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公開番号
2025101348
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-07
出願番号
2023218144
出願日
2023-12-25
発明の名称
新規構造物支持構造
出願人
株式会社竹中工務店
代理人
個人
主分類
E04G
23/02 20060101AFI20250630BHJP(建築物)
要約
【課題】外部空間に新設された新規構造物を支持する支持体を鉄筋コンクリート造の既存建物が有する既存外壁の支持体被固定部に固定して、支持体から支持体被固定部に作用する外力を既存建物に負担させるにあたり、既存外壁の強度不足による損傷を好適に回避して高い安全性を実現できる新規構造物支持構造を提供する。
【解決手段】既存外壁11の支持体被固定部11aと内部空間Aiの天井側に位置する天井側スラブ12との夫々に固定された状態で内部空間Aiに設置されて、既存外壁11の支持体被固定部11aに作用する外力Fのうちの水平方向の分力である水平方向分力Fhを天井側スラブ12に対して面内方向の応力として伝達させる外力伝達用構造体61を備えた。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
外部空間と内部空間とを区画する既存外壁を有する鉄筋コンクリート造の既存建物に対して構築され、
前記外部空間に新設された新規構造物を支持する支持体を前記既存外壁の支持体被固定部に固定して、前記支持体から前記支持体被固定部に作用する外力を前記既存建物に負担させる新規構造物支持構造であって、
前記既存外壁の支持体被固定部と前記内部空間の天井側に位置する天井側スラブとの夫々に固定された状態で前記内部空間に設置されて、前記既存外壁の支持体被固定部に作用する外力のうちの水平方向の分力である水平方向分力を前記天井側スラブに対して面内方向の応力として伝達させる外力伝達用構造体を備えた新規構造物支持構造。
続きを表示(約 780 文字)
【請求項2】
前記既存建物が、前記既存外壁に対して前記内部空間を介在して平行な既存内壁を有しており、
前記外力伝達用構造体が、前記既存内壁に固定された状態で前記内部空間に設定されて、前記支持体被固定部に作用する外力のうちの水平方向分力を除く分力である壁面内方向分力を前記既存外壁と前記既存内壁とに対して分配して面内方向の応力として伝達させる請求項1に記載の新規構造物支持構造。
【請求項3】
前記外力伝達用構造体が、鉄骨からなる外壁側垂直材と内壁側垂直材と天井側水平材と連結傾斜材とを互いに連結して構成された構造を有し、
前記外壁側垂直材が、前記既存外壁の支持体被固定部側から当該既存外壁に沿って垂直に延在して当該既存外壁に固定されており、
前記内壁側垂直材が、前記既存内壁の前記天井側スラブとの隅部に位置する上端側から当該既存内壁に沿って垂直に延在して当該既存内壁に固定されており、
前記天井側水平材が、前記内壁側垂直材の上端側に一端が接続され、当該接続箇所から前記天井側スラブに沿って延在して前記天井側スラブに固定されており、
前記連結傾斜材が、前記外壁側垂直材の前記支持体被固定部側に一端が接続され、前記天井側水平材と前記内壁側垂直材との接続部側に他端が接続されている請求項2に記載の新規構造物支持構造。
【請求項4】
前記外壁側垂直材が、前記既存外壁の支持体被固定部側から下方向に延在しており、
前記内壁側垂直材が、前記既存内壁の前記天井側スラブとの隅部に位置する上端側から下方向に延在しており、
前記外壁側垂直材と前記内壁側垂直材とが、下端部同士を連結することなく間に前記内部空間を介在させた状態で設けられている請求項3に記載の新規構造物支持構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部空間と内部空間とを区画する既存外壁を有する鉄筋コンクリート造の既存建物に対して構築され、前記外部空間に新設された新規構造物を支持する支持体を前記既存外壁の支持体被固定部に固定して、前記支持体から前記支持体被固定部に作用する外力を前記既存建物に負担させる新規構造物支持構造に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
既存建物の外側に隣接する外部空間に新規構造物を新設するにあたり、当該新規構造物を支持する支持体を既存建物が有する既存外壁の支持体被固定部に固定して、支持体から支持体被固定部に作用する外力を既存建物に負担させる場合がある。例えば、特許文献1には、既存建物に対して構築されて外部空間に新設された新規構造物を支持するものではないが、階段を支持するささら板を中央壁に固定して、ささら板から中央壁に作用する外力を中央壁で負担する構成が記載されている。かかる構成では、中央壁に作用する外力が、当該中央壁が高強度を発揮する面内方向に沿った垂直荷重であることから、中央壁の強度不足が問題となることは少ない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-127772号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、鉄筋コンクリート造の既存建物の外部空間に新設された新規構造物を支持する支持体を、当該既存建物の既存外壁の支持体被固定部に固定するにあたり、支持体から支持体被固定部に対して既存外壁の面外方向に沿った外力が作用する場合がある。そして、このような構成では、一般的に壁体の面外方向の強度が面内方向の強度と比べて小さいことや、既存建物が有する既存外壁の耐力がそもそも低いことなどにより、既存外壁の強度不足による損傷等が問題となる場合がある。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、外部空間に新設された新規構造物を支持する支持体を鉄筋コンクリート造の既存建物が有する既存外壁の支持体被固定部に固定して、支持体から支持体被固定部に作用する外力を既存建物に負担させるにあたり、既存外壁の強度不足による損傷を好適に回避して高い安全性を実現できる新規構造物支持構造を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1特徴構成は、外部空間と内部空間とを区画する既存外壁を有する鉄筋コンクリート造の既存建物に対して構築され、
前記外部空間に新設された新規構造物を支持する支持体を前記既存外壁の支持体被固定部に固定して、前記支持体から前記支持体被固定部に作用する外力を前記既存建物に負担させる新規構造物支持構造であって、
前記既存外壁の支持体被固定部と前記内部空間の天井側に位置する天井側スラブとの夫々に固定された状態で前記内部空間に設置されて、前記既存外壁の支持体被固定部に作用する外力のうちの水平方向の分力である水平方向分力を前記天井側スラブに対して面内方向の応力として伝達させる外力伝達用構造体を備えた点にある。
【0006】
本構成によれば、上記外力伝達用構造体により、支持体から既存外壁の支持体被固定部に作用する外力のうちの上記水平方向分力が、既存外壁に伝達されることなく、天井側スラブに対して面内方向の応力として伝達されることになる。このことで、上記外力伝達用構造体を通じて天井側スラブに伝達される応力が、当該天井側スラブが高強度を発揮する面内方向に沿ったものとなることから、当該応力を好適に天井側スラブで負担することができる。一方、支持体から支持体被固定部に作用する外力のうち上記外力伝達用構造体により天井側スラブに伝達された上記水平方向分力を除く分力である壁面内方向分力が、当該既存外壁に対して面内方向の応力として伝達されることになる。そして、このように既存外壁に伝達される応力が、当該既存外壁が高強度を発揮する面内方向に沿ったものとなることから、当該応力を好適に既存外壁で負担することができる。
従って、本発明により、外部空間に新設された新規構造物を支持する支持体を鉄筋コンクリート造の既存建物が有する既存外壁の支持体被固定部に固定して、支持体から支持体被固定部に作用する外力を既存建物に負担させるにあたり、既存外壁の強度不足による損傷を好適に回避して高い安全性を実現できる新規構造物支持構造を提供することができる。
【0007】
本発明の第2特徴構成は、前記既存建物が、前記既存外壁に対して前記内部空間を介在して平行な既存内壁を有しており、
前記外力伝達用構造体が、前記既存内壁に固定された状態で前記内部空間に設定されて、前記支持体被固定部に作用する外力のうちの水平方向分力を除く分力である壁面内方向分力を前記既存外壁と前記既存内壁とに対して分配して面内方向の応力として伝達させる点にある。
【0008】
本構成によれば、上記外力伝達用構造体により、支持体から支持体被固定部に作用する外力のうちの上記水平方向分力を除く上記壁面内方向分力が、既存外壁のみならず既存内壁に対しても面内方向の応力として分配される。このことで、既存外壁及び既存内壁の夫々に伝達される応力が、既存外壁及び既存内壁が高強度を発揮する面内方向に沿ったものとなることから、当該応力を好適に既存外壁及び既存内壁の夫々で分担して負担することができる。更に、上記壁面内方向分力を既存外壁のみで負担する場合と比べて、既存外壁の負担が軽減されるので、既存外壁の損傷等を一層好適に回避して、安全性を向上することができる。
【0009】
本発明の第3特徴構成は、前記外力伝達用構造体が、鉄骨からなる外壁側垂直材と内壁側垂直材と天井側水平材と連結傾斜材とを互いに連結して構成された構造を有し、
前記外壁側垂直材が、前記既存外壁の支持体被固定部側から当該既存外壁に沿って垂直に延在して当該既存外壁に固定されており、
前記内壁側垂直材が、前記既存内壁の前記天井側スラブとの隅部に位置する上端側から当該既存内壁に沿って垂直に延在して当該既存内壁に固定されており、
前記天井側水平材が、前記内壁側垂直材の上端側に一端が接続され、当該接続箇所から前記天井側スラブに沿って延在して前記天井側スラブに固定されており、
前記連結傾斜材が、前記外壁側垂直材の前記支持体被固定部側に一端が接続され、前記天井側水平材と前記内壁側垂直材との接続部側に他端が接続されている点にある。
【0010】
本構成によれば、上記壁面内方向分力を既存外壁及び既存内壁の夫々に面内方向の応力として分配しながら、上記水平方向分力を天井側スラブに面内方向の応力として伝達できる外力伝達用構造体を、外壁側垂直材と内壁側垂直材と連結傾斜材と天井側水平材との4つの鉄骨材を互いに連結した合理的な構成を採用して実現することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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