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公開番号2025118407
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2024013718
出願日2024-01-31
発明の名称アイソレータとアイソレータの除染方法
出願人澁谷工業株式会社
代理人個人,個人
主分類A61L 2/20 20060101AFI20250805BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】 エアレーション作業に要する時間を短縮する。
【解決手段】 操作室2に設けられた給気フィルタ3と、給気フィルタ3の一次側を覆うように設けたフィルタ前室4と、フィルタ前室4に除染ガスを供給する除染手段とを備えたアイソレータ1およびアイソレータ1の除染方法に関する。
上記フィルタ前室4に除染ガスの排出口4bを設ける。
上記フィルタ前室4に除染ガスを供給するとともに、上記排出口4bを開放させて、上記フィルタ前室4に供給された除染ガスを上記排出口4bから排出して、フィルタ前室4を除染する。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
内部に作業空間が形成された操作室と、当該操作室に形成された給気口に設けられて気体を清浄化する給気フィルタと、当該給気フィルタの一次側を覆うように設けたフィルタ前室と、当該フィルタ前室に除染ガスを供給する除染手段とを備えたアイソレータにおいて、
上記フィルタ前室に開閉弁によって開閉可能な除染ガスの排出口を設け、
上記除染手段により上記フィルタ前室に除染ガスを供給するとともに、上記排出口の開閉弁を開放させて、上記フィルタ前室に供給された除染ガスを上記排出口から排出させることによって上記フィルタ前室を除染することを特徴とするアイソレータ。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
上記操作室に開閉弁によって開閉可能な除染ガスの供給口を設け、
上記除染手段は、上記供給口から上記操作室に除染ガスを供給可能に構成され、
上記フィルタ前室の排出口を閉鎖させて、上記除染手段により上記フィルタ前室に除染ガスを供給することによって上記給気フィルタを除染し、
上記操作室の供給口を開放させて、上記除染手段により上記操作室に除染ガスを供給することによって操作室を除染することを特徴とする請求項1に記載のアイソレータ。
【請求項3】
上記操作室内の作業空間を上下に区画するように整流スクリーンを備え、
当該整流スクリーンより上方に上記除染ガスの供給口を設けたことを特徴とする請求項2に記載のアイソレータ。
【請求項4】
内部に作業空間が形成された操作室と、当該操作室に形成された給気口に設けられて気体を清浄化する給気フィルタと、当該給気フィルタの一次側を覆うように設けたフィルタ前室と、当該フィルタ前室に除染ガスを供給する除染手段とを備えたアイソレータの除染方法であって、
上記除染手段から供給される除染ガスを上記フィルタ前室および操作室に供給可能に構成とするとともに、上記フィルタ前室に除染ガスの排出口を設け、
上記フィルタ前室に除染ガスを供給するとともに、上記フィルタ前室の排出口を開放させて、上記フィルタ前室に除染ガスを流通させる前室除染工程と、
上記フィルタ前室の排出口を閉鎖した状態で、上記フィルタ前室に除染ガスを供給して給気フィルタに除染ガスを通過させる給気フィルタ除染工程と、
上記フィルタ前室への除染ガスの供給を停止して、上記操作室に除染ガスを供給する操作室除染工程とを備え、
上記前室除染工程、給気フィルタ除染工程、操作室除染工程を順次行った後、上記給気フィルタを通過させてフィルタ前室から操作室へ気体を流通させるエアレーション工程を行うことを特徴とするアイソレータの除染方法。
【請求項5】
上記操作室に除染ガスの排出口を設け、
上記操作室除染工程では、上記操作室に除染ガスを供給するとともに、上記操作室の排出口を開放させて、上記操作室に除染ガスを流通させることを特徴とする請求項4に記載のアイソレータの除染方法。
【請求項6】
上記アイソレータは、上記操作室に形成された排気口に設けられて空気を清浄化する排気フィルタと、当該排気フィルタの二次側を覆うように設けたフィルタ後室とを備えるとともに、
上記操作室の排出口を閉鎖した状態で、上記操作室に除染ガスを供給して上記排気フィルタに除染ガスを通過させる排気フィルタ除染工程を備え、
上記前室除染工程、給気フィルタ除染工程、操作室除染工程、排気フィルタ除染工程を順次、
上記エアレーション工程では、上記給気フィルタを通過させてフィルタ前室から操作室へ気体を流通させるとともに、上記排気フィルタを通過させて操作室からフィルタ後室へ気体を流通させることを特徴とする請求項5に記載のアイソレータの除染方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アイソレータとアイソレータの除染方法に関し、アイソレータにおける除染作業時間の短縮化を図るものであり、より詳しくは、除染作業におけるエアレーションに要する時間を短縮することが可能なアイソレータとアイソレータの除染方法に関する。
続きを表示(約 4,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、アイソレータとしては、外部雰囲気から隔離された無菌の作業空間を内部に形成する操作室を備えて、無菌の作業空間で再生医療等に必要な細胞培養に伴う操作などの無菌操作が行われている。
上記作業空間の無菌状態を維持するために、操作室内を除染して無菌化した後、外気を清浄化して操作室内に取り込むことで内部を陽圧に維持する必要があり、そのため操作室には、HEPAフィルタなどの微粒子を捕捉して気体を清浄化する給気フィルタが天井部分に設けられている。
また、上記操作室内の除染には、過酸化水素蒸気等の除染成分を含む除染ガスが使用され、操作室を除染するためには、操作室の内部のみならず天井に設置された給気フィルタの内部も除染する必要がある。
そのため、従来は給気フィルタを通して操作室に除染ガスを供給することで、給気フィルタおよび操作室の内部を除染し、その後、給気フィルタおよび操作室に清浄化した気体を通過させるエアレーションを行って、付着している除染成分を除去している(特許文献1)。
このアイソレータの給気フィルタを含む操作室の除染作業には、通常数時間を要するが、この中でも上記エアレーションに要する時間が、多大な割合を占めるものとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6795756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、除染後の作業空間の無菌性を維持するためには、上記操作室に清浄化された気体を供給して内部を陽圧に保つとともに、作業室内の隅々まで清浄化した気体を送風し、隈なく換気をすることが必要となる。
そのため、例えば特許文献1のアイソレータのように、上記操作室の天井に設けられた給気フィルタの気体が流入する一次側を覆うようにして、所定容積からなるフィルタ前室を備えてプレナムを形成している。
このようなフィルタ前室を備えたアイソレータを除染する場合は、上記フィルタ前室は外気が直接流入するため汚染源となる危険性があり、給気フィルタは除染後すぐに汚染されることが懸念されるため、給気フィルタの除染と合わせてフィルタ前室の内部も除染する必要がある。
フィルタ前室および給気フィルタを除染するためには、給気フィルタを除染するのに必要な量の除染ガスに加えて、フィルタ前室を除染するのに必要な量の除染ガスをフィルタ前室に対して供給する必要がある。
フィルタ前室に上述した量の除染ガスを供給すると、これらは全て給気フィルタを通過するため、給気フィルタには給気フィルタを除染するために必要な量以上の除染成分が吸着してしまう。
加えて、操作室の除染においては、操作室を除染するのに必要な量の除染ガスをフィルタ前室に対して供給するが、給気フィルタを通過させて操作室に除染ガスを供給するため、除染成分が給気フィルタで吸着されることを考慮して、多めに除染ガスを供給している。
一方、エアレーションにおいては、給気フィルタに吸着されている除染成分の除去に特に時間を要しているため、給気フィルタに費やすエアレーション時間の削減を目的として、給気フィルタに吸着される除染成分を減少させることが課題となっている。
つまり、本発明はアイソレータにおける除染作業時間の短縮化を課題とし、作業時間において多大な割合を占めるエアレーション時間を短縮することを目的として、特に給気フィルタに着目してエアレーション時間の削減を図るものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
すなわち、請求項1の発明にかかるアイソレータは、内部に作業空間が形成された操作室と、当該操作室に形成された給気口に設けられて気体を清浄化する給気フィルタと、当該給気フィルタの一次側を覆うように設けたフィルタ前室と、当該フィルタ前室に除染ガスを供給する除染手段とを備えたアイソレータにおいて、
上記フィルタ前室に開閉弁によって開閉可能な除染ガスの排出口を設け、
上記除染手段により上記フィルタ前室に除染ガスを供給するとともに、上記排出口の開閉弁を開放させて、上記フィルタ前室に供給された除染ガスを上記排出口から排出させることによって上記フィルタ前室を除染することを特徴としている。
また請求項4にかかるアイソレータの除染方法は、内部に作業空間が形成された操作室と、当該操作室に形成された給気口に設けられて気体を清浄化する給気フィルタと、当該給気フィルタの一次側を覆うように設けたフィルタ前室と、当該フィルタ前室に除染ガスを供給する除染手段とを備えたアイソレータの除染方法であって、
上記除染手段から供給される除染ガスを上記フィルタ前室および操作室に供給可能に構成とするとともに、上記フィルタ前室に除染ガスの排出口を設け、
上記フィルタ前室に除染ガスを供給するとともに、上記フィルタ前室の排出口を開放させて、上記フィルタ前室に除染ガスを流通させる前室除染工程と、
上記フィルタ前室の排出口を閉鎖した状態で、上記フィルタ前室に除染ガスを供給して給気フィルタに除染ガスを通過させる給気フィルタ除染工程と、
上記フィルタ前室への除染ガスの供給を停止して、上記操作室に除染ガスを供給する操作室除染工程とを備え、
上記前室除染工程、給気フィルタ除染工程、操作室除染工程を順次行った後、上記給気フィルタを通過させてフィルタ前室から操作室へ気体を流通させるエアレーション工程を行うことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0006】
上記請求項1の発明によれば、上記フィルタ前室に開閉弁によって開閉可能な除染ガスの排出口を設けたことにより、給気フィルタを介さずにフィルタ前室から除染ガスを排出することができる。
これにより、従来よりも給気フィルタに吸着する除染成分が減少し、エアレーション時間を短縮することが可能となり、ひいては除染に要する時間を短縮することができる。
また請求項4の発明によれば、前室除染工程と、給気フィルタ除染工程と、操作室除染工程とを分けて順次除染工程を行っている。
これにより、前室除染工程では給気フィルタを介さずに除染ガスを排出し、操作室除染工程では給気フィルタを介さずに除染ガスを供給するため、給気フィルタ除染工程では、給気フィルタの除染に必要な量だけ除染ガスを供給することができる。
その結果、従来よりも給気フィルタに吸着する除染成分が減少し、エアレーション時間を短縮することが可能となり、ひいては除染に要する時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
第1実施形態にかかるアイソレータの内部構成図
第1実施形態の除染方法にかかる作業を説明する図
第1実施形態の除染方法にかかる作業を説明する図
第1実施形態の除染方法にかかる作業を説明する図
第1実施形態の除染方法にかかる作業を説明する図
第2実施形態にかかるアイソレータの内部構成図
第2実施形態の除染方法にかかる作業を説明する図
第2実施形態の除染方法にかかる作業を説明する図
第2実施形態の除染方法にかかる作業を説明する図
第2実施形態の除染方法にかかる作業を説明する図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下図示実施形態について本発明を説明すると、図1は内部に外部雰囲気から隔離された無菌の作業空間Sを形成するアイソレータ1の内部構成を示し、無菌状態に維持された作業空間Sで細胞培養に要する操作などの無菌操作を行うことを可能としている。
上記アイソレータ1は、内部に上記作業空間Sが形成された操作室2と、当該操作室2の天井部に設けた給気フィルタ3と、当該給気フィルタ3を一次側すなわち操作室2の外側で覆うように設けたフィルタ前室4と、当該操作室2の下部に設けた排気フィルタ5と、当該排気フィルタ5を二次側すなわち操作室2の外側で覆うように設けたフィルタ後室6とを備えている。
上記操作室2と上記フィルタ前室4とは操作室2の天井部に開口した給気口2aを介して連通しており、上記給気フィルタ3は上記給気口2aを覆うように設けられている。これと同様、上記操作室2と上記フィルタ後室6とは操作室2の下部に開口した排気口2bを介して連通しており、上記排気フィルタ5は上記排気口2bを覆うように設けられている。
【0009】
上記アイソレータ1には気体を給気する給気手段11が設けられ、当該給気手段11は、配管11aに設けられた給気ブロア11bおよび配管11aを開閉する給気ダンパ11cによって構成されている。
上記配管11aの一端は外部に開放され、他端は上記フィルタ前室4に接続されて、給気ブロア11bの作動によりアイソレータ1の周囲の外気(空気)をフィルタ前室4に供給するようになっている。
上記給気手段11が上記フィルタ前室4に外気を供給すると、フィルタ前室4の内圧が上昇し、圧力が給気フィルタ3の圧力損失を上回ることで、フィルタ前室4から給気フィルタ3へ気体が流入し、給気フィルタ3を通過することによって清浄化された気体(清浄気体)が操作室2に流出する。
上記フィルタ前室4は、給気フィルタ3の容量や一次側の開放面積に応じた容積からなるプレナムとして構成され、上記給気手段11の配管11aから供給される気体の圧力を高めることで、給気フィルタ3の一次側を構成する全面に対してほぼ等しい圧力で気体を流入させるようになっている。
上記給気フィルタ3としては、HEPAフィルタなどの空気中の微粒子をも捕捉する清浄化フィルタを使用している。
【0010】
上記アイソレータ1には気体を排気する排気手段12が設けられ、当該排気手段12は、配管12aに設けられた排気ブロア12bと、配管12aを開閉する排気ダンパ12cと、後述する過酸化水素蒸気等の除染ガスの除染成分を除去する触媒12dとによって構成されている。
上記配管12aの一端は上記フィルタ後室6に接続され、他端は外部に開放されて、上記排気ブロア12bの作動によってフィルタ後室6から気体を排出するようになっている。
上記排気口2bに設けた排気フィルタ5は、作業空間S内で生じる粉塵や飛散物を捕捉するとともに、仮に配管12aから外気が逆流することがあった場合には、流入する気体を清浄化して操作室2の内部の作業空間Sが汚染されることを防止している。
(【0011】以降は省略されています)

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