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公開番号2025118332
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2024013598
出願日2024-01-31
発明の名称修飾メチルアルミノキサンの製造方法
出願人東ソー・ファインケム株式会社
代理人弁理士法人特許事務所サイクス
主分類C07F 5/06 20060101AFI20250805BHJP(有機化学)
要約【課題】修飾メチルアルミノキサンを高収率で製造可能な修飾メチルアルミノキサンの製造方法を提供する。
【解決手段】式(I)で表される構成単位を構成単位数xで有し且つ式(II)で表される構成単位を構成単位数yで有する修飾メチルアルミノキサンの製造方法であって、R3Al(Rは式(II)におけるRと同義)で表されるトリアルキルアルミニウム及びトリメチルアルミニウムを含む混合物に、トリメチルアルミニウム量に対してモル基準で1.10当量以上の水を添加して上記トリアルキルアルミニウム及び上記トリメチルアルミニウムを部分加水分解する工程(b)を含む、修飾メチルアルミノキサンの製造方法。
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(RはC2~10のアルキル基;*は結合位置;x及びyは各々独立に正の実数;但しx/y比は0.1~25;修飾メチルアルミノキサンにRが複数存在する場合、複数存在するRは各々同一でも異なってもよい。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(I)で表される構成単位を構成単位数xで有し且つ下記式(II)で表される構成単位を構成単位数yで有する修飾メチルアルミノキサンの製造方法であって、
JPEG
2025118332000004.jpg
28
170
(前記式中、Rは炭素数2以上10以下のアルキル基を表し、*は結合位置を表す。x及びyはそれぞれ独立に正の実数を表し、但しx/y比は0.1以上25以下である。修飾メチルアルミノキサンにRが複数存在する場合、複数存在するRはそれぞれ同一でも異なってもよい。修飾メチルアルミノキサンにおける式(I)で表される構成単位と式(II)で表される構成単位の並び方は任意である。)


Al(Rは式(II)におけるRと同義である。)で表されるトリアルキルアルミニウム及びトリメチルアルミニウムを含む混合物に、トリメチルアルミニウム量に対してモル基準で1.10当量以上の水を添加して前記トリアルキルアルミニウム及び前記トリメチルアルミニウムを部分加水分解する工程(b)を含む、前記製造方法。
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
式(II)中、Rはイソブチル基を表す、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記工程(b)は、前記混合物を、R

Alで表されるトリアルキルアルミニウムを含む組成物にトリメチルアルミニウムを添加することによって調製することを更に含む、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記工程(b)の前に、R

Alで表されるトリアルキルアルミニウムを含む前記組成物を調製する工程(a)を含み、且つ
前記工程(a)において水を添加しない、請求項3に記載の製造方法。
【請求項5】
前記工程(b)の前に、R

Alで表されるトリアルキルアルミニウムを含む前記組成物を調製する工程(a)を含み、且つ
前記工程(a)において、R

Alで表されるトリアルキルアルミニウム量に対してモル基準で0.60当量未満の水を添加する、請求項3に記載の製造方法。
【請求項6】
メチルアルミノキサン積分比が0.950以上の前記修飾メチルアルミノキサンを製造する、請求項1又は2に記載の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、修飾メチルアルミノキサンの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
アルミノキサンは、一般に有機アルミニウム化合物と水との部分加水分解反応により調製される縮合生成物であり、ポリオレフィン(オレフィン重合体)の製造において主触媒となる遷移金属化合物を効率的に活性化する助触媒成分として有用である。
【0003】
アルミノキサンについては、近年、メチル基と炭素数2以上のアルキル基とを有する修飾メチルアルミノキサンに関する提案がなされている(例えば特許文献1~3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2000-119278号公報
特開2000-119279号公報
特開2000-119280号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1~3には、炭素数2以上のアルキル基を有するテトラアルキルジアルミノキサンとトリメチルアルミニウムを混合した後に加水分解反応させることによる修飾メチルアルミノキサンの合成方法が提案されている。これらの合成方法で得られる修飾メチルアルミノキサンは、芳香族炭化水素溶媒だけでなく、脂肪族炭化水素溶媒にも可溶であるため、芳香族溶媒の混入が制限される食品用途等のポリオレフィン製造等へも幅広く利用することができる。また、これらの合成方法は、合成反応がマイルドで、反応制御が容易であり、得られる修飾メチルアルミノキサンは、良好な保存安定性を示すことができる。
【0006】
しかしながら、上記合成方法を以てしても、トリメチルアルミニウムの一部は過剰に加水分解され、不溶性のゲルとなることによりアルミノキサン収率が低下することから、より高収率な修飾メチルアルミノキサンの製造方法が求められていた。
【0007】
本発明の一態様は、修飾メチルアルミノキサンを高収率で製造可能な修飾メチルアルミノキサンの製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
先に記載したように、アルミノキサン収率低下の原因となる不溶性のゲルの生成は、トリメチルアルミニウムの加水分解反応において発生する。そのため、不溶性のゲルの生成抑制のために、トリメチルアルミニウム存在下で加える水の量を減らす工夫として、炭素数2以上のアルキル基を有するトリアルキルアルミニウムを予め部分加水分解した後にトリメチルアルミニウムの部分加水分解に供することが従来行われていた(例えば特許文献1~3の各文献の実施例参照)。これに対し、本発明者は鋭意検討を重ねた結果、驚くべきことに、炭素数2以上のアルキル基を有するトリアルキルアルミニウム及びトリメチルアルミニウムを含む混合物に添加する水の量を所定量以上とすることによって、不溶性のゲルの生成を抑制してアルミノキサン収率を高めることが可能になることを新たに見出した。更に驚くべきことに、こうして得られる修飾メチルアルミノキサンはトリメチルアルミニウム残存量が少ないことも明らかになった。トリメチルアルミニウムについては、ポリオレフィンの製造において、主触媒としてメタロセンが使用される場合、トリメチルアルミニウムはメタロセンを休眠種へ変化させてしまうことが知られている。したがって、ポリオレフィンの製造において助触媒として使用される修飾メチルアルミノキサンとして、トリメチルアルミニウム残存量が少ない修飾メチルアルミノキサンは望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
即ち、本発明の一態様は、以下の通りである。
[1]下記式(I)で表される構成単位を構成単位数xで有し且つ下記式(II)で表される構成単位を構成単位数yで有する修飾メチルアルミノキサンの製造方法であって、
JPEG
2025118332000001.jpg
28
170
(上記式中、Rは炭素数2以上10以下のアルキル基を表し、*は結合位置を表す。x及びyはそれぞれ独立に正の実数を表し、但しx/y比は0.1以上25以下である。修飾メチルアルミノキサンにRが複数存在する場合、複数存在するRはそれぞれ同一でも異なってもよい。修飾メチルアルミノキサンにおける構成単位数xの構成単位と構成単位数yの構成単位の並び方は任意である。)


Al(Rは式(II)におけるRと同義である。)で表されるトリアルキルアルミニウム及びトリメチルアルミニウムを含む混合物に、トリメチルアルミニウム量に対してモル基準で1.10当量以上の水を添加して上記トリアルキルアルミニウム及び上記トリメチルアルミニウムを部分加水分解する工程(b)を含む、上記製造方法。
[2]式(II)中、Rはイソブチル基を表す、[1]に記載の製造方法。
[3]上記工程(b)は、上記混合物を、R

Alで表されるトリアルキルアルミニウムを含む組成物にトリメチルアルミニウムを添加することによって調製することを更に含む、[1]又は[2]に記載の製造方法。
[4]上記工程(b)の前に、R

Alで表されるトリアルキルアルミニウムを含む上記組成物を調製する工程(a)を含み、且つ
上記工程(a)において水を添加しない、[3]に記載の製造方法。
[5]上記工程(b)の前に、R

Alで表されるトリアルキルアルミニウムを含む上記組成物を調製する工程(a)を含み、且つ
上記工程(a)において、R

Alで表されるトリアルキルアルミニウム量に対してモル基準で0.60当量未満の水を添加する、[3]に記載の製造方法。
[6]メチルアルミノキサン積分比が0.950以上の上記修飾メチルアルミノキサンを製造する、[1]~[5]のいずれかに記載の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一態様によれば、修飾メチルアルミノキサンを高収率で製造可能な修飾メチルアルミノキサンの製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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