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公開番号2025111112
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-30
出願番号2024005302
出願日2024-01-17
発明の名称放射線治療支援装置及び放射線治療支援方法
出願人株式会社日立製作所,国立大学法人北海道大学
代理人弁理士法人ウィルフォート国際特許事務所
主分類A61N 5/10 20060101AFI20250723BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】患者の個人差を考慮した適切な放射線治療を行うことが可能な放射線治療支援装置及び放射線治療支援方法を提供する。
【解決手段】演算処理装置201は、ALC予測シミュレータ210から出力された第2の特徴量の時間推移に基づいて合格と判定された3次元線量分布が前記被検者の体内に形成されるように実行された放射線治療を行っている期間の互いに異なる複数の時点で測定された複数の第2の特徴量の実測値に基づいて、ALC予測シミュレータ210の内部パラメータを調整する。演算処理装置201は、内部パラメータを調整したALC予測シミュレータ210を実行し、当該シミュレータから出力された時間推移を表示し、操作者からの操作に従って第1の特徴量の目標値を調整する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
被検者に放射線を照射する放射線治療を支援する放射線治療支援装置であって、
記録部と制御部とを有し、
前記記録部は、放射線の照射によって前記被検者の体内に形成される3次元線量分布の特徴を表す第1の特徴量の目標値を入力として前記被検者の予後を判断するための第2の特徴量の時間推移を予測して出力するシミュレータを格納し、
前記制御部は、
前記時間推移に基づいて合格と判定された前記3次元線量分布が前記被検者の体内に形成されるように実行された前記放射線治療を行っている期間の互いに異なる複数の時点で測定された複数の前記第2の特徴量の実測値に基づいて、前記シミュレータの内部パラメータを調整し、
前記内部パラメータを調整した前記シミュレータを実行し、当該シミュレータから出力された前記時間推移を表示し、
操作者からの操作に従って前記3次元線量分布を調整する、放射線治療支援装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記制御部は、前記時間推移が前記実測値を再現するように前記内部パラメータを調整する、請求項1に記載の放射線治療支援装置。
【請求項3】
前記第1の特徴量は、放射線被ばくによって血中リンパ球数に影響を与える部位であるリンパ球関連リスク臓器の線量体積ヒストグラムに基づく線量指標である、請求項1に記載の放射線治療支援装置。
【請求項4】
前記第2の特徴量は、血中リンパ球数である、請求項1に記載の放射線治療支援装置。
【請求項5】
前記内部パラメータは、リンパ球の放射線感受性及び回復率を含む、請求項1に記載の放射線治療支援装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記時間推移が予め定めらえた基準条件を満たすか否かを示す情報をさらに表示する、請求項1に記載の放射線治療支援装置。
【請求項7】
前記第2の特徴量は、血中リンパ球数である
前記基準条件は、前記時間推移において、前記血中リンパ球数が所定の閾値未満となる期間が基準値を超えないことである、請求項6に記載の放射線治療支援装置。
【請求項8】
前記3次元線量分布は、前記放射線治療の治療計画にて規定される、請求項1に記載の放射線治療支援装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記3次元線量分布の目標となる目的関数を最適化することで前記治療計画を生成し、
前記目的関数は、前記第2の特徴量が所定の基準から逸脱する期間が長いほど、最適値から外れる方向に増大するペナルティ項を含む、請求項8に記載の放射線治療支援装置。
【請求項10】
被検者に放射線を照射する放射線治療を支援する放射線治療支援装置による放射線治療支援方法であって、
放射線の照射によって前記被検者の体内に形成される3次元線量分布の特徴を表す第1の特徴量の目標値を入力として前記被検者の予後を判断するための第2の特徴量の時間推移を予測して出力するシミュレータを格納し、
前記時間推移に基づいて合格と判定された前記3次元線量分布が前記被検者の体内に形成されるように実行された前記放射線治療を行っている期間の互いに異なる複数の時点で測定された複数の前記第2の特徴量の実測値に基づいて、前記シミュレータの内部パラメータを調整し、
前記内部パラメータを調整した前記シミュレータを実行し、当該シミュレータから出力された前記時間推移を表示し、
操作者からの操作に従って前記3次元線量分布を調整する、放射線治療支援方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、放射線治療支援装置及び放射線治療支援方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
放射線治療では、高い放射線感受性を備える細胞などに関する特徴量の時間推移が患者の予後に影響を与える可能性がある。例えば、細胞性免疫に関わるキラーT細胞及びヘルパーT細胞などを含むリンパ球は、人体の免疫システムを担う細胞であり、高い放射線感受性を備えることで知られている。放射線治療を受けた患者群のうち、血中リンパ球数(Absolute Lymphocyte Count:ALC)の減少が少ない群は、予後が良好となる可能性が報告されている(非特許文献1参照)。
【0003】
上記の研究結果は、ALCの減少を抑制するように放射線治療の治療計画を立案することで、放射線治療の治療効果が向上する可能性を示唆している。
【0004】
これに対して特許文献1には、放射線被ばくによってALCに影響を与える部位をリンパ球関連リスク臓器(Lymphocyte-Related Organ At Risk:LOAR)とし、他の一般的なリスク臓器(organ at risk:OAR)と同様に線量制約を与えることで、ALCの減少を抑制する治療計画法が開示されている。
【0005】
また、非特許文献2には、治療計画によって得られたLOARの線量指標(例えば、線量体積ヒストグラム(Dose-Volume Histogram:DVH)など)を入力として、ALCの増減を予測するシミュレーション法が開示されている。このようなシミュレーション法は、LOARへの適切な線量制約を決定するのに有用となる。非特許文献2に記載の技術では、数十人分の治療実績から得られたALCの実測値に基づいて、ALCの時間推移が平均的に再現されるように、シミュレーションの内部パラメータが調整される。内部パラメータには、リンパ球の放射線感受性及び時間当たりの回復量が含まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
米国2023/0094681号明細書 非特許文献
【0007】
Cho Y, et al., Lymphocyte dynamics during and after chemo-radiation correlate to dose and outcome in stage III NSCLC patients undergoing maintenance immunotherapy. Radiother Oncol. 2022 Mar;168:1-7.
Jin JY, Mereniuk, et at., A framework for modeling radiation induced lymphopenia in radiotherapy. Radiother Oncol. 2020 Mar;144:105-113.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
リンパ球の放射線感受性及び時間当たりの回復量には、個人差がある。しかしながら、非特許文献2に記載の技術では、この個人差については考慮されていないため、ALCの増減を正確に予測できないことがある。このため、個々の患者にとって適切なLOARへの線量制約やそれを考慮した治療計画などを求めることが難しく、患者の個人差を考慮した適切な放射線治療を行うことが難しい。
【0009】
本開示の目的は、患者の個人差を考慮した適切な放射線治療を行うことが可能な放射線治療支援装置及び放射線治療支援方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の一態様に従う放射線治療支援装置は、被検者に放射線を照射する放射線治療を支援する放射線治療支援装置であって、記録部と制御部とを有し、前記記録部は、放射線の照射によって前記被検者の体内に形成される3次元線量分布の特徴を表す第1の特徴量の目標値を入力として前記被検者の予後を判断するための第2の特徴量の時間推移を予測して出力するシミュレータを格納し、前記制御部は、前記時間推移に基づいて合格と判定された前記3次元線量分布が前記被検者の体内に形成されるように実行された前記放射線治療を行っている期間の互いに異なる複数の時点で測定された複数の前記第2の特徴量の実測値に基づいて、前記シミュレータの内部パラメータを調整し、前記内部パラメータを調整した前記シミュレータを実行し、当該シミュレータから出力された前記時間推移を表示し、操作者からの操作に従って前記3次元線量分布を調整する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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