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公開番号2025108957
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-24
出願番号2024002537
出願日2024-01-11
発明の名称ハイブリッド車両およびその走行制御方法
出願人三菱自動車工業株式会社
代理人個人
主分類B60W 20/30 20160101AFI20250716BHJP(車両一般)
要約【課題】エンジンが連れ回わされる状態において車体の振動を回避することができるハイブリッド車両およびその走行制御方法を提供する。
【解決手段】エンジン102に連結されたジェネレータ103と、エンジンのトルクを駆動輪へ伝達する変速機104とを備えたハイブリッド車両100において、制御部200は、ジェネレータ103を力行動作させジェネレータのトルクを変速機104を介して駆動輪へ伝達することでモータ101のトルクと共に駆動輪を駆動し、ジェネレータ103の回転に従属したエンジン102の回転に起因するエンジン振動数が車両の共振帯を回避するように変速機104の変速比を変化させる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
駆動輪を駆動するモータと、エンジンと、前記エンジンに連結されたジェネレータと、前記エンジンのトルクを前記駆動輪へ伝達する変速機と、前記モータ、前記エンジン、前記ジェネレータおよび前記変速機を制御する制御部と、を備えたハイブリッド車両であって、
前記制御部が、
前記ジェネレータを力行動作させ、前記ジェネレータのトルクを前記変速機を介して前記駆動輪へ伝達することで前記モータのトルクと共に前記駆動輪を駆動し、
前記ジェネレータの回転に従属した前記エンジンの回転に起因するエンジン振動数が車両の共振帯を回避するように前記変速機の変速比を変化させる、
ことを特徴とするハイブリッド車両。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
第1変速比の時の前記エンジン振動数が前記共振帯の下限値に達する車速を第1車速とし、前記第1変速比より小さい第2変速比の時の前記エンジン振動数が前記共振帯の前記下限値に達する車速を第2車速とし、
前記制御部が、前記車速が前記第1車速に達した際に前記第1変速比から前記第2変速比へ切り替え、続いて前記第2車速に達した際に前記第2変速比から前記第1変速比に切り替える、ことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両。
【請求項3】
第1変速比の時の前記エンジン振動数が前記共振帯の下限値に達する車速を第1車速とし、前記第1変速比より小さい第2変速比の時の前記エンジン振動数が前記共振帯の前記下限値に達する車速を第2車速とし、
前記制御部が、前記車速が前記第2変速比の状態で前記第1車速より低速の車速から前記第2車速に達した際に前記第2変速比から前記第1変速比に切り替える、ことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両。
【請求項4】
前記第1変速比と前記第2変速比とは、前記車速が前記第2車速に達した際に前記第2変速比から前記第1変速比に切り替えたときに前記第1変速比の時の前記エンジン振動数が前記共振帯の上限値以上となるように設定されることを特徴とする請求項2または3に記載のハイブリッド車両。
【請求項5】
前記制御部が、前記車両の進行方向の斜度が大きいほど前記第2車速を高速側へスライドさせることを特徴とする請求項4に記載のハイブリッド車両。
【請求項6】
前記制御部が、前記車両の加速度が小さいほど前記第2車速を高速側へスライドさせることを特徴とする請求項4に記載のハイブリッド車両。
【請求項7】
前記制御部が、前記車両の積載重量が基準値よりも軽いときは前記第1車速および前記第2車速を高速側へスライドさせ、前記車両の積載重量が基準値よりも重いときは前記第1車速および前記第2車速を低速側へスライドさせる、ことを特徴とする請求項4に記載のハイブリッド車両。
【請求項8】
前記共振帯の上限値と下限値にそれぞれ所定マージンを設けたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のハイブリッド車両。
【請求項9】
駆動輪を駆動するモータと、エンジンと、前記エンジンに連結されたジェネレータと、前記エンジンのトルクを前記駆動輪へ伝達する変速機と、前記モータ、前記エンジン、前記ジェネレータおよび前記変速機を制御する制御部と、を備えたハイブリッド車両における走行制御方法であって、
前記制御部が、
前記ジェネレータを力行動作させ、前記ジェネレータのトルクを前記変速機を介して前記駆動輪へ伝達することで前記モータのトルクと共に前記駆動輪を駆動し、
前記ジェネレータの回転に従属した前記エンジンの回転に起因するエンジン振動数が車両の共振帯を回避するように前記変速機の変速比を変化させる、
ことを特徴とする走行制御方法。
【請求項10】
第1変速比の時の前記エンジン振動数が前記共振帯の下限値に達する車速を第1車速とし、前記第1変速比より小さい第2変速比の時の前記エンジン振動数が前記共振帯の下限値に達する車速を第2車速とし、
前記制御部が、前記車速が前記第1車速に達した際に前記第1変速比から前記第2変速比へ切り替え、続いて前記第2車速に達した際に前記第2変速比から前記第1変速比に切り替える、ことを特徴とする請求項9に記載の走行制御方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は変速機を備えたハイブリッド車両およびその走行制御技術に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、ハイブリッド車両はモータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)およびエンジン(内燃機関)を備え、運転状況に応じてシリーズモード、パラレルモード、EVモード等の走行モードを適宜選択することができる。シリーズモードではモータを車両走行の動力源として、エンジンをジェネレータの動力源として使用する。パラレルモードではモータとエンジンを車両走行の動力源として使用する。これに対して、EVモードではモータのみを車両走行の動力源として使用し、エンジンを使用しない。したがってEVモードが最も静かであり、特に騒音を低くすべき低騒音環境での走行に適している。たとえば特許文献1には、ハイブリッド車両が低騒音環境をEVモードで走行するために必要な充電量を確保する走行制御技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-086970号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ハイブリッド車両では、充電量の確保だけでなく、たとえば上り坂で発進する場合など、モータの駆動トルクを増強することが望ましい場合がある。しかしながら、既存のハイブリッド車両ではエンジンを使用せずに登坂性能を上昇させることができない。そこでジェネレータを力行動作させ駆動力を増強する方法が考えられるが、ジェネレータとエンジンとは機械的に連結しているために、エンジンがジェネレータの回転に連れ回される結果となり、以下に述べる運転性の劣化が生じる。
【0005】
稼働していないエンジンがジェネレータにより回転すると、エンジン内のピストンが往復運動する。これによりシリンダ内の空気が圧縮と膨張を繰り返し、回転数に応じた振動が発生する。この振動数が車体の共振周波数になると、車体が共振して大きく揺れだし運転性が大きく劣化する。たとえばエンジンの回転数が500rpm程度の低速走行時に共振が発生し大きな揺れが生じる場合がある。
【0006】
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、エンジンが連れ回わされる状態において車体の振動を回避することができるハイブリッド車両およびその走行制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため本発明の一実施の形態によれば、駆動輪を駆動するモータと、エンジンと、前記エンジンに連結されたジェネレータと、前記エンジンのトルクを前記駆動輪へ伝達する変速機と、前記モータ、前記エンジン、前記ジェネレータおよび前記変速機を制御する制御部と、を備えたハイブリッド車両であって、前記制御部が、前記ジェネレータを力行動作させ、前記ジェネレータのトルクを前記変速機を介して前記駆動輪へ伝達することで前記モータのトルクと共に前記駆動輪を駆動し、前記ジェネレータの回転に従属した前記エンジンの回転に起因するエンジン振動数が車両の共振帯を回避するように前記変速機の変速比を変化させる、ことを特徴とする。
また、本発明の一実施の形態によれば、第1変速比の時の前記エンジン振動数が前記共振帯の下限値に達する車速を第1車速とし、前記第1変速比より小さい第2変速比の時の前記エンジン振動数が前記共振帯の前記下限値に達する車速を第2車速とすれば、前記制御部が、前記車速が前記第1車速に達した際に前記第1変速比から前記第2変速比へ切り替え、続いて前記第2車速に達した際に前記第2変速比から前記第1変速比に切り替えることができる。
また、本発明の一実施の形態によれば、第1変速比の時の前記エンジン振動数が前記共振帯の下限値に達する車速を第1車速とし、前記第1変速比より小さい第2変速比の時の前記エンジン振動数が前記共振帯の前記下限値に達する車速を第2車速とし、前記制御部が、前記車速が前記第2変速比の状態で前記第1車速より低速の車速から前記第2車速に達した際に前記第2変速比から前記第1変速比に切り替えることができる。
また、本発明の一実施の形態によれば、前記第1変速比と前記第2変速比とは、前記車速が前記第2車速に達した際に前記第2変速比から前記第1変速比に切り替えたときに前記第1変速比の時の前記エンジン振動数が前記共振帯の上限値以上となるように設定されうる。
また、本発明の一実施の形態によれば、前記制御部が、前記車両の進行方向の斜度が大きいほど前記第2車速を高速側へスライドさせることができる。
また、本発明の一実施の形態によれば、前記制御部が、前記車両の加速度が小さいほど前記第2車速を高速側へスライドさせることができる。
また、本発明の一実施の形態によれば、前記制御部が、前記車両の積載重量が基準値よりも軽いときは前記第1車速および前記第2車速を高速側へスライドさせ、前記車両の積載重量が基準値よりも重いときは前記第1車速および前記第2車速を低速側へスライドさせることができる。
また、本発明の一実施の形態によれば、前記共振帯の上限値と下限値にそれぞれ所定マージンを設けることができる。
前記目的を達成するため本発明の一実施の形態によれば、駆動輪を駆動するモータと、エンジンと、前記エンジンに連結されたジェネレータと、前記エンジンのトルクを前記駆動輪へ伝達する変速機と、前記モータ、前記エンジン、前記ジェネレータおよび前記変速機を制御する制御部と、を備えたハイブリッド車両における走行制御方法であって、前記制御部が、前記ジェネレータを力行動作させ、前記ジェネレータのトルクを前記変速機を介して前記駆動輪へ伝達することで前記モータのトルクと共に前記駆動輪を駆動し、前記ジェネレータの回転に従属した前記エンジンの回転に起因するエンジン振動数が車両の共振帯を回避するように前記変速機の変速比を変化させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一実施の形態によれば、変速機の変速比を変化させることでジェネレータの回転に従属したエンジンの回転に起因するエンジン振動数が共振帯に入る事態を回避できる。
また、本発明の一実施の形態によれば車速を指標として変速比を切り替えることで共振帯を回避できる。
また、本発明の一実施の形態によれば、第1変速比と第2変速比とを共振帯を回避するように設定することで共振を確実に回避できる。
また、本発明の一実施の形態によれば、斜度が大きいほど第2車速を高速側へスライドさせることで、坂道での変速比の切り替え時の車速の低下によりエンジン振動数が共振帯に入る事態を回避できる。
また、本発明の一実施の形態によれば、加速度が小さいほど第2車速を高速側へスライドさせることで坂道での変速比の切り替え時の車速の低下によりエンジン振動数が共振帯に入る事態を回避できる。
また、本発明の一実施の形態によれば、第1車速および第2車速を積載重量が軽い場合には高速側へ、重い場合には低速側へそれぞれスライドさせることで、変速比切替時に積載により車速が低下してエンジン振動数が共振帯に入る事態を回避できる。
また、本発明の一実施の形態によれば、共振帯にマージンを設けることで、路面状態や積載状態等の変動要因によってエンジン振動数が共振帯に入る事態を有効に回避できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の一実施形態によるハイブリッド車両にの概略的構成を例示するブロック図である。
図1に示すハイブリッド車両における制御系の概略的構成を示すブロック図である。
エンジンの振動数に対する車両振動の変化を例示するグラフである。
変速比の大きさに対する車速とエンジン振動数との関係と共振帯に対応する第1車速および第2車速を例示する模式図である。
本発明の第1実施例による走行制御方法を例示するグラフである。
第1実施例による走行制御方法の他の例を示すグラフである。
本発明の第2実施例による走行制御方法を例示するグラフである。
本発明の第3実施例による走行制御方法を例示するグラフである。
本発明の第4実施例による走行制御方法を例示するグラフである。
本発明の第5実施例による走行制御方法を例示するグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態によるハイブリッド車両について詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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