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公開番号
2025111368
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-30
出願番号
2024174577
出願日
2024-10-03
発明の名称
受信信号の異常の検出方法および検出装置、並びに、受信信号の異常の検出方法および検出装置を用いた船舶システム
出願人
日本無線株式会社
代理人
個人
主分類
G01S
19/20 20100101AFI20250723BHJP(測定;試験)
要約
【課題】行路差に微小なばらつきやオフセットが生じた場合でも誤判定を抑制し、異常なGNSS信号を精度よく且つ漏れなく検出する。
【解決手段】行路差判定部52は、複数のGNSS衛星から複数のGNSSアンテナ3A、3B、3Cに送信されたGNSS信号を行路の差を表す行路差指標と、第1の行路差閾値とを比較し、比較結果に基づいてGNSS信号の到来方向が正常であるか否かを判定する行路差の判定処理を所定の周期で実行し、直前の周期に実行された判定処理においてGNSS衛星の少なくとも1つがGNSS信号の到来方向が正常ではないと判定された場合は、全ての衛星について、第1の行路差閾値よりも、到来方向が正常ではないと判定されやすくなるように設定された第2の行路差閾値を用いて次の周期の行路差の判定処理を実行する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の衛星から送信されるGNSS信号を複数のアンテナを介して受信し、前記GNSS信号を送信した前記衛星から前記複数のアンテナ各々までの行路の差を表す行路差指標と、所定の行路差閾値とを比較し、前記行路差指標と前記所定の行路差閾値との比較結果に基づいて前記GNSS信号の到来方向が正常であるか否かを判定する処理を所定の周期で実行し、
直前の周期に実行された前記判定において前記衛星の少なくとも1つが前記GNSS信号の到来方向が正常ではないと判定された場合は、全ての衛星について、前記所定の行路差閾値よりも、前記到来方向が正常ではないと判定されやすくなるように設定された第2の行路差閾値を用いて次の周期の前記判定を実行する、
ことを特徴とする受信信号の異常の検出方法。
続きを表示(約 2,300 文字)
【請求項2】
前記GNSS信号の到来方向が正常ではないと判定されている前記衛星の全てが、前記第2の行路差閾値を用いて前記GNSS信号の到来方向が正常であると判定された場合に、前記所定の行路差閾値を用いて次の周期の前記判定を実行する、
ことを特徴とする請求項1に記載の受信信号の異常の検出方法。
【請求項3】
前記衛星が属する前記衛星システムの種類ごとの前記行路差指標に基づいて前記GNSS信号の到来方向が正常であるか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の受信信号の異常の検出方法。
【請求項4】
正常でないと判定された衛星についての正常でない状態を所定の時間だけ維持する、
ことを特徴とする請求項1に記載の受信信号の異常の検出方法。
【請求項5】
複数の衛星について前記GNSS信号の前記到来方向が正常でないと判定されて正常でない状態が維持されているときに、前記GNSS信号の前記到来方向が正常であると判定された場合、あるいは、前記GNSS信号の前記到来方向が正常であると判定された状態が所定の時間経過した場合に、前記複数の衛星についての前記正常でない状態を解除する、
ことを特徴とする請求項1に記載の受信信号の異常の検出方法。
【請求項6】
正常でないと判定された衛星の数に応じて、前記正常でないと判定された前記衛星と周波数帯が異なる衛星の受信チャネル割り当て数を変化させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の受信信号の異常の検出方法。
【請求項7】
前記GNSS信号が正常であるか否かを判定する第一の判定処理を所定の周期で実行し、
前記第一の判定処理において前記GNSS信号の全てが正常であると判定された場合には、前記GNSS信号に基づいて算出された位置を出力し、
前記第一の判定処理において前記GNSS信号の一部又は全てが正常ではないと判定された場合には、前記第一の判定処理の処理時に正常であると判定されたGNSS信号のみに基づいて位置を算出できるか否かを判定する第二の判定処理を実行し、
前記第二の判定処理において位置を算出できると判定された場合には、前記第一の判定処理の処理時に正常であると判定されたGNSS信号のみに基づいて算出された位置を出力し、
前記第二の判定処理において位置を算出できないと判定された場合には、前記第一の判定処理の処理時以前に正常であると判定されたGNSS信号のみに基づいて算出された位置のうち直近の位置に、少なくとも加速度及び角速度を計測可能なセンサが計測した変化量を加えることによって推測した位置を出力するか、又は、位置が計測できないことを意味するメッセージを出力する、
ことを特徴とする請求項1に記載の受信信号の異常の検出方法。
【請求項8】
前記第二の判定処理において位置を算出できないと判定された場合には、前記GNSS信号に基づいて算出された位置と、前記第二の判定処理において推測した位置との差が所定の閾値以上であるか否かを判定する第三の判定処理を実行し、
前記第三の判定処理において前記差が前記所定の閾値以上であると判定された場合には、前記推測した位置を出力するか、又は、前記メッセージを出力し、
前記第三の判定処理において前記差が前記所定の閾値未満であると判定された場合には、前記GNSS信号に基づいて算出された位置を出力する、
ことを特徴とする請求項7に記載の受信信号の異常の検出方法。
【請求項9】
前記GNSS信号が正常であるか否かを判定する第一の判定処理を所定の周期で実行し、
前記第一の判定処理において前記GNSS信号の全てが正常であると判定された場合には、前記GNSS信号に基づいて算出された時刻を出力し、
前記第一の判定処理において前記GNSS信号の一部又は全てが正常ではないと判定された場合には、前記第一の判定処理の処理時に正常であると判定されたGNSS信号のみに基づいて時刻を算出できるか否かを判定する第二の判定処理を実行し、
前記第二の判定処理において時刻を算出できると判定された場合には、前記第一の判定処理の処理時に正常であると判定されたGNSS信号のみに基づいて算出された時刻を出力し、
前記第二の判定処理において時刻を算出できないと判定された場合には、前記第一の判定処理の処理時以前に正常であると判定されたGNSS信号のみに基づいて算出された時刻のうち直近の時刻に、内部時計が計測した経過時間を加えることによって推測した時刻を出力する、
ことを特徴とする請求項1に記載の受信信号の異常の検出方法。
【請求項10】
前記第二の判定処理において時刻を算出できないと判定された場合には、前記GNSS信号に基づいて算出された時刻と、前記第二の判定処理において推測した時刻との差が所定の閾値以上であるか否かを判定する第三の判定処理を実行し、
前記第三の判定処理において前記差が前記所定の閾値以上であると判定された場合には、前記推測した時刻を出力し、
前記第三の判定処理において前記差が前記所定の閾値未満であると判定された場合には、前記GNSS信号に基づいて算出された時刻を出力する、
ことを特徴とする請求項9に記載の受信信号の異常の検出方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、GNSS(Global Navigation Satellite System の略;全球測位衛星システム)における受信信号の異常を検出する技術に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
衛星から送信されたGNSS信号を用いて移動体の位置を計測するGPS(Global Positioning System)などのGNSSでは、衛星や地上局などの送信源から偽のGNSS信号を送信し、偽のGNSS信号を受信したGNSS受信装置に誤った位置を測位させる、という被害が発生している。このような被害を防ぐために、GNSS信号を送信した衛星の真偽を判定する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、複数の衛星から送信されるGNSS信号を複数のアンテナによって受信し、GNSS信号を送信した衛星から複数のアンテナ各々までの行路の差を表す行路差(GNSS信号の搬送波位相の差)が所定の行路差閾値以下である場合に、GNSS信号が異常であると判定する。すなわち、同じ送信元から複数の衛星になりすまして送信されたGNSS信号は行路差が一致するため、異常であると判定されたGNSS信号の送信元は、偽の衛星の疑いがあると判定することができる(以下、この技術を行路差一致検出ともいう)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4803862号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
行路差一致検出では、アンテナを介してGNSS信号を受信する複数の受信器間の時刻同期が不十分であったり、GNSS信号にマルチパスや雑音が発生していたり、あるいは各衛星の周回方向などの違いによって衛星ごとにGNSS信号のドップラー周波数が異なる場合などに、その影響を受けて行路差に微小なばらつきやオフセットが生じてしまうことがある。行路差一致検出は、所定周期で実行されるが、行路差に微小なばらつきやオフセットが生じると、直前の周期の判定において行路差が所定の行路差閾値以下(すなわち、行路差一致)であるとして行路差異常に分類された衛星が、次の周期の判定では行路差が微小なばらつきやオフセットによって所定の行路差閾値よりも大きくなり(すなわち、行路差不一致)、正常なGNSS信号であると誤判定される可能性がある。このような誤判定を抑制するには、行路差に生じる微小なばらつきやオフセットを予め考慮して行路差閾値を緩めればよいが(すなわち、大きな値に設定)、行路差閾値を緩めてしまうと、行路差に微小なばらつきやオフセットが生じていないときに誤判定が発生してしまう。
【0006】
また、行路差一致検出では、GNSSのある種類の衛星システム(例えば、GPS)において異常が検出された場合は、他の種類の衛星システム(例えば、GLONASS、Galileoなど)においても異常が検出される可能性が高い。そのため、行路差一致検出において、偽の衛星の疑いがあると判定された衛星に対する個別の対応だけでは、異常検出漏れが発生するおそれがある。
【0007】
そこでこの発明は、行路差に微小なばらつきやオフセットが生じた場合でも誤判定を抑制し、異常なGNSS信号を精度よく且つ漏れなく検出することが可能な受信信号の異常の検出方法および検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、この発明に係る受信信号の異常の検出方法は、複数の衛星から送信されるGNSS信号を複数のアンテナを介して受信し、前記GNSS信号を送信した前記衛星から前記複数のアンテナ各々までの行路の差を表す行路差指標と、所定の行路差閾値とを比較し、前記行路差指標と前記所定の行路差閾値との比較結果に基づいて前記GNSS信号の到来方向が正常であるか否かを判定する処理を所定の周期で実行し、直前の周期に実行された前記判定において前記衛星の少なくとも1つが前記GNSS信号の到来方向が正常ではないと判定された場合は、全ての衛星について、前記所定の行路差閾値よりも、前記到来方向が正常ではないと判定されやすくなるように設定された第2の行路差閾値を用いて次の周期の前記判定を実行する、ことを特徴とする。
【0009】
この発明に係る受信信号の異常の検出方法は、前記GNSS信号の到来方向が正常ではないと判定されている前記衛星の全てが、前記第2の行路差閾値を用いて前記GNSS信号の到来方向が正常であると判定された場合に、前記所定の行路差閾値を用いて次の周期の前記判定を実行する、ようにしてもよい。
【0010】
この発明に係る受信信号の異常の検出方法は、前記衛星が属する前記衛星システムの種類ごとの前記行路差指標に基づいて前記GNSS信号の到来方向が正常であるか否かを判定する、ようにしてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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