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公開番号
2025112013
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-31
出願番号
2024006025
出願日
2024-01-18
発明の名称
チタン酸凝集体の製造方法
出願人
堺化学工業株式会社
代理人
弁理士法人WisePlus
主分類
C01G
23/04 20060101AFI20250724BHJP(無機化学)
要約
【課題】酸化チタンやチタンの複合酸化物の前駆体として好適に利用することが出来る、オキシ塩化チタンを原料とし、ミクロンオーダーの二次粒子径を有し、かつ、粒度分布の狭いチタン酸凝集体を高い収率で製造する方法を提供する。
【解決手段】オキシ塩化チタン水溶液と硫酸及び/又は硫酸塩を、オキシ塩化チタンに含まれるTi元素100モル%に対して、硫酸及び/又は硫酸塩が5~40モル%となる割合で混合する第一工程と、第一工程で得られた溶液を加熱して加水分解物を得る第二工程とを含むことを特徴とするチタン酸凝集体の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
オキシ塩化チタン水溶液と硫酸及び/又は硫酸塩を、オキシ塩化チタンに含まれるTi元素100モル%に対して、硫酸及び/又は硫酸塩が5~40モル%となる割合で混合する第一工程と、
第一工程で得られた溶液を加熱して加水分解物を得る第二工程とを含む
ことを特徴とするチタン酸凝集体の製造方法。
続きを表示(約 600 文字)
【請求項2】
前記硫酸塩は、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、及び、硫酸アンモニウムからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載のチタン酸凝集体の製造方法。
【請求項3】
オキシ塩化チタン水溶液と酸を混合する第一工程と、
第一工程で得られた溶液を加熱して加水分解物を得る第二工程とを含み、
該第一工程で混合する酸全体の物質量のうち、80モル%以上が塩化水素である
ことを特徴とするチタン酸凝集体の製造方法。
【請求項4】
前記第二工程は、第一工程で得られた溶液を予備加熱して保持する予備加熱工程と、予備加熱工程の後、更に加熱して加水分解物を得る加水分解工程とを含む
ことを特徴とする請求項1又は3に記載のチタン酸凝集体の製造方法。
【請求項5】
前記第一工程で使用するオキシ塩化チタン水溶液におけるTiO
2
としての濃度が70~300g/Lであることを特徴とする請求項1又は3に記載のチタン酸凝集体の製造方法。
【請求項6】
前記第一工程において、更に塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、及び硫酸カリウムからなる群より選択される少なくとも1種を混合することを特徴とする請求項1又は3に記載のチタン酸凝集体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、チタン酸凝集体の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
チタン酸リチウム、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム等のチタンの複合酸化物は、酸化チタン又はメタチタン酸(TiO(OH)
2
)、チタン酸(Ti(OH)
4
)を前駆体とし、それら前駆体とリチウム塩、バリウム塩、カリウム塩とを用いて乾式プロセス又は湿式プロセスにより合成される。この際、リチウムやカリウム等の元素はフラックス剤として粒成長を促進してしまうため、目的のチタン複合酸化物の物性を制御するには、前駆体の粒子形状や粒子径を適切に制御することが重要である。
【0003】
チタンの複合酸化物の製造では上記前駆体のうち、一般に酸化チタン(TiO
2
)が用いられることが多いが、1μm以上の粒子径を有する酸化チタンを製造することは困難であり、工業品として市場に流通する酸化チタンは数ナノメートルからサブミクロンサイズに限定されている。このため、市販の酸化チタンを原料として、フィラー用途や電極材料用途を想定した際に有用となる1μm以上の粒子径を有する粒度の揃ったチタン酸化物及びその他元素との複合酸化物を製造することは容易ではない。
ここで、本発明者らは、メタチタン酸やチタン酸等のチタン酸化物(以下、チタン酸と呼称する)が、微細な一次粒子がファン・デル・ワールス力によって集合した二次粒子を形成しているということに着目し、これらのチタン酸凝集体の一次粒子径と二次粒子径を調整することで、二次粒子内部の一次粒子の反応を優先的に進行させ、二次粒子間の焼結を効率的に抑制あるいは制御できることを突き止めている。
そしてこれにより、前駆体を(I)微細な一次粒子からなる凝集粒子であって、(II)ミクロンオーダーの二次粒子径を有し、更に(III)粒度分布が狭いチタン酸凝集体とすることで、粒度分布の狭い1μm以上の粒子径を有するチタン酸化物及びその他元素との複合酸化物を製造することができることを見出している。
【0004】
チタン酸凝集体は、硫酸チタニルやオキシ塩化チタンを加水分解する方法で製造することができる。さらに、チタン酸凝集体を焼成することで、酸化チタンを製造することができる。特許文献1には、硫酸チタニルの加水分解工程において塩化物塩を添加することにより、粒度の整ったメタチタン酸凝集体が形成されることが開示されている。また、非特許文献1には硫酸によるオキシ塩化チタンの加水分解で硫酸チタニルを形成することが開示されている。更に非特許文献2には塩化チタンの酸による加水分解を行って酸化チタンを製造する方法が、特許文献2、3には、オキシ塩化チタンの酸による加水分解を行って酸化チタンを製造する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-154527号公報
特表2014-533650号公報
中国特許出願公開第116062788号明細書
【非特許文献】
【0006】
Wenbing Li他1名「PLOS ONE」(米国)、2011年、第6巻、e21082
In-Hyeok Choi他7名「Powder Technology」2021年、第393巻、p650-658
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のようにチタン酸凝集体の製造方法が開示されているが、特許文献1で使用されている硫酸チタニルには鉄やニオブなどの不純物が含まれるため、得られるチタン酸の利用範囲、分野が限られ好ましくない。また、非特許文献2や、特許文献2、3では純度の高いオキシ塩化チタンを原料として酸化チタンを得る方法が開示されているが、いずれも上記(I)~(III)を満たすようなチタン酸凝集体を収率よく得る方法については開示していない。
【0008】
本発明は、上記現状に鑑み、酸化チタンやチタンの複合酸化物の前駆体として好適に利用することが出来る、オキシ塩化チタンを原料とし、ミクロンオーダーの二次粒子径を有し、かつ、粒度分布の狭いチタン酸凝集体を高い収率で製造する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、オキシ塩化チタンを原料として用いて、ミクロンオーダーの二次粒子径を有し、かつ、粒度分布の狭いチタン酸凝集体を高い収率で製造する方法について検討した。そして、オキシ塩化チタンを原料とする製造方法において、オキシ塩化チタン水溶液と硫酸及び/又は硫酸塩を所定の割合で混合するか、又は、オキシ塩化チタン水溶液と酸とを酸全体の物質量のうち80モル%以上が塩化水素となるように混合し、得られた溶液を加熱して加水分解物を得る工程を含む方法によりチタン酸凝集体を製造すると、ミクロンオーダーの二次粒子径を有し、かつ、粒度分布の狭いチタン酸凝集体を高い収率で製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち本発明は、以下のとおりである。
[1]オキシ塩化チタン水溶液と硫酸及び/又は硫酸塩を、オキシ塩化チタンに含まれるTi元素100モル%に対して、硫酸及び/又は硫酸塩が5~40モル%となる割合で混合する第一工程と、
第一工程で得られた溶液を加熱して加水分解物を得る第二工程とを含む
ことを特徴とするチタン酸凝集体の製造方法。
(【0011】以降は省略されています)
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