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公開番号2025101816
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2023218849
出願日2023-12-26
発明の名称車両の空調システム
出願人マツダ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類B60H 1/00 20060101AFI20250701BHJP(車両一般)
要約【課題】窓ガラスの曇りを防止しつつ、外気を導入する時間を短くすることが可能な、車両の空調システムを提供する。
【解決手段】車両(1)の空調システム(100)は、外気及び内気をフロントウィンドウ(2)に向かって吹き出すことが可能な空調装置(30)と、フロントウィンドウの車室側の表面に設けられた吸水膜の吸水率を測定する吸水率センサ(23)と、外気の湿度を測定する外気温湿度センサ(21)と、内気の湿度を測定する内気温湿度センサ(22)と、空調装置を制御するように構成されたコントローラ(10)とを備え、コントローラは、外気の湿度と内気の湿度とに基づき、フロントウィンドウの近傍の空気の湿度を取得し、フロントウィンドウの近傍の空気の湿度が相対的に高い場合には目標吸水率が高くなるように、目標吸水率を設定し、吸水膜の吸水率が目標吸水率以下になるまで乾燥制御を空調装置に実行させるように構成されている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
車両の空調システムであって、
車室外から導入した空気及び車室内から取り込んだ空気を車両用窓ガラスの車室側の表面に向かって吹き出すことが可能な空調装置と、
前記車両用窓ガラスの車室側の表面に設けられた吸水膜の吸水率を測定する吸水率センサと、
車室外の空気の湿度を測定する外気湿度センサと、
車室内の空気の湿度を測定する内気湿度センサと、
前記空調装置を制御するように構成されたコントローラと、を備え、
前記コントローラは、
前記外気湿度センサにより測定された車室外の空気の湿度と、前記内気湿度センサにより測定された車室内の空気の湿度とに基づき、前記車両用窓ガラスの車室側の表面近傍の空気の湿度を取得し、
前記車両用窓ガラスの車室側の表面近傍の空気の湿度が相対的に高い場合には、前記車両用窓ガラスの車室側の表面近傍の空気の湿度が相対的に低い場合と比較して、目標吸水率が高くなるように、前記目標吸水率を設定し、
前記吸水率センサにより測定された前記吸水膜の吸水率が前記目標吸水率以下になるまで、車室外から導入した空気を含む空気を前記車両用窓ガラスの車室側の表面に向かって吹き出す乾燥制御を前記空調装置に実行させるように構成されている、
車両の空調システム。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記車両用窓ガラスの車室側の表面近傍の空気の湿度は相対湿度である、請求項1に記載の車両の空調システム。
【請求項3】
車室外の空気の温度を測定する外気温度センサと、
車室内の空気の温度を測定する内気温度センサと、を備え、
前記コントローラは、
車室内の目標温度を取得し、
前記外気温度センサにより測定された車室外の空気の温度と、前記内気温度センサにより測定された車室内の空気の温度と、前記目標温度とに基づき、前記空調装置の暖房出力を最大としたときに前記目標温度を達成可能な、前記車両用窓ガラスの車室側の表面に向かって吹き出される空気における前記車室外の空気の割合を取得し、
取得した前記車室外の空気の割合と、前記車室外の空気の湿度と、前記車室内の空気の湿度とに基づき、前記車両用窓ガラスの車室側の表面近傍の空気の湿度を取得し、
前記車両用窓ガラスの車室側の表面近傍の空気の湿度が所定の閾値未満の場合に、前記乾燥制御を前記空調装置に実行させるように構成されている、
請求項1又は2に記載の車両の空調システム。
【請求項4】
前記コントローラは、
車室内の目標温度を取得し、
前記空調装置により、車室外の空気を導入せず、車室内の空気を循環させる場合に、前記目標温度を達成するために必要な要求暖房出力を取得し、
前記要求暖房出力が所定の閾値未満の場合に、前記乾燥制御を前記空調装置に実行させるように構成されている、
請求項1又は2に記載の車両の空調システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の空調システムに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
車室内外の温度差や車室内の湿度により、車両の窓ガラスの車室側の表面温度が露点以下になると、窓ガラスの車室側の表面に結露が発生する。その結果、窓ガラスに曇りが生じ、ドライバの視界の妨げになる。そこで、従来、車両の空調装置により、車室外から導入した低湿度の空気を窓ガラスの車室側の表面に向かって吹き付け、結露した水滴を蒸発させることによって、窓ガラスの曇りを除去することが行われている。
【0003】
また、窓ガラスの車室側の表面に吸水性の被膜(吸水膜)を設けることにより、曇りの原因である結露の発生を防止する技術も知られている。このような吸水膜が形成された窓ガラスを有する車両において、吸水膜に吸収された水分を乾燥させて防曇性能を回復させるために、車両の走行中は部分的に外気を導入して吸水膜を乾燥再生させ、車両が駐車したと判定すると外気導入を所定時間行うことが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-298323号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、車室外の気温が車室内より低く、車両の乗員により設定された設定温度に従って空調装置が作動している状態において、窓ガラスの曇り除去や吸水膜の乾燥のために外気を導入すると、車室内の気温が低下してしまう。
【0006】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、窓ガラスの曇りを防止しつつ、外気を導入する時間を短くすることが可能な、車両の空調システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明は、車両の空調システムであって、車室外から導入した空気及び車室内から取り込んだ空気を車両用窓ガラスの車室側の表面に向かって吹き出すことが可能な空調装置と、車両用窓ガラスの車室側の表面に設けられた吸水膜の吸水率を測定する吸水率センサと、車室外の空気の湿度を測定する外気湿度センサと、車室内の空気の湿度を測定する内気湿度センサと、空調装置を制御するように構成されたコントローラと、を備え、コントローラは、外気湿度センサにより測定された車室外の空気の湿度と、内気湿度センサにより測定された車室内の空気の湿度とに基づき、車両用窓ガラスの車室側の表面近傍の空気の湿度を取得し、車両用窓ガラスの車室側の表面近傍の空気の湿度が相対的に高い場合には、車両用窓ガラスの車室側の表面近傍の空気の湿度が相対的に低い場合と比較して、目標吸水率が高くなるように、目標吸水率を設定し、吸水率センサにより測定された吸水膜の吸水率が目標吸水率以下になるまで、車室外から導入した空気を含む空気を車両用窓ガラスの車室側の表面に向かって吹き出す乾燥制御を空調装置に実行させるように構成されている。
【0008】
このように構成された本発明によれば、コントローラは、車両用窓ガラスの車室側の表面近傍の空気の湿度が相対的に高い場合には、車両用窓ガラスの車室側の表面近傍の空気の湿度が相対的に低い場合と比較して、目標吸水率が高くなるように、目標吸水率を設定し、吸水膜の吸水率が目標吸水率以下になるまで乾燥制御を空調装置に実行させる。即ち、車両用窓ガラスの車室側の表面近傍の空気の湿度が高いために乾燥制御の実行時間が長くなることが予想される場合には、乾燥制御を終了させるための目標吸水率を高く設定することにより、乾燥制御終了までの時間が長くなることを防止できる。これにより、乾燥制御により窓ガラスの曇りを防止しつつ、外気を導入する時間を短くすることができる。
【0009】
本発明において、好ましくは、車両用窓ガラスの車室側の表面近傍の空気の湿度は相対湿度である。
【0010】
このように構成された本発明によれば、車両用窓ガラスの車室側の表面近傍の空気の相対湿度に基づいて目標吸水率を設定するので、車両用窓ガラスに向かって吹き出される空気の乾燥能力を適切に反映して目標吸水率を設定することができ、乾燥制御による窓ガラスの曇り防止と、外気を導入する時間の短縮とを確実に両立することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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