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公開番号2025109273
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-25
出願番号2024003026
出願日2024-01-12
発明の名称エビ代替食品の製造方法
出願人日本ハム株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類A23J 3/00 20060101AFI20250717BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】従来よりも繊維感に優れ、好ましくは弾力および保形性にも優れたエビ代替食品の製造方法を提供する。
【解決手段】(1)こんにゃく粉を含む分散液を調製する工程、(2)カードランを含む分散液を加熱し、カードランゲルを調製する工程、および(3)(1)のこんにゃく粉分散液と、(2)のカードランゲルと、凝固剤と、を混合する工程、を含む、エビ代替食品の製造方法。(2)の工程において、カードランゲルの大きさが1~10mm角となるようにカッティングすることを含むことが好ましい。(3)の工程において、(1)のこんにゃく粉分散液と、(2)のカードランゲルとを、50:50~80:20(質量比)で混合することが好ましい。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(1)こんにゃく粉を含む分散液を調製する工程、
(2)カードランを含む分散液を加熱し、カードランゲルを調製する工程、および
(3)(1)のこんにゃく粉分散液と、(2)のカードランゲルと、凝固剤と、を混合する工程、
を含む、エビ代替食品の製造方法。
続きを表示(約 190 文字)【請求項2】
前記(2)の工程において、前記カードランゲルの大きさが1~10mm角となるようにカッティングすることを含む、請求項1に記載のエビ代替食品の製造方法。
【請求項3】
前記(3)の工程において、前記(1)のこんにゃく粉分散液と、前記(2)のカードランゲルとを、50:50~80:20(質量比)で混合する、請求項1に記載のエビ代替食品の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エビ代替食品およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、地球規模での人口増加や需要の高まり、地球環境の変化や天然資源の減少などの様々な原因により食料不足が発生しており、牛・豚・鶏・魚を主とする畜肉・魚肉(水産肉)に依存していたタンパク質を、植物、菌類などの別のタンパク質源から摂取することへの転換が求められている。例えば、大豆タンパク質などの植物性(植物由来)タンパク質を加工することで、粒状または繊維状のタンパク質を作り出し、挽き肉や一枚肉のような食感を再現した畜肉代替食品(代替肉)や魚肉代替食品を製造するための研究開発が進められている。また、いくつかの動物性タンパク質(例えば、えび、かに、あわび、いか、さけ、さば、牛肉、鶏肉、豚肉等)は食物アレルギーを引き起こすアレルゲンとなり得ることから、そのような動物性タンパク質を含む原材料を用いることなく畜肉・魚肉(水産肉)の風味や食感を再現した、アレルゲンフリーの代替食品も求められている。
【0003】
代替食品の一つとして、エビの代替食品の研究開発も進められている。エビの代替食品の製造方法としては、例えば次のようなものが公知となっている。
【0004】
特許文献1には、こんにゃく粉、アミロペクチンを90重量%以上含有するデンプン、アルカリ剤および水を混合し、加熱した後凍結する、エビ代替食品の製造方法が記載されている。特許文献1では、実施例として、所定量のこんにゃく粉と、アミロペクチンを90重量%以上含有するデンプン(もち米粉、ワキシースターチ、コーンスターチ)と、アルカリ剤(水酸化カルシウム)と、水とを混合することを含むエビ代替食品の製造方法が開示され、少なくともエビ代替品として許容できる食感を有すると評価されている(食感評価が3点以上)一方、比較例として、所定量のカードランと、アミロペクチンを90重量%以上含有するデンプン(ワキシースターチ)と、水とを混合することを含むエビ代替食品の製造方法が開示され(比較例14)、まったくエビを想像できない食感を有する(食感評価が1点)と評価されている。
【0005】
特許文献2には、澱粉1~10重量%、こんにゃく粉0.5~8重量%、セルロース1~7重量%、アルカリ剤0.01~0.4重量%および水を混合し、加熱した後凍結する、エビ代替食品の製造法が記載されている。特許文献2では、実施例として、所定量の澱粉(小麦澱粉、コーンスターチ、ハイアミロースコーンスターチ、エンドウ澱粉、ばれいしょ澱粉、オート麦ファイバー)と、こんにゃく粉と、セルロース(結晶セルロース)と、アルカリ剤(水酸化カルシウム)と、水とを混合することを含むエビ代替食品の製造法が開示され、少なくともエビ代替品として許容できる食感を有すると評価されている(食感評価が3点以上)一方、比較例として、所定量のカードランと、澱粉(ワキシースターチ)と、水とを混合することを含むエビ代替食品の製造法が開示され(比較例14)、まったくエビを想像できない食感を有する(食感評価が1点)と評価されている。
【0006】
特許文献3には、(A)メチルセルロ-ス又はカードラン、並びに(B)ネイティブ型ジェランガム及び/又はグルコマンナンを含有し、(A)1質量部に対する(B)の含有量が0.1~10質量部である、畜肉又は水産肉を含有しない畜水産加工食品様組成物用品質改良剤(請求項1等)や、当該品質改良剤を含有する、畜肉又は水産肉を含有しない畜水産加工食品様組成物(請求項4等)が記載されている。特許文献3では、実施例として、少なくとも所定量のカードランと、グルコマンナン(コンニャク芋に含まれる多糖類)とを含有する品質改良剤(調製例2、9)が配合された植物性ハンバーグのつなぎを調製し、このつなぎと、水戻し粒状大豆タンパク質と、玉ねぎソテーとを混合して植物性ハンバーグを調製したことが開示されている。上記つなぎの調製において、調製例2、9の品質改良剤(カードランおよびグルコマンナンの混合物)は一度に氷水に加えられ、フードカッターを用いて撹拌されており(実験例1)、その他の品質改良剤についてはさらに、氷水に加工澱粉を分散させた後、品質改良剤(メチルセルロース、ネイティブ型ジェランガム、グルコマンナン、カラギナンおよびデキストリンの混合物)が一度にそこに加えられ、フードカッターを用いて撹拌されている(実験例2)。特許文献3では、グルコマンナン(またはこんにゃく粉)の分散液と、カードランの分散液を加熱して得られるカードランゲルとをそれぞれあらかじめ調製した後に、混合するという実施形態は記載も示唆もされていない。さらに、特許文献3の実施例では、調製例2、9の品質改良剤を用いた植物性ハンバーグについて、加熱後および冷凍解凍後の保形性、保水性および結着性は評価されているが(実施例2、9)、その食感、特にエビに類似した食感(繊維感、弾力)を有するかどうかは評価されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2015-177754号公報
WO2017/047165号
特開2022-27746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の製造方法により得られる代替エビ食品は、食感の面で課題があり、エビ特有の繊維感や弾力を十分に再現できていなかった。
【0009】
本発明は、エビに近い食感を有する、特に繊維感に優れ、好ましくは弾力にも優れており、さらに好ましくは保形性(任意の形にまとまり成型することができる性質)にも優れているエビ代替食品の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、こんにゃく粉を含む分散液(ペースト)と、カードランを含む分散液を加熱して得られるカードランゲルをそれぞれ予め調製しておき、それらをこんにゃく粉の凝固剤と混合することにより、繊維感に優れ、好ましくは弾力にも優れており、さらに好ましくは保形性にも優れているエビ代替食品を製造できることを見出し、本発明を完成させるに至った。このような調製工程および混合工程を段階的に行う本発明の製造方法が、例えば特許文献3に開示されている、調製工程を経ることなく、こんにゃく粉(グルコマンナン)およびカードランを一度に混合してゲル化する工程を行う畜水産加工食品様組成物の製造方法に比べて、エビ代替食品としての食感(繊維感、弾力)や保形性に優れたものとなることは、予想外の驚くべきことであった。
(【0011】以降は省略されています)

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