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公開番号
2025110958
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-30
出願番号
2024005045
出願日
2024-01-17
発明の名称
柿渋とその他色材を二種類以上掛け合わせた染色表現
出願人
個人
代理人
主分類
D06P
5/00 20060101AFI20250723BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約
【課題】柿渋とその他色材を二種類以上掛け合わせ、様々な色味と図案を活かした新しい染色表現を提供する。
【解決手段】天然繊維の布地に、柿渋に増粘剤を加えて捺染に適した粘度にした「柿渋糊」と、前記の柿渋糊に各種天然顔料/天然染料を加えて調合した「柿渋色糊」を用いてスクリーン捺染を行う。その後、天然顔料を加えた柿渋色糊は100度の飽和蒸気で60分間蒸すことでカキタンニンの凝縮を促し、繊維をコーティングする皮膜を強固なものにした後に洗浄を行なって完成とする。天然染料を加えた柿渋色糊は、捺染に適した粘度の糊材に各種媒染液を加えた「媒染糊」を別途調合し、それらを「シゴキ染め」の技法を用いて先に捺染した柿渋色糊の上から重ねて捺染する、後媒染技法を用いる。乾燥後、100度の飽和蒸気で30分間蒸し、洗浄を行なって完成とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
天然繊維製品に、柿渋とその他色材を調合した柿渋色糊を用いてスクリーン捺染を行う。前記の色材が天然顔料であればそのまま蒸して固着し、色材が天然染料であれば、乾燥後に金属イオンを含有する媒染剤を調合した媒染糊をシゴキ染めの方法で重ねて捺染し、後媒染を行う。その後100度の飽和蒸気で蒸し、洗浄を行うことで、柿渋に含まれるカキタンニンが凝縮して繊維がコーティングされ、皮膜のような質感が生じることを特徴とする、スクリーン捺染による柿渋の模様染方法。
続きを表示(約 300 文字)
【請求項2】
請求項1の天然染料を掛け合わせた柿渋色糊は、柿渋にエマルジョン系の増粘剤を加えて調合する柿渋糊に天然染液を加えたものを用いることを特徴とする、スクリーン捺染による柿渋の模様染方法。
【請求項3】
請求項1の媒染糊は、糊材に金属イオンを含有する媒染液を調合する媒染糊を用いることを特徴とする、スクリーン捺染による柿渋の模様染方法。
【請求項4】
請求項1の後媒染は、すべての柿渋糊・天然染液を掛け合わせた柿渋色糊を捺染・乾燥した後に、シゴキ染めの方法で色糊の上から媒染糊を重ねて捺染することを特徴とする、スクリーン捺染による柿渋の模様染方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
天然繊維に、柿渋とその他色材を調合した柿渋色糊を用いてスクリーン捺染を行い、掛け合わせる色材が顔料の場合は乾燥後に蒸し固着、天然染料の場合は乾燥後に媒染糊をシゴキ染めの方法で重ねて捺染する後媒染固着の方法を用いる。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
浸染や引き染めの技術を用いた柿渋染めはこれまでにも行われている。
【0003】
天然染液用に開発された捺染用元糊に各種天然染液と媒染液を同時に調合し、各一種類の天然染料を用いた捺染を可能にする方法は確認されている。柿渋に増粘剤を加えて粘度を持たせた柿渋糊を作成し、そこに直接(柿渋以外の)天然染液を加え、更に発色・固着を促すための媒染液を加えると、糊自体が分離してしまい、捺染の条件を満たすものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-162930号
特開2008-127721号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
柿渋は古くから日本を含むアジアの広い生活文化において欠かせない染材として広く一般に親しまれてきた。しかし近年では化学製品の普及により、柿渋染めの文化は衰退の一途を辿っている。柿渋はその渋い色味から中高年に好まれる傾向があるが、若年層では柿渋の存在すら知らない人が多く見られるのが現状である。従来の柿渋染めは浸染か刷毛染めが主であり、「柿渋=茶色・渋い風合い」というイメージがつきものであった。本発明ではこの固定概念を脱却し、新たな柿渋愛好家の層を増やすため、「柿渋=古くて新しい、渋くてポップ(親しみやすい)」というイメージを新たに更新する。
柿渋を主軸としながら、様々な色味と図案を活かした新しい表現方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明においては、柿渋に増粘剤を加えて捺染に適した粘度にした「柿渋糊」と、前記の柿渋糊に各種天然顔料/天然染料を加えて調合した「柿渋色糊」を用いる。前記の柿渋糊・柿渋色糊を布地に捺染・乾燥させる。その後、天然顔料を加えた柿渋色糊は100度の飽和蒸気で60分間蒸すことでカキタンニンの凝縮を促し、繊維をコーティングする皮膜を強固なものにした後に、洗浄を行なって完成とする。天然染料を加えた柿渋色糊は、捺染に適した粘度の糊材に各種媒染液を加えた「媒染糊」を別途調合し、それらを「シゴキ染め」の技法を用いて先に捺染した柿渋色糊の上から重ねて捺染する、後媒染技法を用いる。媒染後、100度の飽和蒸気で30分間蒸し、洗浄を行なって完成とする。
【発明の効果】
【0007】
従来の柿渋を用いた浸染や引き染めの方法では、職人の手間やコストが高くつき量産化は難しいとされており、かつ「柿渋=茶色・渋い風合い」というイメージから逸脱するものではなかった。この発明に係る「柿渋色糊」と「シゴキ媒染」を用いたスクリーン捺染による柿渋の模様染め方法を用いれば、従来単色でしか用いられてこなかった柿渋染めに色味の幅を持たせるとともに、模様染めにより幅広い造形表現が可能となる。そしてスクリーン捺染により量産化が可能となり、各種繊維に関わる業界の新商品として提供することができると共に、環境負荷が少なく持続可能な色材である柿渋を用いた新しい染色の可能性を提示することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
使用する布地は、天然繊維の綿オックス布(中厚)を用いる。使用する柿渋色糊は全部で6種類あり、天然顔料のものを小文字の英数字、天然染料のものを大文字の英数字で表記する。
天然顔料を含有する柿渋色糊a-dは捺染後、100度の飽和蒸気で60分間蒸し、洗浄を行う。
天然染料を含有する柿渋色糊A・Bは捺染後、シゴキ染め用の型を用いて、媒染糊1-3を柿渋色糊A・Bの上からそれぞれ重ねて捺染し、その後100度の飽和蒸気で30分間蒸し、洗浄を行う。
柿渋糊と各種柿渋色糊に配合する材料は表1、各種媒染糊に配合する材料は表2、柿渋糊と各種柿渋色糊の完成時に類似する色名は表3に記す通りである。
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