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公開番号2025108295
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-23
出願番号2024002137
出願日2024-01-10
発明の名称定着構造、および定着構造の製造方法
出願人住友電気工業株式会社
代理人個人,個人
主分類E04C 5/12 20060101AFI20250715BHJP(建築物)
要約【課題】PC鋼材の防食性を確保することができる定着構造を提供する。
【解決手段】コンクリート部材の内部に配置された複数のPC鋼材と、前記複数のPC鋼材を前記コンクリート部材に定着した定着具と、を備え、前記複数のPC鋼材の各々は、緊張された状態で前記コンクリート部材の端面に定着されたPC鋼より線と、前記PC鋼より線の外周面を覆う樹脂層と、前記樹脂層の外側を覆うシースと、を備え、前記定着具は、前記樹脂層および前記シースから露出された前記PC鋼より線のそれぞれの端部を把持する複数のウェッジと、前記複数のウェッジのそれぞれが個別に嵌め込まれる複数のウェッジ孔を有するアンカーディスクと、を備える、定着構造。
【選択図】図11
特許請求の範囲【請求項1】
コンクリート部材の内部に配置された複数のPC鋼材と、
前記複数のPC鋼材を前記コンクリート部材に定着した定着具と、を備え、
前記複数のPC鋼材の各々は、
緊張された状態で前記コンクリート部材の端面に定着されたPC鋼より線と、
前記PC鋼より線の外周面を覆う樹脂層と、
前記樹脂層の外側を覆うシースと、を備え、
前記定着具は、
前記樹脂層および前記シースから露出された前記PC鋼より線のそれぞれの端部を把持する複数のウェッジと、
前記複数のウェッジのそれぞれが個別に嵌め込まれる複数のウェッジ孔を有するアンカーディスクと、を備える、
定着構造。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
前記複数のPC鋼材は互いに並列に配置されている、請求項1に記載の定着構造。
【請求項3】
さらに、前記コンクリート部材の内部に埋め込まれ、前記複数のPC鋼材が挿入されたダクトと、
前記ダクトと前記複数のPC鋼材との隙間に充填されたグラウトと、を備える請求項1または請求項2に記載の定着構造。
【請求項4】
PC鋼より線を有するPC鋼材をコンクリート部材の内部に複数配置する工程と、
前記PC鋼より線を緊張する工程と、
定着具によって、前記PC鋼より線を前記コンクリート部材の端面に定着する工程と、を備え、
前記複数のPC鋼材の各々は、
前記PC鋼より線の外周面を覆う樹脂層と、
前記樹脂層の外側を覆うシースと、を備え、
前記樹脂層は、前記PC鋼より線の緊張後に硬化されており、
前記定着具は、
前記樹脂層および前記シースから露出された前記PC鋼より線のそれぞれの端部を把持する複数のウェッジと、
前記複数のウェッジのそれぞれが個別に嵌め込まれる複数のウェッジ孔を有するアンカーディスクと、を備える、
定着構造の製造方法。
【請求項5】
前記複数のPC鋼材を配置する工程では、前記複数のPC鋼材を互いに並列に配置する、請求項4に記載の定着構造の製造方法。
【請求項6】
前記複数のPC鋼材を配置する工程の前に、前記コンクリート部材の内部にダクトを埋め込む工程と、
前記複数のPC鋼材を配置する工程の後、前記ダクト内にグラウトを充填する工程と、を備え、
前記複数のPC鋼材を配置する工程では、前記ダクト内に前記複数のPC鋼材を一括して挿入する、請求項4または請求項5に記載の定着構造の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、定着構造、および定着構造の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
橋梁などのコンクリート構造物において、コンクリート部材の内部にPC鋼材が配置されたプレストレストコンクリート(PC;Prestressed Concrete)部材が用いられている。PC鋼材は、PC鋼材の端部に取り付けられた定着具によって、緊張された状態でコンクリート部材に定着される。定着具によりPC鋼材の緊張力が保持され、コンクリート部材に圧縮応力が与えられる。
【0003】
特許文献1は、プレストレストコンクリート用緊張材を開示する。この緊張材は、複数本のPC鋼より線で構成される集合体ケーブルがシースで被覆されている。集合体ケーブルとシースとの間には、集合体ケーブルの緊張後に硬化する樹脂配合物が予め充填されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-165435号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の緊張材は、コンクリート部材を打設する際に直接コンクリート中に埋め込まれる。集合体ケーブルは、コンクリートが硬化した後に緊張される。樹脂配合物が集合体ケーブルの緊張後に硬化することで、集合体ケーブルとコンクリート部材とが一体化される。樹脂配合物は、集合体ケーブルの緊張後、時間の経過と共に硬化する経時硬化性を有する。
【0006】
上記の緊張材は、集合体ケーブル全体がシースで被覆された構成であり、個々のPC鋼より線の外周面は被覆されていない。つまり、各PC鋼より線は、裸PC鋼より線である。
【0007】
集合体ケーブルを緊張したとき、複数のPC鋼より線は集合体ケーブルの中心に向かって締め付けられる。そのため、集合体ケーブルの中心に配置されたPC鋼より線に対して、中心のPC鋼より線の外側に配置されたPC鋼より線が接触することで、側方圧力が作用する。各PC鋼より線は裸PC鋼より線であるため、PC鋼より線同士が直接接触する。側方圧力が作用する箇所では、PC鋼より線同士が擦れ合うことによって、PC鋼より線にフレッチングが発生する。したがって、フレッチング疲労によりPC鋼より線が破断するおそれがある。
【0008】
特に、曲げた状態に配置された集合体ケーブルは、上記側方圧力に加えて曲げによる応力が付加される。そのため、PC鋼より線にフレッチング疲労がより発生しやすく、PC鋼より線の破断をより招きやすい。
【0009】
また、上記の樹脂配合物がPC鋼より線とPC鋼より線との間に充填されていたとしても、この樹脂配合物によって、PC鋼より線のフレッチングを防止することはできない。この樹脂配合物は、集合体ケーブルの緊張時は未硬化の状態であり、上記の側方圧力により流動される。そのため、樹脂配合物は、PC鋼より線同士の接触を防止することができず、PC鋼より線間の緩衝材として機能しない。
【0010】
上記の緊張材のもう1つの問題は、集合体ケーブルをコンクリート部材に定着する定着構造において、集合体ケーブルを構成する各PC鋼より線の端部の防食性が確保されないという点である。上記の定着構造では、各PC鋼より線の端部に定着具を取り付けるため、各PC鋼より線が互いに離隔されるように配置される必要がある。そのため、緊張材の端部において、樹脂配合物およびシースが除去され、各PC鋼より線の端部が一定の長さにわたって露出される。つまり、各PC鋼より線の端部は、シースの端部から定着具が取り付けられる部分までシースに覆われていない。
(【0011】以降は省略されています)

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