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公開番号2025146393
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-03
出願番号2024047140
出願日2024-03-22
発明の名称光照射成形体の製造方法
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G02B 3/00 20060101AFI20250926BHJP(光学)
要約【課題】本発明の目的は、色調を改善させた、透明樹脂と酸化防止剤を含有する樹脂組成物を熱加工して得られる成形体を得るための方法を提供することにある。
【解決手段】透明樹脂と酸化防止剤を含有する樹脂組成物を熱加工して得られる成形体に、390nm~460nmの波長を含む光を照射する工程を含むことを特徴とする、光照射成形体の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
透明樹脂と酸化防止剤を含有する樹脂組成物を熱加工して得られる成形体に、390nm~460nmの波長を含む光を照射する工程を含むことを特徴とする、光照射成形体の製造方法。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
前記成形体に、発光ピーク波長を390nm~460nmに有する発光ダイオード光源を用いて光を照射することを特徴とする、請求項1に記載の光照射成形体の製造方法。
【請求項3】
前記樹脂組成物が、前記透明樹脂を100質量%として、前記酸化防止剤を0.01質量%以上5質量%以下含有する、請求項1又は2に記載の光照射成形体の製造方法。
【請求項4】
前記酸化防止剤が、フェノール系酸化防止剤又はリン系酸化防止剤の少なくとも1つを含む、請求項1又は2に記載の光照射成形体の製造方法。
【請求項5】
前記透明樹脂が、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリシクロオレフィン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエーテル樹脂、エン・チオール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂及びポリエステル樹脂の中から選ばれる1種又は2種以上からなることを特徴とする、請求項1又は2に記載の光照射成形体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光照射成形体の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、レンズやプリズム等の光学部品にはガラスが使用されていたが、近年、軽量・小型化やレンズの非球面化等の設計自由度の高さを背景に、プラスチックが使用されるようになってきている。光学部品に使用されるプラスチックには、一般にメタクリル系樹脂、ポリカーボネート、環状オレフィン樹脂、スチレン系樹脂等の透明光学材料用樹脂が知られている。
【0003】
さらに近年、光学用途や自動車用途を始めとして様々な分野においてより高い光学性能が要求されており、基体材料の諸特性に対する要求のレベルも高くなってきている。一方で、レンズやプリズム等の高精細の光学部品は、成形する際にかける熱エネルギーを大きくする必要があるものの、蓄熱しやすいために熱由来の酸素ラジカルによる樹脂の劣化が生じて、着色を引き起こす。
【0004】
透明光学材料用樹脂で特に重視される性能として可視光透明性が挙げられ、様々な手法で上記着色の改善がなされている。一般的に、着色抑制や黄変防止に関する方法として、熱溶融して成型する工程や樹脂を溶融し繊維状に延伸する工程において、各種酸化防止剤を配合する手法が知られている。合成樹脂の劣化による着色を防止する酸化防止剤としては、従来よりフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤などが知られている。
【0005】
しかしながら、フェノール骨格を有するフェノール系酸化防止剤は、貯蔵時又は溶融して使用する場合等において、酸化されてキノン構造又はスチルベンキノン構造のような共役二重結合を持つカルボニル化合物に変換され、酸化防止剤そのものが起因となって黄色あるいは褐色に着色することが知られている(黄変現象)。また、リン系酸化防止剤についても、熱分解によって生じる成分が、黄変現象によって同様の着色を引き起こす。
【0006】
上記酸化防止剤の黄変現象を抑制するための手段としては、例えば、フェノール系酸化防止剤と有機ホスファイト化合物を併用する方法(特許文献1、特許文献2)、フェノール系酸化防止剤とジヒドロオキサフォスファフェナンスレン系リン化合物を併用する方法(特許文献3)、フェノール系酸化防止剤とポリオールやポリオールの脂肪酸エステルを併用する方法(特許文献4、特許文献5)、フェノール系酸化防止剤とアミド化合物を併用する方法(特許文献6)、が提案されている。しかし、いずれも高温成形後の酸化防止剤の黄変に対する防止効果は十分とは言えない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開昭50-52152号公報
特開昭50-139836号公報
特許第3669032号公報
特開昭58-213036号公報
特開昭62-252443号公報
特許第3296051号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、色調を改善させた、透明樹脂と酸化防止剤を含有する樹脂組成物を熱加工して得られる成形体を製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上述した従来技術の問題を解決するために鋭意検討した結果、透明樹脂と酸化防止剤を含有する樹脂組成物を熱加工して得られる成形体に、特定の波長の光を照射することにより上記課題を解決できることを明らかとした。本発明の製造方法は透明樹脂の種類に依らず効果が見られ、透明樹脂と酸化防止剤を含む樹脂組成物に等しく利用できる。そのため、透明性がとりわけ重要な透明光学材料用樹脂において、好適に用いることができる。
【0010】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)
透明樹脂と酸化防止剤を含有する樹脂組成物を熱加工して得られる成形体に、390nm~460nmの波長を含む光を照射する工程を含むことを特徴とする、光照射成形体の製造方法。
(2)
前記成形体に、発光ピーク波長を390nm~460nmに有する発光ダイオード光源を用いて光を照射することを特徴とする、(1)に記載の光照射成形体の製造方法。
(3)
前記樹脂組成物が、前記透明樹脂を100質量%として、前記酸化防止剤を0.01質量%以上5質量%以下含有する、(1)又は(2)のいずれかに記載の光照射成形体の製造方法。
(4)
前記酸化防止剤が、フェノール系酸化防止剤又はリン系酸化防止剤の少なくとも1つを含む、(1)から(3)のいずれかに記載の光照射成形体の製造方法。
(5)
前記透明樹脂が、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリシクロオレフィン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエーテル樹脂、エン・チオール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂及びポリエステル樹脂の中から選ばれる1種又は2種以上からなることを特徴とする、(1)から(4)のいずれかに記載の光照射成形体。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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