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公開番号2025109031
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-24
出願番号2024002679
出願日2024-01-11
発明の名称補修指示装置および補修指示方法
出願人株式会社日立製作所
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類C25D 21/12 20060101AFI20250716BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】補修対象品に対する適切なめっきを指示する。
【解決手段】補修対象品20における被補修箇所21の形状を計測することによって、付加目標形状SPを決定する形状計測部10と、被補修箇所21に適用するめっき用のゲル材102と電極103とを仮定して、被補修箇所21における電流分布を算出する電流分布予測部11と、付加目標形状SPと、電流分布に基づいて、ゲル材102および電極103の形状、位置を決定する補修設計部12、補修設置位置指示部13と、ゲル材102および電極103の形状と、ゲル材102および電極103の位置と、電流値PIと、通電時間PTと、を含むめっき施工条件SAを出力する出力部150と、を補修指示装置1に設けた。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
補修対象品における被補修箇所の形状を計測することによって、前記被補修箇所に付加するめっきの目標形状である付加目標形状を決定する形状計測部と、
前記被補修箇所に適用するめっき用のゲル材と電極とを仮定して、仮定した前記電極と前記被補修箇所の各部との間における距離と、仮定した前記ゲル材の体積抵抗率と、に基づき前記被補修箇所における電流分布を算出する電流分布予測部と、
前記付加目標形状と、前記電流分布に基づいて、前記ゲル材および前記電極の形状を決定する補修設計部と、
前記付加目標形状と、前記電流分布に基づいて、前記ゲル材および前記電極の位置を決定する補修設置位置指示部と、
前記付加目標形状と、算出した前記電流分布と、に基づき、前記電極を介して前記被補修箇所に供給する電流の電流値および通電時間を決定する補修条件指示部と、
前記ゲル材および前記電極の形状と、前記ゲル材および前記電極の位置と、前記電流値と、前記通電時間と、を含むめっき施工条件を出力する出力部と、を備える
ことを特徴とする補修指示装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記電流分布予測部は、前記被補修箇所、前記ゲル材、前記電極、および前記電流分布の組合せに対応するレコードを複数記憶する電気化学データベースに基づいて、前記被補修箇所における電流分布を算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の補修指示装置。
【請求項3】
前記補修設計部は、
前記ゲル材の強度と、前記ゲル材のせん断強度と、に基づいて、前記ゲル材の形状を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の補修指示装置。
【請求項4】
前記補修設計部は、
前記被補修箇所に対する前記ゲル材の密着性および前記電極に対する前記ゲル材の密着性に基づいて前記ゲル材の形状を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の補修指示装置。
【請求項5】
前記ゲル材および前記電極はそれぞれ複数設けられるものであり、
前記補修設置位置指示部は、複数の前記ゲル材および複数の前記電極の位置を、相互に干渉が生じないように決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の補修指示装置。
【請求項6】
前記形状計測部は、前記補修対象品に求められる機能要件または耐久性に応じて、内部に空隙を含む前記付加目標形状を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の補修指示装置。
【請求項7】
前記補修条件指示部は、めっき処理中に前記ゲル材から放出されるガスを逃がし、または、前記ゲル材を冷却するために、または熱を逃がすように、前記ゲル材を動かす追加作業指示を出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の補修指示装置。
【請求項8】
前記被補修箇所は、前記補修対象品の表面に生じた凹部であり、
前記形状計測部は、前記被補修箇所をめっきで埋めることにより、前記補修対象品の前記表面を平滑化するように前記付加目標形状を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の補修指示装置。
【請求項9】
前記補修設計部および前記補修設置位置指示部は、前記ゲル材における電流の分布が、一様化するように、前記ゲル材および前記電極の形状および位置を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の補修指示装置。
【請求項10】
前記ゲル材および前記電極は、それぞれ複数設けられるものであり、
前記補修設置位置指示部は、前記被補修箇所の所定箇所に電流を集中させるために、段階毎に異なる前記ゲル材および前記電極を配置するように、複数段階のプロセスを決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の補修指示装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、補修指示装置および補修指示方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
本技術分野の背景技術として、下記特許文献1,2には、ゲルめっきに関する技術が記載されている。これら文献の記述は本願明細書の一部として包含される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-145502号公報
特開2013-2390号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した技術において、補修対象品にめっきを施工する各種装置に対して適切な補修用ゲルや電極の位置を適正化する等、補修対象品に対する一層適切なめっきを指示したいという要望がある。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、補修対象品に対する適切なめっきを指示できる補修指示装置および補修指示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため本発明の補修指示装置は、補修対象品における被補修箇所の形状を計測することによって、前記被補修箇所に付加するめっきの目標形状である付加目標形状を決定する形状計測部と、前記被補修箇所に適用するめっき用のゲル材と電極とを仮定して、仮定した前記電極と前記被補修箇所の各部との間における距離と、仮定した前記ゲル材の体積抵抗率と、に基づき前記被補修箇所における電流分布を算出する電流分布予測部と、前記付加目標形状と、前記電流分布に基づいて、前記ゲル材および前記電極の形状を決定する補修設計部と、前記付加目標形状と、前記電流分布に基づいて、前記ゲル材および前記電極の位置を決定する補修設置位置指示部と、前記付加目標形状と、算出した前記電流分布と、に基づき、前記電極を介して前記被補修箇所に供給する電流の電流値および通電時間を決定する補修条件指示部と、前記ゲル材および前記電極の形状と、前記ゲル材および前記電極の位置と、前記電流値と、前記通電時間と、を含むめっき施工条件を出力する出力部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、補修対象品に対する適切なめっきを指示できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
第1実施形態によるめっき補修システムのブロック図である。
第1実施形態における補修対象品等の模式的側面図である。
補修条件指示部の動作を示す模式図である。
第1実施形態の補修指示装置によって実行される補修指示ルーチンのフローチャートである。
受付部に表示される補修可否入力画面の例を示す図である。
第2実施形態における補修対象品等の模式的側面図である。
第2実施形態における補修対象品等の他の模式的側面図である。
第2実施形態における補修対象品の補修途中の模式的側面図である。
第2実施形態の補修指示装置によって実行される補修指示ルーチンのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[実施形態の概要]
環境課題や資源確保に向け、廃棄物削減や省資源化を目的とした産業製品の長寿命化や補修技術による製品再生が望まれている。特に金属製品では、摩耗や変形、腐食などで局所的な欠損が発生した場合には、補修が必要となることが多い。補修には、金属を溶解させ、損傷部を埋める肉盛や、めっきによる補修などが採用される。肉盛は広く用いられているが、特に精密な寸法が求められる部位では、熱による変形を考慮する必要があり、その補正に作業工数がかかってしまう可能性がある。
【0009】
一方でめっきは、めっき液への浸漬時間や、電流の印加条件や印加時間によって補修量が調整でき、また施工温度も低いことから、熱変形を気にすることなく精密部位の補修が可能である。一方で、局所的な補修をするためには対象部位をマスクし、めっきを施工し、しかる後にマスクを除去するという手順が必要であり、工数的には望ましくない。
【0010】
そのため、マスクの使用頻度を抑制できるめっき技術が望まれており、ゲルめっきはこの課題の解決策となりえる。
ゲルめっきは、めっき成分を含むゲルと、ゲルに電流を流すための電極と、電極に電流を流すための電源と、を用いてめっきを施工する技術である。すなわち、被補修箇所の形状に追従し、作業中にさほど変形しない一定の硬さを持つゲルを、被補修箇所に貼り付けることで、マスクすることなくめっき範囲を制限することができる。また、ゲルの中に含まれるめっき成分量や、ゲルの厚みによってめっき量を制限することで、補修量を調整できる。また、電流を流してめっきを施工する場合には、ゲルの厚みによって抵抗成分を増加させ、めっき速度を調整することで補修速度や補修量を調整することが可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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