は、
前記静止部切り欠き内に収納され前記下半静止部に水平に固定されメネジが形成された支持板を有し、
前記高さ調節部は、前記支持板に形成された前記メネジと螺合し、前記対象下半セグメントの自重を負担可能な調節ネジを有し、
前記メネジの先端は前記静止部切り欠きの上面を押圧可能である、
ことを特徴とするタービン軸シール装置。
【請求項8】
請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のタービン軸シール装置であって、2つの前記下半側部セグメントのそれぞれは、対象下半セグメントとして、前記下半静止部との間に設けられ当該下半側部セグメントを支持するとともに、前記下半静止部と前記下半側部セグメントとの上下の相対位置を調節可能な高さ調節部を有する対象セグメント支持構造を具備するタービン軸シール装置、
または、請求項5に記載のタービン軸シール装置、
のいずれかであって、
前記下半静止部は、その上端面に形成された静止部切り欠きを有し、
前記対象下半セグメントは、前記静止部切り欠き内に収納されメネジが形成された突出部を有し、
前記対象セグメント支持構造は、
前記高さ調節部は、前記突出部に形成された前記メネジと螺合し、前記対象下半セグメントの自重を負担可能な調節ネジを有し、
前記メネジの先端は前記静止部切り欠きの上面を押圧可能である、
ことを特徴とするタービン軸シール装置。
【請求項9】
請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のタービン軸シール装置であって、2つの前記下半側部セグメントのそれぞれは、対象下半セグメントとして、前記下半静止部との間に設けられ当該下半側部セグメントを支持するとともに、前記下半静止部と前記下半側部セグメントとの上下の相対位置を調節可能な高さ調節部を有する対象セグメント支持構造を具備するタービン軸シール装置、
または、請求項5に記載のタービン軸シール装置、
のいずれかであって、
前記下半静止部により水平方向に支持された支持棒をさらに有し、
前記対象下半セグメントは、側面から水平方向に形成された支持棒収納溝と、上端面から鉛直方向に前記支持棒収納溝まで貫通するように形成されたメネジとを有し、
前記高さ調節部は、前記対象下半セグメントに形成された前記メネジと螺合し、前記対象下半セグメントの自重を負担可能な調節ネジを有し、
前記メネジの先端は前記支持棒の上面を押圧可能である、
ことを特徴とするタービン軸シール装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、タービン軸シール装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
タービンの起動や停止の過渡運転時には、静止部であるタービン車室の上半と下半での蒸気の流れの不均一性により上下の温度差を生じることがある。この温度差により車室全体が鉛直上向きまたは下向きに弓形に熱変形し、回転部と静止部の間の上下部分において、回転部と静止部の接触リスクが高まる。また、タービンの起動や停止時は回転数が変化するが、タービンロータの固有振動数を通過する際には共振してタービンロータの振動が大きくなる。このような事象が原因で、回転部と静止部の間の上下部分において、回転部と静止部が接触することがある。
【0003】
タービン軸シールが上下方向で接触すると、摩擦による発熱が起こりロータの温度が局所的に上昇して熱曲がりを生じ、軸振動を発生させるリスクがある。摩擦による発熱を低減するためには、回転部と静止部が接触した際に静止部から回転部への反力、すなわち回転部を押し戻す力を低減することが重要である。
【0004】
図14は、タービン軸シール装置の従来の構成例を示す部分縦断面図である。
【0005】
タービン軸シール装置は、回転部10と静止部20との間に配置されている、従来の構成では、タービン軸シール装置は、静止部20に保持され回転部10を囲むような環状のパッキンリング30および後に図15に示す支持キーおよび各バネにより構成されている。ここで、バネは、コイルバネあるいは板バネ、あるいはその他の弾性力を有する付勢手段である。
【0006】
パッキンリング30は、径方向内側部分としての環状の内周リング部35および径方向外側部分としての外周リング部39を有する。
【0007】
内周リング部35の内周面には、回転部10とパッキンリング30との間の隙間を通過する作動流体の流量を低減するためのシールフィン38が設けられている。なお、図14では、内周リング部35の内周面に対向する回転部10の外周面10aに軸方向に複数の凸部が形成されている場合が例示されているが、形成されていない場合もある。
【0008】
外周リング部39は、静止部20に形成されたフック嵌合環状溝23と係合しており、これによってパッキンリング30は静止部20により静止支持されている。外周リング部39の上流側部分は前側フック36を形成している。また、外周リング部39の下流側部分は後側フック37を形成している。一方、静止部20は、その内周面20aにおけるフック嵌合環状溝23の入口の前後に環状溝前側凸部24および環状溝後側凸部25を有する。パッキンリング30の径方向内側への動きは、前側フック36の前側フック内周面36aが環状溝前側凸部24の前側凸部外周面24aと、また、後側フック37の後側フック内周面37aが環状溝後側凸部25の後側凸部外周面25aと、それぞれ接触することにより、シールフィン38と回転部10が接触することなく最小の間隙を保持する。なお、後側フック37の後側フック内周面37aと環状溝後側凸部25の後側凸部外周面25aによるシール機能が必須である。
【0009】
パッキンリング30は、組立性の観点から一般的に周方向に分割された構造とされる。図14は、パッキンリング30の分割要素としてのそれぞれのパッキンリングセグメント50aの部分縦断面である。
【0010】
次に、分割構造の周方向の構成を説明する。なお、静止部20も同様に、組立性の観点からから周方向に分割された構造とされ、一般的には、上下に分割されている。
(【0011】以降は省略されています)
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