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公開番号
2025102360
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-08
出願番号
2023219756
出願日
2023-12-26
発明の名称
反応器、分離装置、処理装置、膜反応器、反応方法、および水素分離方法
出願人
国立大学法人大阪大学
,
学校法人金井学園
,
学校法人東京理科大学
,
個人
代理人
弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類
B01J
19/00 20060101AFI20250701BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】水素含有物質から水素を効率よく取り出すことができる反応器、分離装置、処理装置、および膜反応器を提供する。
【解決手段】反応器(100、100A)は、第1導電性薄膜(13)と、第2導電性薄膜(13)と、通電部(12)と、を備え、前記通電部によって生じた磁束で前記第1導電性薄膜を誘導加熱し、さらに前記通電部によって生じた磁束のうち前記第1導電性薄膜で打ち消されなかった磁束で前記第2導電性薄膜を誘導加熱する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
流路と、
前記流路内に配置される第1導電性薄膜と、
前記流路内に配置される第2導電性薄膜と、
交流電流が流れる導電線を有し、前記流路に沿って配置される通電部と、を備え、
前記第1導電性薄膜は、前記通電部と前記第2導電性薄膜との間に位置し、
前記通電部によって生じた磁束で前記第1導電性薄膜を誘導加熱し、さらに前記通電部によって生じた磁束のうち前記第1導電性薄膜で打ち消されなかった磁束で前記第2導電性薄膜を誘導加熱することで、前記流路を流れる物質の反応を進行させる、反応器。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記第1導電性薄膜および前記第2導電性薄膜は、多重筒膜であり、
前記通電部は、前記第1導電性薄膜の周りに巻回されたコイルである、請求項1に記載の反応器。
【請求項3】
前記流路内に、前記反応を促進する触媒が充填されている、請求項1または2に記載の反応器。
【請求項4】
前記第1導電性薄膜および前記第2導電性薄膜の周囲に、前記反応を促進する触媒が被覆されている、請求項1または2に記載の反応器。
【請求項5】
第1流路と、
第2流路と、
第3流路と、
前記第1流路および前記第2流路の間に位置する第1導電性薄膜と、
前記第2流路および前記第3流路の間に位置する第2導電性薄膜と、
交流電流が流れる導電線を有する通電部と、を備え、
前記第1導電性薄膜は、前記通電部と前記第2導電性薄膜との間に位置し、
前記通電部によって生じた磁束で前記第1導電性薄膜を誘導加熱し、さらに前記通電部によって生じた磁束のうち前記第1導電性薄膜で打ち消されなかった磁束で前記第2導電性薄膜を誘導加熱する、処理装置。
【請求項6】
水素を選択的に分離する導電性の水素分離膜と、
交流電流が流れる導電線を有する通電部と、を備え、
前記通電部によって生じた磁束で前記水素分離膜を誘導加熱する、分離装置。
【請求項7】
前記水素分離膜は、筒膜であり、
前記通電部は、前記水素分離膜の周りに巻回されたコイルである、請求項6に記載の分離装置。
【請求項8】
第1導電性薄膜と、
第2導電性薄膜と、
交流電流が流れる導電線を有する通電部と、を備え、
前記第1導電性薄膜は、前記通電部と前記第2導電性薄膜との間に位置し、
前記通電部によって生じた磁束で前記第1導電性薄膜を誘導加熱し、さらに前記通電部によって生じた磁束のうち前記第1導電性薄膜で打ち消されなかった磁束で前記第2導電性薄膜を誘導加熱し、
前記第1導電性薄膜および前記第2導電性薄膜のうちいずれか一方が、水素を選択的に分離する水素分離膜である、膜反応器。
【請求項9】
流路と、
前記流路内に配置される第1導電性薄膜と、
前記流路内に配置される第2導電性薄膜と、
導電線を有し、前記流路に沿って配置される通電部と、を備え、
前記第1導電性薄膜は、前記通電部と前記第2導電性薄膜との間に位置する反応器を用いた反応方法であって、
前記導電線に交流電流を流すことにより、前記通電部によって生じた磁束で前記第1導電性薄膜を誘導加熱し、さらに前記通電部によって生じた磁束のうち前記第1導電性薄膜で打ち消されなかった磁束で前記第2導電性薄膜を誘導加熱する誘導加熱ステップを含み、
当該誘導加熱ステップにより、前記流路を流れる物質の反応を進行させる、反応方法。
【請求項10】
水素を選択的に分離する導電性の水素分離膜と、
導電線を有する通電部と、を備える分離装置を用いた水素分離方法であって、
前記導電線に交流電流を流すことにより、前記通電部によって生じた磁束で前記水素分離膜を誘導加熱する、誘導加熱ステップを含む、水素分離方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、反応器、分離装置、処理装置、膜反応器、反応方法、および水素分離方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
水素の輸送技術として、水素のキャリアである水素含有物質(例えば、MCH(メチルシクロヘキサン))を生成し、該水素含有物質を輸送し、該水素含有物質から脱水素反応により水素を取り出す技術が知られている。ここで、脱水素反応は、吸熱反応であり、熱供給が不可欠である。非特許文献1には、メタン水蒸気改質反応による水素の生成において、熱平衡温度(反応温度)を増加させるとメタン転換率(水素生成率)が大きく増加することが開示されている。
【0003】
従来、上述の脱水素反応のための反応器として、反応器の外部から水素含有物質を加熱する外部加熱により脱水素反応を進行させる反応器が知られている。該反応器において、詳細には、水素含有物質を流す流路を含む管の外壁面を加熱し、該外壁面を介して熱伝導、管壁面とガス間の対流及び輻射により水素含有物質を加熱している。
【0004】
このような反応器において、管中心部に向かうほど水素含有物質の流量が多くなるため温度は低くなる。また、外部加熱であるため、管中心部への熱の供給が不足し、管中心部の温度は、内壁面付近の温度と比較しさらに低くなる。したがって、水素生成率は、管内の軸方向に直交する断面において不均一であり得る。非特許文献2には、MCHの脱水素反応を生じさせる反応器において、円筒形の管を外部から加熱した場合の温度分布シミュレーション結果として、管中心部にコールドスポットが生じることが開示されている。
【0005】
また、水素濃度の低い混合ガスから燃料電池車などの燃料としての高純度水素ガスを分離(精製)することが求められている。従来、高純度水素ガスを分離するための装置として、水素を選択的に分離する水素分離膜を備えた分離装置が知られている。ここで、水素分離膜の水素透過性能は、温度に依存する。特に、バナジウムV膜およびパラジウムPd膜などの金属膜の水素透過性能を維持するためには、水素分離膜の加熱が必要である。特許文献1,2には、水素透過性能が最適となる水素分離膜の温度が存在することが記載されている。
【0006】
水素分離膜を加熱する方法としては、外部加熱が知られている。詳細には、外部加熱において、管の壁面の熱伝導、管の壁面と混合ガスとの間の対流、混合ガスと水素分離膜との間の対流および輻射伝熱を経て、水素分離膜を加熱する。
【0007】
また、脱水素反応により水素含有物質から水素を生成する処理と、脱水素反応により生成された水素を含む混合ガスから高純度水素ガスを分離する処理とを一括して行う膜反応器も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特許第6384831号
特開2020-142197号公報
【非特許文献】
【0009】
“Induction heated hydrogen production EUDP project no.: 64013-0511 Final report”、[online]、[令和5年11月20日検索]、インターネット<https://energiforskning.dk/sites/energiforskning.dk/files/slutrapporter/induction_heated_hydrogen_production_-_eudp_project_no_64013-0511_-_final_report.pdf>
福原長寿著、“触媒反応プロセスのスケールアップ:気固系リアクターを例に”、化学工学、第85巻、第5号、2021年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
外部加熱により脱水素反応を生じさせる方法では、管中心部においても水素生成率を向上させるために、外部熱源の加熱温度を1000~1100℃まで上げる必要がある。これは、省エネルギーの観点から改善の余地がある。
(【0011】以降は省略されています)
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