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公開番号2025110111
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-28
出願番号2024003850
出願日2024-01-15
発明の名称加速度センサの出力値補正装置、加速度センサの出力値補正方法、車両用灯具の光軸制御装置、車両用灯具システム
出願人スタンレー電気株式会社
代理人弁理士法人むつきパートナーズ
主分類B60Q 1/115 20060101AFI20250718BHJP(車両一般)
要約【課題】簡素な構成にて加速度センサの出力値のオフセットを補正すること。
【解決手段】コントローラとメモリを含み、メモリは、加速度センサの静止中の複数のタイミングにて加速度センサから取得された第1加速度と第2加速度の対のデータ群を格納しており、コントローラは、加速度センサから第1加速度と第2加速度の対である第1データを取得し、メモリに格納されたデータ群から、第1データと第2加速度の大きさが実質的に同一であって第1加速度の符号が逆である第2データを抽出し、第1データの第1加速度と第2データの第1加速度の中間値を求め、中間値を補正値として用いて加速度センサから出力される第1加速度の値を補正する、加速度センサの出力値補正装置である。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
直交する第1軸及び第2軸の各々に対応する加速度を検出可能な加速度センサから出力される前記加速度を補正するための装置であって、
コントローラと、
前記コントローラに接続されるメモリと、
を含み、
前記メモリは、前記加速度センサの静止中の複数のタイミングにて前記加速度センサから取得された前記加速度であって前記第1軸に対応する第1加速度と前記第2軸に対応する第2加速度の対のデータ群を格納しており、
前記コントローラは、
前記加速度センサから前記第1加速度と前記第2加速度の対である第1データを取得し、
前記メモリに格納された前記データ群から、前記第1データと前記第2加速度の大きさが実質的に同一であって前記第1加速度の符号が逆である第2データを抽出し、
前記第1データの前記第1加速度と前記第2データの前記第1加速度の中間値を求め、
前記中間値を補正値として用いて前記加速度センサから出力される前記第1加速度の値を補正する、
加速度センサの出力値補正装置。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
直交する第1軸及び第2軸の各々に対応する加速度を検出可能な加速度センサから出力される前記加速度を補正するための装置であって、
コントローラと、
前記コントローラに接続されるメモリと、
を含み、
前記メモリは、前記加速度センサの静止中の複数のタイミングにて前記加速度センサから取得された前記加速度であって前記第1軸に対応する第1加速度と前記第2軸に対応する第2加速度の対のデータ群を格納しており、
前記コントローラは、
前記メモリに格納された前記データ群から、前記第2加速度の大きさが実質的に同一であって前記第1加速度の符号が互いに逆である第1データ及び第2データを抽出し、
前記第1データの前記第1加速度と前記第2データの前記第1加速度の中間値を求め、
前記中間値を補正値として用いて前記加速度センサから出力される前記第1加速度の値を補正する、
加速度センサの出力値補正装置。
【請求項3】
前記コントローラは、前記補正値を前記メモリに格納する、
請求項1又は2に記載の加速度センサの出力値補正装置。
【請求項4】
前記コントローラは、前記補正値が新たに得られた場合に前記メモリに格納される当該補正値を更新する、
請求項1又は2に記載の加速度センサの出力値補正装置。
【請求項5】
前記加速度センサは、移動体に設置されるものであって、前記第1軸が前記移動体に傾きのない状態における鉛直方向と直交する方向に対応づけて配置され、前記第2軸が前記鉛直方向に対応づけて配置されている、
請求項1又は2に記載の加速度センサの出力値補正装置。
【請求項6】
前記移動体が車両である、
請求項1又は2に記載の加速度センサの出力値補正装置。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の加速度センサの出力値補正装置と、
加速度センサと、
前記出力値補正装置によって補正された前記加速度センサの加速度を用いて車両用灯具の光軸を可変に設定する光軸制御部と、
を含む、車両用灯具の光軸制御装置。
【請求項8】
請求項7に記載の光軸制御装置と、
当該光軸制御装置によって前記光軸が設定される車両用灯具と、
を含む、車両用灯具システム。
【請求項9】
直交する第1軸及び第2軸の各々に対応する加速度を検出可能な加速度センサから出力される前記加速度を補正するために、コントローラ及びメモリを用いて実行される方法であって、
前記メモリは、前記加速度センサの静止中の複数のタイミングにて前記加速度センサから取得された前記加速度であって前記第1軸に対応する第1加速度と前記第2軸に対応する第2加速度の対のデータ群を格納しており、
前記コントローラは、
前記加速度センサから前記第1加速度と前記第2加速度の対である第1データを取得すること、
前記メモリに格納された前記データ群から、前記第1データと前記第2加速度の大きさが同じであって前記第1加速度の符号が逆である第2データを抽出すること、
前記第1データの前記第1加速度と前記第2データの前記第1加速度の中間値を求めること、及び、
前記中間値を補正値として用いて前記加速度センサから出力される前記第1加速度の値を補正すること、
を実行する、加速度センサの出力値補正方法。
【請求項10】
直交する第1軸及び第2軸の各々に対応する加速度を検出可能な加速度センサから出力される前記加速度を補正するために、コントローラ及びメモリを用いて実行される方法であって、
前記メモリは、前記加速度センサの静止中の複数のタイミングにて前記加速度センサから取得された前記加速度であって前記第1軸に対応する第1加速度と前記第2軸に対応する第2加速度の対のデータ群を格納しており、
前記コントローラは、
前記メモリに格納された前記データ群から、前記第2加速度の大きさが同じであって前記第1加速度の符号が互いに逆である第1データ及び第2データを抽出すること、
前記第1データの前記第1加速度と前記第2データの前記第1加速度の中間値を求めること、
前記中間値を補正値として用いて前記加速度センサから出力される前記第1加速度の値を補正すること、
を実行する、加速度センサの出力値補正方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、加速度センサの出力値補正装置、加速度センサの出力値補正方法、車両用灯具の光軸制御装置、車両用灯具システムに関する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
特許第6873347号公報(特許文献1)には、車両の停止中における対水平面傾斜角度の変化量の積算による第1対路面傾斜角度を計測するとともに、車両の走行中における上下方向に対する加速度の変化量と前後方向に対する加速度の変化量との比に基づく第2対路面傾斜角度を計測し、第1対路面傾斜角度に対応する第1軸及び第2対路面傾斜角度に対応する第2軸を有する直交座標系における回帰直線を導出し、その回帰直線のオフセット量をキャンセルするように第1対路面傾斜角度を補正する、光軸制御装置が記載されている。
【0003】
上記の先行技術では、回帰直線を得るためのデータ蓄積に比較的長い時間を要するという点や、回帰直線を得る際の演算にハードウェアやソフトウェアのリソースを多く消費するという点で改良の余地があると考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6873347号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示に係る具体的態様は、簡素な構成にて加速度センサの出力値を補正し得る技術を提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1]本開示に係る一態様の加速度センサの出力値補正装置は、
直交する第1軸及び第2軸の各々に対応する加速度を検出可能な加速度センサから出力される前記加速度を補正するための装置であって、
コントローラと、
前記コントローラに接続されるメモリと、
を含み、
前記メモリは、前記加速度センサの静止中の複数のタイミングにて前記加速度センサから取得された前記加速度であって前記第1軸に対応する第1加速度と前記第2軸に対応する第2加速度の対のデータ群を格納しており、
前記コントローラは、
前記加速度センサから前記第1加速度と前記第2加速度の対である第1データを取得し、
前記メモリに格納された前記データ群から、前記第1データと前記第2加速度の大きさが実質的に同一であって前記第1加速度の符号が逆である第2データを抽出し、
前記第1データの前記第1加速度と前記第2データの前記第1加速度の中間値を求め、
前記中間値を補正値として用いて前記加速度センサから出力される前記第1加速度の値を補正する、
加速度センサの出力値補正装置である。
[2]本開示に係る一態様の加速度センサの出力値補正装置は、
直交する第1軸及び第2軸の各々に対応する加速度を検出可能な加速度センサから出力される前記加速度を補正するための装置であって、
コントローラと、
前記コントローラに接続されるメモリと、
を含み、
前記メモリは、前記加速度センサの静止中の複数のタイミングにて前記加速度センサから取得された前記加速度であって前記第1軸に対応する第1加速度と前記第2軸に対応する第2加速度の対のデータ群を格納しており、
前記コントローラは、
前記メモリに格納された前記データ群から、前記第2加速度の大きさが実質的に同一であって前記第1加速度の符号が互いに逆である第1データ及び第2データを抽出し、
前記第1データの前記第1加速度と前記第2データの前記第1加速度の中間値を求め、
前記中間値を補正値として用いて前記加速度センサから出力される前記第1加速度の値を補正する、
加速度センサの出力値補正装置である。
[3]本開示に係る一態様の車両用灯具の光軸制御装置は、
前記1又は2に記載の加速度センサの出力値補正装置と、
加速度センサと、
前記出力値補正装置によって補正された前記加速度センサの加速度を用いて車両用灯具の光軸を可変に設定する光軸制御部と、
を含む、車両用灯具の光軸制御装置である。
[4]本開示に係る一態様の車両用灯具システムは、
前記3に記載の光軸制御装置と、
当該光軸制御装置によって前記光軸が設定される車両用灯具と、
を含む、車両用灯具システムである。
[5]本開示に係る一態様の加速度センサの出力値補正方法は、
直交する第1軸及び第2軸の各々に対応する加速度を検出可能な加速度センサから出力される前記加速度を補正するために、コントローラ及びメモリを用いて実行される方法であって、
前記メモリは、前記加速度センサの静止中の複数のタイミングにて前記加速度センサから取得された前記加速度であって前記第1軸に対応する第1加速度と前記第2軸に対応する第2加速度の対のデータ群を格納しており、
前記コントローラは、
前記加速度センサから前記第1加速度と前記第2加速度の対である第1データを取得すること、
前記メモリに格納された前記データ群から、前記第1データと前記第2加速度の大きさが同じであって前記第1加速度の符号が逆である第2データを抽出すること、
前記第1データの前記第1加速度と前記第2データの前記第1加速度の中間値を求めること、及び、
前記中間値を補正値として用いて前記加速度センサから出力される前記第1加速度の値を補正すること、
を実行する、加速度センサの出力値補正方法である。
[6]本開示に係る一態様の加速度センサの出力値補正方法は、
直交する第1軸及び第2軸の各々に対応する加速度を検出可能な加速度センサから出力される前記加速度を補正するために、コントローラ及びメモリを用いて実行される方法であって、
前記メモリは、前記加速度センサの静止中の複数のタイミングにて前記加速度センサから取得された前記加速度であって前記第1軸に対応する第1加速度と前記第2軸に対応する第2加速度の対のデータ群を格納しており、
前記コントローラは、
前記メモリに格納された前記データ群から、前記第2加速度の大きさが同じであって前記第1加速度の符号が互いに逆である第1データ及び第2データを抽出すること、
前記第1データの前記第1加速度と前記第2データの前記第1加速度の中間値を求めること、
前記中間値を補正値として用いて前記加速度センサから出力される前記第1加速度の値を補正すること、
を実行する、加速度センサの出力値補正方法である。
【0007】
上記構成によれば、簡素な構成にて加速度センサの出力値を補正し得る技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1(A)は、一実施形態の車両用灯具システムの構成を示す図である。図1(B)は、コンピュータシステムの構成例を示す図である。
図2は、前照灯の構成例を模式的に示す図である。
図3は、原点の移動が生じていない理想状態での加速度センサの検出状態を示す図である。
図4は、原点の移動が生じている状態での加速度センサの検出状態を示す図である。
図5は、車両用灯具システムの動作手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1(A)は、一実施形態の車両用灯具システムの構成を示す図である。図示の車両用灯具システムは、移動体の一例としての車両に搭載されるものであり、光軸制御装置1と、この光軸制御装置1に接続された前照灯2を含んで構成されている。光軸制御装置1には、車両に備わった車速センサ(図示せず)によって検出される車速を示す情報(車速情報3)が入力される。
【0010】
光軸制御装置1は、前照灯2による照射光の照射状態や光軸を可変に設定する制御を行うものであり、停車検出部10、加速度センサ11、コントローラ12、記憶部13を含んで構成されている。コントローラ12は、停車検出部10、加速度センサ11、記憶部13のそれぞれと接続されている。なお、本実施形態では、少なくともコントローラ12と記憶部13を含んで「加速度センサの出力値補正装置」が構成されている。
(【0011】以降は省略されています)

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