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公開番号2025113984
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-04
出願番号2025004350
出願日2025-01-10
発明の名称硬化性組成物及び合成皮革
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08G 18/40 20060101AFI20250728BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】
低温特性が良く、柔軟性(触感)、耐薬品性、耐熱性の物性バランスに優れた合成皮革を提供可能な硬化性組成物及び合成皮革を提供する。
【解決手段】
成分(a):水酸基価40~75mgKOH/gのポリカーボネートポリオール、
成分(b):水酸基価100~280mgKOH/gのポリカーボネートポリオール、
成分(c):ポリエーテルポリオール、
成分(d):ポリエステルポリオール、及び、
成分(e):1分子当たりの平均官能基数2~6のポリイソシアネート、
を含み、
前記成分(a)及び前記成分(b)の総量が、組成物中の全ポリオール成分の総量に対して、30質量%~70質量%である、硬化性組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
成分(a):水酸基価40~75mgKOH/gのポリカーボネートポリオール、
成分(b):水酸基価100~280mgKOH/gのポリカーボネートポリオール、
成分(c):ポリエーテルポリオール、
成分(d):ポリエステルポリオール、及び、
成分(e):1分子当たりの平均官能基数2~6のポリイソシアネート、
を含み、
前記成分(a)及び前記成分(b)の総量が、組成物中の全ポリオール成分の総量に対して、30質量%~70質量%である、硬化性組成物。
続きを表示(約 2,400 文字)【請求項2】
成分(f):成分(a):水酸基価40~75mgKOH/gのポリカーボネートポリオール、成分(b):水酸基価100~280mgKOH/gのポリカーボネートポリオール、成分(c):ポリエーテルポリオール、成分(d):ポリエステルポリオールからなる群より選択される1つ以上のポリオールに由来する単位と、成分(e):1分子当たりの平均官能基数2~6のポリイソシアネートに由来する単位と、を含有するイソシアネート基末端プレポリマー、を含む、請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項3】
成分(f):成分(a):水酸基価40~75mgKOH/gのポリカーボネートポリオール、成分(b):水酸基価100~280mgKOH/gのポリカーボネートポリオール、成分(c):ポリエーテルポリオール、成分(d):ポリエステルポリオールからなる群より選択される1つ以上のポリオールに由来する単位と、成分(e):1分子当たりの平均官能基数2~6のポリイソシアネートに由来する単位と、を構成単位とするイソシアネート基末端プレポリマー、と、
前記成分(a)、前記成分(b)、前記成分(c)及び、前記成分(d)のうち、前記成分(f)の構成単位に含まれないすべての成分と、
を含み、
前記成分(f)の構成単位における成分(a)に由来する単位及び成分(b)に由来する単位の総量と前記成分(a)及び前記成分(b)の総量との合計量が、組成物中の全ポリオール成分の総量に対して、30質量%~70質量%である、
硬化性組成物。
【請求項4】
成分(h):成分(a):水酸基価40~75mgKOH/gのポリカーボネートポリオール、成分(b):水酸基価100~280mgKOH/gのポリカーボネートポリオール、成分(c):ポリエーテルポリオール、成分(d):ポリエステルポリオールからなる群より選択される1つ以上のポリオールに由来する単位と、成分(e):1分子当たりの平均官能基数2~6のポリイソシアネートに由来する単位と、を含有する水酸基末端プレポリマー、と、
前記成分(a)、前記成分(b)、前記成分(c)、及び、前記成分(d)のうち、前記成分(h)の構成単位に含まれないすべての成分と、
前記成分(e)と、
を含み、
前記成分(h)の構成単位における成分(a)に由来する単位及び成分(b)に由来する単位の総量と前記成分(a)及び前記成分(b)の総量との合計量が、組成物中の全ポリオール成分の総量に対して、30質量%~70質量%である、
硬化性組成物。
【請求項5】
成分(f):成分(a):水酸基価40~75mgKOH/gのポリカーボネートポリオール、成分(b):水酸基価100~280mgKOH/gのポリカーボネートポリオール、成分(c):ポリエーテルポリオール、成分(d):ポリエステルポリオールからなる群より選択される1つ以上のポリオールに由来する単位と、成分(e):1分子当たりの平均官能基数2~6のポリイソシアネートに由来する単位と、を構成単位とするイソシアネート基末端プレポリマー、と、
成分(h):成分(a):水酸基価40~75mgKOH/gのポリカーボネートポリオール、成分(b):水酸基価100~280mgKOH/gのポリカーボネートポリオール、成分(c):ポリエーテルポリオール、成分(d):ポリエステルポリオールからなる群より選択される1つ以上のポリオールに由来する単位と、成分(e):1分子当たりの平均官能基数2~6のポリイソシアネートに由来する単位と、を含有する水酸基末端プレポリマー、と、
前記成分(a)、前記成分(b)、前記成分(c)、及び、前記成分(d)のうち、前記成分(f)及び前記成分(h)の構成単位に含まれないすべての成分と、
任意に前記成分(e)と、
を含み、
前記成分(f)の構成単位における成分(a)に由来する単位及び成分(b)に由来する単位の総量と前記成分(h)の構成単位における成分(a)に由来する単位及び成分(b)に由来する単位の総量と前記成分(a)及び前記成分(b)の総量との合計量が、組成物中の全ポリオール成分の総量に対して、30質量%~70質量%である、
硬化性組成物。
【請求項6】
前記成分(a)及び前記成分(b)のポリカーボネートポリオールが、下記式(1)で表される繰り返し単位と、末端水酸基と、を含む、請求項1に記載の硬化性組成物。
JPEG
2025113984000010.jpg
27
170
(式(1)中、R
1
は、炭素数2~15の二価の脂肪族又は脂環族炭化水素である。)
【請求項7】
前記式(1)で表される繰り返し単位の内50モル%以上が、式(2)、式(3)、及び式(4)から選ばれる少なくとも2種の繰り返し単位を含む、
請求項6に記載の硬化性組成物。
JPEG
2025113984000011.jpg
73
170
【請求項8】
成分(g):鎖伸長剤を含む、請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項9】
前記成分(c):ポリエーテルポリオールの水酸基価、及び、前記成分(d):ポリエステルポリオールの水酸基価が、各々40~75mgKOH/gである請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項10】
組成物全量に対し40質量%以下の不活性有機溶剤を含む、請求項1に記載の硬化性組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、硬化性組成物及び合成皮革に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来の合成皮革として、ポリプロピレングリコールやポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオールを用いて重合されたポリウレタン樹脂溶液を、繊維質基材や成膜板に塗布し水中で凝固して得られるものがある。これらの合成皮革は、柔軟性や風合いに優れるものの、汗等の成分により分解を受けやすく耐久性に問題がある。また、ヒドロキシ化合物と二塩基酸を反応させて得られるポリエステルポリオールを用いて重合されたポリウレタン樹脂溶液を用い、凝固して得られる合成皮革が存在する。この合成皮革は、耐加水分解性に問題がある。
【0003】
これらの問題を解決するための合成皮革として、例えば、特許文献1には、ポリカーボネートジオールを用いて重合されたポリウレン樹脂から得られる合成皮革が開示されている。特許文献1には、具体的には、ポリカーボネートジオール、有機イソシアネート及び低分子ジオールよりなるポリウレタンと、ポリエステル系ジオール、有機ジイソシアネート及び低分子ジオールよりなるポリウレタンとからなるウレタン組成物が、繊維基材中及び/又は繊維基材上に含有又は接合されてなる多孔質シート状物が開示されている。
【0004】
特許文献2には、高分子ジオール、有機イソシアネート及び必要により鎖伸長剤からなるポリウレタン樹脂の溶液を基体に付与し湿式製膜法により得られる多孔質シート材料が開示されている。当該多孔質シート材料は、高分子ジオールがポリカーボネートジオールとポリエステルジオールの混合ジオールであり、かつポリカーボネートジオールが1,4-ブタンジオール及び他の炭素数4~6のアルカンジオールの1種以上からなり、かつ該ジオールの合計モル数に基づいて該ジオールが1,4-ブタンジオールを50~90モル%含有し、かつ数平均分子量が500~5000の共重合ポリカーボネートジオールであり、ポリウレタン樹脂の凝固価が7~14であることを特徴とする。
【0005】
特許文献3には、脂肪族ジオールとジアルキルカーボネートのエステル交換反応により得られる脂肪族オリゴカーボネートジオールと、活性水素基を有する化合物を開始剤として環状エステル化合物を開環付加重合することによって得られるポリエステルポリオールとのエステル交換反応により得られるポリエステルポリカーボネートジオール、ポリイソシアネート、及び鎖延長剤とからなるポリウレタン樹脂を用いてなる合成皮革表面被膜層が、開示されている。
【0006】
特許文献4には、炭素数が4以上6以下のアルカンジオールからなるポリカーボネートジオール(a1)と炭素数が7以上12以下のアルカンジオールからなるポリカーボネートジオール(a2)からなり、前記ポリカーボネートジオールのいずれもが共重合ポリカーボネートジオールであり、(a1)と(a2)の合計質量に対する(a1)の百分率質量%が10%以上80%以下である高分子ジオール、有機イソシアネート及び鎖伸長剤を反応させてなることを特徴とし、湿式凝固して得られる多孔質シート材料が、開示されている。
【0007】
特許文献5には、主剤及び硬化剤から構成される繊維積層体用表層材形成性組成物において、主剤が1,6-ヘキサンジオールと低分子カーボネートから得られるポリカーボネートジオールであり、硬化剤が数平均分子量350~500、平均官能基数(f)が2≦f<3であるヘキサメチレンジイソシアネートの変性ポリイソシアネート(B1)とf≧3であるヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性ポリイソシアネート(B2)からなるものであって、(B1):(B2)=50:50~95:5(質量比)であり、主剤及び硬化剤の両方に有機溶剤を含まないことを特徴とする繊維積層体用表層材形成性組成物から形成された表層と繊維布帛とからなる合成皮革が、開示されている。
【0008】
しかしながら、特許文献1~5に開示された合成皮革は、耐加水分解性は有するものの、自動車シートのように高い耐久性が要求される用途では、耐汗性が十分ではなかった。
【0009】
そこで特許文献6には、耐汗性、柔軟性等の物性のバランスに優れ、さらに保管時に割れや皺を生じることもない合成皮革を提供するため、特定のポリカーボネートジオール(1,5-ペンタンジオールと1,6-ヘキサンジオールから誘導された共重合ポリカーボネートジオール)を用いる合成皮革が提案されている。しかしながら、特許文献6に記載されたポリカーボネートジオールでは、ポリウレタン重合時に多量の有機溶剤を使用する必要が有り、環境負荷の観点では更なる改善が望まれる。
【0010】
特許文献7には、柔軟性、耐薬品性、低温特性、耐熱性、触感の物性バランスに優れた合成皮革用ポリウレタンが提案されている。ここでは、少なくとも(a)1分子中にイソシアネート基を2個以上含有する化合物、(b)鎖延長剤及び(c)ポリカーボネートジオールを反応させて得られる合成皮革用ポリウレタンであって、該(c)ポリカーボネートジオールが、水酸基価が20mg-KOH/g以上45mg-KOH/g以下であり、示差操作熱量計により測定したガラス転移温度が-30℃以下であり、且つ該ポリカーボネートジオールを加水分解して得られるジヒドロキシ化合物の平均炭素数が3以上5.5以下であるポリカーボネートジオールであることを特徴とする合成皮革用ポリウレタンが提案されている。しかしながら、特許文献7に開示された合成皮革用ポリウレタンも、ポリウレタン重合時に多量の有機溶剤を使用する必要があり、環境負荷の点では望ましいものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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