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公開番号
2025134265
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-17
出願番号
2024032059
出願日
2024-03-04
発明の名称
2次元フォトニック結晶レーザ
出願人
国立大学法人京都大学
代理人
弁理士法人京都国際特許事務所
主分類
H01S
5/185 20210101AFI20250909BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】活性層内の位置に依って電流密度が急激に変化せず電流密度の分布を設定できる2次元フォトニック結晶レーザを提供する。
【解決手段】活性層に平行に設けられた、板状の母材内に母材とは屈折率が異なる異屈折率領域が周期的に2次元状に配置された2次元フォトニック結晶層と、活性層及び2次元フォトニック結晶層を厚さ方向に挟むように設けられた第1電極171及び第2電極とを備え、第1電極171が、導電体製の板材から成る窓枠部1711と、窓枠部1711の内側に設けられた窓部1713と、導電体製の線状の部材から成り窓枠部1711から窓部3内の所定の集束点1714に向かって放射状に、窓枠部1711と集束点1714の間又は集束点1714に位置する終端部1715まで延びている複数の線状電極部1712とを有し、線状電極部1712の幅が窓枠部1711から終端部1715に向かって変化している2次元フォトニック結晶レーザ。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
a) 活性層と、
b) 前記活性層に平行に設けられた、板状の母材内に該母材とは屈折率が異なる異屈折率領域が周期的に2次元状に配置された2次元フォトニック結晶層と、
c) 前記活性層及び前記2次元フォトニック結晶層を厚さ方向に挟むように設けられた第1電極及び第2電極と
を備え、
前記第1電極が、導電体製の板材から成る窓枠部と、該窓枠部の内側に設けられた窓部と、導電体製の線状の部材から成り該窓枠部から該窓部内の所定の集束点に向かって放射状に、該窓枠部と該集束点の間又は該集束点に位置する終端部まで延びている複数の線状電極部とを有し、該線状電極部の幅が該窓枠部から該終端部に向かって変化している
ことを特徴とする2次元フォトニック結晶レーザ。
続きを表示(約 770 文字)
【請求項2】
前記線状電極部の幅が前記窓枠部から前記終端部に向かって減少していることを特徴とする請求項1に記載の2次元フォトニック結晶レーザ。
【請求項3】
前記集束点からの距離の関数で表され該集束点を中心とし該距離を半径とする円の円周上を前記線状電極部が占める割合で規定される電極占有率が、前記窓枠部側から前記終端部側に向かって、前記第2電極との間の電圧の変化率の正負の符号とは逆の符号を有するように変化していることを特徴とする請求項1又は2に記載の2次元フォトニック結晶レーザ。
【請求項4】
前記複数の線状電極部のうちの隣接する2本が前記窓枠部と前記終端部の間の位置で合流していることを特徴とする請求項1又は2に記載の2次元フォトニック結晶レーザ。
【請求項5】
前記線状電極部の厚さが前記窓枠部の厚さよりも厚いことを特徴とする請求項1又は2に記載の2次元フォトニック結晶レーザ。
【請求項6】
a) 活性層と、
b) 前記活性層に平行に設けられた、板状の母材内に該母材とは屈折率が異なる異屈折率領域が周期的に2次元状に配置された2次元フォトニック結晶層と、
c) 前記活性層及び前記2次元フォトニック結晶層を厚さ方向に挟むように設けられた第1電極及び第2電極と
を備え、
前記第1電極が、導電体製の板材から成る窓枠部と、該窓枠部の内側に設けられた窓部と、導電体製の線状の部材から成り該窓枠部から該窓部内の所定の集束点に向かって放射状に、該窓枠部と該集束点の間又は該集束点に位置する終端部まで延びている複数の線状電極部とを有し、該線状電極部の厚さが該窓枠部の厚さよりも厚い
ことを特徴とする2次元フォトニック結晶レーザ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、2次元フォトニック結晶を用いて光を増幅する2次元フォトニック結晶レーザ(「2次元フォトニック結晶面発光レーザ」ともいう)に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
2次元フォトニック結晶レーザは一般に、活性層及び2次元フォトニック結晶層を1対のクラッド層で挟んだ積層体を有し、さらにその積層体を挟むように1対の電極(電極対)を備える。活性層は、電極対からキャリア(正孔、電子)が注入されることによって、特定の発光波長帯の発光を生じさせるものである。2次元フォトニック結晶層は、板状の母材内にそれとは屈折率が異なる異屈折率領域が周期的に2次元状に配置された構成を有している。異屈折率領域は、母材に形成された空孔(空気)、又は母材に埋め込まれた、母材とは屈折率が異なる部材から成る。
【0003】
このような2次元フォトニック結晶レーザでは、活性層で生じる光のうち異屈折率領域の配置の周期長に対応した所定波長の光のみが2次元フォトニック結晶層において増幅されてレーザ発振し、2次元フォトニック結晶層に垂直な方向にレーザビームが出射する。但し、2次元フォトニック結晶層に垂直な方向には電極が存在するため、電極の位置や形状によっては、レーザビームが電極に遮られるおそれがある。
【0004】
そこで、特許文献1に記載の2次元フォトニック結晶レーザでは、1対の電極のうちの一方に、板材の導電体材の一部が刳り抜かれて成る窓が設けられた窓状電極が用いられている。この2次元フォトニック結晶レーザでは、2次元フォトニック結晶層に垂直な方向に出射するレーザビームが窓を通過するため、電極に遮られることがない。
【0005】
しかし、窓状電極を用いると、活性層に注入されるキャリアの密度が、中央の方がその周囲よりも低いというドーナツ状の分布を呈する。それに伴って、レーザビームにおいても、ビームに垂直な断面の中央付近の光の強度が周囲よりも低下するという不均一が生じてしまう。
【0006】
そこで、非特許文献1に記載の2次元フォトニック結晶レーザでは、1対の電極の一方に、窓状電極の窓枠に相当する環状の導電体製の板材(以下、「窓枠部」とする)から窓の中心に向かって延びる、導電体から成る線材を放射状に複数有する電極を用いている。このような線材を用いることにより、出射するレーザビームが電極に遮られることを極力抑えつつ、活性層に注入されるキャリア密度を均一に近づけ、それによってビームに垂直な断面における光の強度が均一に近いレーザビームが得られる。
【0007】
但し、複数の線材を全て同じ長さにすると、線材が占める空間密度が窓の中心に向かって高くなるため、キャリアの密度も窓の中心に向かって高くなるという不均一が生じる。そのため、非特許文献1に記載の2次元フォトニック結晶レーザでは、長さが異なる複数種の線材を組み合わせて、短い線材は窓枠部寄りにのみ設けることにより、線材の空間密度の分布を調整している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
国際公開WO2007/029538号
【非特許文献】
【0009】
阿部竜也 他6名、「大面積フォトニック結晶レーザーへの出射面側分割電極の導入の検討」、2022年第83回応用物理学会秋季学術講演会講演予稿集、公益社団法人応用物理学会、2022年8月26日発行、講演番号20p-A101-12
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本願発明者が、非特許文献1に記載の2次元フォトニック結晶レーザにつき、活性層における電流密度を、窓枠部から窓の中心に対応する位置に向かって測定したところ、長さが異なる各線材の終端部に対応する位置において活性層内の電流密度が急激に低下することが明らかになった。このような位置に依る電流密度の急激な変化が生じると、出射するレーザビームにおいてビームに垂直な断面における光の強度が不均一になる原因となる。
(【0011】以降は省略されています)
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