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公開番号
2025120475
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-15
出願番号
2025100967,2022104518
出願日
2025-06-17,2022-06-29
発明の名称
気管支炎を予防するための栄養組成物
出願人
雪印メグミルク株式会社
,
雪印ビーンスターク株式会社
代理人
弁理士法人 もえぎ特許事務所
主分類
A23L
33/10 20160101AFI20250807BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】本発明は、母乳の成分から気管支炎の罹患を予防するための成分を見出し、新た
な栄養組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、N-アセチルノイラミン酸、6’-シアリルラクトース、α2,
6ジシアロN結合型糖鎖、特定構造のジシアロN結合型糖鎖を有効成分として含むことを
特徴とする、気管支炎の罹患を予防するための栄養組成物に関する。本栄養組成物は、乳
児だけでなく気管支炎のリスクが高い高齢者や基礎疾患を有する人にも有効な成分となる
ことから、成人や高齢者向けの食品、栄養組成物に配合して、気管支炎の罹患を予防する
栄養組成物としても有効である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
N-アセチルノイラミン酸を有効成分として含む気管支炎を予防するための栄養組成物。
続きを表示(約 850 文字)
【請求項2】
前記N-アセチルノイラミン酸が、タンパク質、ペプチド、オリゴ糖又は脂質のいずれか
1以上に結合されている請求項1に記載の栄養組成物。
【請求項3】
N-アセチルノイラミン酸の結合様式がα2,6結合である請求項1又は2に記載の栄養
組成物。
【請求項4】
N-アセチルノイラミン酸を含む糖鎖が6’―シアリルラクトースとして存在する請求項
3に記載の栄養組成物。
【請求項5】
N-アセチルノイラミン酸を含む糖鎖がN結合型糖鎖として存在する請求項3に記載の栄
養組成物。
【請求項6】
N-アセチルノイラミン酸を含む糖鎖が、α2,6ジシアロN結合型糖鎖である請求項5
に記載の栄養組成物。
【請求項7】
α2,6ジシアロN結合型糖鎖が以下の(1)又は(2)に示す構造である請求項6に記
載の栄養組成物。
(1)Neu5Acα2-6Galβ1-4GlcNAcβ1-2Manα1-3(Neu5Acα2-6Galβ1-4GlcNAcβ1-2Manα
1-6)Manβ1-4GlcNAcβ1-4GlcNAc
(2)Neu5Acα2-6Galβ1-4GlcNAcβ1-2Manα1-3(Neu5Acα2-6Galβ1-4GlcNAcβ1-2Manα
1-6)Manβ1-4GlcNAcβ1-4(Fucα1-6)GlcNAc
【請求項8】
乳幼児用である、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の栄養組成物。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の気管支炎を予防するための栄養組成物を含
む、気管支炎予防用飲食品。
【請求項10】
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の気管支炎を予防するための栄養組成物を含
む、気管支炎予防用医薬品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、気管支炎を予防するための栄養組成物に関する。特に詳しくは、N-アセチ
ルノイラミン酸を有効成分として含む気管支炎を予防するための栄養組成物に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
気管支炎は、気管が枝分かれする気道(気管支)にウイルスや細菌が感染して炎症を引
き起こす病気である。気管支炎の原因の多くは、RSウイルス、ライノウイルス、アデノ
ウイルス、コロナウイルス、インフルエンザウイルスなどのウイルス感染であるが、マイ
コプラズマや百日咳菌など細菌性の病原体も原因となる。また、これら病原体が最初に感
染した後で、肺炎球菌やインフルエンザ桿菌などの細菌が二次感染を引き起こして、重篤
化することもある。
【0003】
乳幼児期は、免疫機能が成熟化していないため、気管支炎を罹患するリスクが高い。特
に生後3か月くらいまでの乳児は気管支が細いため、痰を排出する力が弱く、炎症が拡大
して重症に陥るリスクが高い。
さらに免疫機能が低下しつつある高齢者も、気管支炎のリスクが高い層にあたる。気管
支炎は悪化すると肺炎へ移行して、命を脅かす重篤な症状に陥る可能性がある。
【0004】
したがって、乳幼児期から高齢者まで全ての人にとって気管支炎を予防することは、健
康な社会生活を営む上で重要なことであり、その治療法や予防法については、様々な検討
がなされてきた。気管支炎を罹患した後の治療法に関しては、抗インフルエンザウイルス
薬の投与や、各種抗生剤による治療、鎮咳薬(ちんがいやく)や去痰剤による治療などが
開発されてきた。特許文献1では、特定のシアル酸誘導体を有効成分とする抗潰瘍剤又は
ビフィズス菌増殖促進剤について開示され、他にインフルエンザウイルスや、ロタウイル
ス、ヘルペスウイルスなどのウイルスを原因とする感染症についての治療効果も示されて
いるが、気管支炎の予防効果については示されていない。なお、当該特許文献では、ロタ
ウイルスによる下痢症の予防が示されているが、ロタウイルスは気管支炎の原因ウイルス
ではないため、気管支炎の予防については示されていない。このように、気管支炎の予防
法については有効な手立てはなく、一般的な手洗いとうがいの励行がなされるのみである
。
【0005】
ところで、母乳には、感染症のリスクを低下せしめる様々な成分が含まれていることが
知られている(特許文献2)。特に、母乳に含まれるオリゴ糖を中心とした糖質は、特定
のウイルスが宿主細胞に接着する段階を阻害することが報告されている(特許文献3)。
本発明者らは、気管支炎の罹患を予防する有効成分を探索するにあたり、母乳に含まれる
成分に注目した。しかし、具体的に気管支炎の罹患自体を予防せしめることが可能か否か
は不明であり、母乳中のどのような成分が気管支炎の罹患を予防することが可能かを類推
することはできなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第3930559号公報
特許第2514375号公報
特許第3789146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者らは、母乳の成分の中に気管支炎の罹患を予防せしめる成分を見出すことがで
きれば、その成分を乳児用栄養組成物に配合することで、気管支炎の罹患を予防する乳児
用栄養組成物を供給することができるのではないかと考えた。また、当該成分は、乳児だ
けでなく気管支炎のリスクが高い高齢者や基礎疾患を有する人にも有効な成分となること
から、成人や高齢者向けの食品、栄養組成物に配合して、気管支炎の罹患を予防する栄養
組成物として供給することも可能であると考えた。
本発明の課題は、母乳の成分から気管支炎の罹患を予防するための成分を見出し、新た
な栄養組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、母乳中の気管支炎の罹患を予防する成分を探索するため、母乳中の糖質
成分の量と乳児の気管支炎罹患歴との関係を統計的に解析し、気管支炎の罹患を予防する
新たな成分について鋭意検討した結果、母乳中の、N-アセチルノイラミン酸、6’-シ
アリルラクトース、α2,6ジシアロN結合型糖鎖、特定構造のジシアロN結合型糖鎖が
気管支炎の予防に効果を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、N-アセチルノイラミン酸、6’-シアリルラクトース、α2,
6ジシアロN結合型糖鎖、特定構造のジシアロN結合型糖鎖を有効成分として含むことを
特徴とする、気管支炎の罹患を予防するための栄養組成物に関する。
具体的には、本発明は以下の構成を有する。
【0009】
<1>N-アセチルノイラミン酸を有効成分として含む気管支炎を予防するための栄養組
成物。
<2>前記N-アセチルノイラミン酸が、タンパク質、ペプチド、オリゴ糖又は脂質のい
ずれか1以上に結合されている<1>に記載の栄養組成物。
<3>N-アセチルノイラミン酸の結合様式がα2,6結合である<1>又は<2>に記
載の栄養組成物。
<4>N-アセチルノイラミン酸を含む糖鎖が6’―シアリルラクトースとして存在する
<3>に記載の栄養組成物。
<5>N-アセチルノイラミン酸を含む糖鎖がN結合型糖鎖である<3>に記載の栄養組
成物。
<6>N-アセチルノイラミン酸を含む糖鎖が、α2,6ジシアロN結合型糖鎖である<
5>に記載の栄養組成物。
<7>α2,6ジシアロN結合型糖鎖が以下の(1)又は(2)に示す構造である<6>
に記載の栄養組成物。
(1)Neu5Acα2-6Galβ1-4GlcNAcβ1-2Manα1-3(Neu5Acα2-6Galβ1-4GlcNAcβ1-2Manα
1-6)Manβ1-4GlcNAcβ1-4GlcNAc
(2)Neu5Acα2-6Galβ1-4GlcNAcβ1-2Manα1-3(Neu5Acα2-6Galβ1-4GlcNAcβ1-2Manα
1-6)Manβ1-4GlcNAcβ1-4(Fucα1-6)GlcNAc
<8>乳幼児用である、<1>から<7>のいずれかに記載の栄養組成物。
<9><1>から<8>のいずれかに記載の気管支炎を予防するための栄養組成物を含む
、気管支炎予防用飲食品。
<10><1>から<8>のいずれかに記載の気管支炎を予防するための栄養組成物を含
む、気管支炎予防用医薬品。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、N-アセチルノイラミン酸を有効成分とする栄養組成物により、気管
支炎の罹患を予防することができる。また、当該成分は、乳児だけでなく気管支炎のリス
クが高い高齢者や基礎疾患を有する人にも有効な成分となることから、成人や高齢者の気
管支炎の罹患をも予防することが可能である。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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