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公開番号2025107414
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-17
出願番号2025079763,2024553131
出願日2025-05-12,2023-10-26
発明の名称三次元皮膚モデル
出願人株式会社アンズコーポレーション
代理人個人,個人
主分類C12Q 1/02 20060101AFI20250710BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】真皮層の収縮を抑制し、表皮および真皮の構造を長期間にわたって維持することができる三次元皮膚モデルを提供すること。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る三次元皮膚モデルは、角化細胞又は角化細胞が分化した細胞を含む第1の層と、真皮線維芽細胞を含む第2の層と、前記第1の層と前記第2の層との間に介在する介在膜と、を有し、前記介在膜は細胞外マトリクスを少なくとも表面に含む多孔性の膜である。また、本発明の別の実施形態に係る三次元皮膚モデルは、表皮層と、真皮層と、表皮層と真皮層との間に介在する介在膜と、を有し、前記表皮層は角層、顆粒層、有棘層、及び基底層を有し、前記真皮層は多層構造を有し、かつ、細胞密度が2000cells/cm2以上である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
培養液を収容する複数のウェルを備える培養容器を用いて、
表皮層と、
真皮層と、
表皮層と真皮層との間に介在する介在膜と、
を有し、
前記表皮層は角層、顆粒層、有棘層、及び基底層を有し、
前記真皮層は多層構造を有し、かつ、細胞密度が2000cells/cm

以上10000cells/cm

以下である三次元皮膚モデルを培養する工程と、
培養中の前記三次元皮膚モデルにサンプルを投与する工程と、
サンプル投与から所定の培養期間経過後の前記三次元皮膚モデル又は培養上清を分析することで、前記サンプルが前記三次元皮膚モデルに与える機能を評価する工程と、
を含み、
前記培養容器は前記ウェルを12、24、48又は96個有し、
前記培養する工程は、6日以上30日以下の範囲内で行われる、
サンプルの評価方法。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
前記三次元皮膚モデルが、コラーゲンハイドロゲルを、0w/v%以上0.6w/v%未満の量で配合され、前記vは、前記真皮層の体積を意味する、請求項1に記載のサンプルの評価方法。
【請求項3】
前記評価する工程は、前記培養期間において、前記三次元皮膚モデルの加工を行う工程、2回以上の同一又は異なるサンプルの投与を行う工程、又は投与したサンプルの除去を行う工程を含む、請求項1または2に記載のサンプルの評価方法。
【請求項4】
少なくともサンプルを投与しない三次元皮膚モデルが、前記培養期間経過後において、角層、顆粒層、有棘層、及び基底層を有する表皮層と、多層構造を有する真皮層と、を有する、請求項1または2に記載のサンプルの評価方法。
【請求項5】
前記培養期間経過後における、三次元皮膚モデルの表皮層の平面積と真皮層の平面積の大きさとの関係が、表皮層の平面積≦真皮層の平面積を満たすか、又は前記培養期間経過後における真皮層の平面積が、前記培養期間経過前における真皮層の平面積の0.7倍以上である、請求項1または2に記載のサンプルの評価方法。
【請求項6】
前記分析は、遺伝子発現、タンパク質発現、組織化学分析、又は皮膚バリア機能分析を含む、請求項1または2に記載のサンプルの評価方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、三次元皮膚モデルに関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
世界的な動物愛護の気運の高まりに伴い、動物実験代替法の開発が進められている。皮膚の動物実験代替法として、入手が困難なヒトの皮膚の代わりに、化学繊維の皮膚、三次元皮膚モデル等の人工の皮膚モデルが開発されている。
【0003】
たとえば、製品(化粧品成分等)の機能性試験では、表皮と真皮の応答性を確認できる全層皮膚モデルが開発されている。全層皮膚モデルは、細胞外マトリクスとしてコラーゲンハイドロゲルを用い、当該コラーゲンハイドロゲル中の真皮線維芽細胞が分散配置された真皮層上に表皮角化細胞を播種し、気相培養により表皮層が再構築された皮膚モデルである。
【0004】
ここで、上記真皮線維芽細胞は上記コラーゲンハイドロゲルを収縮させるため、培養中に表皮層がセルカルチャーインサートから剥がれてしまい、角層側から被験物質(化粧品成分等)を直接塗布するような評価方法は困難である。また、皮膚モデルを培養中に真皮層の収縮が生じていることから、培養期間が長くなると、皮膚モデルの形態や皮膚の応答性に影響を与える可能性があるため、真皮層の収縮をコントロール可能な皮膚モデルの検討が必要である
【0005】
そこで、表皮層と真皮層との間にポリエチレンテレフタレート膜を配置して、両層を分画することで、真皮層の収縮が表皮層に与える影響を緩和した皮膚モデルが開示されている(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
Freia F. Schmidt, Sophia Nowakowski and Petra J. Kluger, Frontiers in Bioengineering and Biotechnology, 08 May 2020, Volume 8, Article 388: 1-11.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、非特許文献1に開示される皮膚モデルは、真皮層にコラーゲンハイドロゲルをマトリクスとして用いる以上、真皮層の収縮を十分には抑制し難い。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、真皮層の収縮を抑制し、表皮及び真皮の構造を長期間にわたって維持することができる三次元皮膚モデルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、鋭意検討の結果、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は、以下の(1)~(12)のように構成される。
【0010】
(1)角化細胞又は角化細胞が分化した細胞を含む第1の層と、真皮線維芽細胞を含む第2の層と、前記第1の層と前記第2の層との間に介在する介在膜と、を有し、前記介在膜は細胞外マトリクスを少なくとも表面に含む多孔性の膜である、三次元皮膚モデル。
(【0011】以降は省略されています)

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