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公開番号2025110106
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-28
出願番号2024003845
出願日2024-01-15
発明の名称内燃エンジンシステムの触媒暖機方法及び内燃エンジンシステム
出願人マツダ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類F02D 17/00 20060101AFI20250718BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】点火時期のリタードにより触媒装置の早期暖機を行いつつ、触媒装置の温度が活性化温度に達するまでの間の燃料消費量の増大を抑制する。
【解決手段】内燃エンジンシステム(1)のコントローラ(120)は、内燃エンジン(10)が停止した状態から始動したときの触媒装置(51)の温度が、触媒装置の活性化温度未満である場合、運転モードを触媒暖機運転に設定して内燃エンジンを運転させ、触媒装置の温度が活性化温度より低く設定された第1閾値以上になるまで、触媒暖機運転を継続させ、触媒装置の温度が第1閾値以上である場合、内燃エンジンを停止させ、触媒装置の温度が第1閾値以上であることにより内燃エンジンを停止させた後、触媒装置の温度が活性化温度以上である場合、運転モードを通常運転に設定して内燃エンジンを運転させる。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
車両に搭載される火花点火式の内燃エンジンと、前記内燃エンジンの排気通路に設けられた触媒装置と、前記内燃エンジンを制御するコントローラと、を備えた内燃エンジンシステムの触媒暖機方法であって、
前記コントローラが、前記触媒装置の温度を取得するステップと、
前記内燃エンジンが停止した状態から始動したときの前記触媒装置の温度が、前記触媒装置の活性化温度以上である場合、前記コントローラが、前記内燃エンジンの運転モードを通常運転に設定して前記内燃エンジンを運転させるステップと、
前記内燃エンジンが停止した状態から始動したときの前記触媒装置の温度が、前記触媒装置の活性化温度未満である場合、前記コントローラが、前記運転モードを、前記通常運転のときよりも点火時期をリタードさせる触媒暖機運転に設定して前記内燃エンジンを運転させるステップと、
前記コントローラが、前記運転モードを前記触媒暖機運転に設定して前記内燃エンジンの運転を開始した後、前記触媒装置の温度が、前記活性化温度より低く設定された第1閾値以上になるまで、前記触媒暖機運転を継続させるステップと、
前記コントローラが、前記運転モードを前記触媒暖機運転に設定して前記内燃エンジンの運転を開始した後、前記触媒装置の温度が前記第1閾値以上である場合、前記内燃エンジンを停止させるステップと、
前記触媒装置の温度が前記第1閾値以上であることにより前記内燃エンジンを停止させた後、前記触媒装置の温度が前記活性化温度以上である場合、前記コントローラが、前記運転モードを前記通常運転に設定して前記内燃エンジンを運転させるステップと、
を含む、内燃エンジンシステムの触媒暖機方法。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記触媒装置の温度が前記第1閾値以上であることにより前記内燃エンジンを停止させた後、前記触媒装置の温度が前記活性化温度未満且つ前記触媒装置の温度上昇率が所定の閾値未満となった場合、前記コントローラが、前記運転モードを前記触媒暖機運転に設定して前記内燃エンジンを運転させるステップを含む、
請求項1に記載の内燃エンジンシステムの触媒暖機方法。
【請求項3】
前記内燃エンジンシステムは、車両の駆動力源であるモータと、前記モータに電力を供給するバッテリと、前記モータ及び前記バッテリに供給するための電力を発電するジェネレータであって前記内燃エンジンにより駆動されるジェネレータと、を備えるハイブリッド車両に搭載され、
前記コントローラが、前記バッテリのSOCに基づき、前記内燃エンジンを始動し又は停止させるステップを含む、
請求項1又は2に記載の内燃エンジンシステムの触媒暖機方法。
【請求項4】
火花点火式の内燃エンジンと、
前記内燃エンジンの排気通路に設けられた触媒装置と、
前記内燃エンジンを制御するコントローラと、を備え、
前記コントローラは、
前記触媒装置の温度を取得し、
前記内燃エンジンが停止した状態から始動したときの前記触媒装置の温度が、前記触媒装置の活性化温度以上である場合、前記内燃エンジンの運転モードを通常運転に設定して前記内燃エンジンを運転させ、
前記内燃エンジンが停止した状態から始動したときの前記触媒装置の温度が、前記触媒装置の活性化温度未満である場合、前記運転モードを、前記通常運転のときよりも点火時期をリタードさせる触媒暖機運転に設定して前記内燃エンジンを運転させ、
前記運転モードを前記触媒暖機運転に設定して前記内燃エンジンの運転を開始した後、前記触媒装置の温度が、前記活性化温度より低く設定された第1閾値以上になるまで、前記触媒暖機運転を継続させ、
前記運転モードを前記触媒暖機運転に設定して前記内燃エンジンの運転を開始した後、前記触媒装置の温度が前記第1閾値以上である場合、前記内燃エンジンを停止させ、
前記触媒装置の温度が前記第1閾値以上であることにより前記内燃エンジンを停止させた後、前記触媒装置の温度が前記活性化温度以上である場合、前記運転モードを前記通常運転に設定して前記内燃エンジンを運転させる、
ように構成されている、
内燃エンジンシステム。
【請求項5】
前記コントローラは、前記触媒装置の温度が前記第1閾値以上であることにより前記内燃エンジンを停止させた後、前記触媒装置の温度が前記活性化温度未満且つ前記触媒装置の温度上昇率が所定の閾値未満となった場合、前記運転モードを前記触媒暖機運転に設定して前記内燃エンジンを運転させるように構成されている、
請求項4に記載の内燃エンジンシステム。
【請求項6】
前記内燃エンジンシステムは、車両の駆動力源であるモータと、前記モータに電力を供給するバッテリと、前記モータ及び前記バッテリに供給するための電力を発電するジェネレータであって前記内燃エンジンにより駆動されるジェネレータと、を備えるハイブリッド車両に搭載され、
前記コントローラは、前記バッテリのSOCに基づき、前記内燃エンジンを始動し又は停止させるように構成されている、
請求項4又は5の記載の内燃エンジンシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃エンジンシステムの触媒暖機方法及び内燃エンジンシステムに係り、より詳細には火花点火式の内燃エンジンと、内燃エンジンの排気通路に設けられた触媒装置と、内燃エンジンを制御するコントローラとを備えた内燃エンジンシステムの触媒暖機方法及び内燃エンジンシステムに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、車両の内燃エンジンから排出される排気ガスに含まれる未燃炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)等の有害成分を浄化するための三元触媒等の触媒装置が用いられている。触媒装置は、活性化温度未満の未暖機状態では所望の浄化性能を発揮できないため、触媒温度の低い冷間始動時には触媒装置を早期に活性化温度まで暖機することが必要である。
【0003】
そこで、例えば、冷間始動時において触媒装置が活性化温度未満の未暖機状態にある場合には、火花点火式の内燃エンジンの点火時期を上死点後まで大幅に遅角させることにより、排気熱損失を増大させて排気ガスの温度を上昇させ、触媒装置を早期に昇温させる手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平11-107822号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したような従来の技術では、冷間始動時から触媒装置が活性化温度に達するまで、触媒装置を早期に昇温するために内燃エンジンの点火時期をリタードさせる制御が継続される。このように点火時期をリタードさせている場合、排気熱損失が大きく、暖機後の通常運転時と比較して内燃エンジンの燃焼効率及び出力トルクが低下する。その結果、触媒装置の温度が活性化温度に達するまでの間、通常運転時と比較して燃料消費量が増大を招く。
【0006】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、点火時期のリタードにより触媒装置の早期暖機を行いつつ、触媒装置の温度が活性化温度に達するまでの間の燃料消費量の増大を抑制することができる、内燃エンジンシステムの触媒暖機方法及び内燃エンジンシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明による内燃エンジンシステムの触媒暖機方法は、車両に搭載される火花点火式の内燃エンジンと、内燃エンジンの排気通路に設けられた触媒装置と、内燃エンジンを制御するコントローラと、を備えた内燃エンジンシステムの触媒暖機方法であって、コントローラが、触媒装置の温度を取得するステップと、内燃エンジンが停止した状態から始動したときの触媒装置の温度が、触媒装置の活性化温度以上である場合、コントローラが、内燃エンジンの運転モードを通常運転に設定して内燃エンジンを運転させるステップと、内燃エンジンが停止した状態から始動したときの触媒装置の温度が、触媒装置の活性化温度未満である場合、コントローラが、運転モードを、通常運転のときよりも点火時期をリタードさせる触媒暖機運転に設定して内燃エンジンを運転させるステップと、コントローラが、運転モードを触媒暖機運転に設定して内燃エンジンの運転を開始した後、触媒装置の温度が、活性化温度より低く設定された第1閾値以上になるまで、触媒暖機運転を継続させるステップと、コントローラが、運転モードを触媒暖機運転に設定して内燃エンジンの運転を開始した後、触媒装置の温度が第1閾値以上である場合、内燃エンジンを停止させるステップと、触媒装置の温度が第1閾値以上であることにより内燃エンジンを停止させた後、触媒装置の温度が活性化温度以上である場合、コントローラが、運転モードを通常運転に設定して内燃エンジンを運転させるステップと、を含む。
【0008】
このように構成された本発明によれば、内燃エンジンが停止した状態から始動したときの触媒装置の温度が、触媒装置の活性化温度未満である場合、触媒装置の温度が活性化温度より低く設定された第1閾値以上になるまで、運転モードを触媒暖機運転に設定して内燃エンジンを運転させ、触媒装置の温度が第1閾値以上である場合、内燃エンジンを停止させるので、触媒装置の温度が第1閾値以上になった後は触媒暖機運転時に触媒装置に付着した未燃燃料が周囲の酸素を酸化剤として反応して反応熱を発生させることにより、触媒装置の温度が第1閾値から活性化温度まで上昇する間は内燃エンジンを停止し、燃料消費を止めることができる。これにより、点火時期のリタードにより触媒装置の早期暖機を行いつつ、触媒装置の温度が活性化温度に達するまでの間の燃料消費量の増大を抑制することができる。
【0009】
また、本発明において好ましくは、触媒装置の温度が第1閾値以上であることにより内燃エンジンを停止させた後、触媒装置の温度が活性化温度未満且つ触媒装置の温度上昇率が所定の閾値未満となった場合、コントローラが、運転モードを触媒暖機運転に設定して内燃エンジンを運転させるステップを含む。
【0010】
このように構成された本発明によれば、触媒装置の温度が第1閾値以上の場合でも、触媒暖機運転時に触媒装置に付着した未燃燃料の反応熱だけでは触媒装置の温度を活性化温度まで上昇させることができない場合には、運転モードを触媒暖機運転に設定して内燃エンジンを運転させることで触媒装置を早期に暖機することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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