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公開番号
2025104735
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-10
出願番号
2023222751
出願日
2023-12-28
発明の名称
コンクリート構造物の再アルカリ化処理方法、コンクリート構造物の電気化学的防食工法及びコンクリート構造物
出願人
デンカ株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C04B
41/72 20060101AFI20250703BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】コンクリートの表層部を緻密化させ、コンクリート構造物が良好な防錆効果を発揮するコンクリート構造物の再アルカリ化処理方法、コンクリート構造物の電気化学的防食工法及びコンクリート構造物を提供する。
【解決手段】コンクリートの内部に鋼材を埋設するコンクリート構造物の表層部を中性化又は自然中性化し、中性化領域を形成する中性化工程と、アルカリの電解液を用い、前記中性化領域の表面側に設置した電極を外部電極とし、前記鋼材を内部電極とし、前記外部電極と前記内部電極との間に直流電流を通電させ、前記中性化領域を再アルカリ化領域とする再アルカリ化工程と、を含むコンクリート構造物の再アルカリ化処理方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
コンクリートの内部に鋼材を埋設するコンクリート構造物の表層部を中性化又は自然中性化し、中性化領域を形成する中性化工程と、
アルカリの電解液を用い、前記中性化領域の表面側に設置した電極を外部電極とし、前記鋼材を内部電極とし、前記外部電極と前記内部電極との間に直流電流を通電させ、前記中性化領域を再アルカリ化領域とする再アルカリ化工程と、
を含むコンクリート構造物の再アルカリ化処理方法。
続きを表示(約 860 文字)
【請求項2】
前記再アルカリ化工程において、前記外部電極と前記内部電極との間に流れる前記コンクリートの表面における直流電流の電流密度は、0.1~5A/m
2
である、請求項1に記載のコンクリート構造物の再アルカリ化処理方法。
【請求項3】
前記再アルカリ化工程において、前記再アルカリ化領域のpHを10以上とする、請求項1に記載のコンクリート構造物の電気化学的防食工法の再アルカリ化処理。
【請求項4】
コンクリートの内部に鋼材を埋設するコンクリート構造物の表層部を中性化又は自然中性化し、中性化領域を形成する中性化工程と、
前記中性化領域の表面側に設置した電極を外部電極とし、前記鋼材を内部電極とし、前記外部電極と前記内部電極との間に直流電流を通電させ、前記中性化領域を再アルカリ化領域とすることにより前記コンクリート構造物を防食する防食工程と、
を含むコンクリート構造物の電気化学的防食工法。
【請求項5】
前記防食工程において、前記外部電極と前記内部電極との間に流れる設計防食電流密度は、前記鋼材表面積当り1~30mA/m
2
である、請求項4に記載のコンクリート構造物の電気化学的防食工法。
【請求項6】
コンクリートの内部に鋼材を埋設するコンクリート構造物の表層部を中性化又は自然中性化し、中性化領域を形成する中性化工程と、
前記中性化領域の表面側からアルカリ性付与材を含浸又は塗布することにより前記表層部にアルカリ性を付与し、前記中性化領域を再アルカリ化領域とするアルカリ性付与工程と、
を含むコンクリート構造物の再アルカリ化処理方法。
【請求項7】
コンクリートの内部に鋼材を埋設するコンクリート構造物において、
前記コンクリートの表層部に再アルカリ化領域を有し、
前記再アルカリ化領域のpHが10以上である、コンクリート構造物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート構造物の再アルカリ化処理方法、コンクリート構造物の電気化学的防食工法及びコンクリート構造物に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、道路、鉄道などの土木建設構造物、具体的には橋梁の下部工、橋梁の橋桁、トンネルなどの地下構造物又は半地下構造物、カルバートなどの構築には、一般的に鉄筋コンクリート(RC:Reinforced Concrete)及びプレストレストコンクリート(PC:Prestressd Concrete)等のコンクリート内に鉄筋又はPC鋼材の鋼材が配置されたコンクリート構造物が使用されている。鉄筋コンクリート(RC)は、高い圧縮強度性能を持つコンクリートと、高い引張強度性能を持つ鉄筋とを組み合わせることにより、圧縮強度と引張強度とを併せ持つ建築材料である。プレストレストコンクリート(PC)は、PC鋼材(PC鋼線、PC鋼棒、PC鋼より線など)をコンクリート内に配置して、コンクリート部材に荷重が働く前に逆方向の力がかかったような状態にすることで、コンクリートに引っ張る力が発生しないようになり、コンクリートのひび割れを抑制することができる建築材料である。
【0003】
コンクリート構造物は、塩害等によりコンクリート内に配置する鋼材が腐食してしまうことがある。鋼材が腐食することで、コンクリート構造物の劣化が進行し、耐久性が大きく低下することになる。
そこで、腐食したコンクリート構造物の補修方法として、破壊を伴うことなく電気化学的な方法により補修を行う方法が提案され、実施されてきた(例えば、特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6586000号公報
特開2015-227578号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1,2では、腐食したコンクリート構造物を補修することで耐久性を回復させることが期待できる。
一方で、腐食したコンクリート構造物の補修作業は、腐食部の特定や腐食部の回復作業に人員及び時間を要することから、鋼材が腐食しないものであることが求められている。
【0006】
以上から、本発明は、コンクリートの表層部を緻密化させ、コンクリート構造物が良好な防錆効果を発揮するコンクリート構造物の再アルカリ化処理方法、コンクリート構造物の電気化学的防食工法及びコンクリート構造物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために鋭意検討したところ、本発明者は下記本発明に想到し、当該課題を解決できることを見出した。すなわち本発明は下記のとおりである。
[1]コンクリートの内部に鋼材を埋設するコンクリート構造物の表層部を中性化又は自然中性化し、中性化領域を形成する中性化工程と、アルカリの電解液を用い、前記中性化領域の表面側に設置した電極を外部電極とし、前記鋼材を内部電極とし、前記外部電極と前記内部電極との間に直流電流を通電させ、前記中性化領域を再アルカリ化領域とする再アルカリ化工程と、を含むコンクリート構造物の再アルカリ化処理方法。
[2]前記再アルカリ化工程において、前記外部電極と前記内部電極との間に流れる前記コンクリートの表面における直流電流の電流密度は、0.1~5A/m
2
である、[1]に記載のコンクリート構造物の再アルカリ化処理方法。
[3]前記再アルカリ化工程において、前記再アルカリ化領域のpHを10以上とする、[1]又は[2]に記載のコンクリート構造物の電気化学的防食工法の再アルカリ化処理。
[4]コンクリートの内部に鋼材を埋設するコンクリート構造物の表層部を中性化又は自然中性化し、中性化領域を形成する中性化工程と、前記中性化領域の表面側に設置した電極を外部電極とし、前記鋼材を内部電極とし、前記外部電極と前記内部電極との間に直流電流を通電させ、前記中性化領域を再アルカリ化領域とすることにより前記コンクリート構造物を防食する防食工程と、を含むコンクリート構造物の電気化学的防食工法。
[5]前記防食工程において、前記外部電極と前記内部電極との間に流れる設計防食電流密度は、前記鋼材表面積当り1~30mA/m
2
である、[4]に記載のコンクリート構造物の電気化学的防食工法。
[6]コンクリートの内部に鋼材を埋設するコンクリート構造物の表層部を中性化又は自然中性化し、中性化領域を形成する中性化工程と、前記中性化領域の表面側からアルカリ性付与材を含浸又は塗布することにより前記表層部にアルカリ性を付与し、前記中性化領域を再アルカリ化領域とするアルカリ性付与工程と、を含むコンクリート構造物の再アルカリ化処理方法。
[7]コンクリートの内部に鋼材を埋設するコンクリート構造物において、前記コンクリートの表層部に再アルカリ化領域を有し、前記再アルカリ化領域のpHが10以上である、コンクリート構造物。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、コンクリートの表層部を緻密化させ、コンクリート構造物が良好な防錆効果を発揮するコンクリート構造物の再アルカリ化処理方法、コンクリート構造物の電気化学的防食工法及びコンクリート構造物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本実施形態に係る再アルカリ化処理システムの部分断面図である。
本実施形態に係る防食処理システムの部分断面図である。
試験例で作製した角柱試験体を示す図であり、(A)が正面図であり、(B)が側面図である。
試験例で作製した角柱試験体の試験方法を説明する図であり、(A)が正面側の断面図であり、(B)が側面側の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について実施形態を参照しつつより詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)
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