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公開番号
2025111872
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-31
出願番号
2024005759
出願日
2024-01-18
発明の名称
ヒートシール紙
出願人
日本製紙株式会社
代理人
弁理士法人お茶の水内外特許事務所
主分類
B32B
27/10 20060101AFI20250724BHJP(積層体)
要約
【課題】一方の最表面にPHBHを含むヒートシール層を有し、他方の面とのヒートシール性に優れたヒートシール紙を提供すること。
【解決手段】紙基材と、一方の最表面にPHBHを含むヒートシール層を有し、
他方の最表面にエチレン酢酸ビニル系共重合体またはポリエステル系樹脂を含む補助塗工層を有するヒートシール紙。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
紙基材と、一方の最表面にPHBHを含むヒートシール層を有し、
他方の最表面にエチレン酢酸ビニル系共重合体またはポリエステル系樹脂を含む補助塗工層を有することを特徴とするヒートシール紙。
続きを表示(約 580 文字)
【請求項2】
前記エチレン酢酸ビニル系共重合体のガラス転移温度が、-25℃以上20℃以下であることを特徴とする請求項1に記載のヒートシール紙。
【請求項3】
前記エチレン酢酸ビニル系共重合体のエチレンと酢酸ビニルとのモル比(エチレン:酢酸ビニル)が30:70~1:99であることを特徴とする請求項1に記載のヒートシール紙。
【請求項4】
180℃、0.2MPa(20.0N/cm
2
)、1秒におけるホットタック剥離距離が300mm未満であることを特徴とする請求項1に記載のヒートシール紙。
【請求項5】
160℃、0.2MPa(20.0N/cm
2
)、1秒の条件でヒートシールしたものを、剥離速度200mm/min、T型で剥離したときの剥離強度が6.0N/15mm以上であることを特徴とする請求項1に記載のヒートシール紙。
【請求項6】
0.2MPa(20.0N/cm
2
)、1秒の条件でヒートシールしたものを、剥離速度200mm/min、T型で剥離したときの材破臨界温度が150℃以下であることを特徴とする請求項1に記載のヒートシール紙。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかに記載のヒートシール紙を有する包装体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、PHBHを含むヒートシール層を有するヒートシール紙に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、プラスチックごみによる環境破壊を防ぐための動きが始まっており、プラスチック製使い捨て製品を、環境への負荷の小さな材料で代替することが求められている。プラスチックの代替材料としては、生分解性プラスチック、木材、紙等が挙げられる。
生分解性プラスチックとして、ポリ乳酸やポリカプロラクトン等の脂肪族ポリエステルが知られている。しかし、脂肪族ポリエステルは、温度が低いと生分解に時間がかかり、海洋などの自然環境での分解速度が遅いという問題がある。
【0003】
ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂は、好気性、嫌気性下での分解性に優れた、微生物産生の熱可塑性プラスチックであり、海洋中などの水中でも微生物により短期間で分解されるという特筆すべき性能を有している。そして、3-ヒドロキシブチレートと3-ヒドロキシヘキサノエートとの共重合体であるポリ(3-ヒドロキシブチレート-co-3-ヒドロキシヘキサノエート)(以下、PHBHともいう)が、その生分解性、樹脂物性等の点から注目されている。
【0004】
特許文献1には、紙基材の少なくとも一方の面上に、PHBHと接着剤を含有する塗工層を有し、塗工層中のPHBHと接着剤の固形分質量比が、99.9/0.1~60.0/40.0である、塗工欠陥の少ない塗工紙が提案され、ヒートシール紙、耐水紙、耐油紙等として利用可能であることが記載されている。
特許文献2には、紙基材の少なくとも一方の面上に、PHBHを主成分とするフィルムからなるヒートシール層がアンカー層を介して貼合されており、アンカー層がガラス転移温度が-25~46℃であるポリエステル系樹脂を含む塗工層である、密着性に優れたヒートシール紙が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2021/256381号
特許第7285387号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ヒートシール層がPHBHを含むヒートシール紙は、ヒートシール層同士を強固にヒートシールすることができる。しかし、一面にPHBHを含むヒートシール層を有し、他面は紙基材が露出した紙面であるヒートシール紙を、一面と他面とをヒートシールした際に、ヒートシール層と紙面とのヒートシール性に劣り、接着不良が発生しやすいことが判明した。例えば、紙コップの胴部を作製するために、ヒートシール紙を丸めて一面と他面とをヒートシールする場合、そのような接着不良は紙コップとして致命的である。
本発明は、このような背景に基づいて検討されたものであり、一方の最表面にPHBHを含むヒートシール層を有し、他方の面とのヒートシール性に優れたヒートシール紙を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の課題を解決するための手段は、以下のとおりである。
1.紙基材と、一方の最表面にPHBHを含むヒートシール層を有し、
他方の最表面にエチレン酢酸ビニル系共重合体またはポリエステル系樹脂を含む補助塗工層を有することを特徴とするヒートシール紙。
2.前記エチレン酢酸ビニル系共重合体のガラス転移温度が、-25℃以上20℃以下であることを特徴とする1.に記載のヒートシール紙。
3.前記エチレン酢酸ビニル系共重合体のエチレンと酢酸ビニルとのモル比(エチレン:酢酸ビニル)が30:70~1:99であることを特徴とする1.または2.に記載のヒートシール紙。
4.180℃、0.2MPa(20.0N/cm
2
)、1秒におけるホットタック剥離距離が300mm未満であることを特徴とする1.~3.のいずれかに記載のヒートシール紙。
5.160℃、0.2MPa(20.0N/cm
2
)、1秒の条件でヒートシールしたものを、剥離速度200mm/min、T型で剥離したときの剥離強度が6.0N/15mm以上であることを特徴とする1.~4.のいずれかに記載のヒートシール紙。
6.0.2MPa(20.0N/cm
2
)、1秒の条件でヒートシールしたものを、剥離速度200mm/min、T型で剥離したときの材破臨界温度が150℃以下であることを特徴とする1.~5.のいずれかに記載のヒートシール紙。
7.1.~6.のいずれかに記載のヒートシール紙を有する包装体。
【発明の効果】
【0008】
本発明のヒートシール紙は、一方の最表面にPHBHを含むヒートシール層を有し、このヒートシール層を他面と強固にヒートシールすることができる。本発明のヒートシール紙は、ヒートシール面同士を熱融着する必要がないため、筒状、袋状等への加工が容易である。
本発明のヒートシール紙は、生分解性材料の比率が高く、仮に環境中に流出しても、迅速に分解される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明のヒートシール紙は、紙基材と、一方の最表面にPHBHを含むヒートシール層を有し、他方の最表面にエチレン酢酸ビニル系共重合体またはポリエステル系樹脂を含む補助塗工層を有する。
本発明のヒートシール紙は、一方の最表面にヒートシール層、他方の最表面に補助塗工層を有すればよく、紙基材とヒートシール層、紙基材と補助塗工層との間にアンカー層、水蒸気バリア層、ガスバリア層、インク受容層等の他の層を有していてもよい。
なお、本明細書において「A~B」(A、Bは数値や比率)との記載は、A、Bを含む数値範囲を意味する。
【0010】
(紙基材)
紙基材は、主としてパルプからなるシートであり、さらに填料、各種助剤等を含む紙料を抄紙して得られる。
パルプとしては、広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未漂白クラフトパルプ(LUKP)、針葉樹未漂白パルプ(NUKP)、サルファイトパルプなどの化学パルプ、ストーングラインドパルプ、サーモメカニカルパルプなどの機械パルプ、脱墨パルプ、古紙パルプなどの木材繊維、ケナフ、竹、麻などから得られた非木材繊維などが挙げられ、これらの1種または2種以上を適宜配合して用いることができる。これらの中でも、紙基材中への異物混入が発生し難いこと、古紙原料としてリサイクル使用する際に経時変色が発生し難いこと、高い白色度を有するため印刷時の面感が良好となり、特に包装材料として使用した場合の使用価値が高くなることなどの理由から、木材繊維の化学パルプ、木材繊維の機械パルプを用いることが好ましく、木材繊維の化学パルプを用いることがより好ましい。具体的には、全パルプに対するLBKP、NBKP等の木材繊維の化学パルプの配合量は80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上がさらに好ましく、100質量%が最も好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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