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公開番号2025122751
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-22
出願番号2024018367
出願日2024-02-09
発明の名称分注装置
出願人日本精工株式会社
代理人個人,個人
主分類G01N 35/10 20060101AFI20250815BHJP(測定;試験)
要約【課題】ピペットチップの位置をリザーバの所望の位置に正確に合わせ、ウェルプレートの所望のウェルに正確に合わせる。
【解決手段】分注装置は、液体の吸入吐出装置が配置された分注ヘッドと、分注ヘッドに取り付けられた複数のピペットチップと、分注ヘッドを移動させる移動機構と、複数のピペットチップを下方から撮影する下方撮影装置と、リザーバとウェルプレートを上方から撮影する上方撮影装置と、分注ヘッドに対するピペットチップの水平方向の位置を認識する下方画像認識部と、リザーバの水平方向の位置とウェルプレートの水平方向の位置を認識する上方画像認識部と、ピペットチップとリザーバとウェルプレートの水平方向の位置に応じて、使用される各ピペットチップのために、分注ヘッドの移動経路を決定する経路決定部と、経路決定部により決定された移動経路に従って移動機構を制御する駆動制御部とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
液体を吸入および吐出する吸入吐出装置と、
前記吸入吐出装置が配置された分注ヘッドと、
前記分注ヘッドに着脱可能に取り付けられ、前記吸入吐出装置によってリザーバから液体を吸入し、ウェルプレートの複数のウェルに液体を吐出する複数のピペットチップと、
前記分注ヘッドを水平方向に移動させる水平方向移動機構と、
前記分注ヘッドを鉛直方向に移動させる鉛直方向移動機構と、
定位置に固定され、前記分注ヘッドと、前記分注ヘッドに取り付けられた前記複数のピペットチップを下方から撮影する下方撮影装置と、
前記分注ヘッドとともに移動させられ、前記リザーバと前記ウェルプレートを上方から撮影する上方撮影装置と、
前記下方撮影装置の撮影結果から前記分注ヘッドに対する前記複数のピペットチップの水平方向の位置を認識する下方画像認識部と、
前記上方撮影装置の撮影結果から前記リザーバの水平方向の位置と前記ウェルプレートの水平方向の位置を認識する上方画像認識部と、
前記下方画像認識部により認識された、前記分注ヘッドに対する前記複数のピペットチップの水平方向の位置と、前記上方画像認識部により認識された、前記リザーバの水平方向の位置と前記ウェルプレートの水平方向の位置に応じて、分注に使用される各ピペットチップのために、前記分注ヘッドの移動経路を決定する経路決定部と、
前記経路決定部により決定された前記移動経路に従って少なくとも前記水平方向移動機構を制御する駆動制御部と、
を備える分注装置。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記リザーバは複数のウェルを有し、
前記上方画像認識部は、前記上方撮影装置の撮影結果から前記リザーバの複数のウェルの位置と前記ウェルプレートの複数のウェルの位置を認識し、
前記経路決定部は、前記上方画像認識部により認識された、前記リザーバの複数のウェルの位置と前記ウェルプレートの複数のウェルの位置に応じて、前記移動経路を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の分注装置。
【請求項3】
定位置に固定され、少なくとも前記上方撮影装置に上方から撮影されて、少なくとも前記上方撮影装置の水平方向の基準位置として使用されるマークを有する基準部材をさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の分注装置。
【請求項4】
前記上方撮影装置が距離測定機能を用いて測定した、前記上方撮影装置と前記リザーバとの間の距離から前記リザーバの高さを認識し、前記上方撮影装置が距離測定機能を用いて測定した、前記上方撮影装置と前記ウェルプレートとの間の距離から前記ウェルプレートの高さを認識する高さ認識部をさらに備え、
前記経路決定部は、前記高さ認識部により認識された前記リザーバの高さと前記ウェルプレートの高さに応じて、前記移動経路を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の分注装置。
【請求項5】
前記高さ認識部は、前記上方撮影装置が距離測定機能を用いて測定した、前記上方撮影装置と前記リザーバの複数の箇所との間の距離から水平面に対する前記リザーバの傾斜角度を認識し、前記上方撮影装置が距離測定機能を用いて測定した、前記上方撮影装置と前記ウェルプレートの複数の箇所との間の距離から水平面に対する前記ウェルプレートの傾斜角度を認識し、
前記経路決定部は、前記高さ認識部により認識された前記リザーバの傾斜角度と前記ウェルプレートの傾斜角度に応じて、前記移動経路を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の分注装置。
【請求項6】
前記分注ヘッドが前記鉛直方向移動機構によって下降させられると、ピペットチップ保管部に保管された前記複数のピペットチップが前記分注ヘッドに取り付けられるようになっており、
前記上方撮影装置は、前記ピペットチップ保管部に保管された前記複数のピペットチップを上方から撮影し、
前記上方画像認識部は、前記上方撮影装置の撮影結果から前記ピペットチップ保管部に保管された前記複数のピペットチップの水平方向の位置を認識し、
前記経路決定部は、前記上方画像認識部により認識された、前記ピペットチップ保管部に保管された前記複数のピペットチップの水平方向の位置に応じて、前記ピペットチップ保管部に保管された前記複数のピペットチップが前記分注ヘッドに取り付けられる際の前記分注ヘッドの移動経路を決定し、
前記駆動制御部は、前記経路決定部により決定された前記分注ヘッドの移動経路に従って少なくとも前記水平方向移動機構を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の分注装置。
【請求項7】
前記下方撮影装置が距離測定機能を用いて測定した、前記下方撮影装置と各ピペットチップの下端との間の距離から各ピペットチップの下端の高さを認識する高さ認識部をさらに備え、
前記経路決定部は、前記高さ認識部により認識された各ピペットチップの下端の高さに応じて、前記移動経路を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の分注装置。
【請求項8】
定位置に固定され、前記分注ヘッドと、前記分注ヘッドに取り付けられた前記複数のピペットチップを水平方向から撮影する少なくとも1つの水平方向撮影装置をさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の分注装置。
【請求項9】
前記水平方向撮影装置の撮影結果から前記分注ヘッドに対する前記複数のピペットチップの傾斜角度を認識する傾斜角認識部とをさらに備え、
前記経路決定部は、前記傾斜角認識部により認識された、前記分注ヘッドに対する前記複数のピペットチップの傾斜角度に応じて、前記移動経路を決定し、
前記駆動制御部は、前記経路決定部により決定された前記移動経路に従って前記水平方向移動機構と前記鉛直方向移動機構を制御する
ことを特徴とする請求項8に記載の分注装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液体を分注する分注装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
生化学分野、生物学分野、化学分野等では、検体や試薬等の液体試料が分析される。液体試料の分析のために、液体試料をリザーバからウェルプレートのウェルに移動させる分注装置が使用される。
【0003】
特許文献1に開示された分注装置は、分注ヘッドに設けられた複数のノズルにそれぞれ装着された複数のチップを有し、複数のチップを用いて液体試料を貯蔵位置からマイクロプレートのウェルに移動させる。複数のチップが分注ヘッドに着脱可能に取り付けられた分注装置においては、チップの位置が不安定になることがある。そこで、この分注装置には、これらのチップを下方から撮影するカメラと、撮影結果に基づいてチップの位置ずれを認識する画像認識部と、チップの位置ずれを補正する制御部が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平11-287812号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
分注装置においては、液体試料が貯蔵されたリザーバと液体試料が注入されるウェルプレートが定位置に配置される。しかし、リザーバまたはウェルプレートの位置が不安定である場合、移動するピペットチップの位置がリザーバの所望の位置に合わなかったり、ウェルプレートの所望のウェルに合わなかったりするおそれがあり、この場合、液体試料の移動がスムーズに実施できない事態が発生する。
【0006】
そこで、本発明は、ピペットチップの位置をリザーバの所望の位置に正確に合わせ、ウェルプレートの所望のウェルに正確に合わせる分注装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る分注装置の一態様は、液体を吸入および吐出する吸入吐出装置と、前記吸入吐出装置が配置された分注ヘッドと、前記分注ヘッドに着脱可能に取り付けられ、前記吸入吐出装置によってリザーバから液体を吸入し、ウェルプレートの複数のウェルに液体を吐出する複数のピペットチップと、前記分注ヘッドを水平方向に移動させる水平方向移動機構と、前記分注ヘッドを鉛直方向に移動させる鉛直方向移動機構と、定位置に固定され、前記分注ヘッドと、前記分注ヘッドに取り付けられた前記複数のピペットチップを下方から撮影する下方撮影装置と、前記分注ヘッドとともに移動させられ、前記リザーバと前記ウェルプレートを上方から撮影する上方撮影装置と、前記下方撮影装置の撮影結果から前記分注ヘッドに対する前記複数のピペットチップの水平方向の位置を認識する下方画像認識部と、前記上方撮影装置の撮影結果から前記リザーバの水平方向の位置と前記ウェルプレートの水平方向の位置を認識する上方画像認識部と、前記下方画像認識部により認識された、前記分注ヘッドに対する前記複数のピペットチップの水平方向の位置と、前記上方画像認識部により認識された、前記リザーバの水平方向の位置と前記ウェルプレートの水平方向の位置に応じて、分注に使用される各ピペットチップのために、前記分注ヘッドの移動経路を決定する経路決定部と、前記経路決定部により決定された前記移動経路に従って少なくとも前記水平方向移動機構を制御する駆動制御部とを備える。
【0008】
このような分注装置によれば、複数のピペットチップの水平方向の位置を下方画像認識部が正確に認識し、不安定になることがあるリザーバとウェルプレートの水平方向の位置を上方画像認識部が正確に認識するので、経路決定部は状況に適合した分注ヘッドの移動経路を決定することができる。したがって、移動するピペットチップの水平方向の位置をリザーバの所望の位置に正確に合わせ、ウェルプレートの所望のウェルに正確に合わせることができる。
【0009】
前記リザーバは複数のウェルを有してよい。前記上方画像認識部は、前記上方撮影装置の撮影結果から前記リザーバの複数のウェルの位置と前記ウェルプレートの複数のウェルの位置を認識してよく、前記経路決定部は、前記上方画像認識部により認識された、前記リザーバの複数のウェルの位置と前記ウェルプレートの複数のウェルの位置に応じて、前記移動経路を決定してよい。
この場合、水平面内の向きが不安定になることがあるリザーバとウェルプレートのウェルの位置を正確に認識するので、経路決定部はリザーバのウェルとウェルプレートのウェルの位置に適合した移動経路を決定することができる。したがって、ピペットチップの水平方向の位置をリザーバの所望のウェルに正確に合わせ、ウェルプレートの所望のウェルに正確に合わせることができる。このため、リザーバが小さい面積に多数のウェルを有する場合も、ウェルプレートが小さい面積に多数のウェルを有する場合も、ピペットチップの水平方向の位置をこれらのウェルの位置に正確に合わせることができる。
【0010】
分注装置は、定位置に固定され、少なくとも前記上方撮影装置に上方から撮影されて、少なくとも前記上方撮影装置の水平方向の基準位置として使用されるマークを有する基準部材をさらに備えてよい。
この場合、上方撮影装置とともに移動させられる分注ヘッドを基準位置に対して正確に水平方向に位置決めすることができる。したがって、分注ヘッドとともに移動するピペットチップの水平方向の位置をリザーバの所望の位置に正確に合わせ、ウェルプレートの所望のウェルに正確に合わせることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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