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公開番号2025119991
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-15
出願番号2024015170
出願日2024-02-02
発明の名称電動ターボ機械
出願人三菱重工業株式会社
代理人SSIP弁理士法人
主分類F04D 29/58 20060101AFI20250807BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】タービンの冷媒流路を流れる冷媒へのモータからの入熱を抑制するための断熱機構を備える冷凍機向けの電動ターボ機械に関して、固定ベーンを固定するための構造の設計自由度が高い電動ターボ機械を提供する。
【解決手段】冷凍機向けの電動ターボ機械であって、モータと、モータに回転軸を介して連結されたタービンとを備え、タービンは、冷媒流路におけるタービンホイールの上流側に設けられた固定ベーンを含み、ケーシングは、モータとタービンの冷媒流路とを仕切るように構成された仕切部を含み、仕切部には断熱機構が設けられており、固定ベーンはシュラウド側流路壁部に固定される。
【選択図】図2


特許請求の範囲【請求項1】
冷凍機向けの電動ターボ機械であって、
モータと、前記モータに回転軸を介して連結されたタービンとを備え、
前記タービンは、
タービンホイールと、
前記タービンホイールを収容し、冷媒が流れる冷媒流路を形成するケーシングと、
前記冷媒流路における前記タービンホイールの上流側に設けられた固定ベーンと、
を含み、
前記ケーシングは、前記モータと前記タービンの前記冷媒流路とを仕切るように構成された仕切部を含み、
前記仕切部には前記モータから前記冷媒流路を流れる前記冷媒への入熱を抑制するための断熱機構が設けられており、
前記冷媒流路は、前記タービンホイールの外周側に設けられたスクロール流路と、前記スクロール流路と前記タービンホイールの間に設けられた中間流路とを含み、
前記ケーシングは、前記中間流路における前記モータ側の流路壁面を形成するモータ側流路壁部と、前記中間流路における前記モータと反対側の流路壁面を形成するシュラウド側流路壁部とを含み、
前記固定ベーンは前記シュラウド側流路壁部に固定された、電動ターボ機械。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記ケーシングは、前記タービンホイールを収容するとともに前記スクロール流路の少なくとも一部を形成するタービンハウジングと、前記シュラウド側流路壁部を形成するノズルマウントと、を含み、
前記固定ベーンは、前記ノズルマウントに溶接されることによって又は前記ノズルマウントと一体成形されることによって前記ノズルマウントと一体的に構成されており、
前記タービンは、前記ノズルマウントを前記タービンハウジングに固定するための固定部材を含む、請求項1に記載の電動ターボ機械。
【請求項3】
前記固定部材は、前記シュラウド側流路壁部に形成された貫通孔を貫通して前記タービンハウジングに固定された、請求項2に記載の電動ターボ機械。
【請求項4】
前記ノズルマウントは、前記シュラウド側流路壁部に接続するとともに前記タービンホイールのタービン翼の先端に対向する環状のシュラウド壁部を含み、
前記固定部材は、前記シュラウド壁部に形成された貫通孔を貫通して前記タービンハウジングに固定された、請求項2に記載の電動ターボ機械。
【請求項5】
前記ノズルマウントは、前記シュラウド側流路壁部に接続するとともに前記タービンホイールのタービン翼の先端に対向するシュラウド壁部を含み、
前記シュラウド側流路壁部は、前記モータ側流路壁部と反対側を向くとともに前記タービンハウジングに対向する第1壁面を含み、
前記第1壁面には前記電動ターボ機械の周方向に沿って延在する第1溝が形成され、
前記シュラウド壁部の外周面には前記周方向に沿って延在する第2溝が形成され、
前記タービンは、前記第1溝に収容されて前記タービンハウジングに当接する第1弾性部材と、前記第2溝に収容されて前記タービンハウジングに当接する第2弾性部材と、を含む、請求項2に記載の電動ターボ機械。
【請求項6】
前記ケーシングは、前記タービンホイールを収容するとともに前記スクロール流路の少なくとも一部を形成するタービンハウジングを含み、
前記固定ベーンは、前記タービンハウジングに溶接され又は前記タービンハウジングと一体成形された、請求項1に記載の電動ターボ機械。
【請求項7】
前記固定部材は、軸部と前記軸部よりも大きな外径を有する頭部とを含む固定ピンであり、
前記ノズルマウントは、前記モータ側流路壁部と反対側を向くとともに前記タービンハウジングに対向する第1壁面を含み、
前記タービンハウジングにおける前記第1壁面に隣り合う部位には貫通孔が形成されており、
前記第1壁面には前記貫通孔に連通する第1孔が形成されており、
前記固定ピンは前記貫通孔を貫通しており、前記固定ピンの前記軸部が前記第1壁面の前記第1孔に嵌合する、請求項2に記載の電動ターボ機械。
【請求項8】
前記固定部材は、軸部と前記軸部よりも大きな外径を有する頭部とを含む固定ピンであり、
前記固定ベーンには前記電動ターボ機械の軸方向に貫通する第1貫通孔が形成されており、
前記ノズルマウントには前記第1貫通孔に連通する第2貫通孔が形成されており、
前記タービンハウジングにおける前記ノズルマウントに対向する対向面には、前記第2貫通孔に連通する第1孔が形成されており、
前記固定ピンは、前記固定ベーンの前記第1貫通孔及び前記ノズルマウントの前記第2貫通孔を貫通しており、前記固定ピンの前記軸部は前記タービンハウジングの前記第1孔に嵌合する、請求項2に記載の電動ターボ機械。
【請求項9】
前記固定ベーンの前縁の位置での前記電動ターボ機械の軸方向における前記中間流路の流路幅は、前記固定ベーンの後縁の位置での前記軸方向における前記中間流路の流路幅よりも大きい、請求項1に記載の電動ターボ機械。
【請求項10】
前記固定ベーンの前記後縁と前記モータ側流路壁部とが接続する位置を通り前記電動ターボ機械の軸方向と直交する平面を第1平面と定義すると、
前記中間流路における前記モータと反対側の前記流路壁面と前記第1平面との前記軸方向の距離は、前記電動ターボ機械の径方向における外側に向かうにつれて大きくなる、請求項9に記載の電動ターボ機械。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電動ターボ機械に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ヘリウム冷凍システム向けの可変ノズル付きタービンの構造が開示されている。この構造では、可変ノズル翼は支持ピンを介してハブ側のケーシングに支持されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2001-152808号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願発明者は、モータに連結されたタービンを備える、冷凍機向けの電動ターボ機械において、その作動効率を高めるために、モータとタービンの冷媒流路とを仕切る仕切部に、タービンの冷媒流路を流れる冷媒へのモータからの入熱を抑制するための断熱機構を設けることを検討している。しかしながら、上記断熱機構を備える電動ターボ機械においてタービンホイールの上流側に固定ベーンを設ける場合、仮に固定ベーンを仕切部側に固定すると、固定ベーンを固定するための構造の設計自由度は上記断熱機構に起因して低くなりやすい。
【0005】
上述の事情に鑑みて、本開示の少なくとも一実施形態は、タービンの冷媒流路を流れる冷媒へのモータからの入熱を抑制するための断熱機構を備える冷凍機向けの電動ターボ機械に関して、固定ベーンをケーシングに固定するための構造の設計自由度が高い電動ターボ機械を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示の少なくとも一実施形態に係る電動ターボ機械は、
冷凍機向けの電動ターボ機械であって、
モータと、前記モータに回転軸を介して連結されたタービンとを備え、
前記タービンは、
タービンホイールと、
前記タービンホイールを収容し、冷媒が流れる冷媒流路を形成するケーシングと、
前記冷媒流路における前記タービンホイールの上流側に設けられた固定ベーンと、
を含み、
前記ケーシングは、前記モータと前記タービンの前記冷媒流路とを仕切るように構成された仕切部を含み、
前記仕切部には前記モータから前記冷媒流路を流れる前記冷媒への入熱を抑制するための断熱機構が設けられており、
前記冷媒流路は、前記タービンホイールの外周側に設けられたスクロール流路と、前記スクロール流路と前記タービンホイールの間に設けられた中間流路とを含み、
前記ケーシングは、前記中間流路における前記モータ側の流路壁面を形成するモータ側流路壁部と、前記中間流路における前記モータと反対側の流路壁面を形成するシュラウド側流路壁部とを含み、
前記固定ベーンは前記シュラウド側流路壁部に固定される。
【発明の効果】
【0007】
本開示の少なくとも一実施形態によれば、タービンの冷媒流路を流れる冷媒へのモータからの入熱を抑制するための断熱機構を備える冷凍機向けの電動ターボ機械に関して、固定ベーンをケーシングに固定するための構造の設計自由度が高い電動ターボ機械が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の一実施形態に係る電動ターボ機械2の概略構成を模式的に示す図である。
図1に示した電動ターボ機械2のタービン8における軸方向に沿った断面の一例を示す概略断面図である。
図2のX部の具体的な構成の一例を示す概略部分断面図である。
図2のX部の具体的な構成の他の一例を示す概略部分断面図である。
図2のX部の具体的な構成の更に他の一例を示す概略部分断面図である。
図5に示す電動ターボ機械2の変形例を示す概略部分断面図である。
図1に示した電動ターボ機械2のタービン8における軸方向に沿った断面の他の一例を示す概略断面図である。
図1に示した電動ターボ機械2のタービン8における軸方向に沿った断面の更に他の一例を示す概略断面図である。
図8に示した電動ターボ機械2の変形例を説明するための概略断面図である。
図9に示す電動ターボ機械2について軸方向視における固定ベーン26等の配置を示す図である。
図3に示した電動ターボ機械2の変形例を説明するための概略断面図である。
図11に示した電動ターボ機械2の変形例を説明するための概略断面図である。
図3に示した電動ターボ機械2の他の変形例を説明するための概略断面図である。
図14に示す電動ターボ機械2について軸方向視における固定ベーン26とバイパス流路90の出口90bとの位置関係の一例を示す図である。
図13に示した電動ターボ機械2の変形例を説明するための概略断面図である。
図13に示した電動ターボ機械2の他の変形例を説明するための概略断面図である。
図16に示す電動ターボ機械2について軸方向視における固定ベーン26とバイパス流路90の出口90bとの位置関係の一例を示す図である。
図16に示す電動ターボ機械2について軸方向視における固定ベーン26とバイパス流路90の出口90bとの位置関係の他の一例を示す図である。
バイパス流路90の変形例を説明するための概略断面図である。
バイパス流路90の他の変形例を説明するための概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して本開示の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
【0010】
図1は、本開示の一実施形態に係る電動ターボ機械2の概略構成を模式的に示す図である。
図1に示す電動ターボ機械2は、冷凍機向けの電動ターボ機械であり、モータ4と、モータ4に回転軸6Aを介して連結されたタービン8と、モータ4に回転軸6Bを介して連結されたコンプレッサ10とを備える。
(【0011】以降は省略されています)

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