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公開番号
2025103774
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-09
出願番号
2023221399
出願日
2023-12-27
発明の名称
蛋白質安定化剤
出願人
日油株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C12N
9/96 20060101AFI20250702BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】測定系に影響を与えず、蛋白質を溶液状態において長期間安定化することができる蛋白質安定化剤を提供すること。
【解決手段】式(1)で示される化合物を有効成分として含有する蛋白質安定化剤。
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[式(1)中、nは5~15の整数である。]
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
式(1)で示される化合物を有効成分として含有する蛋白質安定化剤。
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2025103774000013.jpg
19
98
[式(1)中、nは5~15の整数である。]
続きを表示(約 250 文字)
【請求項2】
水を含有する、請求項1に記載の蛋白質安定化剤。
【請求項3】
安定化させる蛋白質がペルオキシターゼ及びアルカリ性ホスファターゼの少なくとも一つである、請求項1又は2に記載の蛋白質安定化剤。
【請求項4】
蛋白質と式(1)で示される化合物とを、水を含む溶液中で共存させることを含む、蛋白質安定化方法。
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[式(1)中、nは5~15の整数である。]
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、溶液状態の蛋白質に用いる蛋白質安定化剤に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
現在、臨床診断、食品衛生、環境衛生等の多岐にわたる方面で、目的とする物質の分析が広く行われている。例えば、臨床診断分野においては、酵素や脂質等の内在性物質やウイルス等の外来性物質の分析が実施され、食品衛生分野においては、製造環境中の残留タンパク質やアレルゲン物質の分析が実施されている。検査で汎用されている測定法として、酵素反応や免疫反応、抗原抗体反応を用いた測定法が挙げられる。これらの測定系では試薬の成分として、酵素、抗原、抗体等の蛋白質を用いており、繰り返し測定しても常に同一の結果を得る必要がある。このため、これらの蛋白質を安定化させておくことが求められる。多くの蛋白質は、種々の要因、例えば、温度、光、pH、塩濃度や酸化等によって容易に変性・失活し、生理活性を失ってしまうために、蛋白質の保存に際しては、それら外的因子から蛋白質を保護し、その生理活性を維持させることが重要である。特に、保管温度の影響により蛋白質の安定性が低下しやすいことが知られている。
【0003】
そこで、これら蛋白質を安定化させる方法として、凍結乾燥により安定性を向上させる方法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。蛋白質を乾燥体にすることにより、水溶液中での分子運動による化学変化・構造変化を抑えることができる。また、蛋白質は熱によって不安定化しやすい特性があるが、凍結乾燥法は熱をかけずに蛋白質凍結乾燥体を調製できる。他にも、ポリエチレングリコール等の水溶性高分子化合物を用いて蛋白質の凝集を抑制することによる蛋白質の安定化も報告されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平9-236603号公報
【非特許文献】
【0005】
伊豆津健一著、蛋白質医薬品の凍結乾燥、薬剤学、2012年72巻6号、p353-358(2012)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、非特許文献1に記載の蛋白質の凍結乾燥による安定化方法では、脱水操作や蛋白質使用時の溶解操作により蛋白質を変性させるおそれがある。また、特許文献1に記載の高分子化合物を添加する安定化方法では、高分子化合物が高濃度で存在した状態で抗原抗体反応を行うと反応抑制を引き起こす問題があった。
本発明の目的は、上記課題に鑑み、測定系に影響を与えず、室温条件下でも蛋白質を溶液状態で長期間安定化することができる蛋白質安定化剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、以下の式(1)で示される化合物が、水を含む溶液中において蛋白質を安定化することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち本発明は、以下の[1]~[4]である。
[1]式(1)で示される化合物を有効成分として含有する蛋白質安定化剤。
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[式(1)中、nは5~15の整数である。]
[2]水を含有する、上記[1]に記載の蛋白質安定化剤。
[3]安定化させる蛋白質がペルオキシターゼ及びアルカリ性ホスファターゼの少なくとも一つである、上記[1]又は[2]に記載の蛋白質安定化剤。
[4]蛋白質と式(1)で示される化合物とを、水を含む溶液中で共存させることを含む、蛋白質安定化方法。
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[式(1)中、nは5~15の整数である。]
【発明の効果】
【0009】
本発明の蛋白質安定化剤の有効成分である式(1)の化合物は、水を含む溶液中に蛋白質と共に共存させるだけで、容易に蛋白質の活性を保持でき、長期安定化を図ることができる。また、本発明の蛋白質安定化剤を蛋白質(例えば、血漿製剤蛋白質、標識免疫学的活性物質あるいは酵素)と配合した蛋白質安定化溶液は、長期安定化が可能となり、臨床検査、診断薬の分野において、酵素免疫法や化学発光酵素免疫法等の免疫反応を利用した測定方法に広く用いることが可能である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下本発明を詳細に説明する。以下の説明において、蛋白質溶液とは、蛋白質のみが溶解している溶液、蛋白質安定化溶液とは、蛋白質と本発明の蛋白質安定化剤の両者が溶解している溶液、蛋白質安定化剤溶液とは、蛋白質を含まず式(1)の化合物と水とを含有する溶液形態の本発明の蛋白質安定化剤を意味する。
本発明の蛋白質安定化剤の有効成分は式(1)で示される化合物である。
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式(1)中、nは5~15の整数である。
蛋白質の長期安定化の効果を高める観点から、nの好ましい範囲は以下のとおりである。蛋白質がペルオキシダーゼで保管温度が0~10℃、好ましくは2~6℃のとき、nは好ましくは5~15、より好ましくは5~7である。保管温度が10~40℃、好ましくは20~30℃のとき、nは好ましくは7~15、より好ましくは13~15である。
蛋白質がアルカリホスファターゼで保管温度が10~40℃、好ましくは20~30℃のとき、nは好ましくは5~13、より好ましくは5~7である。保管温度が20~50℃、好ましくは30~40℃のとき、nは好ましくは5~9、より好ましくは5~7である。
(【0011】以降は省略されています)
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